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08.ソニー

2017年12月27日 (水)

MacroElmarit R60mmとマウントアダプター

ライカRマウントレンズであるMacroElmarit R60mmとソニーのEマウント機であるα7S IIを組み合わせるには、マウントアダプターという規格の異なるボディとレンズを装着させる接続具が必要となる。

20171227c

購入したのはソニーEマウントとライカRレンズ専用のマウントアダプターだ。
私も随分と色々な規格のアダプターを購入したが、この組み合わせは初めてである。

20171227b

なので今回はちょっとギミックの付いたアダプターをチョイスしてみた。
KIPONのT&S L/R-S/Eだ。
T&S、つまりティルト撮影とシフト撮影が可能になるアダプターである。

20171227d

要はアオリ撮影が出来ると言うことだ。
レンズとセンサー面の光軸をずらすことで特殊な撮影が可能になる。

20171227e
Nikon D700+PC-E Micro NIKKOR 45mm/F2.8D ED

ティルト撮影はレンズを傾けての撮影となる。
ピント面を傾ける事が可能で、奥行きのあるブツ撮りなどを行う時に効果を発揮する。
有名なジオラマ風撮影などはこれを応用している。

20171227a wikiより

シフト撮影はレンズをスライドさせて撮影する。
高めの建造物などを撮影するとパースがついて上方が細くなるものであるが、これを打ち消すことなどができる。

20171227f

さて、コレでME60も幅の広い撮影が可能になるぞなんてほくそ笑んでいたら、通常のティルトシフトレンズとは異なりかなり使い辛いレンズであると言うことが分かってきた。

20171227g

ティルトが上下でなく下方にしか動かないため、ジオラマ撮影のためにレンズをはね上げるにはレボルビングでレンズ鏡胴を180度半回転させなくてはならない。

20171227h_2

そうなると絞りリングが下を向いてしまうので、撮影時に毎回カメラをひっくり返して絞りの数値を確認する必要があるのだ。
CPU非搭載MFレンズの悲しいところだ。

20171227i

しかもティルトでレンズをはね上げると、ティルトロックノブがレボルビングでグリップ側に回って来てしまい締め付けにくくて仕方がない。

20171227j
Sony α7S II+Leica MacroElmarit R60mm/2.8

まあ、それでもティルト・シフト可能なマクロレンズというのは、ミラーレスレンズに於いては貴重であるから納得して使うしかない。

通常使用ではまず気になることはないので、まあ特殊撮影時のみ我慢して使いますか・・・・。

2017年12月17日 (日)

α7S IIIの噂

先週の話になるが、デジカメinfoさんでα7S IIIの噂が掲載されていた。

20171216a_2

ソニーα7S III は2018年の第2四半期、α7 III は2018年の上半期に登場?
デジカメinfo

これは気になる噂である。
α7S IIを購入したのは今年であるが、発売されたのが2年ほど前になるので最新機種と一緒に使っていると、時々使い勝手に不満を感じることが少なからずあるのだ。

20171216b

一つは、ミラーレスではもう当たり前になりつつあるタッチパネルの不備だ。
フォーカスエリアの指による移動はもちろん、メニューの設定もスマホの如くタッチで行われる事が多いが、α7S IIIは対応されていないのでボタンとダイヤル操作である。

20171216c

もう一つはジョグダイヤルの不備である。
背面液晶を確認しながらのフォーカスエリアの確定はタッチパネルが便利だが、EVFを覗きながらの確定はジョグダイヤルが意外と使いやすい。
GH5ではジョグダイヤルのワンプッシュで中央にフォーカスエリアを戻せる便利さに病みつきになった。

20171216e

α7R IIIにはタッチパネルもジョグダイヤルも双方搭載されているのでSの後継機にも同様の機能が搭載される可能性があるため期待度は高い。

話を元に戻すが、α7S IIIは2018年の第2四半期(4月から6月)に発売される可能性があると言うことだ。

コレは十中八九購入してしまうであろう。
マイクロフォーサーズで前述の出来ることが、フルフレーム機で出来ないというのもセンサーサイズヒエラルキーからみるとやや問題だ。

α9のAFシステムと4K60pも採用されるとか。
Sα7S IIはAF速度がややネックだったので、改善されると非常に嬉しい。

画素数も極端に上げずに2000万画素以内に抑えてもらいたいモノだ。
α7R IIを手放した理由の一つが、RAW画像ファイルのサイズが洒落になっていないことだった。
自宅PCなら問題ないが、職場のSurface Pro3ではちょっと現像処理速度が現実的ではない状況に陥ったのだ。

20171216f

後は値段かなあ。
α7R IIIと同じくらいだとスゴく助かるのであるが・・・・。

2017年12月15日 (金)

ふたご座流星群 2017

今月の13日から14日にかけて、ふたご座流星群が見られるというために早速カメラを持ち出した。

20171215d_2

流星群の正体は彗星などからはき出された微粒子だ。
それが地球の大気に飛び込んで光を発する。

ふたご座流星群の母天体はファエトンという直径5km程の小惑星と言われている。
元は彗星だったらしいが、塵を出し尽くしてCoreだけになったなれの果てだとか。

20171215a

昨年は400枚あまり撮影してスカという思い出したくもない結果だったが、今年は天敵の月も明け方まで出ないし空もそれなりに晴れている。
イケそうである。

20171215b

今回は自宅にGH5を置き去りにしてしまったため、急遽フルサイズのSony α7S IIをチョイスした。
レンズは購入したばかりのLoxia 2.8/21。

星空AFが付いていないソニーボディであったためピント合わせに苦労すると思いきや、Loxia 2.8/21は無限遠がピントリングの可動端という、昔ながらのレンズだったのでアッサリするほどピント合わせが終了した。

スゴいよ、Loxia 2.8/21、惚れた。

20171215c

今回の撮影は14日の0時半から2時半まで2時間に渡り撮影を行った。
あまりの寒さに、途中でギブアップした状態だ。

20171215z
Sony α7S II+Zeiss Loxia 2.8/21

結果からいうと流星撮影は成功した。
上記の写真では中央にふたご座。その下方に流星が見られる。
確認出来た枚数(個数)は8枚(8個)。
まあ、明るい東京であればこんなモノですかねえ。

今、抽出した8枚を比較明コンポジットを行おうと思っているのだが、どうにも上手く合成出来ない。
合成出来たら、またの機会にブログ上でアップしたい。

因みに母天体のファエトンは将来的に地球に衝突するリスクのある"潜在的に危険な小惑星" (PHA)とのことだとか。
コワイネー (*´ェ`*)

2017年12月11日 (月)

Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA(テスト撮影)

コンパクトな単焦点を探していて行き着いた55mmF1.8である。
コンパクトさから言えば、Sonnar35mmF2.8が良かったのだが、既にDistagon35mm/1.4ZAを所持していたのでこちらのレンズをチョイスした。

20171209a

近接出来れば最強と思われたが、最短撮影距離が50cmとやや長めだ。
このレンズとVario-Tessar24-70mm/4ZA OSSのために、寄れるレンズ好きの自分としてはソニーのレンズは寄れないというイメージが付いてしまった。
今でこそFE24-105mm/4G OSSというやや寄れるレンズがあるが、まだまだ安心出来ない自分がいる。

Pon7

さて、前置きが長くなったが早速テスト撮影を行いたい。
被写体は例の犬の置物で2m離れたところに設置。
ボディはα7SII、Aモードに設定し各絞り値にて撮影を行った。
ISOは100、WBはオートに固定。

【テスト撮影】

・開放(F1.8)
20171209b1

20171209b4

開放からしっかりとした画像を出してくれる最新のレンズであることが分かる。
シェーディングは僅かに見られるが、気になるレベルではない。
若干二線ボケ傾向が見られる。

中央部トリミングも解像感といい、色のり、コントラスト共に問題ない。
隅角部では点光源の口径食、また葉の境界部に収差が出ているが、良くコントロールされているレベルだと思う。
点光源にはアスフェリカルな紋様が少し現れている。

・F2.8
20171209c1

20171209c4

1段1/3絞ったF4である。
色のりが若干アップしている。
シェーディングはまだほんの僅かに残っている感じだ。

中央部トリミングでは解像感がアップしている。
開放値に比べ、犬の毛並み感や咥えた看板の質感など、より改善している。
隅角部では収差がかなり消失しているが、同心円紋様はまだ分かるレベルだ。

・F5.6
20171209d1

20171209d4

撮って出しの状態だとF2.8とあまり変わらない。
シェーディングはもう分からない。

中央部トリミングにおいてはより解像感がアップしている。
おそらくはF5.6辺りに画質のピークがあると思われる。
隅角部でも被写界深度以外はF2.8とあまり変わらない。
いや、収差はほぼ消失したかな。

・F11
20171209e1

20171209e4

撮って出しだと、若干眠い画像な感じが出てくる。
恐らくは回折現象であろう。

トリミング画像でも精細感が若干低下しているのがわかる。

【最短距離撮影】

・開放(F1.8)
20171209f1

近接撮影でのボケは結構きれいに写っている。
点光源でも口径食は見られるモノの、アスフェリカル紋様は見られない。

ピント合焦部より前後のボケ方もなだらかで美しい。

20171209f

サムネイルを作っておいた。

【まとめ】

50mmでなく、敢えて55mmとしてきたところがソニーらしい。
35mmの単焦点と組み合わせれば、35-50mmよりも35-55mmの方がより撮影の幅が広がるというモノだ。
非常に高性能な55mmである。

20171209g
Sony α7RII+Sonnar T* FE 55mm/1.8 ZA

惜しむらくは、やはり接写能力だと思う。
50cmという最短撮影距離は、自分のペースだと一歩下がっての撮影となることが少なくない。
だが、人物やペットなどではちょうどいいスペースが出来て撮影も結構捗る。

20171209j
Sony α7SII+Sonnar T* FE 55mm/1.8 ZA

二線ボケの傾向も少し気になる。
ただ、どんなレンズでもこれは出る時は出るので、割り切って使うしかないだろう。
値段の割にはかなりハイアベレージを出せるレンズなのだから。

人物、ペットなどではこれ一本でいけるが、娘との散歩などだともう一本欲しくなる。
28mmか35mmのコンパクトなヤツだ。

と言う訳で、Sonnar35mm/2.8ZAが欲しいなあと思っているのであるが、同焦点のDistagonを既に持っていることと、接写が35cmという微妙に寄れない距離なのが購入に踏み切れないでいる。

パンケーキに近いレンズなので仕方がないとは思っているが、せめて35mm/2.8ZAのワーキングディスタンスが20cm程度だったらなあと・・・。
無理か・・・・。

20171209i
Sony α7RII+Sonnar T* FE 55mm/1.8 ZA

そんな感じで、この廉価で高性能なレンズは、高品位の画像が得られる代わりに接写可能なレンズが少ないなあと、ソニーのEマウントレンズ群を再認識させられてしまったレンズでもあったのだ。

Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA

スペック
テスト撮影

2017年12月 8日 (金)

Distagon T* FE 35mm/F1.4 ZA(テスト撮影)

本来はフルサイズミラーレスに求めるものはレンズシステムのコンパクト化ということだったのだが、せっかくのフルフレームならばハイスピードレンズや特殊レンズの単焦点を楽しむのもまた一興ということで購入となった。

20171208a

何はともあれ、準広角35mmのハイスピードは汎用性の高さからフルサイズレンズシステムに必須と考えている。
取り敢えず…と言うか、FEマウントにはDistagon T* FE 35mm/F1.4 ZA一択なのだが。

Pon7

被写体は例の如くぽん太くん。
被写体までの距離は2m、ボディはα7SII、ISOは100に固定しWBはオートで設定した。
Aモード撮影を行い、各絞り値にてレリーズを押した。

【テスト撮影】

・開放(F1.4)
20171208b1_2

20171208b4

撮って出しでみるとシェーディングが結構目立つ。
あれ?デジタル補正されていないのかな。
開放から解像感・色のり・コントラストと問題ない。

中央部のトリミングを見ると解像感はしっかりしている。
ただ点光源のアスフェリカル紋様が目立つ。
ZAなのに研磨がイマイチなのだろうか?

また隅角部には結構収差が目立つ。
最新のレンズとしてはちょっと意外な量だ。

・F2.8
20171208c1

20171208c4

2段絞ってみた。
シェーディングは減少するがまだ若干残る。
色のり・コントラストは殆ど変わらない。スバラシイ。

中央部の解像感は開放よりもアップする。
同心円状の紋様はまだ目立つ。

隅角部の収差は減少するが、まだ若干残っている。

・F5.6
20171208d1

20171208d4

シェーディングもここでほぼ消失した様に見られる。
もちろん、色のりとコントラストも問題ない。

中央部トリミングからF5.6辺りに解像感のピークがあると思われる。

隅角部も収差は若干残るが、ほぼ気にならないレベルになる。

・F11
20171208e1

20171208e4

撮って出しではF5.6とさほど変わらない状態だ。

中央部トリミングで僅かな回折現象とみられる画像劣化がわかる。

隅角部トリミングでは収差が僅かではあるがまだ残っている。
解像感はF5.6と同様しっかりしている。

【最短距離撮影】

最短撮影距離は30cm、最大撮影倍率は0.18倍。
まあ、標準的なハイスピード単焦点であろう。

・開放(F1.4)
20171208f1

・サムネイル
20171208f

ボケはなかなかヨロシイ描写だ。
前も後もなめらかにボケていく様はさすがCarl Zeiss Distagonというところだろうか。

接写上では点光源にもアスフェリカルな同心円紋様は殆ど分からない。
口径食も目立たず、近接撮影に関してはスバラシイと言える。

【まとめ】

それなりに完成度の高い35mm/F1.4だと思う。
アベレージである及第点をそれなりにそつなくこなしている。
Distagonというレンズ構成からレンズそのものが巨大化してしてしまったことはしかたなのないところであろう。

意外なのが隅角部の収差のレベルだ。
ある程度デジタル補正されていると思うが、キヤノンやNikonの新型35mmハイスピードレンズに比べるとかなり目立つ。

20171208g
Sony α7SII+Distagon T* FE 35mm/1.4 ZA

DxOMarkというレンズ性能を数値化しているサイトに「DxOMarkスコア」という項目がある。
そこではこのDistagon T* FE 35mm/F1.4 ZAに【38】という高スコアを上げている。
数値が高いほどいいレンズと言うことだ。
因みにNikon NIKKOR35mm/1.4Gは【36】Canon EF35mm/1.4LIIは【33】というスコアを呈している。

スコアを出す詳しい定義は分からないが、もし自分がこの3本の中でどれか最高と思われる一本を選べと言われたら、私は有無を言わずCanon EF35mm/1.4LIIを選ぶ。

20171208h
Sony α7RII+Distagon T* FE 35mm/1.4 ZA

しかしフルサイズミラーレス専用のハイスピード35mmはこのレンズだけだ。
個人的にレンズシステムはアダプターを介さない純正・直結が最もレンズのポテンシャル(AF精度・速度)を引き出せると考えているので、敢えて二重の枷を付けることは考えていない。

一回りコンパクトでこの描写であれば何も文句はない。
まあ、解像感・抜けの感じは一級品であるし、ボケも結構きれいに描写されているので、ミラーレス専用準広角のハイスピードレンズということで納得するしかないのであろう。

Distagon T* FE 35mm/F1.4 ZA

スペック
テスト撮影

2017年12月 4日 (月)

ZEISS Loxia 2.8/21(テスト撮影)

EVFしか稼働しないという先日のα7SIIトラブル状況下で、寄りに因って防塵防滴が不明瞭なMFレンズで、しかも降雨直前のようなシチュエーションではさざ波一つ立たぬ様な心持ちでの撮影は不可能であったが、取り敢えずはLoxia21mmのテスト撮影を速攻で終了させた。

20171204a

こんな時、他社ボディを複数持つ身としては混乱しやすい。
対処の仕方が全て異なるので余計に焦るのだ。

Pon6

被写体はいつものポンたろう君。
カメラボディはα7SII、被写体まで2mの距離に配置。
ISOは100に固定、WBはオート、Aモードで各絞り値にて撮影を行った。

【テスト撮影】

EVFしか使えないというのがこんなに面倒なモノなのかと言うことを嫌と言うほど知った。
ニューの表示・決定すらEVF下で行う。
こちらは顔に当たる小雨を意識しつつ、さっさとピーキング機能を外して細かなピント調整を行いたいとメニュー画面で悪戦苦闘しているのだ。

・開放(F2.8)
20171204b1

20171204c5

まずは開放から。
周辺部の流れもなく、シェーディングも見られない。
最新レンズらしく色のり・コントラストもしっかりしている。

隅角部に於いては画質の極端な低下も見られず、また天体撮影で厄介なコマ収差も殆ど分からない。
色収差はデジタル補正されていると思われるが、このコンパクトさでこれだけの維持が成されているのであれば御の字である。

・F4
20171204b2

20171204c6

一段絞るとわかりにくいが解像感が僅かにアップする。
色のりやコントラストは差を見つけるのが難しいレベルだ。

トリミング画像では隅角部のシェーディングがほぼ分からなくなる。
解像感も問題ない。

・F8
20171204b3

20171204c7

2段絞った状態だとF4撮影とあまり変わりがない。
被写界深度の変化くらいであろう。
実はF5.6あたりに写真のピークがあると思われる。
差は殆どないのでF4~F8辺りが常用かな?

トリミング画像でもF4とほぼ差は見られない。

・F16
20171204b4

20171204c8

さらに2段絞ると画像が悪化してくる。回折現象だ。
ただ極端な画像劣化は見られない。
若干眠いかなというレベルだ。
ただ目立つ光条を出すにはF16・F22は必須であろう。

トリミング画像でみると画質低下が分かる。

【最短距離撮影】

Zeiss Loxia 2.8/21は25cmまでの接写が可能だ。
飛び抜けた接写能力ではないが、広角で寄れると撮影の幅が広がる。

・開放(F2.8)
20171204e1

ボケはさすがZeissだけあって美しい。
点光源にもアスフェリカルな同心円紋様も見られず、比較的きれいな円形ボケを生み出している。

サムネイルを付けておく。
20171204e5

【まとめ】

開放からバリバリに使える超広角レンズである。
最近は標準ズームのワイド端が24mmスタートのものが増えたので、21mmを「超」広角というのも若干抵抗がない訳ではないが、取り敢えずは超広角と言うことで。

20171204f
Sony α7SII+Zeiss Loxia 2.8/21

今回の購入ポイントはコマ収差が出るかどうかだった。
星景写真の隅角部に出てしまうと星が滲んで変形してしまう。
今回のテストに於いてはまず問題のないレベルなので安心した。

20171204g
Sony α7SII+TOKINA FíRIN 20mm/2FE MF

実はまだブログに上げていないが、TOKINAのFíRIN 20mmは開放だとコマ収差が派手ではないがそれなりに出る。
F4くらいまでははっきり残り、F5.6で許容内、F8でようやくLoxia21と同レベルだった。
星景写真用レンズとして使うにはコマサイズは小さいがやや不満が残る結果だったのだ。

個人的にはF2.0と焦点域20mmを諦め、コンパクトさとコマ収差フリー(ゼロではない)を得たのでそれなりに満足している。
写りも開放から問題なく価格なりにハイレベルを維持している。

20171204h
Sony α7SII+Zeiss Loxia 2.8/21

これはいいレンズだ。
MFという使い勝手に若干のビハインドを持つが、超広角という特性上近接撮影でなければ神経質にピント合わせしなくてもそれなりに写る。(笑)

欠点はAFに慣れていると、ついフォーカシングを忘れて撮影してしまっていることだ。
超広角のために気がつきにくい。
恐る恐るPCを開いて確認するも、さすが超広角レンズだけあってピントがそれなりに合っているのがスゴい。(笑)

20171204i
Sony α7SII+Zeiss Loxia 2.8/21

まあ、年齢的に物忘れが・・・・とネガティブに考えないで、ピーキングを入れるなりして広角ライフを楽しみたいと思う。

Zeiss Loxia 2.8/21

スペック
テスト撮影

2017年12月 3日 (日)

FE24-105mm/F4G OSS(テスト撮影)

このテスト撮影準備中に先日のトラブルが発症した。
背面液晶が表示されなくなってしまったのだ。

天気は微妙で、時折顔に雨が当たる降り出す直前の空模様。
ミラーレスなのに、三脚を前に腰を折ってファインダーを覗かねばならない撮影環境。
提出書類を早く出さねばと、迫る役所の終業時間。

急いでいる時に限ってグダグダだ。
なので今回の撮影はかなりアバウトである。
このレンズが防塵防滴で本当に良かった。

20171203a

先日購入したおニューの寄れる標準ズームである。
前評判の高かったこのズームのテスト撮影を早速行ってみたい。

Pon7

被写体は久し振りのポンさまである。

被写体までの距離は2m、カメラはソニーのα7SII、FE24-105mm/F4G OSSを取り付けてワイド端(24mm)、中間域(50mm)、テレ端(105mm)の各焦点域を各絞り値で撮影した。

ISOは100に固定、WBはオートである。
手振れ補正機構はOffにしてレリーズ撮影を行う。

【テスト撮影】

・ワイド端(24mm域)

20171203b1 20171203b2 20171203b3

さすが最新のレンズだけあって開放からバリバリに使える。
逆に最近のレンズで開放に於いてコントラストや色のりが低下するレンズを探す方が難しいかも知れない。

シェーディングもミラーレスらしく補正されているのか殆ど分からない。

・中央部トリミング(24mm)
20171203b4a

中央部トリミングである。

コントラストや色のりは各絞り値でもあまり問題ない。
解像感はF5.6~8辺りにピークがありそうだ。
よく解像しているいいレンズだと思う。

・隅角部トリミング(24mm)
20171203b7a

隅角部トリミングである。

点状光源にコマ収差などは見られない。
また色収差も殆ど分からない。

個人的な事だが、このような周辺部デジタル補正は構わないと考えている。
基本性能が高いことに越したことはないが、突き詰めるあまりレンズが肥大化してしまう事の方が自分としては問題なのだ。
本当にありがたいことである。

・中間域(50mm)

20171203c1 20171203c2 20171203c3

こちらもF値の変更で被写界深度以外に明らかな変化が出る訳ではない。
よく出来たレンズである。

・中央部トリミング(50mm)
20171203c4a

中央部トリミング画像である。

解像度はワイド端と同じくF5.6あたりからF8にピークが見られる。
ただ、開放でも十分に解像しているのであまり神経質になる必要はないであろう。

F11辺りから回折現象が見られる。
F16だとさらに解像感は低下するが、PCで等倍鑑賞を楽しむのでなければ普通に絞っても撮影を楽しめる。

・テレ端(105mm域)

20171203d1 20171203d2 20171203d3

105mmまで撮影が可能だというのは本当に汎用性が高くなる。
ズームはワイド端が弱い傾向があるが、よく頑張っているズームだと思う。
F16は回折が目立つがF8以下は殆ど差がない様に思える。

20171203d4a

テレ端もまたF5.6から8あたりにピークがありそうな感じだ。
ただ開放も殆ど変わらないので、F4~8まで普通にいけそうだ。

【最短距離撮影】

最短撮影距離38cm、最大撮影倍率0.31倍はどのようなものであろうか。
開放(F4.0)とF16で近接撮影をしてみた。

・ワイド端(24mm)
20171203e1 20171203e2

・テレ端(105mm)
20171203f1 20171203f2

思ったよりもボケは非常にきれいだ。
点光源は口径食も目立たず、またアスフェリカルな同心円紋様も見られない。
常用ズームとして問題なく使える。

二線ボケは出ない訳ではないが、非常に上手くおさえられていると思う。

【まとめ】

ちょっといい意味で驚きの標準ズームだ。
全てをアベレージ以上でクリアしている。

20171203g
Sony α7SII+FE24-105mm/4G OSS

開放から使って良し、寄って良し、各焦点域での解像感も問題ない。
カリカリ描写ではないが、使っていて気持ちのいい写りのするレンズだ。
フルサイズを持ち出そうと思う時に、一緒に持ち出す最優先のレンズになるだろう。

接写に関しても最短撮影距離が38cm、ワーキングディスタンスが18cm強程度まで寄れるのでかなり使い勝手もいい。

惜しむらくはボディの方で、コントラストAFに重きを置いているα7SIIは、このレンズの本当のポテンシャルを引き出せないでいる。

20171203h_2
Sony α7SII+FE24-105mm/4G OSS

タッチパッドや背面ジョイスティックの装備が一般化される前のボディ搭載のフォーカスポイントのなので、使い勝手はイマイチだ。

はやくα7SIIIが出て欲しいとは思うのであるが、かなり高額になるのではと今から戦々恐々である。
SIII預金でも始めましょうか・・・・。

FE24-105mm/F4G OSS

スペック
テスト撮影

2017年12月 2日 (土)

α7SIIがヤバい

年末にはいって、しかも月頭の忙しい時に私のフルサイズミラーレスの具合がおかしくなった。

20171202a

結論を言うと背面液晶が写らなくなった。
電源を入れると半秒程は写るのだが、直ぐにブラックアウトする。

20171202b

EVFは問題なく写るのだ。
メニュー画面も写真再生もファインダーを覗きながらならば出来る。
ただ、背面液晶に何も写らない。撮影直後の確認画像であっても。

20171202c

起動時は僅かの時間だが写るので、背面モニターがおかしくなった訳ではなさそうだ。
因みにメニュー画面から"FINDER/MONITOR"設定で「モニター」のみを指定するとキチンと背面液晶が表示される。
切り替えを「オート」にするとこの現象が起きる。

20171202e

恐らくはアイセンサーに何かしらのトラブルが生じている気がする。
赤外線を使うユニットなので個人が手を出せるレベルではない。

今度もう一本の秘匿レンズをいつものカメラ屋さんに引き取りに行く予定なので、その時に修理でも出しましょうかねえ。

今年はカメラ・レンズの修理当たり年だなあ・・・・。

20171202d

何て考えながら修理に出す前にクリーニングでもと思い、綿棒で掃除したら直った!

え?何で?汚れていただけ?

20171202f

よく見たらアイセンサーに猫の毛が張り付いていた。
やはり精密機器は管理場所をよく考えないといけないなあ。
反省である。

(しかし、再現しようとしても出来ませんねえ・・・・。本当に原因は猫の毛だったのかなあ?)

2017年11月29日 (水)

ZEISS Loxia 2.8/21(スペック)

ソニーのEマウントフルサイズに対応する広角21mm単焦点レンズである。

今までは僅かに広角が強いTOKINA FíRIN 20mm/2FE MFを愛用していたのであるが、標準ズームのFE24-70mm/4ZA OSSと一緒に持ち出すと、FíRIN 20mmの予想外の大きさ使いにくさに辟易してしまい、何とかならぬものかとウンザリしていた。

先日のFE24-105mm/4G OSSを引き取りに行く直前に、ちょうど中古のLoxia21mmを見つけてそのコンパクトさに惹かれ引き換え購入となった訳である。

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20mm→21mm、F2.0→F2.8というダウングレードを覚悟しつつ、不足金を支払うというちょっとマゾ的な要素のある購入だったが個人的には【ある程度】納得している。

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美しいデザインを持つレンズである。

サイズはø62x72 mm、重量は394g。
見た目コンパクトな割に結構ズシリとくる。

FíRIN 20mmに比べると一回り小さく100g程軽い。
まあ、あちらは一段明るいのでそのくらいは当然だろう。

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レンズ構成は9群11枚。
特殊レンズはEDガラスが4枚、非球面レンズが1枚の計5枚が用いられている。
レトロフォーカスデザインとのことだとか・・・・。

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このレンズはフードを外すと比較的平らな前玉とフィルター取り付け枠が現れる。
最初デザインを見た時にフード一体型と勘違いしていたので、どうせガラスモールド形成なので保護フィルターは無理だろうなあと勘違いしていた。
嬉しい誤算である。

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フィルター枠はお財布に優しいø52mm。
最初間違えてカメラ屋さんでø55mmを購入しかけてしまった。
指摘されて気がついた。ありがとう御座います。あぶないあぶない。

絞り羽根は10枚。
偶数なので光条は10本出ることになる。

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鏡胴の質感は金属製でヒンヤリとしている。
さすがZeissと言わしめる高精度研削の塊である。

ピントリング、絞り環共に金属製である。
インナーフォーカスなので距離による鏡胴の伸長は見られない。
適度なトルク感はさすが高級レンズと言わしめる感覚を持つ。

気になる最短撮影距離は25cm、最大撮影倍率は0.12倍。
まあ標準的な感じである。

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絞りリングは動画用にクリック感を消す(デクリック)ことも可能だ。
マウントバヨネット面の調整ネジで切り替える。NikonのAFカップリングのようだ。

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マウントバヨネットの電子接点を保護するためにシーリングが施されている。
鏡胴部分はどうなのだろう。
恐らくだがレンズ本体は防塵防滴にはなっていない様な気がする。

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フードはバヨネット式の花形だ。
なんと驚いたことに金属製である。

オマケに内面は大好きな起毛タイプで内反射防止を図っている。
スバラシイ・・・・。

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TOKINAのFíRIN 20mm/2に比べるといいことだらけのLoxia 2.8/21に見えるが、やはりいくつか問題が見えてきた。

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まずはレンズの取り付け外しが行いにくいことだ。
レンズ鏡胴の大半をピントリングと絞りリングで占められているために、レンズを回転させようとするとリングが一緒に動いてしまうことだ。

リングを回しきってから回す方法もあるが、ライカRレンズでコレをやると鏡胴が緩んでレンズユニットが抜けてしまった嫌な思い出があるので、恐ろしくてチャレンジ出来ない。
Zeissはこのあたりの事を考えてレンズを組み立てているのかなあ?
フードを外して回そうとしたが、ピントリングがレンズ先端まで包まれていることに驚愕した。(笑)

自分としては僅か5mm幅ほどの被写界深度指標が記載される僅かに残った【本当の鏡胴】を摘まむが如く掴んで回している。
だいぶガッチリ掴むことに慣れてきたが、エンボスの数字が擦れそうで怖い。

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次に、F値の変更が絞りリングのみで、カメラダイヤルからの変更が一切関与出来ないことだ。
最初は冗談かと思って、最大F値22に合わせてみたりカメラ内部の設定を色々いじってみたが、どうやら冗談ではなくZeissは本気で絞りリングのみでのF値変更を推奨しているようだ。

まあ、"本来MFレンズは斯く在るべき"と言いたいことも分かるが、このお値段のレンズなのでもう少し融通を利かせてくれると嬉しかったですねえ。
レンズデータを送る意味もあるのでしょうが、電子接点は飾りかとぼやきたくなりそうです。

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まあ、それでもコンパクトでZeiss Distagonの写りをする広角レンズということなので非常にテスト撮影も楽しみである。
これで星景写真も撮りたいですねえ。

Zeiss Loxia 2.8/21mm

スペック
テスト撮影

2017年11月28日 (火)

FE24-105mm/F4G OSS(スペック)

個人的に標準ズームの選定に於いては寄れることが重要なファクターとなっている。
なのでキヤノンの時にはEF24-70mm/4L IS USMを、Nikonの時はAiAF Zoom-Nikkor24-85mm/2.8-4Dを愛用していた。
APS-CボディはSIGMA 17-70mm/F2.8-4.0 DC MACRO OS HSMが手放せなかったくらいだ。
マイクロフォーサーズは寄れる標準ズームが充実しているので幸せだ。

ところがソニーのFEマウントには、そのような標準ズームは存在しない。
だいたいオーソドックスな最短撮影距離を誇るものばかりであった。

ソニーのレンズは接写能力には重きを置いていないのだろうなあと、レンズメーカーから斯様なレンズが発売されるのを待ちますかと諦めていたところ、突然近接撮影に長けた標準ズームが発売されるという発表があった。
もう、即座に購入決定である。

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前置きが長くなったが早速本題に入りたい。
我慢出来ずに先日発売されたばかりの寄れるという評判なFE24-105mm/F4G OSSを手に入れてきた。

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サイズはø83.4 x 113.3mm、重量は663g。
以前まで使っていたFE24-70mm/4ZAよりは大柄であるが、テレ端が伸びた長所で相殺したい。
実際に手に持つと重量は気にならないが、a7SIIとのサイズ比較だとやはりデカい。

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レンズ構成は14群17枚。
特殊レンズは計7枚で、EDガラスが3枚、高度非球面AAレンズが2枚、非球面レンズが2枚となっている。

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フィルター径は77mm、まあフルサイズ対応ならば仕方のないところであろう。
絞り羽根は円形9枚である。
レンズ最前面にはフッ素コーティングが施されており、汚れに対し強くなっている。

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鏡胴の質感はプラスチッキーであるがまあまあ。
ズームリングとフォーカスリングはラバー調で適度なトルクがあって使いやすい。
ミラーレスのAFレンズなので距離計がないのであるがちょっと寂しい。

ソニーのズームリングを回す方向はカメラを構えた状態で時計回りの方向だ。
パナやNikonと同じである。
因みに逆はキヤノンとオリンパスがあるが、マイクロフォーサーズはパナとオリンパスでやっているのでズームレンズを混在させて持ち出すと一瞬混乱する。

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テレ端とワイド端の鏡胴の伸び具合である。
伸び代は約45mmほど。
ズームロックは存在しないが、逆さまにしても伸びてしまうことはないと思う。多分。

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本体にはAF/MF切り替えスイッチと防振機構のON/OFFスイッチがある。
AFは高速で無音、実用性は極めて高い。
一応手振れ補正機構はボディとのハイブリッドを行っているらしいが、オリンパスになれていると少し物足りなさを感じる。
センサーサイズに違いはあるが、パナも一気に進化してきたので、ソニーにも頑張っていただきたい。

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Gマークの下にあるのはフォーカスホールドボタン。
使い始めるとやめられなくなる便利なボタンである。
ボディメニューから他機能に割り当てることも可能である。

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さて、一番気になるところである。
最短撮影距離は38cm、最大撮影倍率は0.31倍とのこと。
焦点域が24-105mmということを考えるとよく頑張っていると思う。

可能であればマクロモードなどを付けていただくと嬉しかったのだが、値段とサイズが大きくなると本末転倒になるのでこれでいいと思う。

シーリングなどによる防塵防滴も施されているので様々な環境での使用が可能だ。
さすがに水没はアウトだが、この焦点域で寄れる防塵防滴ズームの汎用性はかなり高い。

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フードはプラスチック製バヨネット式の花形だ。
内面はサテン状で内反射を防ぐ。

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α7SIIボディが小さいので、フードを装着するとかなり迫力が出る。
外付けグリップが欲しくなるが、ミラーレスはなるべくコンパクトなシステムを意識しているのでこのままでいこうと思う。

一瞬、バランス的にα9が欲しくなったがここはグッと抑えたい。
評価も結構高そうなので、早速テスト撮影を施行したい。

ソニーFE24-105mm F4 Gは FE24-70mm F4 ZAよりもずっと良好な性能
デジカメinfo

FE 24-105mm/F4 G OSS

スペック
テスト撮影

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