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2011年1月13日 (木)

AiAF Zoom-Nikkor24-85mm/F2.8-4D(FX機使用)を使ってみる

実はこの古いレンズが大好きである。

20110112a

D700を買い戻す前にこのレンズばかりを使っていた。
現役レンズではあるが1世代前のDタイプである。このレンズには他のレンズに見られないある特徴がある。
それは簡易マクロ機能だ。

20110112b

このマクロ機能は他社レンズで見られるような、寄れる標準ズームがマクロ機能とは異なっており、鏡胴に付いているマクロスイッチを入れることにより撮影可能となる。

20110112c

スイッチを入れるには焦点距離が35mm以上の時でないと入らないようになっている。
つまり24mmや28mmではスイッチを入れようにもビクともしないのだ。

なんとサディスティックなレンズなのだ。
だが85mm域では1/2倍、つまりハーフマクロとして撮影可能なのだ。

そしてマクロスイッチを入れっぱなしにしたままつい忘れていると、広角撮影をしようとした時に35mmあたりの焦点距離でカツンとズームリングが引っかかり、スイッチの切り忘れに気付くのだ。

どういうレンズなのだろう。
初めて使った時はこの先時代的なレンズに半分キレかかりながら撮影したが、コンパクトで簡易ながらもマクロ撮影が可能なこのレンズに後半はぞっこんしてしまっていた。

重量は545g、フィルター径は72mmである。F値はワイド端の2.8からテレ端の4.0までの可変ズームだ。
テレ端開放がF5.6で無いところがポイント高い。
このレンズはワイド端では酷い陣笠様の歪曲がでる。
私は歪曲が非常に苦手なのだが、ニコンレンズを使うに当たってはある程度の妥協が必要なのだ。
だが、それを差し引いてもこのレンズの便利さに勝るモノはないと思っている。

ではいつもの如く、ポンちゃんを被写体にして撮影データを取ってみる。
被写体までは2mで撮影。ボディはD700、ISOは200で固定、WBは太陽光。
Aモードで1~2段ずつ絞りを変えて各焦点距離で撮影した。

【テスト撮影】

24mm(左からF2.8/F5.6/F11)
20110112j 20110112k 20110112l

35mm(左からF3.2/F5.6/F11)
20110112m 20110112n 20110112o

50mm(左からF3.5/F5.6/F11)
20110112p 20110112q 20110112r

85mm(左からF4.0/F5.6/F11)
20110112s 20110112t 20110112u

被写体によっては24mmでは歪曲が目立つが、今回はワイド端で左のポールが歪んで写ってしまっている。
ただニコンレンズらしくカリッと写る。
また周辺減光は24mmワイド端でそれなりに現れる。私は好きなのだがこのサイズのズームレンズなのだ。仕方のないことだろう。

24mm 開放(2.8)
20110113y_3

24mm F11
20110113z

また24mm域での隅角の画像はこんな感じだ。
開放とF11を出しておく。
解放では色収差がやや目立つが、F11でも多少は出ている。

【近接撮影】

20110112v

簡易マクロでなく通常モードの開放で撮影した。
簡易マクロは下の実例を載せてある。
専用マクロレンズには負けてしまうが、簡易であればあれだけ写れば十分であろう。

【実写と感想】

20110112d
D700+AiAF24-85mm/2.8-4.0D

D700を買い戻した時に新型の標準ズームである24-120mm/4.0VRを購入した。
しかし、24-120mmの重量とサイズに驚いた。
インナーにねじ込まないと入らないのだ。これはあの24-70mm/2.8Gより太い。

20110112f
D700+AiAF24-85mm/2.8-4.0D

77mmフィルター枠のレンズはいくつか持っている。
しかし、このレンズはF4通しでありながら大口径ズームのようだ。
結局数回持ち出しただけで24-120mm/4.0は防湿庫から出さなくなってしまった。
別に新しいズームが欲しくなったのだ。

20110112g
D700+AiAF24-85mm/2.8-4.0D

なので前に使っていた24-85mm/2.8-4.0Dが欲しくなる。しかし新品で買い直すのはシャクである。
そう言えばいつものカメラ屋さんにこのレンズの中古があったはずだ。
と言う訳で再びこのレンズが手元に来たと言う訳だ。

20110112h
D700+AiAF24-85mm/2.8-4.0D

距離目盛りは鏡胴に印字されている。
表面の仕上げもややチープで古くさい。そしてAFも遅い。

20110112i
D700+AiAF24-85mm/2.8-4.0D

VRもAF-Sもないレンズ。それでもこのレンズに惚れ込んでしまう。
何故なのだろう。

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コメント

参考になる。レポートだよ。

こんばんは、弘明さん。

このレンズはDf購入後にも新品を買い直して愛用しています。
既に3代目になりました。

AF時にピントリングがギュルンギュルン回りますけどとても気に入ってます。

このレンズ持ってないですけどとてもよさそうですね! d600やd800の解像度に合うなら使いたい・・・

さすがに3000万画素以上のボディでは厳しいものがありそうです。

私は1600万画素のDfで愛用していますから、さほど解像度に不満は出ませんが、開放時のコントラスト低下やワイド端開放撮影での周辺隅角部の画質劣化を受け入れられるかだと思います。

さすがに発売後15年以上経過していますから等倍鑑賞を主になさる方だと厳しいと思いますが、私的には標準域の広角が今でも通用する24mm、テレ端でも十分な85mm、しかもハーフクラスのマクロ撮影可能なマクロモードを搭載、手振れはないがシャッター速度を稼げるF2.8-4の明るさ。

似たレンズに新型キヤノン24-70mm/4Lがありますが、テレ端と開放F値は逆立ちしても叶いません。
ただ、開放撮影をメインでなさる方だと、ちょっと拍子抜けするレンズ鴨知れませんねえ。まあその辺は画像処理でなんとかなりますが。

Film時代からNikonを使用してきました。デジタルカメラを使うようになった現在、古文書の撮影を手伝うようになり、歪曲収差の少ないズームレンズを探していました。AF-S仕様のレンズ群からではなく、この「AiAF24-85mm/2.8-4.0D」を使用してみましたが、期待以上の色再現・ディーテール表現にびっくり・・・さすがNikonを感じさせるレンズです。カメラは、D3x・D800・D700で色調の再現では、D800が一番かなと思っています。ホワイトバランスについては、EXPEED3又は4以上の機種であれば、ほぼautoでいけますね・・・。歪曲収差も35mm~70mm近辺では、余り気にならないと感じています。もちろん歪曲修正のファームウエアもありますので、心配ないようです。

こんばんは、Shirokumaさん。

古文書の撮影とかスバラシイですねえ。
わたしもそういう事をやってみたいです。。

このレンズいいですよね。
Nikonの高画素機ではまだ使ったことはありませんでしたが、Dfで常用レンズとして愛用していました。

一手間はありますが、ズームでありながらマクロ撮影が出来る点がすごくいいです。
現在、唯一所持しているフルフレーム機のFEマウントには、こういった便利ズームが未だないので常用にはなり得ていません。
サードパーティーからでも出してくれるといいのですが。

こんにちは”ちぇりた”さん。

コメント有難うございます。NikonDfを使用なさっているですね・・・。
このレンズは、使ったことの無い人は、このレンズの良さが理解できないでしょうね。実はこのレンズの玉は、ニコン製ではないのだそうです。ドイツの某レンズ会社に委託して作ったとの情報・・・構成されたレンズのほとんどが蛍石レンズとか?!・・・とにかく変わったレンズで、昨年生産中止になったはずなのですが、又カタログに載っていますから、専門家から依頼が殺到したんでしょうね・・・。限られた専門職が使うレンズを開発し続けてほしい・・・それがNikonの宿命だと思いますよ・・・。遊びの世界ではありませんので・・・。

昨今の”ネットカメラ右翼”(観音教信者)の間では、盛んにNikonが来年潰れるとか、Sonyに買収されるとか、日本人のお粗末さにあきれております。 

10月から図書館依頼の古文書撮影続きます。来年70歳の老体にとってはきつい仕事です。

Dfはいいカメラでしたねえ。
スチルに特化させて、且つ懐古なデザインで推してきたのが気に入りました。
キヤノンからはまず出ないモデルでしょう。
Nikonはそんなところが好きですねえ。

古文書撮影いいですね。
やっぱりフラッシュとかは厳禁なのでしょうか。
私も仕事でデジカメを扱うこともありますが、特殊なものなので撮影のモチベーションはいまいち上がらないですねえ。

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