自分は40mmが大好きである。
ライカMマウントで最短撮影距離70cmで実用性のある40mmレンズを選ぶとなると、現時点では以下の3点が考えられる。
1. Voightlander NOKTON classic 40mm/1.4 SC
2. Voightlander NOKTON classic 40mm/1.4 MC
3. Rollei Sonnar 40mm/2.8 HFT
1.と2.はシングルコートとマルチコートの違いである。
要は、よりクラシカルな描写を選ぶか、クラシカルでありながら現代的な描写を選ぶかとの事らしい。
今回はRollei Sonnarの事について書いてみたい。
Zeiss Sonnarのレンズ構成を持つ、Made in GermanyのLマウントズームである。
実際はコシナ製らしいが。
このレンズにはRMマウントアダプターが付属しており、取り付けることによってライカMマウントにも装着可能となる。
構成は4群5枚からなる。
重量は175g、全長35.8mm、フィルター径は39mm、最短撮影距離は70cm。
かなりコンパクトなレンズで、ポケットの中につっ込んでも全然気にならないサイズだ。
私の持っているSonnarはシルバーで、ライカM9のスチールグレーによく似合っていた。
この一本だけをM9に取り付けて鞄に放り込んでよく出かけていた。
ここで例のごとくぽんちゃんに登場願おう。
被写体までの距離は1mとし、カメラボディはM9、ISOは160に固定、WBは太陽光で。
絞り優先モードで2段ずつ絞って撮影した。
【テスト撮影】
F2.8(開放)
F5.6
F8.0
次にボケ具合を見るために最短撮影距離の70cmで開放撮影する。
【最短撮影】
F2.8(開放)70cm
【実写と感想】
Mマウント40mmレンズの中では最も多用したレンズである。
理由は被写界深度の深いF2.8の方が子供を撮るとき便利なのと、映し出される色の好みであった。
Leica M9+Rollei Sonnar40mm/2.8HFT
コンパクトで軽く、アバウトにピントを合わせられる手軽さ。
ライカM9を持ち出すときには必ずこのレンズを忍ばせていた。
現代的な色乗りと、どことなく古くささの残る雰囲気に結構のめり込んでいた。
Leica M9+Rollei Sonnar40mm/2.8HFT
ただ最新型ライカMレンズには負けると思う。
アスフェリカルが付いたものは別格だと感じた。
まあ、今回はRollei Sonnarの話なのでその辺りは割愛しよう。
Leica M9+Rollei Sonnar40mm/2.8HFT
このSonnar40mmはM9のファインダーをのぞくと40mm枠は表示されない。
だいたい35mmと50mmの中間あたりがこのレンズの枠になる。
見えない枠をあるものとして考えてシャッターを押すので、結構微妙にずれていたりする。
Leica M9+Rollei Sonnar40mm/2.8HFT
実はこのSonnar40mmは画像の隅角部位は解像がかなり悪い。
レンズが偏心しているのではないかと思った程だ。
右上トリミング
写真:隅角部位を拡大するとこうなる。
ひょっとしたら本当に偏心しているのかも知れないが。
このレンズもライカの持ち出す頻度が落ちるとともに使わなくなっていった。
際だって優秀というレンズではないが、アベレージは出せるレンズだ。
このレンズが4万円台で購入できることはお買い得だといえよう。
Leica M9+Rollei Sonnar40mm/2.8HFT
ただこのレンズで撮った写真は結構分かる。
クセがなさそうでありそうなレンズなのかも知れない。
未だに大好きな1本である。
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