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2011年2月

2011年2月28日 (月)

Leica DG MacroElmarit 45mm/F2.8 Asph. OIS.を使ってみる

おそらく所持レンズの中で最も稼働率の高いレンズ。
ライカ DG MacroElmarit45mm/2.8である。

20110302a1_2

このマクロレンズはオリンパスのEP-2に付けっぱなしになっている。
当ブログでレンズやカメラの撮影をするときの専用レンズとして活躍中だ。

レンズは45mm/2.8であるが、換算すれば90mm/2.8マクロとなる。
重量は僅か225g、サイズは63x62.5mmと非常にコンパクトでありながら最大撮影倍率は1倍、つまり等倍マクロなのだ。
それでいてスバラシイ事にインナーフォーカスのためレンズ全長の長さは変わらない。
ちなみに最短撮影距離は15cmである。
フィルター径は46mmとこれまたコンパクトである。

フードはライカらしく四角いフードだ。
だがバヨネット式というのが、やや「らしくない」といったところか。
この辺りにパナのこだわりが見える。

Pon2

では、いつもの被写体であるぽん太郎君にご登場願おう。
ポンちゃんまでの距離は2mに固定。
カメラボディはDMC-G2、ISOは200、WBは太陽光に設定した。

【テスト撮影】

F2.8
20110302b1

F5.6
20110302b2

F8.0
20110302b3

【隅角部トリミング】

45mm(換算90mm)左よりF2.8/F5.6/F8.0
20110302b4 20110302b5 20110302b6

さすがライカ銘柄を冠しているレンズだけはある。
中央部だけでなく、周辺域までも十分に解像されている。
また開放からコントラストもしっかりとしており、Leica R60mmのようなちょっと絞って....という事を気にせず使えるレンズである。

最短距離撮影は等倍マクロと言うことで割愛させてもらった。
実写の方で出しておきたい。

【実写と感想】

マイクロフォーサーズレンズでも、ちょっとお高いライカ銘柄のマクロレンズ。
おそらくはフォーサーズのために開発されていたものが、マイクロに流れてきたのだろうか?
作りも普通のマイクロ用レンズの様に黒とシルバーのツートンでなく、黒一色の鏡胴を持つ。
ライカブランドという差別化のためであろう。

20110302c1
DMC-GH1+Leica DG MacroElmarit45mm/2.8

パナソニックもそれなりに気合いを入れて作ったと思われるマクロエルマリートだが、このレンズちょっとクセがある。
そのために実戦ではあまり外に出すことなく、室内でひたすらレンズやカメラなどの機材撮影用に使っているのだ。

20110302c3
DMC-GF1+Leica DG MacroElmarit45mm/2.8

何故か?

実はこのレンズはマクロレンズでありながら、ピントリングがダイレクトに連動していないのだ。
つまりレンズ単体を持った状態でピントリングを回してもフォーカシングがなされない。
カメラに付けて、電源を入れて、初めてピントが連動する。
オリンパスのZD35mm/3.5マクロやパナソニックのSummilux25mm/1.4と同じである。

20110302c6
DMC-G2+Leica DG MacroElmarit45mm/2.8

デジタル化を突き進めた形なのだろうか。
パナボディであればシャッター半押しするだけで液晶に距離計が表示され、フルタイムマニュアル操作が可能になる。
しかし、オリボディでは一度MFアシストを作動させなければならない。
しかも距離目盛がないために現時点でピント位置がどの辺りの距離を示しているのかが一瞬分からない。

20110302c4
DMC-GF1+Leica DG MacroElmarit45mm/2.8

またAFでマクロ撮影しようとしても、思ったところを外す頻度がやや高い。
特に最短距離撮影時などは狙ってもピントが行ったり来たりを繰り返し、直に止まってしまう。
時にはぼけた状態のまま緑マークが点灯し、「合焦しました」と知らせるのだ。
これはパナソニック機よりも、ややオリンパス機でその傾向が見られる頻度が高いと思う。

20110302c8
DMC-G2+Leica DG MacroElmarit45mm/2.8

マクロの度にMFにシステムを切り換えるのは結構大変なのだ。
しかもレンズに距離計がないためにピントの位置の把握が非常にしづらい。
もう少し使い勝手が改善されたらなあと思う。

20110302c5
DMC-G2+Leica DG MacroElmarit45mm/2.8

別にAF精度が悪いので改善しろと言っているわけではない。
マクロレンズによる接写は高いピント精度を求めることが多い。
つまり距離目盛がついたフルタイムマニュアルフォーカスができるマクロレンズにして欲しいのだ。
この際、通電してピントリングが動くタイプでもいい。
せめてフォーサーズのZD35mm/3.5Macroと同じタイプにしてもらいたい。そして重要である距離目盛を付けていただきたい。(インナーフォーカスはそのままね

20110302c7
DMC-G2+Leica DG MacroElmarit45mm/2.8

と、このように愚痴をダラダラと書いてしまったが、レンズの性能は非常によろしい。
パナソニック機でタッチパネルを使用するとかなり実用的には使用できる。
もちろん私個人的な使い勝手のことなので、中にはオリ機で上手に使ってらっしゃる方もいるだろう。
事実、レンズは優秀なのだから。
なのでブログ機材撮影用レンズとして現在このレンズは非常に役立っている。
役立っているにもかかわらず、いや、役立っているからこそ文句の一つも出るのであろうか。

今、最もマイクロフォーサーズレンズでリニューアルを期待しているのがこのレンズだ。
私は「距離目盛の付いたⅡ型」を期待している。
それまではノクトン25mm/0.95やMacroElmarit R60mm/2.8で代用していこうかなんて考えている。
期待してますよ、パナさん。

(追記)
今回の記事中に、やや不正確な内容があったので訂正しておきました。
申し訳ありません。

2011年2月27日 (日)

XZ-1とアートフィルター

などと、たいそうなタイトルを付けたが、要はXZ-1で各種アートフィルターで撮影しただけである。
しかも夜景を。

まあ、大半のアートフィルターの作例は昼間が多いと思うので、ある意味反面教師的なことで参考になるかも知れない。

20110227z5

XZ-1のモードダイヤルでアートフィルターを選択すると以下の6種が選択可能だ。

1.ポップアート
2.ファンタジックフォーカス
3.ラフモノクローム
4.トイフォト
5.ジオラマ
6.ドラマチックトーン

このフィルターはレンズ基部に付いているコントロールリングで簡単に変更できる。
これらで日が沈んだ川沿いの高層建造物を撮影してみた。(クリックで拡大)

1.ポップアート
20110228a1

2.ファンタジックフォーカス

20110228a2

3.ラフモノクローム
20110228a3

4.トイフォト
20110228a4

5.ジオラマ
20110228a5

6.ドラマチックトーン
20110228a6

夜景とはいえ、いずれも特徴あるフィルターがきちんとかかっている。
ただ5.のジオラマは、俯瞰で撮った方が効果をはっきり出せるのに、夜景でしかも見上げるように撮影したため効果がはっきりせず、よく分からない写真になってしまった。
それにラフモノクロームも難しそうだ。
コツをつかまないと失敗写真の雨あられになりそうである。

20110227z1
XZ-1(ドラマチックトーン)

XZ-1にあるアートフィルターで特徴的なのが6.のドラマチックトーンだ。
これが搭載されているのは、現時点でフォーサーズのフラッグシップ機であるE-5と、このXZ-1コンデジのみである。

20110227z2 ピントが....
XZ-1(ドラマチックトーン)

お手軽にドラマチックトーンを楽しみたいのならXZ-1を購入するしかない。
E-5と同様にとりあえずRAW撮影をしておけば、後でカメラ内編集によって希望のアートフィルターにJPEGファイルを作成することができる。

20110227z3
XZ-1(ドラマチックトーン)

このカメラは本当に面白い。
F1.8-2.5の明るいズームレンズと、6種類の面白いアートフィルターを併せ持つコンパクトデジタルカメラ。
コンデジとはこんなに楽しかったのか。

惜しむらくはAFが迷ったり、目的の所で止まってくれないことが時々あることか。
オリンパスさん、ファームアップでもうほんの少しだけAF精度が何とかなりませんか?

20110227z6_2
XZ-1


2011年2月26日 (土)

DMC-FT3を使ってみる

今年はまだスキーに行っていない。
だが3月に行こうと思っているのだ。

20110227a1

下手クソではあるが写真を撮るのが大好きなちぇりたは、一昨年前にこれまた下手なスキーのためにタフネスコンデジを購入した。
とにかく転けることを前提としたスキーであるから、対衝撃及び対防水、対寒冷能は必須であった。
初代はTough8000、昨年の次代はFT2、そして最新3代目はFT3を先日チョイスした。

所持していた歴代タフネスコンデジに欠点はそれぞれあったが、今年のFT3はどうだろう。
FT2の苛つく欠点を潰すが如く操作性が一新されている。
テスト撮影も兼ねてスキーグローブをはめてポンちゃんを撮影してみた。

Pon1 これは一眼で撮影

被写体(ポンちゃん)までの距離は2m。
ワイド端及びテレ端と中間辺りで撮影する。
ISOは100に固定、WBは太陽光。
絞りを変えながら撮るカメラではないのでオートのみである。

【テスト撮影】

ワイド端 換算28mm F3.3
20110227b1

換算約52mm F4.7
20110227b2

換算約76mm F5.5
20110227b3

テレ端 換算128mm F5.9
20110227b4

今回は超解像技術は設定してないので、解像感はFT2の最初ほど驚くことはなかった。
しかし、それでもこれだけの解像度を持っているのだ。
鏡胴がボディに収納されているレンズであっても。

【隅角トリミング】

ワイド端 換算28mm 右上トリミング
20110227b5

上でも述べたが、FT3のレンズ形態であっても隅角でこれだけの解像感があるのだから恐ろしい。
Toughコンデジに求める域値は、人にも依るだろうがあまり高くしては可哀相だ。

【最短距離撮影】

ワイド端 換算28mm F3.3 最短距離5cm
20110227c2

テレ端 換算128mm F5.9 最短距離30cm
20110227c1

さすがにボケはXZ-1に比べてかなり小さい。
センサーサイズから見ても当然であるだろう。

また、FT3にはズームマクロなる便利なマクロモードがある。
最短5cm~∞まで可能であり、しかもワイドからテレ端までF3.3通しという美味しいマクロモードだ。
だが、テレ端なのにF3.3?
ひょっとしてワイド端のマクロモードをデジタルズームしているだけなのかも知れない。
詳しくは分からないが、時間があったらじっくり見てみよう。

【実写と感想】

実際にスキーグローブをつけた状態で操作してみたが、一般撮影は全く問題ない感じである。
もちろん、小さなボタンはある程度のコツが必要ではあるが慣れれば全く問題ない。
メニューを開いて細かな設定をするときはさすがに手袋を外して操作した。

20110227e
DMC-FT3

かなり完成度の高いタフネスコンデジであると思う。
FT2はマリンスポーツに限ればかなり強力なコンデジであったが、FT3はウィンタースポーツにも十分対応できる守備範囲の広いカメラだ。

20110227d
DMC-FT3

最初は先日購入したXZ-1との棲み分けに心配したが、それは杞憂に終わりそうだ。
XZ-1はセンサーサイズが大きい分、そしてレンズが大きい分、色々な点で有利に働いている。
しかしFT3には、XZ-1には欠片すら感じられないToughという唯一無二の特徴がある。

20110227f
DMC-FT3

FT3はややお値段がお高い。
AF速度、精度とともにそれなりの高画質を誇るかなり使えるコンパクトデジカメであることは間違いない。
ただ防水や対衝撃、寒冷仕様が付加されているのでコスト的に高くなっている。

20110227g
DMC-FT3

この付加価値をどう捉えるかでFT3の真価が決まる。
波しぶきを被る海岸でカメラを気にすることなく子供を撮影できたり、スキーで我が身が転倒する迫力のある動画を機材の心配をすることなく撮影できたりと、色々なシチュエーションを試すことができるのだ。
XZ-1ではFT3同様に使うことは難しいだろう。

20110227h
DMC-FT3

FT3はどこでも守れるオールマイティな野球選手のようなコンデジだ。
外野も良し!
内野も良し!
捕手も良し!
ガタイは小さいが守備範囲が異様に広い。
しかし全てが超一流というわけではなく、アベレージにそつなくこなす。

そんなあなた(ユーザー)は監督で、この選手をスターティングメンバーとするか控えとして使うかどうか。
その答えによってこのコンデジのポジションが決まるであろう。

私ですか?
私だったら....自分のチームの選手層(持参マウント)と、相手の球団の特徴(被写体)に対して使う(持っていく)かどうか決めますね。
つまり........?

ありきたりの回答でスミマセン。

2011年2月25日 (金)

Panasonic DMC-FT3

パナソニックの新製品であるDMC-FT3。
3代目タフネスコンデジとして、いつものカメラ屋さんで購入してきた。

20110226a

色はインパクトのあるスパーキーレッドを選んだ。
ただ、実際に手にした色は薄いワインレッドというか、赤にオレンジを混ぜてややうすくしたような感じの色で、イメージとしたものとはかなり違っていた。
スパークするような赤ではないと思うがどうでしょう。

20110226a2 写真で見ると強烈な赤色なのだが....

重量は約175g。バッテリーとSDカードを込めると197gと約200g弱となる。
サイズは103.5×64×26.5mm。
意外とコンパクトで軽く感じるのはFT2同様である。

20110226a3 

このコンデジの特徴は、先にも述べたとおりタフネスコンデジである。
指でボディを軽く叩くと分かるが、極めて密閉性の高いボディであることが伺える。
センサーは1210万画素の1/2.33型CCDを搭載している。

20110226a4 

防水性能は12mまでの対水圧能を誇る。(FT2は10m)

20110226a5 

対衝撃能は2m。2mまでの自由落下なら衝撃に耐えられるわけだ。
そしてスキーで重要な対防寒能は-10℃までOKとなっている。
FT2に比べると対水圧能以外はタフネス性能は殆ど変わらない。

20110226a6

レンズはLeica銘柄を呈しているVarioElmarレンズである。
非球面レンズから構成され、換算すると28-128mm/F3.3-5.9のレンズとなる。
レンズ内手振れ補正POWER O.I.S.を搭載している。

20110226b1

軍艦部から見てみる。
FT2とはかなり様変わりしている。

20110226b2 

目を引くのはGPSが埋め込まれている中央部だ。
この隆起した中央部がFT3の全てであり、この売り以外には殆どFT2と性能に変化がないと思う。

20110226b3

つい今し方、GPS以外はFT2と変わりがないと書いたが前言撤回である。
軍艦部からシーソー式のズームボタンが消えたのが大きい。

20110226a7 

これによってグローブをはめたままでも自在にシャッターが押せるようになっている。
なかなか上手に押せなかったFT2のストレスがなくなった意義はFT3に於いて重要である。

20110226b5 

電源はFT2同様であるので使い勝手に問題はない。
ここは今まで通りにしてくれたことに感謝したい。

20110226b6 

大きいシャッターボタンの隣にこぢんまりと動画ボタンが追加された。
電源ボタンと対称性の同じような位置でもあるし、押しやすさは問題にならないだろう。
FT2の時には、グローブを付けていると切れそうになるほど動画ボタンは操作しにくかったのでこれはありがたい改良である。

20110226c1

次に背面画像である。
2.7型23万ドットFTF液晶を搭載している。
まあ、RAWが搭載されているような機種ではないので23万ドットでも問題ないが、もうちょっと欲張ってくれてると嬉しかった。

20110226c2

またFT2ではせり上がっていた液晶が、TF3ではほぼ周囲の高さと同じになっていた。
何故だろう。
水圧の問題で何かあったかな?

20110226c3_2 

ズームボタンはシーソー型から二つボタン型に変更された。
ここはグローブを付けて操作しないと何とも言えないが、パナソニックはこの辺りの操作性を一新してきた。
結構期待が持てるのではないだろうか。

20110226c4

細かい設定などは十字キーを操作して行う。
メニューもグラフィカルになり非常に見やすい。
好感が持てる感じだ。
操作性に関しては、暫く使い込んでからまた書いてみたい。

20110226c5

FT2と外見上最も変化したところはグリップがついたことだ。
写真で見るとかなり膨らんでいるように見えるが、横から見るとさほどでないように感じる。

20110226c6_2 

つかむとしっかりホールドできる。
でも触れるとあまり膨らんでいない絶妙なグリップだ。
読んでよく分からんと言う人は一度握ってみるといいと思う。
自分はこのグリップが結構お気に入りだ。

20110226d1

次にカードおよびバッテリー部。
FT2では底面であったが、FT3からは側面に切り替わった。
側面が丸ごと開く感じだ。

20110226d2

SDカードはSDHC/SDXCに対応している。
バッテリーはDMW-BCF10とFT2と同じである。家電メーカーにしてはありがたい心遣いである。
ちなみにSDカードとバッテリーを入れる向きであるが、自分としてはここが気になって仕方がない。
ちなみにEP-2と同じでカードとバッテリーの表を向かい合わせて挿入する。
私、この向きが一番好きなんです。何故だろう。

20110226d3_2 

パッキンもしっかりしており、リラックマデジカメでみられるような貧弱なカバーではない。さすがタフネスコンデジのウィークポイントを守る要である。

20110226e1_2 

最後にストラップの装着部位である。
場所はカメラを構えた状態から見ると、右上の角に位置する。
穴のサイズは小さく、普通の市販製カメラストラップでは入らない。

20110226e2

FT3付属のストラップを付けられるのだが、よく見るとFT2のソレによく似ている。
まだ使用はしていないので同製品とは言い切れないが、付属のストラップがFT2と同等品であるならばスキーグローブでは全くと言っていいほどストラップをつかめず、相当なフラストレーションが溜まってしまう。

だが、対処法はあるのだ。この事は機会があったらまた書いておきたい。

20110226e3

と、このようにDMC-FT3はFT2のマイナーチェンジというだけでなく、非常に魅力的な製品に仕上がっている。
だが、グローブを付けない状況でタフネスコンデジを使用する人ならば、FT2でも十分行けるはずだ。
GPS機能がどうしても欲しい。またはスキー、スノボでガンガン撮影したいYO!という人にはお勧めのコンデジですね。

次回はXZ-1と同様にテスト撮影による画像の検証をしてみようと思う。

2011年2月24日 (木)

OLYMPUS XZ-1を使ってみる

よさげなカメラだな~と思っていたらいつの間にか購入してしまっていた恐ろしいコンパクトデジタルカメラXZ-1。

このカメラの売りは、なんと言ってもF1.8からの明るさを持つレンズだ。
換算でみると28-112mm/F1.8-2.5を誇っている。
まあ詳しい性能は先日のブログにあるので、今回は写りに対して書いてみたい。

20110225t

F1.8と聞くと何を思い浮かべるか。
一つはハイスピードシャッターが切れると言うこと。
つまり暗いシチュエーションでもブレの心配が減ることだ。
そしてもう一つはボケである。

ボケはシャッター速度とは異なり、センサーサイズによりその様相は大きく変わる。
フルサイズセンサーが搭載されているデジタルカメラならば、F1.8もあれば相当なボケを生み出せるだろう。
だが今回は1/1.63型のCCDが搭載されているコンデジが相手だ。
センサーはLeicaのD-Lux5と同じサイズのCCDである。コンデジとしては比較的大きい部類に入る。
XZ-1の28-112mm/F1.8-2.5ズームレンズでどうのように写るのか、ちょっと検証してみた。

Pon2 これは一眼で撮影

いつもの如くポンちゃんにお出まし頂く。
被写体(ポンちゃん)までの距離は2m。
ボディはXZ-1、ISOは100に固定、WBは太陽光に設定した。
写真はJPEG撮って出し。
クリックで画像が拡大されるが、ついシャープネスを+2まで上げたままにしてしまったので、やや固い画像に感じるかも知れない。

【テスト撮影】

換算28mm 左からF1.8/F4.0/F8.0
20110225b1 20110225b2 20110225b3

換算50mm 左からF2.0/F4.0/F8.0
20110225c1 20110225c2 20110225c3

換算70mm 左からF2.2/F4.0/F8.0
20110225d1 20110225d2 20110225d3

換算112mm 左からF2.5/F4.0/F8.0
20110225e1 20110225e2 20110225e3

さすがコンデジらしく被写界深度が極めて深い。
換算28mmではF1.8とはいえボケ具合を吟味するにはかなりきつい。
換算112mm域ではバックはそれなりにボケてはくれるが、やや二線ボケの傾向があるか?
ただ写りは開放からかなり良く、ズイコーデジタルの性能はきちんと引き継がれているようだ。

次に換算28mm域での右上隅角部の拡大を見ている。

【隅角部トリミング】

換算28mm 左からF1.8/F4.0/F8.0
20110225f1 20110225f2 20110225f3

開放では僅かに色収差が見られるが、絞り込むほどにかなり改善される。
F8.0では消えているようにも見られる。
だた、この雰囲気からするとJPEG画像を作るときにソフト的に消している可能性があるかも知れない。
それでもたいしたものだ。

【最短距離撮影】

XZ-1には最短距離で撮影する場合、通常AF撮影・マクロ撮影・スーパーマクロ撮影の3つのモードがある。
そのため順に一つずつ検証してみる。
各モードの最大焦点距離に対して最短撮影距離から開放で撮影した。

1.通常AF撮影(60cm)
換算112mm 左からF2.5/F4.0/F8.0
20110225g1 20110225g2 20110225g3

2.マクロ撮影(30cm)
換算112mm 左からF2.5/F4.0/F8.0
20110225h1_2 20110225h2 20110225h3

3.スーパーマクロ撮影(1cm)
換算28mm固定 左からF1.8/F4.0/F8.0
20110225i1 20110225i2 20110225i3

結構思ったよりボケたので驚いている。
一眼レフに比べるときれいなボケという訳ではないが、コンデジでこれだけぼかせれば十分だろう。
光源は開放で円形だが、絞ると6角形になる。
まあ、コンデジでボケ云々にあまり文句を言ったら罰が当たってしまうかも知れない。

3.のスーパーマクロ撮影は換算28mm固定でしか撮影できない。
また最短が極端な1cmしかないので、この撮影時のみポンちゃんの目ではなく鼻にピントを合わせて撮影した。
このモードだと最短撮影でディストーションがかなり目立つ。

スーパーマクロは若干開放でコントラストが落ちるようだが、自分ではこのモードは頻用する事はないと思うので通常使用には問題はないはずだ。
だが春になって花の撮影が増えてくるとスーパーマクロによる花の接写が増えるので、わずか1cmというレンズ面への接触に気をつけなくてはならないだろう。

【実写と感想】

XZ-1のメニューには特徴がある。
ハイエンドコンデジに見られるような深い階層を持ったメニューと違い、非常にシンプルで浅いのだ。
最低限のモノしか入れていないのではないだろうか。

20110225n
XZ-1

だいたいの設定はメニューを開くことなく、液晶に表示されているインフォメーションから変更できる。
十字キーを動かすだけで素早く変更や設定ができるのだ。
慣れないうちは、ついメニュー画面を開いてどこだ何処だと探してしまう。

20110225k
XZ-1

ところが慣れてくると非常に使いやすい。
AEロックも見つからないので、シャッター半押しで対処せよと言うことなのか。
液晶に表示されるヒストグラムを見ながら白飛び黒つぶれしないよう露出を決めて、ピントを合わせシャッターを切る。
単純ではあるが、昔懐かしい撮り方をしているようで非常に楽しい。
XZ-1は自分にとって回顧なカメラであるようだ。

20110225q
XZ-1(スーパーマクロ)

XZ-1は街撮りカメラ、散歩カメラとして使っていこう。
街中で自分の子供や風景を写すのに最適ではないだろうか。
大きく目立つ一眼では、「自然の多いところや観光地」以外で振り回しているとあまりいい顔をされないと感じることがある。

20110225l
XZ-1(スーパーマクロ)

いつの頃からだろう。
一眼レフを都会の中で、いや人前で出すのに躊躇するようになったのは。
自意識過剰だと言われればそれまでかもしないが、以前に比べて明らかに一眼レフを出しにくい世の中になっている気がする。

20110225s
XZ-1

そんな時代に、街中でも様々な撮影ができるアートフィルターが搭載された便利なコンパクトなデジタルカメラ。
これはボケを最優先するカメラではないだろう。
高感度な苦手なコンデジセンサーを生かす方法として明るいレンズが付けられているように感じる。
これなら裏路地でもぶれずに撮影できそうだ。

20110225m
XZ-1

人目を気にせず、久しぶりに街中に持ち出したくなるカメラ。
それがXZ-1のような気がするのだ。
失敗しても気にしない。
自分にとって、XZ-1はJPEGのみで撮ってみたいと思わせる回顧なカメラなのだ。

2011年2月23日 (水)

OLYMPUS XZ-1

様子を見ようと思っていたのに購入してしまいました。
オリンパスXZ-1。

20110224b

今週に発売になるパナソニックのDMC-FT3を予約しているにもかかわらず、何故に購入してしまったのか。
購入に動いた理由は以下の通り。

1.レバー式のズームボタン
2.F1.8始まりの明るいズームレンズ
3.ボディに直接接続できるチャージャー電源
4.ドラマチックトーン搭載
5.偶然見てしまったから

購入する瞬間のratioは5.が高かったのであるが、やはり室内撮影やドラマチックトーンの使用を考えると購入して正解だったのではと思う。(と考えたい)
でも本当はレバー式ズームボタンに琴線が触れてしまったのだ。

20110224a

さて、この辺りでXZ-1に対して簡単な説明をしてみたい。
このデジカメは比較的高性能なハイエンドデジカメに入るのと思う。
重量は275g。サイズは110.6mm×64.8mm×42.3mm。
センサーは1/1.63型高感度CCDを搭載し、有効画素数は1000万画素となる。
開放F値は1.8-2.5のレンズで35mm換算で28-112mmの焦点距離。
最短撮影距離は60cm。マクロモードではワイド端が10cm、テレ端が30cm。スーパーマクロではワイド端固定で1~60cmである。
背面の液晶は3.0型の有機ELディスプレイ。

まあ簡単に説明するとこんな所である。
それでは各部をじっくりと見ていく。

20110224c

このコンデジ一番の売りはなんと言っても開放F値が1.8から始まることだ。
ワイド端の換算28mmでF1.8、テレ端の112mmではF2.5となる。
これはすごいことだ。
センサーサイズを1/1.63型まで小さくしたことで実用化されたサイズだろう。
マイクロでもこの焦点距離でこのF値のレンズを作ったら、どんなサイズになるか予想が付きそうだ。(^_^;

20110224d

上記で述べたF1.8の明るさを誇る巨大なコンデジ用ズームレンズ。
電源を入れると収納されているレンズ群がせり出してくる。

ワイド端/テレ端
20110224e1 20110224e2

ワイド端からレバーを動かすと、レンズ鏡胴は一度縮んでからテレ端に向かうにつれて伸びていく。
2段式の鏡胴なのでデザイン的にも美しい。
オリンパスのZDレンズは2段式を見かけなかったので意外である。

20110224f1_2

スムースにはめ込むことができるかぶせ式のレンズキャップである。
裏面のフェルト生地でフリクションを強めて固定しているため、はまり感はちょっと微妙である。

20110224f2

キャップを軽く引っ張るだけで取れてしまう。でも簡単に外れてしまうわけではない。
このキャップはすごいのか、すごくないのか未だよく分からない。
もう少し使い込んでから結論を出そう。

20110224g

かぶせ式のため付属にヒモが付いている。
ライカのD-Luxシリーズと同じだ。この辺は意見が分かれると思うが私は好きです。
ただ、XZ-1もD-Luxのようにフックで固定してもらえると精神的に安心するんですけどね。

20110224h1

背面からいきましょう。まあ一般的なコンデジ様のデザインだと思う。
スイッチの配置については特に意見はないが、このXZ-1は通常撮影だと最短撮影距離が60cmもあるので、頻繁にマクロモードに切り換えることが多い。
そのときに操作ボタンを押す回数が多すぎる気がする。専用のマクロボタンがあるとありがたいのだが、仕方がないので年中マクロモードにしてある。

有機EL液晶は、最初は色に少し戸惑ったが慣れれば問題ないと思う。
まあ、見やすいですよ。

20110224i

次に軍艦部であるが、非常にすっきりしていて見やすい感じだ。
背面と同様に右にスイッチ類が集められており、殆どの操作を右手だけで行うことができる。

20110224j1 20110224j2

左にある内蔵フラッシュは背面のUPボタンをスライドさせることでせり上がる。

20110224k

また電源ボタンはシューの右側に見られる。
小さいが押しやすいボタンである。誤作動予防のためであろう。

20110224l_2 D-Lux4もこのタイプだった

今から10年ほど前に嫁さんに買ったカシオのコンデジがこのレバー式だった。
初めてのレバー式は非常に使いやすく、去年買い換えたリラックマデジカメも同じ仕様だったので指をくわえてうらやましがっていたのだ。
だが、オリンパスXZ-1にも同じような仕様が現れてくれたので嬉しい。
これがあるから購入したようなものだ。
ただ、この意見はマイノリティーなものと考えられるので、あまり声を大にしては言えないのが悲しい。
シャッターボタンが一体化されているのがグートだ。

20110224m

適度なクリック感のあるモードダイヤルである。
これも使い込んでいかないと何とも言えなそうだ。
ただ、ボディ辺縁にかなりの表面積が触れているので、フリクションにより移動してずれる可能性は十分にあるだろう。

20110224n

記録媒体はSDカードでSDHC/SDXC対応になっている。
SDカードを入れる向きはE-P2と同じくバッテリーに表を向けて入れる。
だがバッテリーはE-P2と逆で、レンズ側にバッテリーの表を向けて入れる。

これは非常に混乱するので、せめて同一メーカーなら統一して欲しい。
できることならコンデジ型は全メーカーで統一してくれると嬉しいんですけどね。

20110224o 充電は上部のコネクターに差し込む

驚いたことにバッテリーのチャージはボディに直接USBケーブルをつないで行う。
Tough8000と同じやり方だ。実はこの方式好きだったんですよ。
オリンパスさん、やりますね。
チャージ中は本体の電源ボタン部が青くLED点灯する。チャージが終了すると消灯される。
ただし充電中はカメラ本体の撮影できないのはTough8000と同じである。

20110224p

底面の三脚穴はSDカード挿入蓋のすぐ隣にあるので三脚に固定されたままだとSDカードの交換などで蓋が開けられない。
RRSの専用プレートなどはこの辺をよく考えて作成されてる。
オリンパスももう少し考えてもらえると嬉しいのであるが。

尚、三脚穴であるが写真で見て分かるとおり僅かではあるが飛び出している。
そのため雲台に装着する専用プレートをXZ-1に付ける場合などは十分な固定ができない可能性があるので気をつけた方がいいだろう。

<昨日の2月22日はネコの日だそうで....

という訳で、簡単ではあるがXZ-1の説明をしてみた。
結論から言うと、使い勝手にややクセはあるが使い込んでみたいカメラだ。
使っていて楽しさを感じることができる。

次回はテスト撮影による画像の検証をしてみたい。

2011年2月22日 (火)

伊豆下田へ行こう(ドロップアウト編)

昨日の続きである。

高根山山頂から南方面へと降りるのであるが一つ問題があった。
雨によるぬかるみである。
南方面に抜けるには、山頂からかなりの急勾配を下らなくてはならない。
標高差50mくらいあるのではないだろうか。
ロープ場になってはいるが、先ほどの雨によって危険な状態になっているであろう。

インパクトを考えると使用には躊躇するが、この時期は地面が露出していることもあるので軽アイゼンを使用する。

20110223a ここまで来ればあとちょっと....
E-5+ZD11-22mm/2.8-3.5

しかしアイゼンは本当に凄い。
雪面以外で初めて使用したが、雪のザクッというのではなくズブブッという感覚だ。
雪面よりもロック感が非常に強い。
インパクトに気をつけながらゆっくりと降りていく。
終盤は階段状になっているため軽アイゼンを外す。

20110223b 木の陰で見えないがずーっと上まで続く
E-5+ZD11-22mm/2.8-3.5

無事に下に到着。
さて、ここからは比較的フラットなところを歩いていくのだ。
高根山~寝姿山で一番歩きやすいところだろう。

20110223c
E-5+ZD11-22mm/2.8-3.5

足にスパッツだけは残して雨後の登山道を散策する。
静寂感があたりに立ちこめ、空気はひんやりしている。
踏みしめる落ち葉からは濡れた音が聞こえてくる。

20110223d
E-5+ZD11-22mm/2.8-3.5(ドラマチックトーン)

やがて標識が見えてきた。
高根山山頂で雨宿りをしたためにかなりの時間をロスしている。
このまま寝姿山に行くと日が傾きかけて夕飯に間に合わなくなってしまう可能性があった。
そのためルートをショートカットして蓮台寺へ向かうことにする。

20110223e 標識から道を見るとまともそうだが....
E-5+ZD11-22mm/2.8-3.5

初めてのルートであるが道がしっかりしているようであるし、蓮台寺に向かえるのであれば好都合だ。
一瞬、高水山の巻き道を思い出して不安になったが、気持ちを前向きにして進むことにした。

20110223f またやってしまった....
E-5+ZD11-22mm/2.8-3.5

不安はすぐに現実の物となる。
倒木が目立ち始めルートファインディングがしづらくなってきた。
再び軽アイゼンをつけなくては危険かと思う程に滑りやすくなって来たときに伊豆急の電車音が聞こえてきた。

20110223g 300mの山で迷うことはないと思うが....
E-5+ZD11-22mm/2.8-3.5

あと少し、あと少しと友人と励まし合いながら進んでいく。
これが夏場で草木が鬱そうとしていたら結構怖い。
人気のない道を不安になりつつしばらく進んでいくと、徐々に道が広くなり橋も出てきた。
こうなると安堵ともに余裕が出てきて饒舌になっていく。

20110223h 突然明るくなったと思ったら出られた
E-5+ZD11-22mm/2.8-3.5

やがて舗装された道に出た。
ここは初めての場所だ。
地図で確認すると蓮台寺駅と高根山登山口のちょうど中間に位置する道のようだ。

20110223i
E-5+Leica D Summilux25mm/1.4

稲生沢川に出てからお宿の清流荘へと17時に帰ってきた。
夕食は18時からなので、一風呂浴びて良い具合だ。

20110223j サザエの活き作りは絶品
E-5+Leica D Summilux25mm/1.4

今日のお山の感想と反省を語りながら友人とビールで懐石料理を楽しむ。
本日の懐石の締めは前回美味であった金目鯛のしゃぶしゃぶであった。
これは運が良いと箸をのばすが、ん?以前の時の方が美味しく感じる。
旬は今のはずなのだが、明らかに味が落ちている。

20110223l 20110223k 残念...
E-5+Leica D Summilux25mm/1.4

切り身の色合いもよくない気がする。
友人の雑炊のダシにしようという提案をのんで、全部切り身を鍋に入れて煮込んでおいた。
最後の夕飯なのにちょっと残念である。

20110223n_2 金目雑炊....
E-5+Leica D Summilux25mm/1.4

清流荘は雰囲気が良く、サービスも行き届いて食事も美味しいおすすめの宿であったのだがどうしたのだろう。
料理長が替わったと聞いており、先日の食事は非常に美味しく味も向上していたので更に期待度が上がっていただけに意外である。

20110223m_2 部屋に露天が付いている
E-5+Leica D Summilux25mm/1.4

あとチェックアウト時に妙に急かされる気がするのだが、前からこんな感じだったかな?
食事に関しても今回だけの事であるといいのだけれど、次も是非行きますかといわれると....うーん、どうだろう....。

宿代から考えると、ちょっと考えてしまいますね。

2011年2月21日 (月)

伊豆下田へ行こう(高根山編)

下田に着いた翌日は近くにある高根山(343m)へと向かった。
高根山は伊豆急蓮台寺駅より徒歩5~10分ほどで登山口に到着するほどに近くてお手頃な低山である。

20110222a
E-5+Leica D Summilux25mm/1.4

まずはお宿でゆっくりと朝食を済ます。
当日は朝から曇ってはいるものの午後より雨がぱらつくという。
空の具合を見ながら雨具を準備しつつ11時前に出発した。
低山であり、ご近所であるが故のまったりとした出発である。
だが、これがいい。

20110222b_2 天気がヤバイ
E-5+ZD11-22mm/2.8-3.5

登山口よりすぐに砂防ダムが見られる。
しかし相変わらず人は少ない、というか全く会わない。
今まで何回かこの山を登ったが、出会った人は昨年の60代の下山中女性一人だけであった。
よほどマイナーな山なのであろうか。

20110222c
E-5+ZD11-22mm/2.8-3.5

前回の夏の時はアブに散々悩まされたが、さすがこの時期に虫はおらず快適な登山を楽しむことが出来た。
しばし進むと2~3人分のフレッシュな足跡を登山道に見つけた。
本当につい今し方のような足跡である。

20110222d
E-5+ZD11-22mm/2.8-3.5(ドラマチックトーン)

頂上に近づくにつれ歓声と話し声が上から聞こえてきた。
この山に来て初めて頂上で人に出会うかもしれないと友人と話しながら、そして最近の運動不足を悔やみながらもう少しで登頂だと歩みを進める。

20110222e
E-5+ZD11-22mm/2.8-3.5(ドラマチックトーン)

ようやく高根山山頂に到着した。
だが誰もおらずに閑散としている。
おそらくは入れ違いで先客は南方面に降りていったのだろう。
しかし、ドラマチックトーンは意外に雨の予兆がつかみやすい気がする。

20110222f 左手に大島がうっすらと
E-5+ZD11-22mm/2.8-3.5

早速、誰もいない山頂で昼食の準備に二人で取りかかった。
友人はストーブを出して調理を始め、私はシートを広げて....と、心配していた雨が降り始めた。

20110222g 本当に助かった....
E-5+ZD11-22mm/2.8-3.5

念のために持ってきておいた小型タープを急いで広げる。
風も出てきたようだ。
こんな時に小型軽量のポンタシールドは役に立つ。
もちろん急な雨などの非常時しか張ることはしないが。

20110222h
E-5+ZD11-22mm/2.8-3.5

雨風が凌げるだけでもかなり暖かい。
熱燗を作ってしばし歓談し雨宿りしていると、雨足が弱くなってきたので早めに出発することにする。
この後は寝姿山に向かう予定なのだ。
南方面に降りるとなると急な勾配を下ることになる。
しかも先日や先ほどの雨で、ぬかるみで相当滑りやすくなっていることだろう。
ひょっとしてさっきの頂上付近から聞こえた歓声はまさか....。
こんな時のために軽アイゼンを持ってきたのだ。
インパクトを考えると微妙なのだが、前回一度危険な目に遭っているのでこの場所の雨後だけはつけさせていただこう。

20110222i テントと違って片付けも簡単

風も弱まり、霧雨に変わっているのでタープの中で準備を終えて出発に備える。
さて、それではまいりましょうか。

2011年2月20日 (日)

伊豆下田へ行こう(下田富士編)

去年の夏に下田に友人と行ったが、今回もまた別の友人と出かけてきた。
伊豆急踊り子号で下田駅に到着後、送迎バスの時間をずらしてもらって徒歩2分の下田富士を散策することになった。

20110221a 横からは?だが縦から見ると富士
E-5+ZD11-22mm/2.8-3.5

今回はE-5なのでアートフィルターのドラマチックトーンを多用したいところであるが、以前の山にこればかり使って写真を撮ったところ、緑豊かなところはあまりマッチしないことが分かっていた。
だが石や建築物があると一気に雰囲気が高まるのでTPOに合わせて使ってみることにする。

20110221b
E-5+ZD11-22mm/2.8-3.5(ドラマチックトーン)

例の如く入り口は見落としそうな所にある。
阿吽の狛犬が鎮座している鳥居が下田富士入り口である。

20110221c
E-5+ZD11-22mm/2.8-3.5(ドラマチックトーン)

石段を登り切ると浅間神社の社殿が見られる。
隣には龍爪神社の小さな祠もある。

20110221d
E-5+ZD11-22mm/2.8-3.5(ドラマチックトーン)

我々は頂上にある社殿を目指すため、裏手にある道からさらに登っていく。
荷物の殆どは駅のロッカーに置いてきたので手ぶらで身軽だ。
一部に危険な箇所はあるが、散策程度にはいい場所である。

20110221e
E-5+ZD11-22mm/2.8-3.5

登り道は落ち葉は多いものの手入れがなされているので比較的歩きやすい。
街の喧騒を聞きながら登るのは不思議なものだ。
なにせ僅か180mほどしかないのだから。

20110221f
E-5+ZD11-22mm/2.8-3.5(ジオラマ)

一部見晴らしのいいところがあったので、試しにアートフィルターのジオラマで撮ってみた。
初めて使用してみたのだが、案外ティルト・シフトレンズ並に効果が出ているので驚いた。
ただ、このジオラマの欠点は縦位置撮影すると、ティルとされているピント面もそのまま縦になってしまうことだ。

20110221g
E-5+ZD11-22mm/2.8-3.5

この山は巨大な岩でできているという。
頂上に近づくとこのように岩がむき出しの状態となってくる。

20110221h
E-5+ZD11-22mm/2.8-3.5(ドラマチックトーン)

20分ほどで登り切ると鳥居が見え、奥にこぢんまりとした境内が見える。
その奥に山頂の社殿があるのだ。

20110221i
E-5+ZD11-22mm/2.8-3.5(ドラマチックトーン)

お賽銭を入れて明日の天気と登山の無事をお願いしておく。
散策するほどの広さはないが、辺りを見て回った後はそのまま下山した。
帰り道は落ち葉を踏むと滑るので注意深く降りていく。

20110221j
E-5+ZD11-22mm/2.8-3.5(ドラマチックトーン)

下田駅に戻ってきた。
下田富士は駅から非常に近いので本当に便利である。
夏場は若者の街になるが、今のシーズンは比較的高齢者が多いようだ。

20110220z_2

下田駅は子供の持っている「ピンポンバスうみへいく」という絵本の舞台になっていると思われる。バスターミナルの描写がそのままの感じで描かれている。
いつもここのバス停を見るとこの絵本を思い出すのだ。

20110221k
E-5+ZD11-22mm/2.8-3.5

正面ロータリーにはいい温度の温泉がわき出している。
日本には温泉が全国に散らばっているので本当にありがたい。
ちょっと足を延ばしただけで、様々な温泉に浸かれるのだ。

20110221l
E-5+ZD11-22mm/2.8-3.5(ドラマチックトーン)

近くにはフリーの足湯もあるが、なまこ壁のイミテーションがちょっと泣かせる。
送迎バスが迎えにきたので乗り込む。
お宿はいつもの清流荘だ。

20110221m
E-5+Leica D Summilux25mm/1.4

20110221n
E-5+Leica D Summilux25mm/1.4

この部屋には露天風呂が付いている。
貴賓室に比べると部屋は多少は狭いが落ち着く作りだ。
もちろん、それでも部屋は広い部類にはいるのだが。

20110221o
E-5+Leica D Summilux25mm/1.4

夕食は創作料理をお願いしておいた。
中でも特に伊勢エビの活け作りが美味しかった。
これはたまりません。

20110221p
E-5+Leica D Summilux25mm/1.4

夕食を食べてから明日の高根山の荷物を確認する。
まあたいした山ではないのだが、低くても雨が降ると危険である。
午後から雨が降るらしいので、過剰ではあるがやはり軽アイゼンは必須だろう。
他にもいくつかの対雨用アイテムをザックに放り込む。

20110221r
E-5+Leica D Summilux25mm/1.4

どの程度の雨になるのか、ソレが心配だ。

2011年2月19日 (土)

伊豆下田へ行こう

二泊三日の伊豆下田から今日帰ってきた。
先日の雪の影響を心配していたが、伊豆の方は全くその影響を受けておらず通常の雨のみだったようだ。

20110219
E-5+ZD11-22mm/2.8-3.5(ドラマチックトーン)

登山中に雨の心配があったので天城山系の方は諦めて、前回同様の高根山→寝姿山コースをたどった。
ま、ぬかるみもあったので一部変更もあったのだが。

当然カメラは降雨を考えて頑強なオリンパスのEシステム。
E-5にZD11-22mm/2.8-3.5とSummilux25mm/1.4の二本体制を選択した。

しかしEシステムはやはり強力だ。
山の必須アイテムかも知れない。

2011年2月18日 (金)

Voightlander Heliar 50mm/F2.0(Ni) を使ってみる

今日は突然Mマウントレンズが登場する。
2009年の暮れに発売になったMマウントの50mm/F2.0である。

20110211a

Heliarとはwikiから見るとトリプレットの発展型とあるが、まあ由来の蘊蓄はいいだろう。
私もよくは分からない。(笑)

重量は191g、サイズは47.0x37.5mm、フィルター径39mmとMマウントレンズらしく非常にコンパクトであるが、最短撮影距離は1mとやや長い。
このレンズは本来Lマウント専用であるが、付属のMマウントアダプターを介することでM型ライカに取り付けられるようになる。

早速いつものぽんちゃんに被写体になって頂く。
被写体までの撮影距離は1m、ISOは160に固定、WBは太陽光とする。
ボディはLeica M9で、2段ずつ絞って撮影した。

【テスト撮影】

F2.0(開放)
20110211b

F4.0
20110211c

F8.0
20110211d

被写体までの距離が1mなので、F2.8開放の画像が最短撮影と同じになる。
また開放では軽く同心円状のぼけが全体に見られる。

【実写と感想】

レンジファインダー機の標準レンズ50mmの最短撮影距離は、パララックスの問題からSummilux M50mm/1.4Asph.を筆頭に70cmが一般的であろう。
だがこのHeliar50mm/2.0は1mである。

最短撮影距離が1mというのは思ったより使いづらいものがある。
年中一眼で20~30cmまで寄っている身としては、寄れないと言うフラストレーションが溜まりやすいレンズでもある。

20110211i
Leica M9+Heliar50mm/2.0

写り自体は素直でいいものがあると思う。
だが、このレンズはクセのあるボケ方をする。
連珠状になりやすい独特のボケは使う人間を選ぶ可能性がある。

20110211g
Leica M9+Heliar50mm/2.0

自分としても少し気になっていたせいもあるが、もっと自然にぼけた方がよいかなと感じることが多くなり、結局は使用頻度が落ちてしまった。
もちろん、「このレンズはたまらん!」という人もいるであろう。
これから出玉が少なくなるレンズと思われる。欲しい人は早めに見つけて確認しておくといいと思う。

それから操作感で一言伝えておきたいことがある。
絞りリングを回すと鏡胴が一緒に回ってしまいピントにぶれが生じる。そのためにまず絞りを決めてからピントを回さねばならない。
つまりファインダーを覗きながらピントを合わせて、ふむふむ....シャッター速度がこのくらいなら絞りは....と決めることができない。
それにピントリングが無限遠でつまみ上げるロックがかかるために、中~遠景を撮影しているときに苛つくことが多かった。

レンズデザインはクラシカルで好きである。
だが、使い勝手とクセのある描写で結局は防湿庫の肥やしとなることが多かった。

20110211h
Leica M9+Heliar50mm/2.0

ニッケルカラーで、世界600台の限定生産。
美しく、眺めている分には文句のないレンズであるが、コレクターでないため自分的には実用面の問題から手放してしまったレンズの一本である。

デザインはホントに好きなんですけどねえ。

2011年2月17日 (木)

Lumix G 14-140mm/F4.0-5.8 Asph. OIS.を使ってみる

2009年に発売になったマイクロフォーサーズ初の高倍率ズーム。
35mm換算で28~280mmまでをカバーする10倍のズーム率を誇る。

20110215a1

リニアモーターを搭載しフォーカスの速度と静音化に優れている。
駆動モーターの静かさは特筆もので動画撮影に威力を発揮するが、当然ながら写真撮影にも高い効果を出している。

重量は460g。マイクロフォーサーズレンズの中では重い部類にはいるだろう。
サイズはΦ70x84mm、フィルターサイズは62mmである。
最短撮影距離は50cmまで寄ることができる。

それでは例の如くポンちゃんにお出まし頂こう。

Pon3

被写体までの距離は2m。
テスト撮影のボディはG2、ISOは200に固定、WBは太陽光に設定した。

【テスト撮影】

14mm(換算28mm) 左からF4.0/F5.6/F8.0
20110215b1 20110215b2 20110215b3

17mm(換算35mm) 左からF4.3/F5.6/F8.0
20110215c1 20110215c2 20110215c3

25mm(換算50mm) 左からF4.7/F5.6/F8.0
20110215d1 20110215d2 20110215d3

35mm(換算70mm) 左からF5.0/F5.6/F8.0
20110215e1 20110215e2 20110215e3

50mm(換算100mm) 左からF5.6/F8.0
Back4x3 20110215f2 20110215f3

100mm(換算200m) 左からF5.8/F8.0
Back4x3_2 20110215g1 20110215g2

140mm(換算280mm) 左からF5.8/F8.0
Back4x3_3 20110215h1 20110215h2

広角から望遠まで結構いい感じで解像していると思う。
下に14mm(換算28mm)域の隅角部のトリミングを載せておく。

【隅角部トリミング】

14mm域隅角部拡大 左からF4.0/F5.6/F8.0
20110215s1 20110215s2 20110215s3

開放から全然使えるレベル。
高倍率ズームなのに、ちょっとすごい。

【最短距離撮影】

ボケの具合も見るために140mm(換算280mm)域で最短距離50cm・開放F5.8にて撮影する。

140mm(換算280mm) F5.8
20110215i

かなりの拡大撮影が可能である。
F5.8とはいえ50cm近接撮影ができればこれだけぼかせる。
だが高倍率ズームなので美しいボケに過剰な期待はしない方がいい。

【実写と感想】

これまでマイクロで使っていた標準ズームはLumix G14-45mm/3.5-5.6OIS.であった。
これに望遠ズームのG45-200mm/4.0-5.6OIS.を組み合わせていたのだが、一本にまとめられる便利さは極めて大きい。
つまりダブルズームを合わせた体積・重量を考えても14-140mm/4.0-5.8一本の存在価値は非常に高いのだ。

20110215o
DMC-G2+G14-140mm/4.0-5.8OIS.

写りは自然で開放からコントラストが高い。
解像感も極めてよく動画・静止画に十分使える。
歪曲やビネッティングはデジタル制御により補正されてEVFや液晶に表示される。
このレンズはHDの表示があるように本来は動画に特化したものと感じるかも知れないが、殆ど静止画中心にしか使わない私でも全く問題なく使えている。

20110215l
DMC-GH1+G14-140mm/4.0-5.8OIS

使っているうちにこのレンズのクセが少し分かってきた。
AFは静かで高速であるがズームリングがやや重く、指先で回すにはちょっとだけ力を入れる必要がある。
また解像に関しては広角側は全く問題ないが、テレ端は若干落ちる気がする。

20110215m 逆光も強い
DMC-GH1+G14-140mm/4.0-5.8OIS.

前者の方は重力で鏡胴が伸びることを予防しているのだろうが、後者の問題は高倍率ズームの宿命であろう。
仕方のないことだと諦めている。

20110215n_2
DMC-GF1+G14-140mm/4.0-5.8OIS.

だがこのようなデメリットを踏まえても、G14-140mm/4.0-5.8ズームレンズから受ける恩恵というものは非常に大きい。
一本で換算28~280mmまでカバーしてしまうのだから。

20110215j
DMC-GH1+G14-140mm/4.0-5.8OIS

最近のマイクロの組合せはこうだ。
まずメインとなるG14-140mm/4.0-5.8を中心に広角はG7-14mm/4.0、そしてハイスピードレンズとマクロレンズはNokton25mm/0.95一本で済ませる。
計3本で換算14-280mmをカバーし、いざとなれば開放F0.95のノクトンでぼかし且つ接写する。
接写担当のNoktonは1/4マクロ程度にしかならないが、50mmで17cmまで寄れるのだ。
十分であろう。
....実は最強のNokton25mmにも欠点はあるのだがそれはまた別の機会に。

20110215k
DMC-GH1+G14-140mm/4.0-5.8OIS

このように今の私にとってG14-140mm/4.0-5.8は外すことのできない重要なレンズになっている。
コンパクトで、開放から使えて、換算28-280mmまでカバーして、テレ端はやや解像が落ちるけれども十分すぎるほどのレベルは維持している。
こんなに美味しいレンズがあったろうか。

20110215r
DMC-G2+G14-140mm/4.0-5.8OIS

え?開放値が暗い?
現時点では高感度の強いGH2を使えばその問題は解決すると思う。

え?ボケない?
そのためのNoktonじゃないですか。

え?このレンズやGH2が高い?
....。いや、このあたりは上手に工面してですね....。

2011年2月16日 (水)

ちょっと山へ

数日のお暇をもらって今日から山へ行って参ります。
なのでブログは自動更新です。

20110215t
DMC-GH2+Nokton25mm/0.95

低山なので冬山装備ではない。
途中宿に泊まって温泉につかってくる予定だ。

でも先日降った雪がちょっと心配なのだ。
ぬかるんだり凍結している可能性がある。

軽アイゼンは必須だな....。
転倒・滑落しないように気をつけないと。

さて、カメラは何を持っていこうかな。
山の本命はマイクロだが、対抗にキヤノンかな。
天気が悪ければダークホースのフォーサーズもあり得る。
この悩んでいる時が一番楽しいかも。

2011年2月15日 (火)

雪のバレンタイン

14日はバレンタインデーであった。
去年は日曜日だったせいもあってかチョコはもらえなかったが、今年は平日なので何個かもらうことができた。(笑)

20110214b 何とか3個もらえた
DMC-GH2+Nokton25mm/0.95

当然全て義理チョコである。
まあ、私自身チョコレートは殆ど食べないので有り難みは半減だが、実際もらうとなんだかとても嬉しい。
女性陣はみんな若いのに40すぎのおいちゃんに買ってきてもらって済まないねえ。

日が暮れてから雪になったらしい。
どうしよう、週の半ばから山に行くのに....。

20110214c 暗くてもシャッターの切れるNokton25はエライ
DMC-GH2+Nokton25mm/0.95

仕事が終わって帰ろうとしたところ置き傘がない。先日の雪の日に使ったままだった。
なので帰りはチョコと雪まみれになって帰途についた。
雪を踏みしめる感触は久しぶりだ。

2011年2月14日 (月)

Leica D VarioElmarit 14-50mm/F2.8-3.5Asph.を使ってみる

私が初めて手に入れたフォーサーズの標準ズーム。
当時ZD14-54mm/2.8-3.5という優れたオリンパス製標準ズームがあった。
ZD14-54mmの方が22cmと7cmも寄れるし、VarioElmarit14-50mmはある某フォトグラファーの辛辣な意見もあって相当悩みに悩んだのだが、ライカというワードに惹かれてこちらを購入した。

20110213a

サイズを見てから手に持つと意外と軽く感じる。
重量は490g、サイズはφ78.1×97.4mm。
最短撮影距離は29cm。
フィルター径は72mm、OISというレンズ内手振れ補正を搭載してある。

デジタル化されている最先端レンズのはずなのに何故か絞り環がついている。
ま、この辺りは某企業による大人の事情というヤツだろう。
嫌いではないですよ、こういう遊び心は。

それではポンちゃんに被写体になっていただきましょう。

Pon2

被写体までの距離は2mに固定。
ボディはE-30、ISOは200、WBは太陽光に設定した。

【テスト撮影】

14mm(換算28mm) 左からF2.8/F5.6/F8.0
20110213b1 20110213b2 20110213b3

17mm(換算35mm) 左からF3.1/F5.6/F8.0
20110213c1 20110213c2 20110213c3

25mm(換算50mm) 左からF3.3/F5.6/F8.0
20110213d1 20110213d2 20110213d3

35mm(換算70mm) 左からF3.4/F5.6/F8.0
20110213e1_2 20110213e2 20110213e3

50mm(換算100mm) 左からF3.5/F5.6/F8.0
20110213f1 20110213f2 20110213f3

オリンパスのズイコーデジタルレンズに比べると、僅かではあるがアンバーに写る気がする。
ほんのり暖色系と言ったところか。

次にボケ具合を見るために最大焦点距離で開放から撮影する。

【最短距離撮影】

50mm(換算100mm) 左からF3.5/F5.6/F8.0
20110213g1 20110213g2 20110213g3

29cmまで寄れるので、それなりにはボケてくれる。
だがフォーサーズというセンサーサイズから35mm換算で100mm/F7.0で大きくぼかすのはきついであろう。
正直F値2.8-3.5の標準ズームで少しでもぼかすなら、より7cm寄れるZD14-54mmをおすすめする。

【実写と感想】

ZD14-54mmと比較すると、このLeica D VarioElmarit14-50mm/2.8-3.5のアドバンテージは

1.手振れ補正が搭載されていると言うこと。
2.ライカ銘柄であると言うこと。

この二点ぐらいであろうか。
私はボディはオリンパス製のEシリーズを使っていたので、このレンズを使っていた目的は2.のライカ銘柄という事になる。
実際そうだったと思う。

20110213h
E-3+Leica D VarioElmarit14-50mm/2.8-3.5

もちろん、100%ライカが開発生産したことでないことは知っている。
俗に言うパナライカというヤツだ。
それでもかまわない。
実際にライカが製造生産してたら値段も跳ね上がるし、手に入れるまで相当待たされた再M9の悪夢が再びよみがえる。

20110213i
E-3+Leica D VarioElmarit14-50mm/2.8-3.5

このレンズは前玉の横にLeicaのロゴが入っている。
それだけで持ち出すモチベーションが上がるのだ。
そのようなレンズはなかなかない。
ライカ銘柄の魔力というものなのだろうか。
まあブランド好きと言うだけかも知れないが。

20110213j
E-3+Leica D VarioElmarit14-50mm/2.8-3.5

このレンズは発売が2006年だ。
パナソニックが初めて出した交換レンズ型レンズ内手振れ補正。
そのためかもしないが、手振れ補正の効きがちょっと微妙である。
ひいき目に見て2段分くらいではないだろうか。
だからE-3やE-30ではより効果の高いボディ内手振れ補正の方にご厄介になる。

20110213m
E-1+Leica D VarioElmarit14-50mm/2.8-3.5

このレンズが真の能力を発揮するのはE-1を使ったときだ。
ボディ内手振れ補正のついていない初期のフォーサーズ機であるE-1は、独特の色を出すコダックセンサー(500万画素)を搭載しているため未だに根強い人気を誇る。
そのE-1にレンズ内手振れ補正の、しかもライカ銘柄のレンズがついてしまったら鬼に金棒、ヤマトに波動砲だ。

20110213n
E-1+Leica D VarioElmarit14-50mm/2.8-3.5

なのでE-1使用時はよくというか殆どこのレンズを装着していた。
はっきりと解像するこのレンズに心底惚れ込んでE-1の相棒としてずっと使っていこうと思っていた。
しかしE-5の発表とともにE-1の出番は激減し、このD VarioElmaritの使用頻度も殆どなくなってしまった。

20110213o
E-1+Leica D VarioElmarit14-50mm/2.8-3.5

未だに手放したカメラ屋さんの棚に鎮座しているVarioElmaritを見るとやや悲しい気持ちになる。
いっそ買い戻してやろうかと考えるが、フォーサーズの使用頻度から考えると再びこのレンズが日の目を見ることは難しいだろう。

20110213q
E-1+Leica D VarioElmarit14-50mm/2.8-3.5

ライカブランドという強力なお札を貼り付けたパナソニック製の気合いの入っている初フォーサーズレンズ。
難産の末に生み出されたが、使ってみれば某フォトグラファーは何故に?と思うほど出来はよい。
ディスコンされたときに再評価されるレンズではないかと自分は思っている。

私はこのレンズを使ったことで、パナソニック製交換レンズに対しては信頼と安心感をもてる事に気づいたのだ。

2011年2月13日 (日)

Lumix G 7-14mm/F4.0 Asph.を使ってみる

巨大なサイズではあるが、ディストーションやビネッティングの少なさからほぼ完成の域に達してしまったと思われていたZD ED7-14mm/4.0を、いとも簡単にその座から引きずり下ろした超コンパクトな刺客レンズ。

20110210e

Lumix G 7-14mm/F4.0 Asph.である。
片手に収まるほどの小さいレンズであるが性能はZD ED7-14mm/4.0に匹敵している。
まあ厳密に言うとディストーションや周辺光量不足はカメラ内で補正をかけて修正しているだけなのではあるが。

重量はわずか300gと相当なコンパクトさで、前出のレンズに比べて僅か3/8程度。
サイズは70x83.1mm。最短撮影距離は25cmで最大撮影倍率は0.08(換算0.15)倍。
前玉が凸面構造をしているためフィルターは取り付けられない。
また、レンズキャップはパナの8mm魚眼と同様に泣かせるチープな被せ式プラスチック製である。

先にも述べたが、これだけの性能を持ちながら小型軽量化できたのは、補正可能なEVFを搭載したマイクロフォーサーズならばである。
光学ファインダーを介していたなら、これだけのサイズに収めることは不可能であったろう。

それではいつものようにポンちゃんに被写体になってテスト撮影してみる。

Pon2

被写体までは2m、ボディはDMC-G2。
ISOは200に固定し、WBは太陽光とした。

【テスト撮影】

7mm(換算14mm) 左よりF4.0/F5.6/F8.0
20110210f1 20110210f2 20110210f3

9mm(換算18mm) 左よりF4.0/F5.6/F8.0
20110210g1 20110210g2 20110210g3

14mm(換算28mm) 左よりF4.0/F5.6/F8.0
20110210h1 20110210h2 20110210h3

ここでワイド端隅角のトリミングを見てみる。

【隅角トリミング】

7mm(換算14mm) 左よりF4.0/F5.6/F8.0
20110210i1 20110210i2 20110210i3

焦点距離7mmの写真左下を拡大してみる。
開放は僅かに甘さは残るが、十分使えるレンズであることが分かる。
色収差はないわけではないが、かなり補正されているようで非常に目立ちにくい。
また解像度もこのレンズサイズを考えると相当なものだと思われる。

【最短距離撮影】

ボケ具合を見るためにテレ端で開放撮影を施行した。

14mm(換算28mm)開放
20110210j

広角レンズのボケ方としてはなかなかいい感じである。
広角ズームのテレ端でも十分な画像レベルを維持している。

【実写と感想】

ZD ED7-14mm/4.0は逆光が苦手であったが、このレンズはどうであろうか。
下の写真を見てもらいたい。

20110210a
DMC-G2+G7-14mm/4.0

左上方辺縁に太陽を入れて撮影したが、フレア・ゴーストは殆ど分からない。
よく見るとやや中央よりに小さなゴーストが3つほど見える。
かなり逆光に強く、実用的な広角ズームではないだろうか。
つまりこのレンズはZD ED7-14mm/4.0の欠点を取り除き、且つ小型軽量化されたすごいレンズと捉えていただいていいと思う。

20110210d
DMC-G2+G7-14mm/4.0

だが人によってはディストーションやビネッティングのあるオリジナル画像がEVFに補正画像として表示されることを忌み嫌うかも知れない。
じつは私も以前はそのような感覚を少しだけ持っていた。
だがマイクロフォーサーズの登場により信じられないほどの小型化されたレンズ群を見ていると、このようなデジタル化の恩恵を受け入れいるのも悪くないと思うようになった。

20110210k
DMC-G2+G7-14mm/4.0

本来マイクロは、そのような前提でレンズ・ボディも作られているのだろうし、なによりレンズの小型化により受けられるメリットは計り知れないものがある。
最近では光学ファインダー機でもレンズ別によるディストーション補正画像のon/off機能がカメラ内にあればとも思うようになってしまった。

20110208l
DMC-GH1+G7-14mm/4.0

PC上、ソフト的にはよくやる作業なのだが非常に面倒くさい。
ズームになると画角によって補正レベルが変わることがメンドウだ。
カメラで自動補正してくれるとありがたいのだが。

20110210b
DMC-G2+G7-14mm/4.0

と、このようにLumix G7-14mm/4.0Asph.はデジタル化の恩恵を肌で感じることのできるアバンギャルドなレンズなのだ。
見た目は小さくて可愛いレンズなのだが秘めている能力は極めて高く、マイクロフォーサーズボディと組み合わさることによってそのポテンシャルを一気に跳ね上げることができる。

20110210l

マイクロボディとこのレンズは言ってみればドラゴンボールで言うポタラをつけた悟空とベジータみたいなもので、さしずめ合体によりパワーアップしたスーパーベジットといったところだろうか。
....こんな例えじゃ訳わかんないですよね。

2011年2月12日 (土)

僅かの降雪

今日久しぶりに東京に雪が降った。
積もるほどではないが、駐車場の車には1cmほどの積雪が見られる。

20110214a
EOS 7D+EF Macro100mm/2.8L IS USM

ブログで見ると去年の2月2日に雪が降っている。
数センチの積雪であった。
実は昨年、この直後に登山に行って少し苦労したのだが、今年もまた来週に登山に行く予定を入れてしまっている。

まあ場所的に積雪しているところではなさそうなので心配はしていないのだが、ぬかるんで転けると大変なので一応軽アイゼンは持っていこうと思う。

一気にドカンと降ってもらった方がまだ登りやすいのだが、中途半端にぬかるんでしまうとどうしようもない。
大丈夫かな?

2011年2月11日 (金)

ヤマト終劇

昨日10日でSPACE BATTLESHIP ヤマトのロードショーが軒並み終了となることが、当日ネットを調べていて知ったときはかなり焦った。
中学受験の終わった子供と一緒に行く約束だったのだ。

そのために間に合う近場で検索すると10日18:25分が最終上映時間の映画館を見つけた。
すぐに行けば向こうで夕食を取って、そのまま劇場に入れる。
外で遊んでいる長男を呼び止めてヤマトを見に行く確認を取るとすぐに出発準備となった。

すると弟の次男坊もヤマトを見に行きたいと大騒ぎになった。
まだ4歳である。
一応嫁さんに聞くと映画館デビューは初めてではないらしい。
100分程度なら大人しく可能だという。
ならばと家族全員で出発となった。

20110212a ガチャガチャのようなおもちゃ
DMC-GF1+Leica DG MacroElmarit45mm/2.8 OIS

まあ映画の内容に関しては以前のブログで取り上げているので割愛するが2回見ても面白い。
長男も真剣に見ていたが、次男坊も食い入るように映像にはまり込んでいた。
後で映画中も大人しかった次男に聞くとちょっと怖かったがとても面白かったという。
園児でもある程度理解していることに驚いた。

20110212b こちらは懐かしいガミラス艦
DMC-GF1+Leica DG MacroElmarit45mm/2.8 OIS

さて、嫁さんはというとキムタクと黒木メイサのラブストーリー進行がかなり強引だと言う。
昔、 「傷追い人」というあらゆる事に相当強引な漫画があったのだが、それに匹敵する程のレベルらしい。
ほう、女性の意見はいつでも新鮮だ。
引き合いに出されたのが傷追い人だったことが私にとってはさらに新鮮だったのだが。

2011年2月10日 (木)

ZD ED 14-35mm/F2.0 SWDを使ってみる

優秀なレンズが揃っているにもかかわらず、フォーサーズの将来性に疑問を感じてかなりのレンズを手放してきた。

その中で、これは残しておこうと感じたレンズが2本あった。
そのうちの1本がこのレンズである。

20110209a

ZD ED14-35mm/2.0SWD。
35mm換算で28-70mm/F2.0の性能を持つハイスピードでゴージャスな標準ズームだ。

重量はフォーサーズの標準ズームとは思えぬ915g。最短撮影距離は35cm、最大撮影倍率は0.12(35mm換算で0.24)倍である。
フィルター枠は意外にも77mmで済んでいる。

このレンズの気に入っている点は、光学性能やしっかりとした作り込みだけではない。
実は私のツボである、ズーミング時の鏡胴の伸び率が少ないのだ。
通常に使用していても、まず気になることはない。
気持ちよく使えるズームレンズの筆頭である。

Pon3

それではポンちゃんのテスト撮影を。
ボディはE-30、ISOは200で固定、WBは太陽光に設定した。

【テスト撮影】

14mm(換算28mm) 左からF2.0/F4.0/F8.0
20110209b 20110209b2 20110209b3

17mm(換算35mm) 左からF2.0/F4.0/F8.0
20110209c 20110209c2 20110209c3

25mm(換算50mm) 左からF2.0/F4.0/F8.0
20110209d 20110209d2 20110209d3

35mm(換算70mm) 左からF2.0/F4.0/F8.0
20110209e 20110209e2 20110209e3

ディストーションは殆ど気にならない。
周辺部までしっかりと解像されており、さすがSHGの標準ズームであると驚かされる。
まあSHGの広角・標準・望遠の3ズームの中では一番の後発であるが故に十分開発に時間をかけたのであろう。
お値段は高いけど。

【最短距離撮影】

次にボケ具合を見るために最短撮影距離の35cmで最大焦点距離70mmにて開放から撮影した。

35mm(換算70mm) 左からF2.0/F4.0/F8.0
20110209f3 20110209f2 20110209f4

さすがF2.0である。きれいにぼける。
35mm換算してしまうと70mm/F4.0相当のボケになってしまうのだが、フォーサーズ使いは僅かなボケでも純粋に喜びたいものだ。
ボケのありがたみがよく分かる。

【実写と感想】

こいつは普通の標準ズームレンズではない。
フォーサーズなのに巨大で915gもの重量があって、しかもトレンドの24mm始まりでなく時代遅れの28mm始まりで....、とネガティブな意見は枚挙にいとまがない。

20110209h
E-1+ZD ED14-35mm/2.0SWD

なのに何でこのレンズに惹かれるのだろう。
デザインか?鏡胴があまり伸びないからか?SWDが搭載されているからか?
否、やはりこのレンズが作り出す画像だと思う。

20110209i
E-30+ZD ED14-35mm/2.0SWD

実際、このズームレンズは売却せずに残そうと考えた後に、デジカメinfoさんから納得のいく記事が載せられた。

オリンパスZUIKO DIGITAL ED 14-35mm F2 SWDは完璧な解像力

この14-35mmはフォーサーズを使っていた人ならば必ずはまり込むレンズだ。
150mm/F2.0のような派手なボケは生み出せないが、上品で周辺まで解像された画像は撮影すること自体に快感すら与えてくれるようだ。

20110209o
E-30+ZD ED14-35mm/2.0SWD

フォーサーズセンサー故にボケは苦手であるが、開放から使えるその画質は見るものを飽きさせることはない。
それがF4.0相当のボケであってもだ。

20110209n
E-30+ZD ED14-35mm/2.0SWD

フルサイズデジタルカメラを使っていると大きいボケや高感度の強みは当たり前であるが、フォーサーズ使いにとってそれらは鬼門だ。
だが14-35mm/2.0を使うことによって周辺までの高画質を維持しつつ、これら欠点を小さくすることができる。
フルサイズに比べれば効果は小さいが、フォーサーズという小さいセンサーからくる束縛をこのレンズにより克服したにも似た充実感を感じ取れるのだ。

20110209p
E-30+ZD ED14-35mm/2.0SWD

ZD ED14-35mm/2.0SWDはフォーサーズにおけるはくちょう座の恒星デネブのようなものだ。
パッと見は単なる一等星なのだが、その実は信じられないほどの超高輝度恒星であり、1800光年もある超遠距離のために普通の一等星にしか見えないという。

実際に手にして撮影してみるとその価値が分かるスーパーハイグレードな標準ズーム。
デネブのように見ているだけではその真の実力は分かりにくい。
是非、フォーサーズユーサーはこのレンズに触れていただきたい。
私はこのレンズを使えただけでフォーサーズに出会えて良かったと感じてしまうのだ。

2011年2月 9日 (水)

Lumix G Fisheye 8mm/F3.5を使ってみる

先日にZD ED8mm/3.5Fisheyeを検証したのでこちらもやってみた。
前回の魚眼同様、こちらも画角180°の対角魚眼である。

20110203a_2

重量は僅か165g、サイズも60.7x51.7mmとお手玉のようだ。
購入して箱をもった時に、中身が入っていないのではと不安にさせるような軽さであった。
最短撮影距離は10cm、レンズの前玉ギリギリまで寄れる。また最大撮影倍率は0.2倍と結構大きく写せる。

20110203p 20110203q

魚眼レンズという特殊なレンズのため、フィルターは22mmのものをリア側から装着できる。
キャップはZD ED8mm/3.5Fisheyeと異なり、チープなプラスチック製だ。
この辺りに拘っていただけると嬉しいのだが、これだけ小型ものをより精巧に、且つ軽量化となるとコスト的に割が合わないのだろう。

それではポンちゃんにご登場願おう。

Pon2

被写体(ポンちゃん)までの距離は2m、カメラボディはG2、ISOは200に固定、WBは太陽光で撮影した。
写真の右側には隅角の拡大写真と添付しておく。(クリックで拡大)

【テスト撮影】

F3.5(開放)
20110203b 20110203c

F5.6
20110203d 20110203e

F8.0
20110203f 20110203g

周辺部までしっかり解像されている。
このサイズでこの画質、かなり驚いた。
隅角部には若干の色収差が見られる。
だがこのサイズの魚眼なのだ。このレベルで抑えられていることに拍手を送りたい。

【最短距離撮影】

F3.5(開放)
20110203h

最短10cmで撮影した。
いつものようにポンちゃんの目玉にピントを合わせると鼻にレンズが当たってしまうため、今回は鼻にピントを合わせてある。
レンズと鼻の距離は殆どない。

魚眼であるがきちんと光源は円形になっている。
さすがに光源ボケはかなり小さいが。

【実写と感想】

ディストーションを強烈にした特殊なレンズであるが故に、万能に使えるレンズではない。
ただ使い方に拘れば、他のレンズではまねのできない面白い写真が撮れる。

20110203n
EP-2+G8mm/3.5Fisheye

このレンズの長所は僅か165gというお手玉サイズの小型レンズのために、ポケットにもう一本という使い方ができる。

20110203o 気を抜くとすぐに自分の体が写り込む
DMC-G2+G8mm/3.5Fisheye

だがやはり魚眼レンズ。
狙って面白い写真がバンバン撮れるわけではない。
思ったような写真が撮れるようになるには相当使いこなさねばならないだろう。

20110203j これも足が写り込んでいる
DMC-G2+G8mm/3.5Fisheye

そう言う私も、たまにしか持ち出さないために全く使いこなせていない。
しかし電子ファインダーに映し出される非現実的な光景は見ているものを飽きさせない。実際に自分の目玉が魚眼になったら腰が引けてしまって動けないだろう。

20110203m 対角魚眼のため四隅に地平
DMC-G2+G8mm/3.5Fisheye

こういった面白いレンズを一本持っておくと非常に楽しい。
それが小さくてコンパクトならばなおさらだ。
旅にもう一本、何か面白いレンズはと思ったらこれしかない。

20110203k
DMC-G2+G8mm/3.5Fisheye

この魚眼を持つ上での気をつけることは一言のみ。

「指」だ。

レンズが小さいために、自分の遊んでいる指が写りこんでしまうのだ。
これだけは慣れるしかあるまい。コンパクトな魚眼故の宿命としか言えないだろう。

20110203l_2
DMC-G2+G8mm/3.5Fisheye

マイクロ魚眼はニッチなレンズだ。カメラバッグの空いた空間に、上着のポケットに、まさに隙間レンズと呼ぶにふさわしい。
だが映し出される光景は、それとは真逆で広大な空間なのだ。

2011年2月 8日 (火)

ZD ED 7-14mm/F4.0を使ってみる

フォーサーズと言えばテレセントリックな光学系を前提としてレンズが開発されるため、望遠などにアドバンテージが高いと言われていた。
なのにこのレンズが出てきた。

20110208a

ZD ED7-14mm/4.0。
このレンズのせいで私はフォーサーズに傾倒するハメになってしまった。

この製品の特徴は発売当時、驚愕の7-14mm(35mm換算14-28mm)という画角を誇っていたことだ。
しかもディストーションが極めて少ないときた。
周辺減光もかなり少なく、逆光性能は強いとは言えないが一般的なレベルには達しているスーパーレンズである。

重量は驚きの780g。もちろん悪い意味でだ。
フォーサーズなのに何でと悪夢のような重さを誇る。
最短撮影距離は25cm、最大撮影倍率は0.11倍。

このレンズの売りはEDガラスモールド非球面レンズを使っていることだ。
当時量産が難しかったこのEDレンズを非球面化できるようになり、超広角で問題になる色収差やコマフレアを減少できたという。

Pon2

それではポンちゃんによるテスト撮影を。
被写体までの距離は2m。
ボディはE-30でISOは200に固定、WBは太陽光に設定する。

【テスト撮影】

7mm 左からF4.0(開放)/F5.6/F8.0
20110208b_2 20110208b2 20110208b3

9mm 左からF4.0(開放)/F5.6/F8.0
20110208c 20110208c2 20110208c3

14mm 左からF4.0(開放)/F5.6/F8.0
20110208d 20110208d2 20110208d3

さすがEDガラスモールド非球面レンズ。
周辺まで十分解像されている。
逆にこの重さでへっぽこな光学性能だったら悪夢だ。

【最短距離撮影】

14mm 左からF4.0(開放)/F5.6/F8.0
20110208e 20110208e2 20110208e3

ボケ具合を見るため、最大焦点距離の14mm(換算28mm)域で撮影する。
意外ときれいにぼける。

【実写と感想】

とにかく大柄で重いこのレンズを持ち出すには、それなりの気合いが必要である。
このレンズを持ち出すなら、標準レンズもSHGの14-35mmにしよう....。
ならば、望遠レンズは....と重量の悪循環に陥る。

20110208f_2
E-30+ZD ED7-14mm/4.0

そこで、フォーサーズを持ち出すにはテーマを決めて、SHGなレンズはいつも1本までとマイルールを作っていた。
多かったパターンがこのSHGな超広角レンズにパナライカの14-150mm、そして25mmのズミルクスだ。

20110208g
E-30+ZD ED7-14mm/4.0

後で知ったのだが、ZD11-22mm/2.8-3.5も結構使えるレンズである。
だが広角域が換算22mmと、7-14mmの焦点域を知っているものとしてはかなり辛いものがあった。

20110208h
E-30+ZD ED7-14mm/4.0

写りは満足、嫌いなディストーションも殆ど気にならない。
でも重い。
しかし当時の私のフォーサーズには広角レンズはこれしかなかった。

20110208i
E-30+ZD ED7-14mm/4.0

軽量化できるフォーサーズなのに重い。
いつしかフォーサーズ=重いという図式が成り立ってきてしまった。
そんな中、マイクロフォーサーズが発表され、パナソニックから驚きの軽量化された7-14mm/4.0が発売された。
これを機に、SHGな7-14mmの出番は激減した。

20110208k_2 隅角に強い光源を入れると弱い
E-30+ZD ED7-14mm/4.0

なので今は所持していない。
しかしオリンパスが光学性能のみで、あの焦点距離を維持し、ディストーションを目立たなくさせ、周辺まで開放から解像させるにはフォーサーズセンサーであのサイズになるのだと言うことを分からせてくれた。

20110210l_2
E-1+ZD ED7-14mm/4.0

以来、SLRの超広角レンズはある程度の妥協をして購入している。

2011年2月 7日 (月)

ネコの絆

私は中学生くらいまで断然イヌ派であった。
つかみどころがなくて、人の顔を見るとすぐに逃げてしまうネコとは相容れない仲であろうと考えていた。

当時からイヌを飼っていた事も関係あるが、飼い主に従順で感情を全身で表ことができるイヌはネコよりも優れていると考えていた。

20110207b ポンちゃん
EOS 1DsMk2+Leica Summilux R50mm/1.4 Asph.

まだ実家に住んでいた頃、私が中学生になったばかりのある深夜に車のブレーキ音で目が覚めた。
実家の前は比較的交通量の多い幹線道路だ。
大方、無理に渡ろうとした人が危ない目にあったのであろう。
そう思いながら再び眠りにつこうとしたところ、ネコの鳴き声で再び目を覚ました。

ニャーオニャーオとしつこいくらいに鳴き続けている。
私の部屋は通り沿いの2階にある。
あまりにもうるさいので「コラッ!」と一言怒鳴ってやろうかと思いながら出窓を開いた。

目にしたのは二匹の白いネコであった。

一匹は横たわったままピクリとも動いていなかったが、もう一匹が前足を使って一生懸命相棒を起こそうと揺り動かしている。
動かぬ一匹は車に撥ねられたのだろう。

夫婦であろうか、兄弟であろうか、または友人なのであろうか。
ネコは必死になって、すでに事切れているであろう相方を起こそうと動かし続けている。
可哀想で見ていられなくなってしまった。
階下に降りて寝ていた家族に伝えると、分かったからお前は早く寝るようにと部屋に戻された。

布団に入ってもネコは鳴き続けていた。

翌早朝に、学校に行くために門を出ると祖父が死んでしまったネコを処分しようとしていた。
そこから4~5m離れたところに先日の片割れの白いネコがその場から動こうとせずにじっと相棒を見つめている。
あとで母に聞くと、その後もその場を片時も離れようとはせずに、じっとそばで見ていたという。
そして死んだネコが片付けられたあとは、諦めたのかいつの間にかいなくなってしまったらしい。

ネコとはなんと愛情の深い生き物なのだろう。大切なものを失ってしまった感情は人とさほど変わらないではないか。
ネコにも強い絆があるのだ。

20110207a
E-3+Leica D Summilux25mm/1.4 Asph.

それ以来、ネコを見る目ががらりと変わってしまった。
要はネコ好きになってしまったというわけだ。

2011年2月 6日 (日)

ZD ED 8mm/F3.5 Fisheyeを使ってみる

このレンズは2009年7月にあった皆既日食に備えて慌てて購入した。

20110206a

話によるとフォーサーズでありながら、他のどのマウントよりも大きくて重い魚眼だという。
35mm換算すると焦点距離16mmの対角魚眼。
重量は455g、全長は78x79mm。最短撮影距離は0.135m。

手に取るとコンパクトでありながらズシリと重い。
作りは非常に丁寧で、オリンパスの気合いの入れ方がよく分かる。

巨大な前玉は内反射を防ぐためか、のぞき込むと漆黒でレンズの奥底ははっきりしない。
魚眼という特性上、レンズ保護目的のフィルターは取り付けることはできない。
レンズキャップは作りの良い金属製で、はめ込むときは音もなくスッと取り付けることができる。もちろん簡単に落ちる様な精度ではない。
気合いの入った作りである。

それではポンちゃんに登場願おう。

20110124l

被写体までの距離は2mに設定。
ボディはE-30、ISOは200、WBは太陽光に固定。
1~2段ずつ絞って撮影した。

【テスト撮影】

F3.5
20110206b

F5.6
20110206c

F8.0
20110206d

写りはかなりいい。
若干色収差も出るが気になるほどではない。
周辺減光はこの写真からは殆ど分からない。

【実写と感想】

このサイズと重さだ。
フォーサーズでありながらこの巨大な対角魚眼は、持ち出すモチベーションを大いに下げさせられた。
日食撮影を終えてからは殆ど持ち出すことはなくなってしまった。

20110206j せっかくの日食が前線のせいで....
E-620+ZD ED8mm/3.5Fisheye

だが写りは周辺から隅角まで十分すぎるほどの光学性能を誇る。
逆光にも強く、防塵防滴設計は安心感を与えてくれる。
驚くべきはその質感である。
上記のレンズキャップの件もあるが、他にもピントリングの作り込みなど全体的にスバラシイ。

20110206i
E-620+ZD ED8mm/3.5Fisheye

2010年の6月にパナソニックからマイクロフォーサーズの8mm魚眼が発売された。
基本スペックはほぼ同じであるが、こちらは重量が165g、サイズが60.7x51.7mmと信じられないほどのコンパクトさを持っていた。
このレンズの購入とともに、フォーサーズの魚眼レンズの存在意義はなくなってしまい、結局は手放してしまった。
実際に小型軽量の方が持ち出す頻度は高くなった。

20110206e
E-620+ZD ED8mm/3.5Fisheye

お手玉の様なサイズのパナ製魚眼に比べると、ZD ED8mm/3.5Fisheyeはオリンパスが本気でフォーサーズブランドのレンズシステムを作り上げようとしていた事の片鱗を味わうことができるレンズだ。

20110206g
E-620+ZD ED8mm/3.5Fisheye

別にパナ製が悪いというわけではない。
パナソニックは強度を考慮しつつ軽量化という前提からあのサイズ・重さになったのであろう。
フォーサーズとマイクロでは基本概念が違うのだ。

20110206h 奥に見えるのは桜島
E-620+ZD ED8mm/3.5Fisheye

この魚眼はオリンパスが説いたフォーサーズの一つの答えであろう。
気合いの入った高品質のニッチな魚眼レンズ....。そんなオリンパスの考え方は私は好きだ。
オリンパスがフォーサーズの開発速度さえ緩めなければ、今でも大切に所持していたかったレンズだ。

2011年2月 5日 (土)

EF300mm/F4.0L IS USM(APS-C機使用)を使ってみる

私の持っているEOSシステムで最も長い焦点距離のレンズ。
APS-C機で使用した場合、35mm換算すると480mmの望遠レンズとなる。

20110205a

300mmという望遠レンズでありながらF値を4.0に抑え、しかもレンズ内手振れ補正まで搭載していながら重量は1190gと極めて軽く、全長も221x90mmと信じられない様なコンパクトサイズを呈している。
また最短撮影距離は1.5m、最大撮影倍率は0.24倍と抑えるべき所は抑えている。
これで実売が10万円台半ばなのだからコストパフォーマンスは非常に高いと言えるだろう。

発売から10年ほど経っていることと、手振れ補正が約2段分しかないというのが悔やまれるところだ。
しかし、この性能でこの金額だ。
それは受け入れるしかないであろう。

20110124l

それでは、いつもの様にポンちゃんでテスト撮影とする。
被写体までの距離は2m。望遠でこの距離設定は失敗したといつも感じてしまう。
機会があったら再検討したい。
ボディはEOS7D、ISOは100、WBは太陽光に設定する。
1~2段ずつ絞って撮影した。

【テスト撮影】

F4.0
20110205b

F8.0
20110205c

F11
20110205d

300mmのため圧縮効果が高すぎて差があまり分からない。
非常によろしくない典型的な失敗例だ。

自戒をこめて敢えてポンコツ写真をそのまま掲載する。

ここで撮影距離2mとどこが違うかよく分からない最短撮影距離1.5mの写真を出して恥の上塗りをしてもいいのだが、本当に意味がないので止めました。

【実写と感想】

このレンズは開放から使える。
ボケこそAPS-C機ではF5.6相当になるが、自然で品のいいボケ方をしてくれるためあまり気になることはないだろう。

20110205e
Kiss X4+EF300mm/4.0L IS USM

フードははめ込み式で前後にスライドさせて固定する。
非常に便利であるがネットで見ると、固定してあるテープが強い力で外れてしまう事が報告されている。
扱いには気をつけておく必要がありそうだ。

20110205f
Kiss X4+EF300mm/4.0L IS USM

AFはUSMを搭載しているため静かであり高速だ。
爆速というわけではないが、特殊な用途に限らなければ実用性は高い。
自分の一般的な使い方では非常に快適なAF速度だ。

20110205g
EOS 7D+EF300mm/4.0L IS USM

三脚座は取り外すことが可能で、手持ち撮影で少しでも軽くしたいときには便利である。動物園や公園で子供撮りをするときには外すことが多い。
だが、テレコンをつけたり天体撮影するときなどは三脚座は必須である。

20110205j
EOS 7D+EF300mm/4.0L IS USM

写りは素直で、望遠のため圧縮効果も相まって非常に立体的に映し出すことができる。
解像感やコントラストもしっかりしており、不満は感じない。
さすがにサンニッパと比べたら可哀想であるが、このコストパフォーマンスは相当なものだと感じてしまう。

20110205i
EOS 7D+EF300mm/4.0L IS USM

300mmの望遠を誇り、補正効果は2段程度であるがISが搭載されており、重量が1.2kgを切って全長が20cm強のコンパクトなのに写りの良い単焦点ハイパーレンズ。
リニューアルを是非とも希望したい。

2011年2月 4日 (金)

息子へ

今日は私事を。

3日で長男の中学受験が終わった。

ようやく2年間ちょっとの騒動に区切りがついた。
そして結果を出してくれた子供にはよくやったと褒めておいた。

小学生の遊びたい盛りのこの時期に、よく数年耐えて頑張ってくれた。
自分の時もそうだったが、暫くすればこの体験はかけがえのない大切な思い出になる。

この時養われた忍耐と努力は将来必ず実を結ぶだろう。

20110204a
EOS10D+EF16-35mm/2.8L USM

得られたものは自分の努力はもちろんであるが、塾の先生、ママ、そして弟の多大な犠牲の上で成り立っていることを忘れずによく覚えておいて欲しい。
だが、懺悔する必要はない。

20110204b
EOS10D+EF16-35mm/2.8L USM

自立するまでは自分を磨き続けて欲しい。
そして、その後は自分以外の大切な人のために生きて欲しい。

20110204c
EOS10D+EF16-35mm/2.8L USM

2011年2月 3日 (木)

FA77mm/F1.8 Limited(K-7使用)を使ってみる

前回書いたFA31mm/1.8と一緒に購入した最強のLimitedレンズ。
K-7で使用した場合、35mm換算で115mm/F1.8の中望遠になる。
DA15mm/F4.0との3本セットで購入した。

20110202h

重量は僅か270g。サイズは64x48mmで非常にコンパクト。
最短撮影距離は70cmとレンジファインダーとほぼ同じ、最大撮影倍率は0.14倍である。
フィルター径は49mmとお財布にも優しいサイズだ。

ではここでいつもの如く、ポンちゃんに登場願おう。

20110124l

ポンちゃんまでの被写体距離は2m。
ボディはK-7、ISOhは200、WBは太陽光に設定した。
絞りは開放から2段ずつ絞って撮影する。

【テスト撮影】

F1.8
20110202i

F2.8
20110202j

F5.6
20110202k

F8.0
20110202l

次に最短撮影距離70cmにて開放で撮影し、ボケ具合を確認する。

【最短距離撮影】

F1.8
20110202m

このレンズはなんと言っても柔らかなボケが売りである。
柔らかく品のいいボケは使う者を間違いなく虜にしてしまう。

【実写と感想】

美しいボケを生み出すFA Limitedレンズの利点は、レンズのコンパクトさがある。
そうでありながらアルミ削り出しという高品質な質感を併せ持つ。

20110202f
K-7+FA77mm/1.8AL Limited

単焦点でありながら、広角・標準・中望遠と全て持ち出してもさほどの重さにならない最強のシステムだ。
ペンタックスのマウントを使ったときに、まさに求めていたものが見つかったと感動すらしたものだった。

20110202g
K-7+FA77mm/1.8AL Limited

だが、どんなシステムでも使っているうちにアラが見えてくる。
このFA Limitedレンズはフルタイムマニュアルフォーカスができない。
つまりは、思ったところにピンを合わせてくれないことがたまにあるのだ。

20110202a_2
K-7+FA77mm/1.8AL Limited

最初はレンズに問題が....と思っていたがそうではないようだった。
ボディからレンズを調整しても前後不規則にピンがずれる。
頻回ではないのだが、結構重要なときに限って外しまくる。

20110202e
K-7+FA77mm/1.8AL Limited

どうやらボディのAF精度に問題がある様だった。
他にも手振れ補正が、中望遠で思ったように効いてくれてはいない。
確かに自分は下手ではあるが、同じボディ内補正のオリンパス手振れ補正では同焦点距離でも殆ど手振れを起こしていない。

20110202b
K-7+FA77mm/1.8AL Limited

でも、このFA77mm/1.8はそんなネガティブな要因も吹き飛ばすほどの魅力的な画像をはき出してくれる。
FA Limitedでは31mmを抑えて一番好きなレンズである。
ただ換算115mmという使いにくい焦点距離が欠点だが。

20110202d
K-7+FA77mm/1.8AL Limited

逆光性能にも強く、フレアやゴーストは殆ど出さない。
すでに手元には存在しないが、小柄で美しいデザインと質感を持つ麗しき貴婦人のようなレンズ。
ペンタックスの愛すべきレンズであった。

2011年2月 2日 (水)

ZD ED 150mm/F2.0を使ってみる

自分の持っているフォーサーズレンズの中で最も焦点距離が長く、そして最も美しいボケを生み出すことのできるスーパーレンズ、それがZD ED150mm/2.0だ。

20110201a

観光地以外の公衆面前で、巨大なレンズを振り回すほど自分には度胸が据わっていない。
なるべくコンパクトで目立ちにくいレンズをと考えているような小心者だ。
そんな私が辛うじて他人様の前で人目を気にすることなく持ち運べるサイズがこのレンズである。

35mm換算で300mm/F2.0のスペックを誇りながらも全長/最大径は15cm/10cm、重量は1550gに抑えられている。
ボケの方は残念ながらフォーサーズと言うことで300mm/F4.0相当であるが、F2.0というハイスピードをだせるAF300mmレンズは、これ以外に現行機種は存在しない。

最短撮影距離は1.4m、最大撮影倍率は0.13倍。フィルター径は驚きのΦ82mmだ。
フィルターに関するものはコストが洒落にならない。

20110124l

それではいつもの如く、ポンちゃんでテスト撮影する。
被写体までの距離は2m。以前EF135mm/2.0L USMの時に気づいたが、望遠ではもっと距離を開けておくべきだったと反省している。
カメラはE-30を使用、ISOは200、WBは太陽光に固定した。

【テスト撮影】

F2.0(開放)
20110201b

F4.0
20110201c

F8.0
20110201d

次に最短撮影距離1.4mで開放撮影してボケの具合を見る。

【最短距離撮影】

F2.0(開放)
20110201e

【実写と感想】

フォーサーズを導入したときに絶対に手に入れようと心に決めたレンズである。
フォーサーズはセンサーサイズが小さいために、ボカすことを第一の目的としたカメラではない。

20110201i
E-30+ZD ED150mm/2.0

だがこのレンズを使うとボケないと言われるフォーサーズを一変にして変貌させることができるのである。
私はフォーサーズのリーサルウエポンと呼んでいる。
人物撮影に良し、花の撮影に良し。

20110201h
E-30+ZD ED150mm/2.0

ぼかすためには開放撮影が非常に重要である。
ZDレンズの最大の強みは、大半のレンズが開放から使えると言うことだ。
ただ自分としてはもう少しコントラストがあった方が好みだったかな。

20110201l
E-30+ZD ED150mm/2.0

何とか常用で使える焦点距離を有し、ギリギリ汎用で使えるサイズと重さ、そして実売価格から見るとフォーサーズユーザーは是非とも一本いって欲しいレンズである。

20110201j
E-30+ZD ED150mm/F2.0

開放値F2.0の明るいレンズをファインダー越しにのぞきながらAFを合わせると、自分が空間を移動する様な錯覚に陥りながら被写体に焦点が合っていく。
高速なSWDでないが故にそのように感じるのかも知れない。
使っていて病みつきになること請け合いである。

20110201k_2
E-30+ZD ED150mm/2.0

このレンズはすでに手元には存在しない。
フォーサーズをメインマウントから外したときに、悩んだ末に手放してしまった。

20110201f
E-30+ZD ED150mm/2.0

ZD ED150mm/F2.0。
今も大好きなレンズです。いい夢を見させていただきました。

2011年2月 1日 (火)

タヌキ

先日の新年会の帰り道、深夜に住宅街を友人とふたりで歩いていた。

と、目の前を巨大な動物が通りすぎた。

20110201z_2

ネコにしては巨大すぎる。
妙に尻尾がフサフサだ。
二人して立ち止まってしばし呆然とする。

タヌキじゃね?

友人が呟いた。
まさか、こんな都会の真ん中で....、だが以前ニュースで都会にもタヌキがいると映像で流していたことを思い出した。

動物は我々を一瞥すると、ひょいと壁に飛び移った。

やっぱりネコじゃね?

そう呟いてから、ふたりで壁の上にいる動物に近づいて目を凝らしてみた。
街灯も少なく暗闇なのでどうもはっきりしないが、徐々に目が慣れてきた。

フサフサの縞々尻尾。顔が小さくて鼻が少し飛び出している。そして目の周りが黒い。

20110201x Σ(゚д゚;)

タヌキだー!!

何故かふたりで大笑いしてしまった。
そうしたらいきなり「カーッ!」と威嚇されてから逃げられてしまった。

なので写真は撮れてない。
いや、初めて都会でタヌキを見ましたよ。
よく肥えてますね。

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