EF35mm/F1.4L USM(APS-C機使用)を使ってみる
標準レンズは50mmと言われている。
EOSのAPS-C機はレンズの焦点距離をフルサイズ換算する場合×1.6しなくてはならない。
つまり約50mmにするためには31mmあたりのレンズになるのだが、EFレンズにはそういった都合の良いレンズは存在しないため、この焦点距離のレンズを使うことになる。
EF35mm/1.4L USMだ。
換算56mm相当、ボケ量も約F2.0程になるが仕方のないところであろう。
こういう面倒な所がフルサイズでない痛いところだ。
このレンズはキヤノンのAPS-Cユーザー、または35mm好きユーザーに幅広く使われているベストセラーなレンズでもある。
最短撮影距離30cm、最大撮影倍率0.18、重量は580gと少し重いが標準的な35mm/F1.4のレンズであると思う。
すでに発売から12年程経過しているレンズであるが故、様々なサイトでレビューされている。
それらを見てもかなり優秀なレンズであることがわかる。
さて、自分のレンズを使って、いつものポンちゃんでテスト撮影する。
撮影距離はカメラと置物までちょうど2mに設定。
カメラ本体はEOS 7DでISOは100に固定、WBは太陽光、モードは絞り優先として各焦点距離において開放(F1.4)/F4.0/F11と撮影した。
撮影データは撮って出しである。
開放では僅かにコントラストが落ちるが、十分実用範囲である。
解像度もこれだけあれば問題ないだろう。
ここで開放の右上を拡大する。
枝の一部に色収差が出ているのが分かる。
F4.0位まで絞ればかなり改善するのであるが、まだ一部には少し残っておりF11でようやく見えなくなってくる。
発売が2002年のレンズであるから、最新世代と比べるのはちょっと酷かも知れない。
しかしAPS-C機でこれだけ出てしまうのだから、フルサイズではどのくらい出るのであろうか。
まあ、パッと見では分かりにくいと思うので、このまま使い続けようと思う。
最短撮影はボケもキレイに写し出されている。
自然な感じで好感が持てる。
重いが良いレンズだ。
最後に実写であるが、
強い点状光源が入ると対称部位に点状のゴーストが入ることがあるが、軒並み使いやすいレンズだ。
AFも無音に近く、非常に素早く合焦する。
特に薄暗いところでの7Dとの相性は抜群で、こんなに暗くてもフォーカスが合うのかと驚かされたこともあった。
このレンズをAPS-C機で使う最大のメリットは最短撮影距離が30cmであることだ。
フルサイズ機で使用する50mmハイスピード単焦点は最短撮影距離が軒並み45cmになる。
換算50mm強の標準単焦点レンズでありながら、レンズ先端から被写体まで僅か15cm程度まで寄れることは、使ってみると分かるが何物にも変えられない便利さだ。
旅行などでEOSを持ち出すときには、ハイスピードレンズとして必須のレンズであろう。
【追記】2012.10.18
テスト撮影(フルサイズ版)
実写と感想(フルサイズ版)
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