Voightlander Heliar 50mm/F2.0(Ni) を使ってみる
今日は突然Mマウントレンズが登場する。
2009年の暮れに発売になったMマウントの50mm/F2.0である。
Heliarとはwikiから見るとトリプレットの発展型とあるが、まあ由来の蘊蓄はいいだろう。
私もよくは分からない。(笑)
重量は191g、サイズは47.0x37.5mm、フィルター径39mmとMマウントレンズらしく非常にコンパクトであるが、最短撮影距離は1mとやや長い。
このレンズは本来Lマウント専用であるが、付属のMマウントアダプターを介することでM型ライカに取り付けられるようになる。
早速いつものぽんちゃんに被写体になって頂く。
被写体までの撮影距離は1m、ISOは160に固定、WBは太陽光とする。
ボディはLeica M9で、2段ずつ絞って撮影した。
【テスト撮影】
被写体までの距離が1mなので、F2.8開放の画像が最短撮影と同じになる。
また開放では軽く同心円状のぼけが全体に見られる。
【実写と感想】
レンジファインダー機の標準レンズ50mmの最短撮影距離は、パララックスの問題からSummilux M50mm/1.4Asph.を筆頭に70cmが一般的であろう。
だがこのHeliar50mm/2.0は1mである。
最短撮影距離が1mというのは思ったより使いづらいものがある。
年中一眼で20~30cmまで寄っている身としては、寄れないと言うフラストレーションが溜まりやすいレンズでもある。
写り自体は素直でいいものがあると思う。
だが、このレンズはクセのあるボケ方をする。
連珠状になりやすい独特のボケは使う人間を選ぶ可能性がある。
自分としても少し気になっていたせいもあるが、もっと自然にぼけた方がよいかなと感じることが多くなり、結局は使用頻度が落ちてしまった。
もちろん、「このレンズはたまらん!」という人もいるであろう。
これから出玉が少なくなるレンズと思われる。欲しい人は早めに見つけて確認しておくといいと思う。
それから操作感で一言伝えておきたいことがある。
絞りリングを回すと鏡胴が一緒に回ってしまいピントにぶれが生じる。そのためにまず絞りを決めてからピントを回さねばならない。
つまりファインダーを覗きながらピントを合わせて、ふむふむ....シャッター速度がこのくらいなら絞りは....と決めることができない。
それにピントリングが無限遠でつまみ上げるロックがかかるために、中~遠景を撮影しているときに苛つくことが多かった。
レンズデザインはクラシカルで好きである。
だが、使い勝手とクセのある描写で結局は防湿庫の肥やしとなることが多かった。
ニッケルカラーで、世界600台の限定生産。
美しく、眺めている分には文句のないレンズであるが、コレクターでないため自分的には実用面の問題から手放してしまったレンズの一本である。
デザインはホントに好きなんですけどねえ。
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