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2011年3月19日 (土)

FT3 vs FT2

本当は明日から斑尾にスキーに行く予定であったのだが、東北関東大震災や福島原発事故の事を考えると中止せざるを得なくなった。
なので、せっかく買ったFT3の活躍の場は暫くお預けとなる。

今回は皮肉にも3月11日(大地震のあった日)に撮影していたFT2とFT3の画像の比較をしようと思う。
ちなみに撮影中に大地震に襲われている。

FT2は2010年3月に発売になったタフネスコンデジである。
対してFT3はFT2の後継機種として本年2月に発売になったばかりの最新鋭タフネスコンデジである。

20110322g_2 20110322f

ここで簡単にFT2とFT3を比較してみる。
FT2/FT3の順で並べてみた。

有効画素数 :1410万画素/1210万画素
センサー :いずれも1/2.33型CCD

レンズ :いずれもVarioElmar28-128mm/F3.3-5.9

シャッタースピード :いずれも60sec-1/1300sec
撮影感度 :ISO80-6400/ISO100-1600
内蔵メモリ :40MB/19MB
背面モニター :いずれも2.7インチ23万ドット
撮影枚数 :360枚/310枚

対水圧能 :10m/12m
対防寒能 :いずれも-10℃
対衝撃能 :いずれも落下2m

動画サイズ :1280x720/1920x1080(Full HD)
フレームレート :いずれも30fps

サイズ :99.3x63.1x24.3mm/103.5x64x26.5mm
重量 :167g/175g

このようにスペックだけを見ると新型のFT3の方に一部いいところもあるが、大部分ではFT2の方が勝れていたりする。
しかし、肝心なのはやはり写りであろう。
私は動画にはこだわりが殆どないので、動画のツボがよく分からない。
なので静止画で比較をしてみようと思う。

Pon1

被写体はいつものポンちゃんである。
距離は2m、プログラムモードに設定しワイド端で各ISO値を撮影した。
超解像技術はFT2/3ともに設定済みである。
左がFT2、左がFT3。下に中央部のトリミングを載せておいた。

【比較画像】

ISO100
20110322a1 20110322c1

20110322b1

I
SO200
20110322a2 20110322c2

20110322b2

ISO400
20110322a3 20110322c3

20110322b3

ISO800
20110322a4 20110322c4

20110322b4

ISO1600
20110322a5 20110322c5

20110322b5_2

FT2とFT3の全体写真を見ると、パッと見ではさほど差がないように思われる。
しかもISO100から1600までもFT2/3ともに十分実用的に見えるが、各ISO下の写真にあるトリミングを見ると、高感度撮影になるに従い明らかな劣化があることが分かる。

イヌの置物に見られる毛並みはISO100をのぞいてほぼ解像されなくなってしまっている。
とくに高感度になるに従い、のっぺりとした塗り絵のような状況だ。

【感想】

コンデジのコントロール群に一眼レベルの解像感を持ってきては可哀相である。
そのために今回はコンデジレベルまで域値を落として感想を述べたい。

今回、FT2とFT3には超解像技術を入れてある。
詳しいことはよく分からないが、初めてFT2を購入時に直感的に感じたことは被写体境界部をエンハンズドさせることではないかと思った。

実際、被写界深度が深いせいもあるが、撮って出しの写真はかなりくっきり解像されている雰囲気がある。
高感度撮影になってもそれは維持されているように見えるため、非常に解像感が高く感じるのだ。

20110322b5 FT2/ISO1600

しかしISO1600で撮影したFT2のトリミングをよく見ると、ディテールはかなり失われ、色境界はグラデーションがかかったようにも見られ、エッジはささくれ立ったようになっている。
だが、遠目で見ると解像されているように見られる。
私はかなり上手にまとめ上げたと感じられる。

20110322d5 FT3/ISO1600

そして驚くべき事にFT3では、ISO1600の高感度に於いてのエッジのささくれ立ちがキレイに収められている。
しかも画素数を落としてダイナミックレンジが広がったせいか、被写体の足がはっきりと解像されているのだ。

イヌの置物であるポンちゃんの毛並みはFT2の方がきれいに解像されている。
まあ高画素数のセンサーによる恩恵であろうか。
しかしISO200になれば一気にその解像感は失われる。

さて、FT2・FT3のどちらの方がお得に見えるでしょうか。
解像感が重要でISO100のみを使う人であればFT2もありかも知れないが、タフネスコンデジに解像感を求める人は少ないのではないだろうか。
実際、超解像技術でパッと見の解像感は十分得られているのだから。
コンデジで等倍チェックする人がどれほどいるであろう。

さすればISOが高い写真でも被写体のエッジがキレイに収められており、ダイナミックレンジの広く見える様な雰囲気のFT3の方が勝れているのではないだろうか。
だが、結果まんじゅうの表面の様にのっぺりとなったイヌのボディを見て、違和感を感じるならばFT2もありであろう。
私は個人的な見地からFT2を手放そうと思っている。

20110322h

FT3はかなり使えるコンデジだ。
FT2の使い勝手の悪さを軒並みクリアした、一見マイナーチェンジにも見られるFT3。
その実力は、ただのスーパーサイヤ人がスーパーサイヤ人2になったくらい中身が変わっている。
気の早い話であるが、次期FT4も非常に楽しみになってきた。

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