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2011年3月

2011年3月31日 (木)

Lumix G 14mm/F2.5 Asph. を使ってみる

2010年に発売になったパナソニックのパンケーキレンズシリーズ第2弾、Lumix G14mm/F2.5Asph.である。

20110331a1

G20mm/1.7よりも厚みが少なく軽い。
購入時に箱を渡されたときなど、中身が入っていないのではと不安にさせるほどの軽さであった。

20110331a3

重量はGレンズシリーズ最軽量の55g。(3Dレンズを除く)
大きさは55.5x20.5mmの超コンパクトサイズ。握れば拳に隠れてしまうほどのサイズなのはマイクロフォーサーズならではであろう。
最短撮影距離は18cm、最大撮影倍率は0.1倍である。

20110331b3

前玉はさほど大きくはない。
だが後玉を見ると、ビネッティングの対処なのか前玉に比べて少し大きい。
上手くまとめ上げたコンパクトレンズなのが分かる。

このレンズに手振れ補正は付いていない。
まあ、換算28mmに手振れ補正は必要ないし、重量も増えるので現実的ではないだろう。

20110331a2_3

フィルター径は46mm。お財布に優しいサイズで好感が持てる。
レンズを手に持った感じはプラスチッキーであるが、マウント部は金属製でピントリングを含めた全体的な質感は高い。

Pon2

では、ポンちゃんに登場いただきテスト撮影をしてみる。
被写体までの距離は2mとする。
ボディはGH2で、ISOは160に固定、WBは太陽光とした。
先日の件で、今日慌てて撮影してきた。)

【テスト撮影】

F2.5(開放)
20110331c1

F4.0
20110331c2

F8.0
20110331c3

このレンズサイズからこれだけの解像度を出すことに驚かされる。
マイクロフォーサーズであり、換算28mmという画角からパンフォーカスになりがちである。
ぼかすには少し苦労するが、F値を2.5まで押さえたことでこのサイズが実現できたのであれば、それもまたありだろう。

次に中央部と隅角部の開放のトリミングを見る。

F2.5(開放) 左から中央部/隅角部
20110331d1 20110331d2

中央部はしっかりと解像されているが、周辺部では隅角部に収差が見られる。
まあ中央と同じレベルではないが、このレンズサイズでこれだけの画質を維持しているのであるから、パナソニックも相当頑張ったと思われる。

F8.0
20110331d3

当然ながら絞り込めばかなり改善する。F8ではほぼ解消されている。

【最短距離撮影】

次にボケ具合を確認する。
最短撮影距離である18cmで開放撮影した。

F2.5(開放)
20110331e1_2

F4.0
20110331e2

F8.0
20110331e3

さすがフォーサーズサイズのセンサーで28mmにもなるとボケは少ない。
だが、少ないなりにキレイなボケではある。

【実写と感想】

おそらくパナソニックは高画質と軽量化の両方を重視して開発したのであろうと分かるレンズだ。
F2.5という明るさは周辺部の解像度を考慮したギリギリの選択であったろう。

20110331f1
DMC-GH2+G14mm/2.5

もっと明るくすることもできたでのだろうが、そうすると周辺域の画質低下や重量・サイズに難が出てくる。
このレンズを見えると、パナソニックのマイクロに対する現在の考え方が分かってくる。
ただ、今後はよりハイエンドユーザーを対象にしたハイスピードレンズ群を揃えてくる可能性が高い。

20110331f2
DMC-GH2+G14mm/2.5

このレンズの写りは現代的で美しい。
開放からコントラストがしっかりしており、解像感も十分だ。
18cmまで寄れることから、接写によりある程度のボケを楽しむことも可能である。
実際、レンズサイズから考えて、ボケもかなりキレイにまとめ上げている。

20110331f5
DMC-G2+G14mm/2.5

このレンズは風景レンズだ。
海に山に行楽地に何でもこなせる万能広角レンズだ。

換算24mmの方が....、と考えたこともあったが、パースのつきやすい超広角は扱いが難しい。
慣れた人ならば問題は少ないであろうが、マイクロから一眼に初めて入った人ならば、パースのつく超広角レンズでの撮影は違和感を感じるかも知れない。

20110331f4_2
DMC-G2+G14mm/2.5

単焦点のコンパクトなG14mm/2.5。
使いやすい広角域で万人に受ける楽しいレンズ。

広角の面白さにはまって、より超広角域なG7-14mm/4.0に行くのも良い。
また、単焦点レンズの面白さにはまり、よりボケの楽しめるG20mm/1.7に行くのも良い。

20110331f3
DMC-G2+G14mm/2.5

デジタル一眼を使っている人で、とりあえずマイクロフォーサーズを買ってみようかという人は、このG14mm/2.5とG20mm/1.7(或いは後々発売になるであろうG25mm/1.4)の2本を手に入れてみることを薦めたい。

長所短所を含めて、最も手っ取り早くマイクロの肝がわかりやすいレンズシステムだと思う。

2011年3月30日 (水)

失敗

今日はレンズの"使ってみる"シリーズを書く予定だったのだが、なんとそのレンズの撮影データを撮っていなかったのだ。

20110330a
D700+Ai AF Zoom-Nikkor24-85mm/2.8-4.0

つい今し方まであるものと思って書いていたので、仕上げてから写真を貼り付けようとしてから気がついた。

もう一つ記事を書くには今日はもう気力が足りません。
なので本日はネコ写真だけです。

レンズはAi AF Zoom-Nikkor 24-85mm/F2.8-4D IF。
ニコンで大好きなレンズの一本である。

2011年3月29日 (火)

ZD ED 50-200mm/F2.8-3.5 SWDを使ってみる

欲しいな、でもどうしようか....と思っているうちにフォーサーズが休止状態に陥り、このまま買わずにフォーサーズがなくなってしまった場合、一生後悔すると考えてE-5とともに思い切って購入してしまった衝動買いのレンズ。

20110329a

ZD ED50-200mm/2.8-3.5SWDである。
換算して100-400mm/F2.8-3.5を誇る明るくて便利な軽量望遠ズーム。

重量は995gと1kgを切る。サイズはかなりコンパクトで86.5x157mm。
最短撮影距離は1.2m、最大撮影倍率は0.21倍。
フィルターは67mmである。

それではポンちゃんに来ていただいて、いつものテスト撮影をしてみましょう。

Pon3

カメラはE-5、ISOは200に設定、WBは太陽光に固定した。
被写体までの距離は2mとし、50mmから200mmまでの各焦点距離でそれぞれ撮影した。

【テスト撮影】

50mm(換算100mm) 左よりF2.8/F4.0/F8.0
20110329b1_2 20110329b2_2 20110329b3_2

100mm(換算200mm) 左よりF3.2/F4.0/F8.0
20110329c1_2 20110329c2_2 20110329c3_2

150mm(換算300mm) 左よりF3.4/F4.0/F8.0
20110329d1 20110329d2 20110329d3

200mm(換算400mm) 左よりF3.5/F4.0/F8.0
20110329e1 20110329e2 20110329e3

噂通りかなり凄いレンズだと思う。
E-5と言うフォーサーズではかなり解像度の高いボディを使用しているとはいえ、10万円以下で手に入るこのレンズの解像感は見事である。

50mmの中央部と隅角部のトリミングを出してみる。

50mm(換算100mm) 中央/隅角
20110329f1 20110329f2

ボケ具合にクセがあると言われるが、自分的にはさほど気にならない。
これだけの軽量レンズでありながら上手くまとめて作り上げている。

【最短距離撮影】

200mm(換算400mm) F3.5
20110329g

フォーサーズのためボケはF7.0相当になるが、最短撮影距離1.2mだと簡易マクロ的に大きくぼかすことができる。
最大撮影倍率は0.21倍であるから、マクロ撮影としては厳しいが。

【実写と感想】

このズームを使う上で重要なことは、なるべく手振れ補正効果の大きいボディを使うことである。
できればE-5やE-3、E-30等が好ましいだろう。
テレ端で換算400mmの望遠になるのだ。補正が弱いと手振れがかなり目立つ。

20110329h4
E-5+ZD ED50-200mm/2.8-3.5SWD

しかし写りは秀逸だ。
ワイド端、テレ端ともに切れのいい画像を映し出す。
ボケに賛否両論があるようだが、10万を切る金額で100-400mmの高性能ズームが手にはいるならば安いものであろう。
より美しいボケを求めたければ、ZD ED35-100mm/2.0やZD ED150mm/2.0を選択すればよいのだ。

オリンパスZUIKO DIGITAL 50-200mm F2.8-3.5 SWDは極めて魅力的なレンズだがボケ味がウィークポイント
(デジカメInfo.より

20110329h2
E-5+ZD ED50-200mm/2.8-3.5SWD

このズームはZD ED12-60mm/2.8-4.0SWDと組み合わせることで、よりオリンパスの最新E-システムを堪能することができる。
これにSWDマクロが入れば完璧であったろうに、結局は夢のまた夢となってしまった。

20110329h3
E-5+ZD ED50-200mm/2.8-3.5SWD

巷の評価は極めて高いレンズであり、使ってみると確かになるほどと納得できる出来映えのレンズだ。
コンパクトで写りは抜群にいいが、フォーサーズのためボケ具合にやや不満を感じ、テレ端ズーミング時のデザインにため息をついてしまう。

いいとこ取りのレンズというのは、なかなかないものなのだ。

2011年3月28日 (月)

地震の傷跡

実家より、先日の地震で庭にあった桜の木が倒れたという連絡が入ったので見に行ってきた。

20110328a
E-PL2+G14mm/2.5

築山の隣に生えていた相当太い幹を持つ桜の巨木だった。
物心ついた頃から見上げていた思い出のある大きな木であった。
その枝振りは実家の庭の半分ほどを覆い尽くすほどで、春になるとその枝からは見事なまでの桜を咲かせていた。

だが今は殆ど咲かせることはない。
10年程前に巨大になりすぎて途中から切ってしまったのだ。

桜の木は切ると途端にダメになることが多い。
桜切る◯◯、梅切らぬ◯◯。
この諺があったので本来は切ることを躊躇したのだが、庭全体がこの木で暗くなり、時折落ちてくる巨大な枝に怪我する危険があったのでやむを得ず切ることになった。

そして心配した通り桜の木は枯れていった。
僅か数振り程度にしか桜の花を咲かさなくなったこの巨木は、徐々に苔むし、いつしか忘れ去られた存在になっていた。

20110328b
E-PL2+G20mm/1.7

無惨に倒れたこの木を見て心が痛んだ。
子供の頃によくセミをつかまえた桜である。
初めてニイニイゼミをつかまえた木であることも覚えている。
毛虫が落ちてきて叫んだこともあった。

当時は巨大に感じた桜の木も、朽ちて倒れてる状態で見るとやけに小さく感じてしまう。

2011年3月27日 (日)

RRSなE-PL2

今日はRRSネタを一つ。

E-PL2に買い換える前はE-P2を使っていた。
レンズや機材の撮影用として活躍していたマイクロ機であったが、その影にはRRS(Really Right Stuff)のL型プレートの活躍があった。

20110327a 本当によく役立った

RRSのL-Plateとは、雲台上のRRSクランプにスピーディーに取り付けられる、グリップ感を重視したアルミダイキャスト製の専用プレートのことである。

これがとても便利で、カメラの縦横撮影はもちろんのこと、SDカードの入れ替えやバッテリー交換もプレートを外すことなくスピーディーに行える。

E-P2では専用に作られたこのプレートをこよなく愛用し、手放すまでずっと付けられたまま撮影していた。

20110327c

さて、代わりにやってきたE-PL2であるが、早速RRSのサイトで専用プレートを探したところ見つからない。
E-PL1の専用も販売されてないところを見ると、需要の少ないモデルなのであろうか。

20110327b

要は汎用プレートを使いなさいと言うことらしい。
そこで転がっていた汎用プレートを使用したところ、バッテリーやSDカードを入れる底蓋を開くことができない。
汎用プレートでは底蓋を覆う形でプレートが固定されてしまうのだ。

ならばとE-P2専用のプレートを取り付ようとしたところ、ボディを固定するための縁の部分と、ストラップ取り付け部がプレートと干渉して装着が不可能になっている。

困りましたね。
でも、どうせE-P2の専用プレートは今後に日の目を見ることはまずないと思うので、思い切って余計な部分を取り除くことで代用する事にした。
使うのは鉄ヤスリとリューターだ。
アルミ製なので時間をかけてゴリゴリと削り落としていく。

20110327d ホントにテキトーです

これが完成である。(笑)
なんとか削り落とした部位も干渉せずに済んでいる。

20110327h1

縦位置プレートとボディに多少の隙間ができるが私的には気にならない。
まあ許容範囲であろう。

20110327f

一番重要な底蓋とのプレート干渉を確認する。

20110327e1 20110327e2

上手くいった。
これができただけでも苦労した甲斐があるというものだ。

20110327g

さて、人様にお見せできるような出来映えのプレートではないが、とりあえず機材撮影用としては問題なく使えるものだ。
今後もE-P2の代わりとして頑張っていただきたい。

あ、当然外に持ち出すときには外すつもりです。

2011年3月26日 (土)

猫と余震

最近、余震が多い。
11日の本震以来、ほぼ毎日余震が続いている。
現に仕事中でも地震が来ていないのに揺れているんじゃないかと思ってしまうほどだ。

ここ数日は震央に近いところでは震度5クラスの余震が続いている。
寝ているときもユサユサと来るとすぐに目が覚めてしまう。
なのでやや睡眠不足の傾向だ。

20110326a_2
DMC-FT2

さて、我が家のネコであるチェリーは地震の来る予兆が分かるのかと思いきや、全くその能力はないようだ。
野良としての、野生としての感覚が失われてしまったのか。
グラリと来るとチェリーは天井の一点を見つめてじっとしている。
そしてガタガタ揺れ始めると脱兎の如くロフトに逃げ込んで降りてこなくなるのだ。

心なしか神経が高ぶっているようだ。
余震は人間だけでなくペットにもストレスを与えているらしい。

私がPCに向かっているときも、チェリーは私と向かい合うように座ってくる。
画面を見ているとチェリーの顔で視界をふさぐのだ。
ここ地震が増えてからはキーボードの上に座ることを覚えたので、FEPの入力がおかしくなっていることが多い。
せめて横にあるマウスパッドの上にしてもらいたいのだが。

2011年3月25日 (金)

Voigtlander Nokton 35mm/F1.2 Asph.を使ってみる

35mmでありながらF1.2という驚異的な明るさを持つ唯一無二の存在。
Leica M8.2で使っていたときは約45mm/1.2という驚愕の性能になる。

20110321a

買ってきたのはNokton35mm/1.2のシルバーモデル。
限定300本という触れ込みだったのだが、ちょうど目の前にシルバーあったのでそのまま購入してきた。
どうも限定とかの言葉に弱い私である。

重量はMマウント専用レンズとしては堂々の490g。
最短撮影距離は70cmで、フィルターサイズは52mmである。
Leica M8.2で使用するにあたって必要なものがUV/IRフィルターだ。

20110321a3 M9につけた写真がなかったので代用

特にNokton35mm/1.2ではフィルター枠がΦ52mmなので純正には見つからない。
そこでサードパーティーのものから購入することになった。

フードはコシナにしてはかっこいいタイプであるが、こちらはコシナのフィルムRF機ベッサ専用のようであった。
ま、気にせず使ってましたが。

それではポンちゃんによるテスト撮影を。

Pon1

被写体までの距離は1m。
ボディはLeica M9、ISOは160に固定、WBは太陽光に設定した。

【テスト撮影】

F1.2(開放)
20110321b1

F2.8
20110321b2

F5.6
20110321b3

F8.0
20110321b4

写りはかなりいいと思う。
Noktonというとクラシックをイメージしてしまうが、このレンズの映りに古さは感じにくい。

【最短距離撮影】

F1.2(開放) 70cm
20110321b5

驚きなのが、F1.2であるにも関わらずフォーカスディスタンスが70cmであると言うことだ。
非球面レンズの恩恵なのか、詳しいことは分からないがコシナの開発陣にブラボー!と叫びたいくらいだ。
ただ、同心円状のボケがちょっとうるさいのが気になる。

【実写と感想】

このレンズは意外と使う頻度が少なかった。
やはり重いという事が原因だったことと、強力なライバルSummicron35mmがいたのだ。

20110321c
Leica M9+Nokton35mm/1.2Asph.

Leica M9で使うとしても、広角のレンズにこのレンズ、そして標準の50mmを入れてとなると重さも結構馬鹿にならない。
しかも寄れないときている。

20110321d
M9+Nokton35mm/1.2Asph.

結局、ライカを持ち出すときは広角と標準レンズの2本になってしまったのだ。
どうせ35mmを持っていくなら軽くて万能なSummicronにしようと打算も働いてしまう。
そしていつの日かNokton35mm/1.2は防湿庫の肥やしとなり、早々に手放されてしまった。

20110321e
Leica M9+Nokton35mm/1.2Asph

自分としては35mm/1.2の利点を十分に見つけられぬが故に手元から消えた一本。
M8.2を使っていたときこそ存在価値が高かったかのように思えるレンズだ。
限定300本という甘い言葉は時に人を惑わし散財させる。

斯様な特殊レンズは本当に必要な人が購入すべきレンズであろう。
よく考えねばならない。

2011年3月24日 (木)

ハンドストラップなDMC-FT3

今日はストラップネタを。

20110308i

以前に書いたこともあるが、FT2/3の付属ストラップは、スキーグローブをつけた状態では非常につかみにくくなっている。
そこで太めのハンドストラップを付けられるといいのだが、FT2/3のストラップを取り付ける通し穴は非常に小さく、一般的な紐状のタイプでないと取り付けることはできない。
そこで私は以下のような方法で太めのハンドストラップを付けている。

20110323j

モノは他社製のハンドストラップである。
通常の一眼にも付けられる太さの細帯を持つ。
他社ロゴが妙に目立つので同色の染色系スプレーで消してしまった。

20110323k1 20110323k2_2 20110323k3

小さめの丈夫な金属製リングを用意して細帯に取り付ける。
私はちょうど机の中に入っていた三角リングで代用した。
今度はそのリングとFT3を結束バンドで締めるだけである。
コツとしてバンドの切り口の角を落としておくと、偶然そこに触れたときも痛くなくてよろしい。
また、あまりキツキツに締め上げるとカメラ本体とリングの可動性が悪くなるのでほどほどにしておくと良いだろう。

20110323l_2

結束バンドを使用している時点で見た目はダメダメであるが、自分さえ納得できれば非常に使い勝手のよろしいストラップができあがる。
誰もそんなところは見ないのであるから。
また結束ロック部の向きと位置を考えないとシャッターを押すとき邪魔になることがあるので注意が必要である。
一度結束口にベルトをはめるとやり直しがきかないので、念のためスペアを用意しておくといい。

20110323m_2

私はFT2の時からこれを使用しているが、強度的には全く問題ない。
ただ絶対に安心という訳ではないので、参考になさる方は自己責任でお願いしたい。
劣化も考えて1~2年に1回は交換した方が良いかも知れない。
使用する結束バンドは幅2.6mmタイプが最も使いやすいと思う。

【追伸】
このネタ、実は数日前に一度、別の記事と一緒にブログ上に載せたのですが、内容が不十分だったので再度書き直して載せました。
既に読んだ人、スミマセン。

2011年3月23日 (水)

M Hexanon35mm/F2.0を使ってみる

先日M Hexanon50mm/1.2 Limitedの事を書いたので、今度はこちらのレンズを選んでみた。
こちらはLimitedのような限定品でなく、ディスコンにはなったが一般に流通されていたレンズである。

20110320a

重量は260g、最短撮影距離は70cm。
サイズはライカSummicronとさほど変わらずコンパクトな印象を受ける。

それではポンちゃんによるテスト撮影を。
被写体までの距離は1m。
ボディはLeica M9、ISOは160に固定、WBは太陽光に設定した。

【テスト撮影】

F2.0
20110320b1

F4.0
20110320b2

F8.0

20110320b3

写りはごく自然で、Summicronに何かあったときには代替レンズとして十分活躍できるレンズであろう。
厳密に言うとSummicronにはちょっと負けてると思う。

【最短距離撮影】

F2.0(70cm)
20110320b4

ボケの具合も見るために最短距離で開放撮影をした。
クセのないスタンダードな写りをしてくれる。
まあ日本の優等生的なレンズだ。

【実写と感想】

このレンズを使っていた期間は僅か1~2年である。しかもレンジファインダー自体を使っていて期間も数年しかない。
それにMマウントレンズも所持したものは僅か16本程度である。
そのために偉そうなことを書くのは気が引けるのだが、ド素人が単純に感じたことを書いておく。

20110320e
M9+M Hexanon35mm/2.0

ライカMマウントのレンズはみんなクセ持ちだ。
標準的で素直な色と雰囲気を出しくれるレンズは、純正のアスフェリカルな最新レンズばかりだと思う。
自分の所持するレンズの中で純正以外に自然な感じを出してくれる数少ないレンズがこのM Hexanon35mm/2.0である。

20110320d
M9+M Hexanon35mm/2.0

ほんの僅かに寒色系の気もするが、あまり気にならない。
デザインのやや古くささも使っていると愛着がわいてくる。
気になるのはレンズフードだ。
ねじ込み式のレンズフードは、マイクロのNokton25mm/0.95と同じような苦手なデザインである。

20110320f
M9+M Hexanon35mm/2.0

なぜ、ライカ以外のサードパーティーはあのようなデザインを選ぶのだろう。
ファインダーの位置の関係だろうか。
そのためにいつもフードは付けずに撮影していた。
M Hexanon50mm/1.2 Limitedとは異なる異質のレンズのようだ。

20110320g
M9+M Hexanon35mm/2.0

一言でいうなら、クラスにいる優等生ではないけれど良くできる地味な女の子。
地味であるが故に付き合っても華はないが、時折見せる知識の奥深さに驚かされる。
そんな感じのレンズであろうか。

意外と真の幸せはそんなところにあるのかも知れない。

2011年3月22日 (火)

Lumix G 20mm/F1.7 Asph.を使ってみる

私は40mmの画角が大好きである。
50mmと35mmの美味しいところを両方併せ持つ絶妙な画角である。
ただ50mmにも35mmにもなりきれないので中途半端な画角とも言えるかも知れない。

それ故に単焦点の40mmレンズは数が少なく、AFが効くのは私の知る限りはこのG20mm/F1.7のみだと思う。
今回はそういったニッチな40mmレンズに光を当ててみようと思う。

20110324c

発売は2009年9月である。
マイノリティーな40mmマニアはこの日を本当に首が長くなるほど待ち望んだのだ。

重量は100g。サイズは63x25.5mmと小さな月餅のような大きさだ。
最短撮影距離は20cm、最大撮影倍率は0.13倍(換算0.26倍)である。
フィルターは財布に優しい46mm。手振れ補正は搭載されていない。

Pon2

早速ポンちゃんにご登場願う。
被写体までの距離は2mに固定。
カメラはpanaのDMC-G2でISOは200、WBは太陽光に設定した。
各絞りで撮影した。

【テスト撮影】

F1.7
20110324a1

F2.0
20110324a2

F4.0
20110324a3

F8.0
20110324a4

マイクロなのでボケは弱いが、さすが現代的なレンズ設計のために開放から色調も自然で全く問題なく使えるレベルである。
周辺の隅角部もきっちり解像されている。
先のG14-45mm/3.5-5.6と同様、補正されているとはいえ「このレンズサイズと重量」で、ここまで解像レベルを持って来るパナは侮れない。

【最短距離撮影】

F1.7
20110324ab

開放で接写撮影すると、マイクロでもここまでぼかすことができる。
ボケ方もかなり頑張った感じがする。
パンケーキサイズに抑えて、解像度とボケ具合を詰め込んだ高性能な40mmレンズである。

【実写と感想】

単焦点のAF40mmが発売になるとのことで非常に喜んだことを覚えている。
しかもF1.7の明るさを誇る「やや」ハイスピードなレンズ。
手元に届いたときには色々なものを写したものだった。

20110324d6
DMC-G2+G20mm/1.7

写りは非常に素直で、ボケも比較的キレイに写せる。
現代的な描写のできるこのレンズを手にしたときに、ようやくほぼ完成されたものを手に入れられたと心底喜んだものだった。
今までの40mmレンズはMFばかりであったために、普通にAFで撮影できる40mmに対して泣けるほど感動したのだ。

20110324d2
E-P2+G20mm/1.7

このレンズが発売されたばかりの頃は、マイクロ機ではISO800辺りが画質として私の限界だったために、F1.7という明るさを持つこのレンズは飲み会や食事会など屋内撮影に必須のレンズとなった。
年中鞄にGF1と一緒に付けて放り込んであった。

20110324d4
DMC-GF1+G20mm/1.7

ところが日中に撮影するときなどは、外が明るいために結局便利な標準ズームなどを頻用するようになり、接写もleica DG MacroElmarit45mm/2.8を使うようになっていった。
つまりは室内撮影専用レンズと化していったのだ。

20110324d5
DMC-G2+G20mm/1.7

マイクロだからあまりぼけない。それも35mmに毛の生えたような画角が、よりボケを生み出すことを難しくさせている。
この縛りが40mmという中途半端な画角にさらなる負荷を与えていく。
このままでは飲み会用レンズになってしまうかな、と心配なっていた矢先にこの40mmに再び光が当たった。

20110324d1
DMC-GF1+G20mm/1.7

G14mm/2.5である。
この換算28mmのパンケーキレンズはG20mm/1.7とセットにして持ち歩くと最強のパンケーキペアになるのだ。
このG14mm/2.5レンズを購入してから、ちょっと街に出かけるときには必ずこのペアを持ち出している。

20110324d3 妙高が見えますね
E-P2+G20mm/1.7

G20mm/1.7を一本のみで出歩くのは確かに楽しい。
換算40mmの画角で考えながら撮影するのだ。
しかし、これに換算28mmのレンズが組み合わさるとどうだろう。
広角はG14mm/2.5に任せて、ボケが欲しかったり大きく写したいときにはG20mm/1.7の出番となる。なんと言っても気持ちの切換ができるのが素晴らしかった。
これで撮影の幅が一気に広がる。
2本合わせても僅か155gの超軽量レンズ群。しかも単焦点ならではのF1.7とF2.5の明るさだ。

20110324d8
DMC-G2+G20mm/1.7

このペアは後日発売されるであろう少し大柄な25mm/F1.4(換算50mm/F1.4)が、G20mm/1.7と置き換わることによってより完成されると思う。
ではこのG20mm/1.7はどうなってしまうのだろう。

20110324d9
DMC-GF1+G20mm/1.7

パナソニックが最初に発売した単焦点はこの20mm/F1.7だった。
孤高でニッチな換算40mm/F1.7なレンズ。
このレンズは元から、生まれ出たときからロンリーなのだ。
どこかに連れ歩くときに一本だけを選んで持ち歩く高性能軽量パンケーキレンズなのだ。

20110324d7
DMC-G2+G20mm/1.7

私はそんなレンズを愛おしく感じてしまう。
これも40mm愛好家の性なのだろうか。

2011年3月21日 (月)

ソフトバンドケースなDMC-FT3

オリンパスの愛着あるウェアラブルケースをFT3で使い続けると大口を叩いたばかりなのに、結局は純正のパナ製ウェアラブルケース(ソフトバンドケース:DMW-CFT2)を購入してしまった。

いや、ホントにキツイんですよ。出し入れするにも一苦労で....。
そんな訳でFT3のケース記事を書いた翌日、舌の根も乾かぬうちに購入してきてしまいました。

20110323a_2

パナソニックではソフトバンドケースと呼ばれている。
型番はDMW-CFT2である。
通常のケースと異なる点は、スプリングコードが付いていることだろう。

20110323b_2

オリンパスのCSCH-58と同様にメインの素材はネオプレーンの様であるが、一部にビニールレザーと思われるものでデザインが形成されている。
選んだ色はシルバーで、黒いビニールレザーの縁は赤い糸でステッチされていてちょっと可愛い。

20110323c

内部は外見のシルバーとは打って変わり真っ赤な色調になっている。
水に強そうな素材でできており、水中雪中と問わずに使用できることが伺える。
重量は82gと比較的軽量で、FT3と合わせて280g程度に抑えることができる。

20110323d

アームバンドは、やや伸縮性のある厚いネオプレーン製で、固定は面ファスナーと呼ばれるマジックテープを使用する。
腕への固定はオリンパスのCSCH-58のアジャスタータイプよりも簡便に取り付けられる。
ただしマジックテープの表面が汚れると固定力が弱くなるので、マメにキレイにしておく必要があるだろう。

20110323e 20110323e1

アームバンドは簡単に取り外すことも可能だ。
このままベルトに通せば腰にしっかりと固定できたり、ザックのショルダーハーネスに付ければ登山中も快適に使うことができるだろう。

20110323f

ケースの開閉もマジックテープだ。
水中使用を考慮しているせいか金属部品は殆ど使われていない。
唯一使われているのは、スプリングコードを本体とつなぎ合わせるための金属リングだけである。
いざとなれば、この金属リングも外すことができる。

20110323g 20110323g1

さて、気になるスプリングコードだ。
丸カンリングを外せば、取り外すこともできる。
全長は通常で20cmくらいで、延ばすと50cmほどになる。
以前、スキー場のリフト上で撮影をしている最中に、FT2を椅子の上に落として冷や汗をかいたことがあった。
このような不慮の事故を予防できる点ではスプリングコードは頼もしい存在だ。

20110323h 20110323h1

先はオスジョイントのフックになっており、FT3のストラップ固定部に取り付けたメスジョイントにロックされるようになっている。
強度は今のところ不明だが、通常の使用法ならば問題になることはなさそうだ。

20110323i

実はこのスプリングコード、ちょっとやっかいである。
オリンパスのウェアラブルケースは、いつも自分の左腕に付けていたのだが、このソフトバンドケースを左腕に付けると、撮影時にスプリングコードが伸びきって使いづらいのだ。
そのために右腕に付けることになるのだが、出したり仕舞ったりが右利きの私には非常にやりにくい。
まあ、サウスポーの方には朗報かも知れないが。

ただ出し入れは、さすが純正で非常にスムースなので使い勝手に問題はない。
挿入時に殆ど抵抗はないので、口蓋をしっかり閉じないとカメラが飛び出すので注意が必要だ。

2011年3月20日 (日)

M Hexanon 50mm/F1.2 Limiedを使ってみる

ライカのNoctiluxに対抗する和製ノクチ。
開放F値はF1.2であるが、2009年にコシナからNokton50mm/1.1が出るまで和製50mmMマウントで最高の明るさを誇っていたレンズだ。
(キヤノン7のF0.95は特殊なので除外します)

20110319a1

発売されたのは2001年である。
コニカからHEXAR RF Limitedとしてレンジファインダー機とこの50mmレンズが2001台のセットで発売された。
当時はフィルム一眼命であったためこの機種に食指は働かなかったが、ライカM8.2を購入した辺りからこのレンズを狙い始めた。
当然その頃には市場から消えており、中古を探すことになったのであるが。

20110319a2 マイクロにつけてよく遊んだ

手に入れた50mm/1.2はRF機とセットになった化粧箱に入っているものだ。
レンズ単体がなかなか見つからず、程度の良いセットが見つかったので思い切って購入した。
一緒についてきたRF機がまた良くできたものなのだが、これは機会があれば後日ブログに出したい。

20110319a3

手に持つとズシリとくるが重量は390g、最短撮影距離は90cm。
フィルター枠は62mmと意外にコンパクト。

それではポンちゃんによるテスト撮影を。

Pon1

被写体までの距離は1m。
ボディはM9、ISOは160に固定、WBは太陽光に設定した。

【テスト撮影】

F1.2(開放)
20110319d1

F2.0
20110319d2

F4.0
20110319d3

F8.0
20110319d4

ライカM9のセンサーはダイナミックレンジがちょっと弱いせいか白飛びしやすい傾向がある。
まあ、きちんと露出を設定すればいいのであるが、レンズのテスト撮影の時はたくさんのレンズを一度に撮るのでいちいち細かい確認はできないのだ。
と、言い訳にならない理由を述べてみる....。

【最短距離撮影】

F1.2(90cm)
20110319d5

90cmで撮影する。
まあテスト撮影の距離が1mなので殆ど変わらないが、レンジファインダーでは10cm短縮できる意味は非常に大きいので一応載せておく。

【実写と感想】

現在はコシナNokton50mm/1.1が手頃な金額で手にはいるために、このM Hexanon50mm/1.2を血眼になって探す必要はあまりないだろう。
だが、レンジファインダー機で開放値の明るい50mmを探すときに最短撮影距離90cmはこれしかない。

20110319f
Leica M9+M Hexanon50mm/1.2 Limited

ライカNocti0.95で1m、コシナNokton1.1で1m、M Hexanon1.2で0.9m。
(cf.ライカSummilux1.4で0.7m)
この寄れる距離にどれだけの価値観が得られるかで選択肢は決まってくるだろう。
ただ他のレンズは持った既往はないので比較を語ることはできない。

20110319g
Leica M9+M Hexanon50mm/1.2 Limited

私は一眼からレンジファインダーに入ってきたので、最終的にパララックスの問題からRFをやめてしまった。
接写を撮る頻度が高いのでフラストレーションがたまってしまうのだ。

20110319k
Leica M9+M Hexanon50mm/1.2 Limited

このM Hexanon50mm/1.2は今までにない色調を生み出してくれる。
ややコントラストの高いアンダーというか....、ちょっと上手く表現できない。
肉眼的にNDフィルターを透過して見たような、そんな感じで写る。

20110319h
Leica M9+M Hexanon50mm/1.2 Limited

個人的にはこのレンズが非常に気に入っており、ライカM9を持ち出すときにはだいたいこのレンズが一緒だった。
接写も90cmならばパララックスも70cmよりはマシという、そう言った考えでこのレンズに傾倒していくことになった。

20110319e_2 相当暗くても何とか手持ちで撮れる
Leica M9+M Hexanon50mm/1.2 Limited

ライカM9と合わせても1kgを切る重さに惚れ込んで愛用していたが、やはり接写ができないために一眼やマイクロを併用するようになっていく。
そうなるとこの明るい50mmレンズをつけた1kg弱のMマウントシステムは、徐々にサブ機として使われることになってしまった。
重いサブ機はいつか防湿庫へと追いやられることになっていく。

20110319l
Leica M9+M Hexanon50mm/1.2 Limited

キヤノンのEF50mm/1.2L USMを購入したときにフォーカスディスタンスが45cmであることに気づいて、M Hexanon50mm/1.2の役目が終わったことを知った。
しかし、EF50mm/1.2Lにはhexanon50mm/1.2の雰囲気は出すことはできない。

20110319j
Leica M9+M Hexanon50mm/1.2 Limited

未だに美しいデザインのM Hexanon50mm/1.2 Limitedは手放したとはいえ大好きなレンズの一本である。

2011年3月19日 (土)

FT3 vs FT2

本当は明日から斑尾にスキーに行く予定であったのだが、東北関東大震災や福島原発事故の事を考えると中止せざるを得なくなった。
なので、せっかく買ったFT3の活躍の場は暫くお預けとなる。

今回は皮肉にも3月11日(大地震のあった日)に撮影していたFT2とFT3の画像の比較をしようと思う。
ちなみに撮影中に大地震に襲われている。

FT2は2010年3月に発売になったタフネスコンデジである。
対してFT3はFT2の後継機種として本年2月に発売になったばかりの最新鋭タフネスコンデジである。

20110322g_2 20110322f

ここで簡単にFT2とFT3を比較してみる。
FT2/FT3の順で並べてみた。

有効画素数 :1410万画素/1210万画素
センサー :いずれも1/2.33型CCD

レンズ :いずれもVarioElmar28-128mm/F3.3-5.9

シャッタースピード :いずれも60sec-1/1300sec
撮影感度 :ISO80-6400/ISO100-1600
内蔵メモリ :40MB/19MB
背面モニター :いずれも2.7インチ23万ドット
撮影枚数 :360枚/310枚

対水圧能 :10m/12m
対防寒能 :いずれも-10℃
対衝撃能 :いずれも落下2m

動画サイズ :1280x720/1920x1080(Full HD)
フレームレート :いずれも30fps

サイズ :99.3x63.1x24.3mm/103.5x64x26.5mm
重量 :167g/175g

このようにスペックだけを見ると新型のFT3の方に一部いいところもあるが、大部分ではFT2の方が勝れていたりする。
しかし、肝心なのはやはり写りであろう。
私は動画にはこだわりが殆どないので、動画のツボがよく分からない。
なので静止画で比較をしてみようと思う。

Pon1

被写体はいつものポンちゃんである。
距離は2m、プログラムモードに設定しワイド端で各ISO値を撮影した。
超解像技術はFT2/3ともに設定済みである。
左がFT2、左がFT3。下に中央部のトリミングを載せておいた。

【比較画像】

ISO100
20110322a1 20110322c1

20110322b1

I
SO200
20110322a2 20110322c2

20110322b2

ISO400
20110322a3 20110322c3

20110322b3

ISO800
20110322a4 20110322c4

20110322b4

ISO1600
20110322a5 20110322c5

20110322b5_2

FT2とFT3の全体写真を見ると、パッと見ではさほど差がないように思われる。
しかもISO100から1600までもFT2/3ともに十分実用的に見えるが、各ISO下の写真にあるトリミングを見ると、高感度撮影になるに従い明らかな劣化があることが分かる。

イヌの置物に見られる毛並みはISO100をのぞいてほぼ解像されなくなってしまっている。
とくに高感度になるに従い、のっぺりとした塗り絵のような状況だ。

【感想】

コンデジのコントロール群に一眼レベルの解像感を持ってきては可哀相である。
そのために今回はコンデジレベルまで域値を落として感想を述べたい。

今回、FT2とFT3には超解像技術を入れてある。
詳しいことはよく分からないが、初めてFT2を購入時に直感的に感じたことは被写体境界部をエンハンズドさせることではないかと思った。

実際、被写界深度が深いせいもあるが、撮って出しの写真はかなりくっきり解像されている雰囲気がある。
高感度撮影になってもそれは維持されているように見えるため、非常に解像感が高く感じるのだ。

20110322b5 FT2/ISO1600

しかしISO1600で撮影したFT2のトリミングをよく見ると、ディテールはかなり失われ、色境界はグラデーションがかかったようにも見られ、エッジはささくれ立ったようになっている。
だが、遠目で見ると解像されているように見られる。
私はかなり上手にまとめ上げたと感じられる。

20110322d5 FT3/ISO1600

そして驚くべき事にFT3では、ISO1600の高感度に於いてのエッジのささくれ立ちがキレイに収められている。
しかも画素数を落としてダイナミックレンジが広がったせいか、被写体の足がはっきりと解像されているのだ。

イヌの置物であるポンちゃんの毛並みはFT2の方がきれいに解像されている。
まあ高画素数のセンサーによる恩恵であろうか。
しかしISO200になれば一気にその解像感は失われる。

さて、FT2・FT3のどちらの方がお得に見えるでしょうか。
解像感が重要でISO100のみを使う人であればFT2もありかも知れないが、タフネスコンデジに解像感を求める人は少ないのではないだろうか。
実際、超解像技術でパッと見の解像感は十分得られているのだから。
コンデジで等倍チェックする人がどれほどいるであろう。

さすればISOが高い写真でも被写体のエッジがキレイに収められており、ダイナミックレンジの広く見える様な雰囲気のFT3の方が勝れているのではないだろうか。
だが、結果まんじゅうの表面の様にのっぺりとなったイヌのボディを見て、違和感を感じるならばFT2もありであろう。
私は個人的な見地からFT2を手放そうと思っている。

20110322h

FT3はかなり使えるコンデジだ。
FT2の使い勝手の悪さを軒並みクリアした、一見マイナーチェンジにも見られるFT3。
その実力は、ただのスーパーサイヤ人がスーパーサイヤ人2になったくらい中身が変わっている。
気の早い話であるが、次期FT4も非常に楽しみになってきた。

2011年3月18日 (金)

E-PL2とGH2の高感度比較

今日は久しぶりにカメラネタを。

原発事故は予断を許さないが、カメラの記事を書くことで少しは気を紛らわそうということである。

20110318e

先日の予告通り今日はE-PL2とDMC-GH2の高感度の比較をしてみた。
比較を同じ条件で行うために、DMC-GH2にVoightlander Nokton25mm/0.95を取り付けて、絞りをF8.0に固定して各ISO値で撮影した。

左はE-PL2、右はDMC-GH2である。
下の写真は時計を拡大したものだ。

ISO200
20110318a1 20110318b1

20110318c1

ISO400
20110318a2 20110318b2

20110318c2

ISO800
20110318a3 20110318b3

20110318c3

ISO1600
20110318a4 20110318b4

20110318c4

ISO3200
20110318a5 20110318b5

20110318c5

ISO6400
20110318a6 20110318b6

20110318c6

ISO12800(参考)
Back4x3 20110318b7

Back4x3_220110318d7

【感想】

E-PL2とDMC-GH2は画素数も違うので単純な比較はできないが、概ねパッと見で高感度を上手にコントロールしているのはE-PL2ではないかと思う。

もちろんDH2は画素数が1605万画素という高画素センサーのために高感度がノイジーになるのは仕方のないことだろう。
E-PL2は1230万画素しかないのだから。

マイクロで精細さを求めるならば現時点ではGH2しか選択肢はない。
しかし、大きくプリントアウトする事がなければE-PL2でも十分ありであろう。
実際にA4以上でプリントアウトする機会が如何ほどあろうか。

20110318f

それに気になることがあった。
GH2でISO3200を超えたあたりかとカラーバランスが急に変わってきたことだ。
レンズは電子接点のないタイプのコシナNokton25mm/0.95を使っていることが関係あるのだろうか?
ちなみにE-PL2では殆ど変化は見られない。
両機種ともJPEG撮って出しである。

以前GH2とE-5の撮影比較に使ったLeica D Summilux25mm/1.4では極端なホワイトバランスの変化はなかったので、今回のケースはちょっとナゾである。

つまりGH2は、マイクロ専用レンズや電子接点が対応しているレンズには非常に高機能な性能を引き出せると言うことなのだろうか。
そしてE-PL2は電子接点の有無を言わず、レンズ遊びにもうってつけのボディと言うことになるのだろうか。

この辺はまだはっきりと結論を出すには早すぎるので、もう少し使い込んでみようと思う。
実際にGH2でNokton25mm/0.95を使用していたときには、全くの問題はなかったのだから。

さて、ここでE-PL2の常用限界(当社比)であるISO2000とDMC-GH2との比較を見てみた。

ISO2000
20110318a8 20110318b8

20110318c8

E-PL2の方が時計の柄もはっきりしているし、ノイジーでないため使いやすそうだ。
もちろん塗り絵っぽいと言われればそうかも知れないが、個人的には受け入れやすい絵である。

暫くE-PL2を使いながら、パナのフラッグシップ機であるGH2と比較してみようと思う。
このような比較は後になってから「あ、なるほど」と分かることも多いのだ。

2011年3月17日 (木)

μTOUGH-8000を使ってみる(回顧なシリーズ)

今日はちょっと忙しかったので、ブログは過去にウェブページに書いてから今年の正月に消してしまったTough8000の内容を再掲載させることにした。



一昨年、年末のスキーに行くためにポケットに入るデジタルカメラを買った。

【選定】
その時の選定の基準は

1.頑丈である事(スキーでこけた事を考えて)
2.防水である事(雪まみれになる事を考えて)
3.寒冷耐性がある事(雪中で使う事を考えて)
4.小型軽量である事(邪魔になる事を考えて)

の4点であった。一眼デジカメは1.のことを考えたら問題外である。
そのためにコンデジ中心に考える事になった。

購入は2009年末だったので取り寄せる時間がないのは致し方ない。決まった後は在庫勝負だ。
候補にあがった機種は以下の3機種となった。

a.μTough-8000(オリンパス)
b.DMC-FT1(パナソニック)
c.Optio W80(ペンタックス)

これは広角が28mm以下が欲しかったため、28mmスタートのない他の機種は候補から外した。
さて、これらから選ばなくてはならないのだが、私ははっきり言ってスキーがかなり下手糞である。つまり転倒による衝撃は必須であったため、対衝撃は極めて重要だ。
以下に3機種の表をあげる。

Hyou_2

この中で焦点距離、最低耐温度、最軽量で優れているのはW80である。
FT1は画質がかなりよろしい。ライカバリオエルマーレンズを搭載しレンズ内補正とのことだ。
Tough-8000は手振れ補正、耐衝撃、最低耐温度に長けている。

それぞれに一長一短があり、すぐに決まるものでもない。
とりあえず、海でも使う事もあるだろうが自分はダイビングはしないし、スキーメインに使うことから最重要項目を順次決めた。

1.耐衝撃、2.最低耐温度、3.防水、4.手振れ補正、5.重量

【決定】

これから決めたのはオリンパスのμTough-8000だった。画質はちょっと...らしいが、上記項目はほぼクリアしている。
早速これで逝こうと行きつけのカメラ屋に連絡する。在庫はOKだが、色はシルバーのみらしい。色はどうでもいいのだが、シルバーは雪に落としたときに見つけにくいかな...等と軽い不安を覚えながら購入した。

【使用感】

Tough8000

普段はレンズバリアーが閉じており、気持ち的にも安心感を与える外見だ。電源を入れると軽い金属音とともにレンズバリアーが開いてレンズが確認できる。
ただレンズが奥に引っ込んでいるため、水中で使った後にレンズ表面に水滴がついていると写真がブチ状にぼけているので気づく事がある。この引っ込んだレンズ表面の水滴を拭くのがちょっと大変である。

Tough8000b

後のボタン配置は右に集められている。十字キーの四隅にメニューボタンや再生ボタンが配置されているが使い勝手はイマイチに感じる。ただボタンのクリック感は自分好みのなので◯。
私はオリンパスのデジタル一眼を使っているが、このカメラのメニューはそれとの一貫性がない。アイコンライクな画像で分かりやすくしたかったのだろうが、もう少し何とかならなかったのかと思う。
そして十字キーの上にモード切替ダイヤルがあるが、これがカメラの出し入れで少し回ってしまうため、もう少し硬めのクリック感が欲しい。

Tough8000c_2 Microsd

なんか愚痴ばっかりになってしまったのだが、ついでにもう一つ。
記録媒体は相も変わらずのxDカードだ。もうやめた方がいいと本気で思う。
以前E-3でxDカードを使ったときに、あまりの遅さに本気で壊れているのではないかと思った程だった。だがこのμTough-8000にはMicroSDアダプターがついており、辛うじて常用デジカメとしての体を成していると言えよう。
自分はMicroSDカードは安いし、携帯にも使えるからと変な納得の仕方をして渋々新規購入した。

Tough8000a_2

バッテリーの充電は充電器を使わずに本体に電源ケーブルを差し込んで直接行う。旅行で荷物を減らしたいときには助かる。このコネクターにケーブルを差し込むだけでいい。ただしケーブルはACアダプターではないので、充電中に本体を使う事は出来ない。

実はこのコンデジ、使ってから気づいたのだがかなり優れている。
中でもタップコントロールというのがスバラシイ。要は本体を叩いてメニューを決められるという機能なのだが、耐衝撃性が優れているからこそのなせる技だ。

特にスキーではグローブをつけたまま写真再生できたり、マクロに切り換えたり、フラッシュをオンにしたり、2秒タイマーでシャッターを切ったりとだいたいの事はできてしまう。

Tough8000e

スキー場ではウェアラブルケースをスキーウェアの腕に巻き付けてカメラを入れていた。グローブでの出し入れを楽にするには太めのストラップが必要なので、他社製のハンドストラップを取り付けた。
非常に使い勝手がよく、これ以外の選択肢は今のところない。ただこのストラップには撥水能がないので、今度撥水スプレーでも吹きつけようかと考えている。

Tough8000f

電源ボタンが小さいので勝手に電源が切れたり入ったりする事もない。ただグローブをつけたまま電源を入れるときは、ちょっとした集中力が必要ではある。

【寒冷地撮影】

Madarao1_2 中央に水滴ボケが見られる

Madarao2

Madarao3

長時間動画を撮った後に電源を落としたところ、しばらくしてもう一度電源を入れようとしたがなかなか入らなかった。ズボンのポケットに10分程入れておいたところ問題なく電源が入ったが、やはり氷点下の寒いところに長使用長時間いると電圧が不安定にはなるようだ。
温かいところではピントも比較的スパスパ決まるが、寒いところだと微妙にぼけている写真が多かった。
ただ子供がタップコントロールを悪戯してマクロやスーパーマクロにしていたからと言う理由もあるのだが。

Madarao4 タップコントロール好きな次男坊

【通常撮影】

20100123a

20100123b

職場近くで梅が咲いていた。コンデジの撮影スタイルは慣れていないせいか手振れが多かった。焦点距離が102mmまでしかないのでどうしても両腕を伸ばして撮影するのでブレが激しくなるようだ。E-3の手振れ補正より相当弱い気がする。コンパクトだから仕方ないと..

20100123e_2

ナンテン。
ピントが合うまでの時間はマイクロフォーサーズに比べると少しかかる感じ。ただ充分実用範囲内である。
思ったところにピントを合わせにくい。近すぎるとかなり迷う傾向が強いようだ。

20100123g

クスノキ。
このくらい離れているとスパッとピントが合う。とは言ってもジィィ..ピッ!という感じだが。
いずれにしても等倍鑑賞でなければ画質は充分でしょう。

【マクロ撮影】

20100123c

外に放置されている小汚い花崗岩のマクロ撮影。斜めから写してみたが周辺はダメですね。
一眼になれているとこのマクロは...という感じですが、まあこのサイズですし...

【水中撮影】

20100123d

最後に水中撮影です。池に近づいて水中にカメラを握ったままつっこみました。
人間になれているせいなのか突進してくる鯉を撮影です。
意外にも濁っている池でもきれいに撮れて驚きです。

【まとめ】

冒頭の選定基準で主観的点数をつけるならば

1.★★★★★ 頑丈(文句ないです)
2.★★★     防水(レンズバリアーで水滴が取りにくい)
3.★★        寒冷耐性(外気にさらしていたのがまずかったか)
4.★★★★    小型軽量(以外とスキー中は気になりませんでした)

とりあえず、スキーにはこのカメラ必須となりました。やはりタップコントロールがいいです。
ただ、少し書いたのだが寒冷地で外気にさらしたまま長時間使用した後は、若干タップコントロールの反応が悪かったり電源が入りにくくなるなる事があった。
場合によってはウェア下のベルトに装着したり、胸ポケットに入れておいた方がいいかもしれない。

あ、そうそう、ビューティーモードはおすすめのようです。
スタッフを写したところ「シワが目立たない」「肌がきれいに写っている」と騒いでいました。私としてはあまり変わらないように思うのであるが、本人達はいたって本気のようでした。
手にした方は一度試してみては?

Tough8000h

(2010.1.24)

回顧なシリーズなのでここで追記を。

本来この記事はウェブページにあったものを書き直したものだ。
昨年暮れにウェブページを一新したときに、構成上この記事は削除してしまった。
だが未だにTough8000で検索をかけてこられる人が多くいるので、一応復活させておこうと思う。

このデジカメは結局FT2を2代目タフネスコンデジとして購入したため、非常に僅かな期間しか使っていない。
タップコントロールなど非常に面白いギミックにあふれていたコンデジだったが、手振れ補正の弱さやマクロの弱さなど基本的な性能に難があり手放してしまった一品だ。

ただ、オリンパスのタフネスコンデジに対する考え方は非常に共感できるものであった。
これは面白い!と色々いじくり回して説明書をひっきりなしにめくっていた楽しさは、パナのFT2には見られない。

もちろんパナのタフネスコンデジに対する考え方は一般的な王道であろう。
万人に受け入れられる商品としては必須の条件だ。

自分の使い方ではTough8000は満足できる性能ではなかったが、もしFT2レベルまでの基本性能を搭載できるようになったToughシリーズになったら、是非ともう一度購入をしてみたい。

もちろん、デザインは妙にアバンギャルドに凝ったものでなく、弁当箱のような無骨なデザインでお願いしたい。見た感じにタフであるというのを納得させるがために。
見た目の固そうなイメージは大事だと思う。
できれば色も凝って欲しいですね。

2011年3月16日 (水)

原発事故

東京でも放射性物質が検出されたという。
昼過ぎまでは仕事もそこそこ忙しかったが、夕方以降になってからピタリと止まった。

みんな外出を控えるようになったのだろうか。
仕事帰りには外を歩く人の姿もまばらだ。
気温もずいぶん下がっている。被災地は大丈夫だろうか。

20110316
D700+PC-E Micro45mm/2.8D

午後、嫁さんと子供達を嫁の実家へ向かわせた。
横浜なので距離的にさほど変わりがないが、東京よりは少しでもマシだろうか。
小さい子供ほど放射性物質の影響は将来にわたって出やすいのだ。

そうしたら夜半に静岡で震度6強の地震があった。
慌てて電話をしたら横浜では震度4程度だったそうだ。

昨日の明け方にあった東京湾直下の地震といい、震源が東海に移動していないか?
まさかとは思うが東海大地震が引き起こされないか心配である。
静岡にも御前崎に浜岡原発がある。

首都機能維持のためにも、原発関係者はこれまで以上の注意を心よりお願いしたい。
東電のように後手後手になってほしくない。

ここまで来ると、ある意味吹っ切れる。
最近は絶対にこの危機を乗り切ってやろうという気持ちになってきた。
そのためにもこれ以上の原発事故を防がねばならないのだ。

2011年3月15日 (火)

計画停電

カメラの記事を書こうとしていたが考え直した。
ちぇり小屋ブログは時事問題に関してはノータッチなスタンスを取っているが、これだけは言わしてもらおうと思い筆を執らしていただいた。

今回の計画停電のグダグダは何だったのかと。
仕事の関係上、PCで管理をしているために停電になると対応ができないのだ。
直前まで二転三転と振り回され、停電を施行するのかしないのかはっきりしない。
そのために職場が混乱してしまった。

別に停電を起こすことに腹を立てているのではない。
タイムスケジュールをきちんと立てて、いつどこで何を見れば新しい正確な情報が分かるのか、いつ更新されるのかを教えて欲しいのだ。

確認しようにも電力会社のウェブサイトにはアクセスが集中し、閲覧することが非常に困難になっていた。
当然であろう。皆知りたがっているのだから。
何かしらの手を打たねばならないであろう。

20110315_2
D700+PC-E Micro45mm/2.8D

結局、職場のあるグループでは停電は起きなかった。
だが、私は電力会社の対応に問題があると思う。
会見をしている人たちは自分達が悪者になりたくないのか、はっきりとものを言わずにオブラートに包んで話しているように感じる。
そんなことではこちらが不安になってしまうのだ。

今は東日本大震災で被災地ではかなりの人が混乱している未曾有の危機である。
原発事故で電力が足りないのは分かっている。
だからこそ、はっきりと「やる」「やらない」を凛とした態度で申して欲しいのだ。
できないなら政府に頼んで政令としてやってもらえばいい。

あの現政権は何事にも政府主導を声高に上げているのだから。

2011年3月14日 (月)

ちぇり小屋と10万アクセス

本当はE-PL2の記事を書こうと考えていた。
だが、いつの間にかアクセスカウンターが10万を超えていたので今日はブログ記事を。

20110314b
K-7+MakroPlanar50mm/2.0ZK

ブログを初めて作った09年の12月にアクセスカウンターは付けまいと決めていた。
自分の趣味や備忘録を書き留めるだけのブログを考えていたので、アクセス数は気にしない方がいいだろうと思っていたのだ。

実際に始めた月は一桁/日のトータルアクセスであったし、ユニークアクセスなどは目を覆いたくなるほど悲惨な状況だった。
当然、アクセス数0なんて日もあった。

翌1月頃からはコンスタントにアクセス数が増え始め、月を追う毎になだらかな増加を示すようになった。
この頃から管理ページでのアクセス数は気にしなくなり、マイペースで記事とは言えないような記事を書き増やしていったのだ。

そして累計アクセス数を意識したのは今年の正月だ。
心機一転、ちぇり小屋ブログもゴミファイルを整理しようと管理ページに飛ぶと7万弱のアクセス数があることに気づき驚かされた。
この辺りで欲が出てきて、アクセスカウンターを設置したのだ。

しかし、このようなマイナーブログで、しかも駄目な文章に下手な写真しかないのによくぞ10万アクセスまでいったものだ。
桁を間違えてないか何度も確認してしまった程である。
皆さん、来ていただいて本当にありがとうございます。

20110314
K-7+MakroPlanar50mm/2.0ZK

やはり普通の記事を書いても気持ちは上の空である。
被災地のことや原発の事が気になって仕方がない。

東北地方太平洋沖地震により、被災地では未だライフラインが機能していない。
アクセス地域を見ると、震災後より東北地方の太平洋側からはアクセスが全く途切れてしまっている。
途切れ途切れに入ってくる情報からでも被害はあまりにも甚大だ。
現地の被災がこれ以上広がらないことと、復興支援による早急な地域回復を願ってやまない。
何か自分にもできることはないだろうか。

2011年3月13日 (日)

E-PL2の高感度

原子力発電所の事故で気持ち的にはブログどこではないのだが、せめてこの鬱気分を払拭して地震前のあの頃を思い出しつつブログ記事を書いていきたいと思う。
発電所の復旧を夜通しなさっている方々、危険なお仕事でありますから気をつけて頑張ってください。

先日買ったE-PL2の赤であるが、今日は高感度耐性について書いていく。

20110313e

E-PL2はISOが200から6400まで用意されている。
オリンパスのマイクロ機ではどの程度まで実用に耐えられるのか検証してみた。

被写体はいつもの高感度撮影用の時計とサルである。
レンズはVoightlander Nokton25mm/0.95を使用しF8.0に絞り込む。
ボディは当然E-PL2、WBはうっかりオートで撮ってしまった。
MFアシストでピントを時計に合わせてから撮影した。

【高感度撮影】

写真上は全体像、写真下は時計部分とサルの拡大である。(クリックで拡大)

ISO200
20110313a1

20110313b1_2 20110313c1

ISO400
20110313a2

20110313b2 20110313c2

ISO800
20110313a3

20110313b3 20110313c3

ISO1600
20110313a4

20110313b4 20110313c4

ISO3200
20110313a5

20110313b5 20110313c5

ISO6400
20110313a6

20110313b6 20110313c6

拡大像から見ると、個人的にはISO1600程度までは十分であろう。
さすが3200を超えてくるとディテールが失われてくる。
6400は、まさに緊急用であろう。

では、ここでISO1600から3200までを細かく見てみる。(クリックで拡大)

20110313d

少し分かりにくいが、これを見ると高感度撮影はISO2000位までが個人的な常用の限界かな。
まあ昔のISO1000でヒーヒー言ってた頃に比べれば今は幸せであろう。

明日は、パナのフラッグシップ機、DMC-GH2との高感度比較をしてみたいと思う。

2011年3月12日 (土)

大地震

ついにその日が来たかと半ば観念した。

私は地震が大嫌いだ。
どのくらい嫌いなのかというと、園児だった頃にバス搭乗中の振動が地震の揺れのように感じてしまうので、バス嫌いになってしまったというくらい地震が嫌いだった。

子供の頃に読んだ関東大震災の話は、そんな自分を震え上がらせるには十分すぎるくらいである。
なのでいつか来るであろう東海大地震に対して自分なりに納得はしていたつもりだった。

20110312b 直前
DMC-FT3 ISO1600 14:48

今日のお昼休みに庭でポンちゃんを使ってFT2/3で撮影をしていたところ、それはいきなりやって来た。
初めは地面がゆっくりユサユサ動いているので地震かな?程度に考えていたのだが、徐々に揺れが強烈になって来た。
大地は波打つように揺れ動き、カラスが鳴き叫び、小鳥たちは飛び回り、木々は左右に大きく幹を揺らしている。
ファイルのタイムスタンプを見るとFT3の14時48分でFT3の撮影が中断している。

20110312c 直後
DMC-FT3 ISO1600 14:54

長く感じた揺れが落ち着いてからポンちゃんに目をやると向きが変わっていた。
心なしか台座の位置も微妙にずれている気がする。
撮影中断してから6分後の本震直後である。
揺れはじめからの動画も撮影したが、私の慌てふためく姿と悲痛な声が入っていたので割愛させていただいた。

最初の揺れの感じから震源はそれなりに遠くであろうと思っていたところ三陸沖であったという。
M8.8の超巨大地震だ。
かなりの犠牲者が出ているようである。心よりご冥福をお祈りしたい。

20110312a
DMC-FT3

庭の灯籠も倒れてしまった。
慌てていたのでISOも1600のままである。

仕事帰りに職場前の大通りが歩行者でいっぱいだった。
皆、同じ方向に向かって言葉少なげに歩き続けている。
おそらくは電車が止まってしまったので、ターミナル駅から皆歩いて帰宅するのであろう。
写真を撮りかけたが、この状況は興味本位で撮るものではないと感じてやめておいた。

今回の地震は、私が心配していたあの地震ではない。
だが、いつかは必ずアレも来るのだ。

やっぱり地震は恐ろしい....。

2011年3月11日 (金)

E-PL2 導入

さて、今日は仕事がお休みだったのでいつものカメラ屋さんに行って、新規にデジタルカメラを購入してきた。

20110311a

オリンパスのE-PL2(赤)だ。
写真で見ると真っ赤に見えるが、本当はワインレッドのような美しい赤色だ。
手放したのは同じオリンパスのE-P2である。
E-P2はカメラとしてはなかなか良くできていたのだが、グリップがないためカメラのホールド感が好みでないために機材撮り用カメラとしてひっそりと活躍していた。

何気にE-PL2のデータを見ると、ドラマチックトーンを含めた数々のアートフィルターを搭載し、何よりもグリップがついているではないか。
それならばとE-P2を下取りにして、なおかつ今度は色調も派手気味にして赤いE-PL2を手に入れた。

既に発売されてから1ヶ月以上経過しているために、E-PL2は他のブログで語り尽くされているであろう。
まあ、それはそれでココでも書いてしまおう。なんと言ってもここはちぇりたの備忘録なのだから。

20110311b

サイズは115.4×72.7×42.0mm、重量はバッテリー・SDカード込みで362g。
質感はメタリックな塗装がされてはいるが、軽く叩くとプラスチッキーな音がする。
まあ軽量化のために仕方のないことなのであろう。
E-P2(335g)に比べると僅かに重く、パナソニックのDMC-GH2(392g)に比べると僅かに軽い。

20110311c

フォーサーズサイズの1230万画素ハイスピード Live MOS センサーだ。
記録サイズは4032×3024、ファイルサイズはRAWで12MB前後、JPEGのSFで5~6MB程である。

20110311d

E-P2とデザイン的に明らかに違うのがグリップ部だ。
ちっちゃな座布団みたいなのが貼り付けてあったE-P2に比べると、E-PL2はかなり「グリップ様の形状」に変化している。
実際に握り具合はE-P2に比べるとかなり改善している。しかしDMC-GH2に比べるとまだまだであるが、実際にボディ内手振れ補正が付いたマイクロ機でしっかりしたグリップが付いているのはこれしかないだろう。

20110311e

さて、次に軍艦部。
独特の形状をしているE-PL2の中心部であるシャッター周りである。
モードダイヤルがシュー寄りになっている。
意外と使い安いのでここはグートだ。
電源ボタンはタフネスコンデジのように僅かに凹んだ小さなボタンで、間違えて押してしまうことを防いでくれる。
シャッターボタンに関してであるが、可もなく不可もなくと言ったところか。
でも絶妙なサイズで押しやすいですよ。

20110311f1 20110311f2

ストロボはDMC-GF1の様に、足が折りたたみ式になっている。
GF1のを見たときは面白いギミックだと何度も遊んだモノだったが、E-PL2では飽きていたのか2回ほど開け閉めしたら満足してしまった。

20110311f3 20110311f4

でもやっぱり面白い。
また遊んでしまいそうだ。

20110311g1 20110311g2

次はシュー部。
おそらくストロボを差し込むよりは、殆どがEVFであるVF2を使用するためが殆どであろう。

20110311h1_3

DMC-GH2のEVFに比べればVF2の使い勝手はイマイチであるが、E-P2が出たばかりの頃のVF2操作感と言ったらそれはもう....。
あのときと比べればまだまだ全然いい方である。

20110311i_2

非常にきれいに映し出される3.0型46万ドット液晶である。
データシートを見るとハーパークリスタル製と記載されていたが、保護シートを貼り付けて中の空気を指で外に押しやるとき液晶が凄く凹むのだ。
ハイパークリスタルとは何なのか。ただのプラスチックとは違うのだろうか。
E-PL2はE-P2より廉価なのでちょっと心配である。

20110311j

この辺りはオリンパスらしさがよく出ている部分だ。
自分の使いやすいようにある程度カスタマイズできるのでありがたい。
また、このE-PL2はMFアシストが非常に使いやすくなっている。
パナのDMC-GH2程ではないが、かなりストレス少なく使えるようだ。
ちょっと出番が増えそうな予感。

20110311k

バッテリーは新規のBLS-5であるが、E-620やE-P2で使用していたBLS-1の形状と全く同じである。違いは色ぐらいであろうか。
ただし、E-PL2にBLS-1は使用しないようにオリンパスの公式ページに書かれているので注意が必要である。
記録媒体はSDカードでSDHC/SDXCにも対応している。
入れる向きはE-P2と同様、SDカードとバッテリーの表をそれぞれ向かい合わせる方向である。

20110311l

コネクター部の閉開蓋はラバー製のように柔らかい。
見た感じが固そうなので、ちょっと意外であった。

20110311m

と、このようになかなか使いやすいミラーレスなので、今度散歩の時にでもVF2と一緒に持ち出してみようかと思う。
E-P2の廉価という位置づけのようではあるが、ホールド感の改良など私のツボは押さえてある実用派カメラだ。

とりあえずは明日は高感度のチェックをしてみよう。

2011年3月10日 (木)

SP AF 17-50mm/F2.8 XR Di II (A16)を(K-7で)使ってみる

胴回りが太い樽型をしたタムロンから発売されている大口径標準ズームレンズ。
愛称でA16と呼ばれている。

20110220a

当時、K-7に取り付けられるレンズを4本持っていた。
DA15mm/4.0とFA31mm/1.8とFA77mm/1.8、そしてコシナのMakroPlanar50mm/2.0だ。
この4本を取っ替え引っ替え付け回していたが、よく使うシステムになっていたので思い切って標準ズームを購入することを考えた。

ところがペンタックス純正には私にとって魅力的な標準ズームが少ない。
ワイド端の歪曲が酷かったり、ズーミングで信じられないほど鏡胴が伸びたりと自分の負の琴線に触れるレンズが何故か揃いすぎているのだ。

そこでサードパーティ製の標準ズームを探したところ、デザイン以外は納得できるA16が見つかったのだ。
デザイン以外は。

だが自分的にこのタル型デザインを受け入れることがどうしてもできなかったので、VC(レンズ内手振れ補正)が搭載された新型(B005)ペンタックスマウントの発売を待つことになった。
だが、一向にそれを発売する気配すら感じないため、泣く泣くソレを購入した曰わく付きのレンズだ。(笑)

重量は440g、サイズはΦ73.8x83.2mm。結構コンパクトである。
最短撮影距離は27cm。かなり寄ることのできるレンズだ。
フィルターサイズは67mm。
35mm換算で26mm-75mm/F2.8ズームとなる。
APS-Cの大口径標準レンズとしては小型で使いやすい。

ではポンちゃんでテスト撮影。

Pon3

被写体までの距離は2m。
ボディはK-7、ISOは100に固定、WBは太陽光とした。

【テスト撮影】(クリックで拡大)

17mm(換算26mm) 左からF2.8/F4.0/F8.0
20110220b1 20110220b2 20110220b3

24mm(換算36mm) 左からF2.8/F4.0/F8.0
20110220c1 20110220c2 20110220c3

35mm(換算53mm) 左からF2.8/F4.0/F8.0
20110220d1 20110220d2 20110220d3

50mm(換算75mm) 左からF2.8/F4.0/F8.0
20110220e1 20110220e2 20110220e3

今回タムロンのレンズは初めて購入したのだが、ペンタックスレンズに比べるとやや暖色系に写るのだろうか。
コントラストは高く、思っていたよりずっと解像感は高い。

実は最短距離で撮影したポンちゃんデータがどうしても見つからないので、今回のボケの検証写真はありません。<(__)>
なので実写から最短距離撮影をしたものと思われるものを載せておきます。
参考にならないかも知れませんが。

【最短距離撮影 と思われるもの(クリックで拡大)

50mm(換算75mm) 全て開放
20110220g_2 20110220j 20110220k

いずれも最短距離で撮影した(と思った)。
ボケはフルサイズ換算でF4.0相当になるため激しくはぼけない。
安いレンズだからきれいなボケまで求めるのは酷だと思う。
上手くぼかすには背景に気を遣う必要がある。

【実写と感想】(クリックで拡大)

非常にコントラストが高く、カリッと写るこのレンズは非常に現代的だ。
クセはあるようでなく、ないようである。とデスラーみたいな表現で言ってみる。
いや、本当にそんな感じがする。

20110220f
K-7+SPAF17-50mm/2.8XR Di II

サードパーティのレンズで心配だったのがピント精度や偏心だ。
見つかれば結局修理送りとなってしまう。
だが、このレンズに関してはそれは杞憂だった。

20110220h
K-7+SPAF17-50mm/2.8XR Di II

サードパーティでも今は十分なレベルに達している事を知った。
マメに取り換えていた単焦点レンズに比べると、ズームレンズはなんと便利なのだろう。
そんなことを考えているうちに、あれだけ嫌いだったデザインにも愛着がわいてくるようになったではないか。

20110220i
K-7+SPAF17-50mm/2.8XR Di II

あれだけ使い回していた3本のペンタ製単焦点は、いつしかこの一本の便利で不細工だが愛嬌のあるズームレンズに置き換わってしまっていた。
なんと人間は都合のいい生き物なのだろう。

20110220l 逆光に強い!
K-7+SPAF17-50mm/2.8XR Di II

しかし、時々使うFAレンズには何か懐かしさを思い立たせる写真を写しだしてくれる。
必要とあらば臨機応変に使い分けようと思っていた矢先にK-7の本体に徐々に不満があふれ出し、結局はペンタックスを手放す事になってしまったのだ。

20110220n コントラストは落ちるがかなり強い
K-7+SPAF17-50mm/2.8XR Di II

A16の映し出す写真は等倍で重箱の隅をつつくようにしてみればアラが出てくる。
他社の純正大口径標準ズームレンズに比べれば1/10位も金額的に差があるのだ。
当たり前だろう。
しかし、わずか2万円台でこの画質が得られるのであれば極めてコストパフォーマンスが高いレンズと思われる。

20110220m
K-7+SPAF17-50mm/2.8XR Di II

私にとって、このレンズはキス釣りでいうメゴチだ。
キスという美しく美味しい魚の外道にこの魚が時々釣れてくる。
メゴチはキスと同じくらいのサイズであるが、見た目が非常に良ろしくない。
アンコウを細長くしたようで姿で、強烈な粘りけのある粘液に包まれており、手で触れると粘液がなかなか取れなくて初めての人だと泣きそうになる。
だが、猛烈に美味しいのだ。キスなんか目じゃないほどに。

20110220o
K-7+SPAF17-50mm/2.8XR Di II

友人と投げ釣りしている時に、これが釣れると彼は気味悪がって捨てようとするのだ。
私は勿体ないとソレをもらいうけると大事にクーラーへとしまい込む。
友人は不思議そうに変わったヤツだなと見ている。

A16も見た目で判断してはいけなかったと言うことだ。

2011年3月 9日 (水)

ウェアラブルなDMC-FT3

以前同様のタイトルでFT2のウェアラブルケースについて書いたことがあったが、今回はそれのFT3版である。

20110308c

タフネスコンデジを持ち出すシーンでは、マリンスポーツでもウィンタースポーツでもいかに身につけていることを意識させないかが重要であると考えている。
長いチェーンに付けたコンデジを首からぶら下げてスキーなどをしようものなら自殺行為と同様であろう。

そこで前回、FT2で使い勝手の良かったオリンパスのμTough8000の専用ケースであるCSCH-58を再び持ち出して使い勝手を検証してみる。
まあコンデジのエコバージョンと捉えていただけるとありがたい。

20110308d 凄く世話になった

ここで重要なことは、FT3とFT2のサイズが同じであれば問題ないのであるが、どうなっているかだ。

FT3:幅約103.5mm×高さ約64mm×奥行き約26.5 mm
FT2:幅約99.3mm×高さ約63.1mm×奥行き約24.3mm

このようにFT3の方が幅・高さ・奥行きともに微妙ではあるが大きくなっている。
まあ、特に重要な高さと奥行きが各々1~2mm程度しか増えていないので使えると思うのだが、とにかく早速入れてみよう。

20110308e

....ん?
やはり、かなりタイトな感じである。
FT2は抵抗も少なくスッと入った感じだが、こちらはやや力を入れてグッと差し込む感じだ。
まあ純正ではないので仕方のないところだろう。

20110308f

フックをはめればしっかりとホールドはされている。
フックはきついという感じではなく、余裕を持って閉めることができる。

20110308g

FT3のグリップ部も、ちょうど口で止まっているので出しやすいのだが、タイトな分引っ張り出す力が必要である。
またFT3にはグリップがついているので、入れる方向を間違えて抜けなくなるFT2の悪夢はないであろう。

20110308h

使えなくはないが、スキー場でどうかなあ?
このタイトな感じは現地(スキー場)で使うと使用感が自宅で使うよりも全然感覚的に異なることがあるので使用に躊躇する。
まあ、このケースはかなり愛着もあるので、今回はとりあえずこのまま使ってみようと思う。

20110308a 20110308b

パナ純正のウェアラブルケースに新しいタイプが出たようだ。
私の年齢で使うには、ちょっとデザインが派手すぎる気もするが使い勝手は良さそうだ。
純正の安心感がある分、こちらの方がいいかな?
気になるのはスプリングコードのようなものが付いていることか。
スキーの滑走中に引っかかると怖いので取り外しができるといいのであるが、どうなんでしょう。

若い人にはいいかもしれないが、40過ぎのおじさんが常用で使うには....ちょっと、ねえ?
どうしても選べというなら、なんとかシルバーかな?

2011年3月 8日 (火)

春の雪

昨日は朝から冷たい雨が降っていたが、途中から雪に変わっていく。
勝れぬ体調のまま、ふらつく足取りで何とか職場に到着した。

20110309b
D700+AF-S NIKKOR24-120mm/4.0ED VR

この冷え込みと雪のせいか、仕事もいつもに比べると朝から少しゆっくりすることができた。
病み上がり直後のために正直ありがたかったのだ。

20110309a
D700+AF-S NIKKOR24-120mm/4.0 ED VR

まだ本調子ではないが、仕事が終わった時点でも土・日曜日の体調に比べると雲泥の差がある。
食事も簡単にとれるほどに回復してきた。

20110309c
D700+AF-S NIKKOR24-120mm/4.0ED VR

そろそろデジカメの話題もブログに書いていこうと思う。
先日では、まず書けるような状態ではなかったから心配だったのだ。
やはり健康が第一ですね。

春の雪よ、本当にありがとう。

2011年3月 7日 (月)

風邪

ひどい風邪を引いてしまった。
家族全員が罹患している。

今回の風邪はお腹にくるようだ。
初めに罹っていた子供達はみんな激しい嘔吐に襲われていた。
後日、夫婦にもうつってしまったのだが、なるほどこれはきつい。(笑)
何故に子供達が激しく愚図っていたのかよく分かった。

20110307a_2
DMC-GH2+Nokton25mm/0.95

日曜日は何もせずに安静にするつもりだ。
私に症状が出たのが土曜の朝で良かった。
何とか昼間まで仕事をやり遂げて、家に帰ってから倒れたのだ。

2011年3月 6日 (日)

レザーケースとXZ-1

私はカメラをむき出しで運ぶことはまずない。
カメラバッグやカメラケースに入れて運ぶのだ。
当然、先日購入したXZ-1も多分に漏れずケースを購入した。

20110306a

オリンパス純正XZ-1専用レザーケースCSCH-84だ。
XZ-1を購入するとき、これを購入することも前提であったがためにXZ-1のカラーをブラックにした。
個人的にはボディカラーはホワイトの方が好みかなと考えていたのだが、このレザーケースとの組合せを考えてブラックに決めたくらいケースの比重は大きいのだ。

20110306b

このケースとセットで購入したのが、同じくレザーでできている専用ネックストラップCNS-09だ。
XZ-1のストラップを通すリングは非常に狭く、一般のカメラストラップでは通らない。
無難に純正を選んだわけであるが、これは正解だったと思う。
ただしボディ左側のストラップリングには既にレンズカバー紐が取り付けられているので、ストラップを通すときに極めてタイトになって苦労した。

20110306d

以前、ライカのコンデジD-Lux4を使用していたときも当然の如くレザーケースを購入した。
コンデジの場合、特殊なケースをのぞいて殆ど専用ケースを選ぶ。
その方が寸法やデザイン、機能的に優れていることが多いためだ。
では、このCSCH-84も見てみよう。

20110306e

材質は名前からみて分かるとおり革である。
本体部はスプリットレザーを使用しており、さわり心地は一般的な量販品らしく普通である。
レンズの突起部には本革を使用しているらしいが、やや薄地なのが気になる。
内側は黒色のフェルト生地で、外側内側と手触り感はまあ及第点と言ったところだろう。

20110306f

最初の購入時は、カバーを開けると裏面の液晶が視認可能になる速写ケース的なものかと思っていたが、実際にはただの単純なカメラケースである。
使用時にはマグネット式で固定されているカバーを開き、カメラ本体をこのケースから取り出す必要がある。
出し入れは比較的スムースであるが寸法に余裕がないので、自分でオリジナルのレンズカバーを付けたり、三脚のプレートを付けるとケースにボディが収まらなくなる。

20110306g

撮影時に革ケースが落下しないようにストラップに引っかけておくボタン式のフックがある。
ストラップにそのまま掛けると、本体カバーがストラップを滑り落ちて動滑車のようにスルスルと移動して非常に気になってしまう。
またカバーを元の位置に戻すときには、このフックがアジャスターに引っかかって戻すのがもどかしく感じる。

20110306h

そのためフックは細帯とアジャスターの間に通して滑り落ちないようにしておく必要があるのかも知れない。
誰かこの上手いやり方知っている人はいませんか?

20110306i_2

特にボディ右側のストラップリングには、ストラップにフックされているレザーケースがプラプラとぶら下がるために、カメラ撮影時は結構負荷がかかっているので手振れに注意が必要だ。
あと現在の所はさほど気になることはないが、もし撮影中にカメラケースが回転し、これらが絡まってしまったら解くのに時間がかかりそうでちょっと心配している。

20110306c_2

面倒なレンズカバーも、このレザーケースを使っていると愛着がわいてくるから不思議だ。
まあ革カバーの作りはちょっとアレだけど、デザイン的には気に入っているので暫く使い込んで行こうと思う。
革の長所は使い込むと味わいが出てくることだ。
しかし商品サイクルの短いコンデジの革製品なので、XZ-1を使っている期間中にどこまで味わいが出てくれるかは未知数なのである。

2011年3月 5日 (土)

Voightlander Heliar 50mm/F3.5(Ni) を使ってみる

またまた久しぶりのライカMマウントレンズ。
以前のレンズHeliar50mm/2.0に続いてF3.5も書いておきたい。

20110217b_2

重量は147g、サイズは47.0x42.2と沈胴しなければF2.0より僅かに大きい。ただ見た目にスリムなのでパッと見ではF2.0より小さく感じる。フィルター径は29mmと非常に小さいため純正のフィルターを取り寄せた。
最短撮影距離はF2.0と同じく1mとやや長い。

このレンズは本来Lマウント専用であるが、付属のMマウントアダプターを介することでM型ライカに取り付けられるようになる。

20110124l

早速いつものぽんちゃんに被写体になって頂く。
被写体までの撮影距離は1m、ISOは160に固定、WBは太陽光とする。
Leica M9で1~2段ずつ絞って撮影した。

【テスト撮影】

F3.5(開放)
20110217c

F5.6
20110217d

F8.0
20110217e

なお最短距離撮影は1mなので、ボケの具合を見たいときにはF3.5の開放画像を見て頂くとよいであろう。

【実写と感想】

このレンズも2009年の末にF2.0と一緒に発売された限定600台のレンズである。
当時は先にF2.0の予約が殺到し、その後にこのF3.5の在庫も減少していった。
呑気に構えていつものカメラ屋さんにこれらの2本を予約しにいくと、すでにコシナでは全て捌けてしまったという。
マイクロフォーサーズに取り付けられるMマウントアダプターの影響ではないかとのことだった。
慌ててネットで2本を確保したという曰わく付きのレンズでもあったのだ。

20110217a 写りは素直
M9+Heliar50mm/3.5

写りはHeliar50mm/2.0よりも素直かも知れない。
だが実際にこのレンズを持ち出すことは殆どなかった。使い勝手がF2.0と非常に似ていることもあり、同様にやや使いにくさが目立つ感じだ。

同じHeliarであるならば殆ど大きさの変わらないF2.0を選ぶことが多く、またよりコンパクトにできる利点の沈胴はセンサーを傷つけそうでできなかったのだ。

もし沈胴させた時に、M9のセンサーからミシッと音が聞こえてしまった場合の心的ダメージは計り知れない。
ライカM9のお値段を考えると、そこまでチャレンジャーにはなれなかったのである。

なので、いつしかHeliar50mm/3.5はLeica M7に取り付けることが多くなった。
フィルムではいくつかサンプル画像があるのだが、デジタルでは殆ど残してない。
そのために実写サンプルは上の1枚のみだ。
そしてM7を友人に譲ってからはF2.0と同様に防湿庫の肥やしとなり、結局は全く使わなくなってしまった。

そうこうしているうちに、昨年の秋に整理のためF2.0と一緒にいつものカメラ屋に売却してしてしまった。
F2.0はすぐに売れてなくなってしまったが、F3.5は未だに陳列棚にポツンと鎮座している。

いつもカメラ屋さんに行くたびにHeliar50mm/3.5がさみしそうに私を見つめているのだ。彼は無言で私を責め続ける。
私は徐々にその置いてあるコーナーへは足が遠のいてしまうのだ。

すまん、ヘリアー50mm/3.5。

2011年3月 4日 (金)

DMC-FT3とXZ-1の高感度比較

先日のXZ-1に続いてFT3の高感度もチェックしてみた。

20110304a1

DMC-FT3はパナソニックから発売された最新型のタフネスコンデジである。
水中(12mまで)であろうが、雪中であろうが(-10℃まで)、落下であろうが(2m!)どこでもござれのデジタルカメラである。

まあ詳しいことは先日の記事を見てもらうことにして、早速に高感度をチェックしてみた。
被写体は先日と同じくサルと時計。
FT3ではISOの細かい設定ができなかったので、そのままプログラムモードで単純に撮影した。
右の写真は中央部のトリミングである。

【テスト撮影】

ISO100
20110304b1 20110304c1

ISO200
20110304b2 20110304c2

ISO400
20110304b3 20110304c3

ISO800
20110304b4 20110304c4_2

ISO1600
20110304b5 20110304c5

時計が赤っぽく見えるのはFT3が写り込んでいるからだ。
ISO100から1600までの間にXZ-1のような急激な画質の破綻はあまり見られず、センサーサイズを考慮するとFT3の高感度撮影は上手に仕上げているように見える。
ある意味、急激な破綻がない分XZ-1よりきれいな気がする。

そこでXZ-1と並べて比較してみた。

【FT3とXZ-1の高感度比較】

ISO100
20110304d1

ISO200
20110304d2_2

ISO400
20110304d3

ISO800
20110304d4

ISO1600
20110304d5

やはりXZ-1はカメラとしてのコンセプトがFT3とはまるで違うため、写りはXZ-1の方がきれいである。拡大比較するとこのような差が見られる。
この差を大きいと見るか小さいと見るか。

ISO100から800まではセンサーサイズやカメラの位置づけ等からXZ-1が優位であることは分かる。
しかしISO1600になると同等か、もしくは一部で逆にFT3の方がきれいに映し出されているところもある。
特に時計の柄の部分はFT3の方が解像されている。

あまりにもXZ-1はISO1600からの画像の劣化が激しすぎる。
これはいったいどうしたことなのだろう。

20110304a_2

写りにこだわるXZ-1に、負けてはいるが並べて比較云々ができるFT3。
FT3はバランスよくまとめ上げたタフネスコンデジだと思う。
低感度ISO100から高感度のの1600までカメラ任せで安心して使えるカメラだろう。
それでいてVarioElmarという高性能レンズを搭載した対衝撃能力を持つ水陸両用コンデジ。
贅沢な一品だと思いませんか?

2011年3月 3日 (木)

XZ-1と高感度

この検証は、おそらくは数多くあるカメラブログの中でも特に語り尽くされているであろう。
発売後、10日以上経過し今更この記事を書いたところでゴミ記事にしかならないが、当ブログはちぇりたの備忘録でもあるので書いておくことに決めた。

20110303a

今回はグダグダと前振りは止めて、いきなり本筋に入ろうと思う。
被写体は50年もののサルと、10年ものの置き時計だ。
XZ-1をプログラムモードにして、各ISO値で撮影していった。
写真はXZ-1撮って出しのJPEG。
右の写真は中央部トリミングである。

【高感度撮影】

ISO100
20110303b1_2 20110303c1

ISO200
20110303b2 20110303c2

ISO400
20110303b3 20110303c3

ISO800
20110303b4 20110303c4

ISO1600
20110303b5 20110303c5

ISO3200
20110303b6 20110303c6

ISO6400
20110303b7 20110303c7

こうしてみると、やはりXZ-1はきれいによく写る。
だが言われているようにISO800までが耐えられる画質であろう。
1600から急速に画質の劣化が始まっている。
ISO6400に関しては色調もおかしく解像度云々というレベルではなくなっており、とりあえず6400でシャッターが切れるという感じだ。
やや、オリンパスの足掻きに感じてしまうのは私だけではあるまい。

ではここで、急速に悪化するISO800から1600に何が起こっているか見てみようと思う。
ここは中央部を拡大したトリミング画像を列挙する。

ISO800-1600(クリックで拡大)
20110303d

写真は間のISO800、1000、1250、1600を比較した写真だ。
すでに1000からディテールは失われ始めているが、1250より急速に画像が破綻し始めている。
写真からはISO1000と1250の間には大きな隔たりがあるように感じる。

だからXZ-1ではISO1000までは常用にしよう。
考えてみれば、コンパクトデジカメなのに凄いね。
ISOが1000とか1250とかの話ができる。

前にフォーサーズISO1000の壁の記事を書いたことがあった。
それが今やコンデジがISO1000だ。
まさに隔世の感がある。

20110303e
XZ-1 (ISO1000)

XZ-1はノイズリダクション、ISO等のカスタマイズ性が低い。
まるで飯屋に入ってメニューを見たら一品しかないような感じだ。
それでも美味しければ文句は言いません。

2011年3月 2日 (水)

Lumix G 14-45mm/F3.5-5.6 Asph. O.I.S.を使ってみる

2008年秋にマイクロフォーサーズの初号機であるDMC-G1とともに買ったダブルズームの標準ズーム。

20110301a

手にした当初はあまりにもの小さいサイズにおもちゃかと見紛うほどであった。
全体的にプラスチッキーとはいえ、マウント部は金属でズームやピントリングの作りもそれなりにしっかりしている。

とにかく、このズームは換算28-90mm/F3.5-5.6の能力を持ちながらレンズ内手振れ補正が付いて195gという信じられないような軽量さにある。
サイズも60x60mmのまんじゅうほどの大きさで、ポケットにも簡単に入れることができるほどだ。
最短撮影距離は30cm、最大撮影倍率は0.17倍(換算0.34倍)である。

残念ながら鏡胴はそれなりに伸びる。
ただボディサイズが小さい分、さほど気になることはない。

Pon1 彼=ポンちゃん

ではいつもの彼に登場願おう。
被写体(ポンちゃん)までの距離は2mで固定。
カメラはG2でISOは200、WBは太陽光に設定した。

【テスト撮影】

14mm(換算28mm)左からF3.5/F5.6/F8.0
20110301b1 20110301b2 20110301b3

18mm(換算36mm)左からF3.9/F5.6/F8.0
20110301c1 20110301c2 20110301c3

25mm(換算50mm)左からF4.9/F5.6/F8.0
20110301d1 20110301d2 20110301d3

45mm(換算90mm)左からF5.6/F8.0
Back4x3 20110301e1 20110301e2_2

このサイズでこの画質。かなり驚くレベルである。
色も自然で、開放から普通に使える現代的なレンズだ。
周辺画質も十分なまでに解像してあり、全く文句はない。
次にワイド端の左上隅角部をトリミングしてみた。

【隅角部トリミング】

14mm(換算28mm)左からF3.5/F5.6/F8.0
20110301f1 20110301f2 20110301f3

色収差も少なく、流れも殆ど見られない。
マイクロなのでカメラ内補正をかけているとはいえ、標準ズーム付きでこれだけのサイズ・重量に収められるのだから気にしない。

【最短距離撮影】

45mm(換算90mm)F5.6
20110301f

30cmまで寄ることができる。
ボケ具合であるが、さすがにマイクロなのでボケボケにはならない。
しかし寄ればこの程度はぼかすことができ、それなりの雰囲気を味わえるだろう。
大きいぼけを求めるならば、大きいセンサーと大きいレンズを選んでいただくしかない。
でも、このサイズでこれだけきれいにボカせられるってすごいと思いませんか?

【実写と感想】

このズームはG14-140mm/4.0-5.8が発売されるまで、不動の標準ズームの座を占めていた。
オリンパスからM.ZD14-42mm/3.5-5.6という優秀な標準ズームレンズも発売になったが、ボディはパナ製をメインに使っているのでレンズ内手振れ補正付きを重視していた。
そのため、オリンパスのマイクロ機E-P1は二度ほど度旅行に持ち出した後に、友人に14-42mmズーム付きで譲ってしまった。

20110301g1 マイクロを使い始めの頃は
DMC-G1+G14-45mm/3.5-5.6

このG14-45mm/3.5-5.6ズームリングは、今まで愛用していたオリンパスZDズームリングの回す向きに対して逆なのだ。
今でこそ慣れて軽く左右に回すクセが付いたが、それまではワイド端からズーミングしようと逆方向へギリッと強く回したりして焦ることが度々あった。
これはフォーサーズのLeica Dレンズでもよくやっていたものだ。

20110301g2 当時はアスペクト比を3:2で撮影することが多かった
DMC-G1+G14-45mm/3.5-5.6

先にも述べたが、今はG14-140mm/4.0-5.8に変わってこの14-45mmは手放してしまっている。
たまに軽かった14-45mm/3.5-5.6を使いたくなるときもあるが、買い戻してもきっと使用頻度は低いままだろう。

20110301g5 特に手元にレンズのない場合は
DMC-G1+G14-45mm/3.5-5.6

軽いシステムを組みたくなった時はG20mm/1.7で対処すると思う。
しかし、このレンズがなければマイクロにここまで気持ちを入れ込むことはなかっただろう。
マイクロの師匠のようなレンズである。

20110301g4 過去の写真の使い回しをしてしまう
DMC-G1+G14-45mm/3.5-5.6

このレンズは、そう....。
学生時代に初めて彼女ができてデートに行ったような気持ちにさせてくれたレンズだ。
慣れないデートのエスコートにも優しく接してくれた彼女のように。
初めてのマイクロでもレンズ・カメラが私を助けてくれるのだ。

20110301g3 本当にすいません
DMC-G1+G14-45mm/3.5-5.6

ただピントリングはフルタイムマニュアルのように絶えず連動できるようにして欲しいですね。
接写時に迷うとどうにもならないのですよ。

こちらの気持ちが相手(レンズ)に伝わらない。
そこまでレンズを人間のように似せなくても良かったのですが。>パナさん

2011年3月 1日 (火)

Leica D VarioElmar14-150mm/F3.5-5.6 OIS Asph. を使ってみる

2007年にパナソニックから発売になったフォーサーズ用のちょっとすごい高画質な高倍率ズーム。
フォーサーズのトラベルセットと言ったら、これを中心にレンズを選んでいった。
非常に世話になったズームレンズである。

20110219a

35mm換算にして28-300mm域をカバーする超便利なズーム。
重量は530g、サイズはΦ78.5x90mm。
最短撮影距離は50cm、フィルターサイズは72mmである。

冒頭に述べたが、高画質以外にこのズームの何がすごいのかというと

1.高倍率なのに信じられないような歪曲の少なさ
2.高倍率なのに信じられないような周辺部減光の少なさ

この2点である。
私にとって特に重要で気になるのは1.のディストーションの問題だ。
高倍率ズームを使うならば多少は自分的に歪曲には諦めモードが入るが、パナソニックはそこを諦めず徹底的に作り込んでくれた。
Leica D14-50mm/2.8-3.5でパナに結構やるじゃない感が生まれて、Leica D25mm/1.4とこのレンズを手にしてパナ製レンズは信用できる感が完成した。

ではいつものポンちゃんでテスト撮影を。

Pon1

被写体までの距離は2m。
カメラはE-30、ISOは200に固定、WBは太陽光に設定した。

【テスト撮影】写真はクリックで拡大

14mm(換算28mm) 左からF3.5/F5.6/F8.0
20110219b1 20110219b2 20110219b3

17mm(換算35mm) 左からF3.7/F5.6/F8.0
20110219c1 20110219c2 20110219c3

25mm(換算50mm) 左からF4.0/F5.6/F8.0
20110219d1 20110219d2 20110219d3

35mm(換算70mm) 左からF4.4/F5.6/F8.0
20110219e1 20110219e2 20110219e3

50mm(換算100mm) 左からF4.8/F5.6/F8.0
20110219f1 20110219f2 20110219f3

100mm(換算200mm) 左からF5.4/F5.6/F8.0
20110219g3_2 20110219g1 20110219g2

150mm(換算300mm) 左からF5.6/F8.0
Back4x3_5 20110219h1 20110219h2

フォーサーズ故にボケは大したことないが、開放からコントラストも十分で隅角部までしっかり解像している。
爆速ではないが、Extra Silent(XS)技術による超音波モーターは通常使用でも全く問題になることはない。

【最短距離撮影】写真はクリックで拡大

150mm(換算) 左からF5.6/F8.0
20110219i1jpg 20110219i2jpg

最短撮影距離の50cmで、最大焦点の150mm(換算300mm)域で撮影した。
かなりの倍率で撮影できる。
大きい花ならばマクロ的な撮影も可能であろう。

【実写と感想】

500g強で28-300mm域をカバーする高画質で歪曲の少ないスーパーレンズ。
疑似マクロもできるためフォーサーズではこれ一本でも十分なレンズだ。
一言で言えば万能レンズ。
値段的にはやや高額であるが、ライカブランド銘柄に恥じぬ高品質な高倍率ズームを堪能することができる。

20110219l
E-30+D VarioElmar14-150mm/3.5-5.6OIS.

そのため旅行などに持ち出す際はこのレンズを中心に選択することになる。
広角域はZD ED7-14mm/4.0で決まりだろう。
標準から望遠域はこのレンズでカバーできる。
後はハイスピードレンズだ。Leica D25mm/1.4を選べば完璧だろう。
マクロはD14-150mm/3.5-5.6を疑似マクロ的に使えばよい。
遠距離旅行には上記セットにLeica MacroElmaritR60mm/2.8にマウントアダプターを付けて持ち出すことが多かった。

20110219j E-1との組合せは色が良かった
E-1+D VarioElmar14-150mm/3.5-5.6OIS.

思えばこの頃が一番カメラ撮影でも充実してきた気がする。
ボケが少ない分、斯様にボケをこのレンズで増やそうか考えたり、山に登れば被写界深度が多いのでフォーサーズの良さを再認識できたりと非常に楽しかったのだ。

20110219p ワイド端でも歪曲は目立たない
E-30+D VarioElmar14-150mm/3.5-5.6OIS.

逆光にも強く、滅多なことではフレアやゴーストも出にくい。
欠点と言えばAPS-C高倍率ズームほどに重く、下に向ければ自重で鏡胴が伸びてしまうくらいだろうか。

20110219k E-1には手振れ補正がないので助かる
E-1+D VarioElmar14-150mm/3.5-5.6OIS.

D14-50mm/2.8-3.5よりもボケを出すのは簡単で、いつの日か稼働率はそれよりも高くなっていたレンズである。
だが実はこのレンズはすでに手元にない。
フォーサーズを大リストラしたときに手放してしまったのだ。
これだけ絶賛しているレンズを何故に手放してしまったのか。

20110219o イルカ程度ならばAF速度は問題ない
E-30+D VarioElmar14-150mm/3.5-5.6OIS.

このレンズはフォーサーズをメインで使うならば汎用という意味では最強だと思う。
しかし、今やフォーサーズは私のマウント群の中ではマイノリティーな存在になってしまった。
サブとしてフォーサーズを使うには特色のある独自なレンズを数本持つか、この汎用レンズを一本持つかという選択になるであろう。

20110219m
E-30+D VarioElmar14-150mm/3.5-5.6OIS.

私は前者を選んだ。
残したフォーサーズレンズは独自色の高い特徴のあるレンズのみを選択したのだ。
もし、フォーサーズが未だメインマウントならばこのレンズは決して手放さなかったであろう。

20110219q
E-30+D VarioElmar14-150mm/3.5-5.6OIS.

デザインも美しく使い勝手にも文句はなかったフォーサーズの才色兼備なズームレンズ。
すでに時間の止まってしまったフォーサーズには、このレンズと新パートナーを組めるレンズが現れないことを残念に感じてしまうのだ。

【おまけ】クリックで拡大

20110219n1 20110219n2 20110219n3
E-30+D VarioElmar14-150mm/3.5-5.6OIS.

ちなみにこのレンズは連射にもいい。
E-30の5コマ/秒と組み合わせてよく使っていた。
本当に有能で万能なレンズであった。

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