ビクーニャマフラー(2)
先日の続きである。
コンシェルジュサービスから連絡があり、ビクーニャマフラーは手軽なところだとイタリアブランドであるロンドン支店のロロピアーナから取り寄せることが出来るという。
お値段は大三元の標準ズームの実売価格に+αを乗せた金額であった。
実際はもう少し高くなるのかと心配していたので胸をなで下ろした。
マフラーの色はブラウンとブラックがあったが、高額な物品のためにかなり真剣に悩んで結局元の色調を大事にしたブラウンに決める。
当時注文したのが6月か7月だったと思う。
自分のクリスマスプレゼントにしようと楽しみにしていたのだ。
しかし、ここからが大変であった。
商品が少ないためか、待てど暮らせど連絡が来ない。
もちろん、定期的にコンシェルジュサービスからは連絡が来るのだが、商品の手配が出来ないらしい。
クリスマスも過ぎて年が明けた頃、ようやく出荷されましたという連絡がロロピアーナから来た。
ところが今度は成田税関で引っかかったらしい。
ビクーニャはワシントン条約で保護されている希少動物で、捕獲量と企業を限定して商取引されるようになったそうだ。
そのために様々な手続きが必要になった。
コンシェルジュサービスより送られてくる書類に必要事項を書き込むのだが、なにぶんにも初めて見る書類ばかりである。
一時、もう諦めようかとも思ったのだが、コンシェルジュサービスの担当の方に書き方を教えてもらったり、ロロピアーナロンドンのスタッフからの励ましの連絡もあってようやく手に入れることが出来た。
届いたのは3月くらいであったろうか。
すでにマフラーを使う時期ではなく、仕方なくその年の冬に初めて使用した。
手に持つとカシミヤより重く感じる。
カシミヤは空気の層が繊維の隙間にたくさんあるがビクーニャのそれには少ない。
ただ繊維が極めて細く柔らかいので、手に持つとマフラーが吸い付くような感覚を覚える。
肌触りはフワフワでなくしっとりとしたものだ。
防寒能は相当に高いと思えるが、当然ながら山には持って行けない
尚、虫に気をつけて下さいとあるので、かなり神経を使って保管している。
思い切ってガンガン使ってみようかと思うのだが、クリーニングの仕方が分からないので結局はもったいなくて地味にしか使っていない。
高いお金を払ってこれで良かったのであろうか。(^^;
このマフラーは自己満足のみの一品であろうが、しかしその満足度は手に入れるまでの過程を含めて極めて高いのものとなった。
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