ZD ED 7-14mm/F4.0を使ってみる
フォーサーズと言えばテレセントリックな光学系を前提としてレンズが開発されるため、望遠などにアドバンテージが高いと言われていた。
なのにこのレンズが出てきた。
ZD ED7-14mm/4.0。
このレンズのせいで私はフォーサーズに傾倒するハメになってしまった。
この製品の特徴は発売当時、驚愕の7-14mm(35mm換算14-28mm)という画角を誇っていたことだ。
しかもディストーションが極めて少ないときた。
周辺減光もかなり少なく、逆光性能は強いとは言えないが一般的なレベルには達しているスーパーレンズである。
重量は驚きの780g。もちろん悪い意味でだ。
フォーサーズなのに何でと悪夢のような重さを誇る。
最短撮影距離は25cm、最大撮影倍率は0.11倍。
このレンズの売りはEDガラスモールド非球面レンズを使っていることだ。
当時量産が難しかったこのEDレンズを非球面化できるようになり、超広角で問題になる色収差やコマフレアを減少できたという。
それではポンちゃんによるテスト撮影を。
被写体までの距離は2m。
ボディはE-30でISOは200に固定、WBは太陽光に設定する。
【テスト撮影】
さすがEDガラスモールド非球面レンズ。
周辺まで十分解像されている。
逆にこの重さでへっぽこな光学性能だったら悪夢だ。
【最短距離撮影】
ボケ具合を見るため、最大焦点距離の14mm(換算28mm)域で撮影する。
意外ときれいにぼける。
【実写と感想】
とにかく大柄で重いこのレンズを持ち出すには、それなりの気合いが必要である。
このレンズを持ち出すなら、標準レンズもSHGの14-35mmにしよう....。
ならば、望遠レンズは....と重量の悪循環に陥る。
そこで、フォーサーズを持ち出すにはテーマを決めて、SHGなレンズはいつも1本までとマイルールを作っていた。
多かったパターンがこのSHGな超広角レンズにパナライカの14-150mm、そして25mmのズミルクスだ。
後で知ったのだが、ZD11-22mm/2.8-3.5も結構使えるレンズである。
だが広角域が換算22mmと、7-14mmの焦点域を知っているものとしてはかなり辛いものがあった。
写りは満足、嫌いなディストーションも殆ど気にならない。
でも重い。
しかし当時の私のフォーサーズには広角レンズはこれしかなかった。
軽量化できるフォーサーズなのに重い。
いつしかフォーサーズ=重いという図式が成り立ってきてしまった。
そんな中、マイクロフォーサーズが発表され、パナソニックから驚きの軽量化された7-14mm/4.0が発売された。
これを機に、SHGな7-14mmの出番は激減した。
隅角に強い光源を入れると弱い
E-30+ZD ED7-14mm/4.0
なので今は所持していない。
しかしオリンパスが光学性能のみで、あの焦点距離を維持し、ディストーションを目立たなくさせ、周辺まで開放から解像させるにはフォーサーズセンサーであのサイズになるのだと言うことを分からせてくれた。
以来、SLRの超広角レンズはある程度の妥協をして購入している。
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