M Hexanon 50mm/F1.2 Limiedを使ってみる
ライカのNoctiluxに対抗する和製ノクチ。
開放F値はF1.2であるが、2009年にコシナからNokton50mm/1.1が出るまで和製50mmMマウントで最高の明るさを誇っていたレンズだ。
(キヤノン7のF0.95は特殊なので除外します)
発売されたのは2001年である。
コニカからHEXAR RF Limitedとしてレンジファインダー機とこの50mmレンズが2001台のセットで発売された。
当時はフィルム一眼命であったためこの機種に食指は働かなかったが、ライカM8.2を購入した辺りからこのレンズを狙い始めた。
当然その頃には市場から消えており、中古を探すことになったのであるが。
手に入れた50mm/1.2はRF機とセットになった化粧箱に入っているものだ。
レンズ単体がなかなか見つからず、程度の良いセットが見つかったので思い切って購入した。
一緒についてきたRF機がまた良くできたものなのだが、これは機会があれば後日ブログに出したい。
手に持つとズシリとくるが重量は390g、最短撮影距離は90cm。
フィルター枠は62mmと意外にコンパクト。
それではポンちゃんによるテスト撮影を。
被写体までの距離は1m。
ボディはM9、ISOは160に固定、WBは太陽光に設定した。
【テスト撮影】
ライカM9のセンサーはダイナミックレンジがちょっと弱いせいか白飛びしやすい傾向がある。
まあ、きちんと露出を設定すればいいのであるが、レンズのテスト撮影の時はたくさんのレンズを一度に撮るのでいちいち細かい確認はできないのだ。
と、言い訳にならない理由を述べてみる....。
【最短距離撮影】
90cmで撮影する。
まあテスト撮影の距離が1mなので殆ど変わらないが、レンジファインダーでは10cm短縮できる意味は非常に大きいので一応載せておく。
【実写と感想】
現在はコシナNokton50mm/1.1が手頃な金額で手にはいるために、このM Hexanon50mm/1.2を血眼になって探す必要はあまりないだろう。
だが、レンジファインダー機で開放値の明るい50mmを探すときに最短撮影距離90cmはこれしかない。
Leica M9+M Hexanon50mm/1.2 Limited
ライカNocti0.95で1m、コシナNokton1.1で1m、M Hexanon1.2で0.9m。
(cf.ライカSummilux1.4で0.7m)
この寄れる距離にどれだけの価値観が得られるかで選択肢は決まってくるだろう。
ただ他のレンズは持った既往はないので比較を語ることはできない。
Leica M9+M Hexanon50mm/1.2 Limited
私は一眼からレンジファインダーに入ってきたので、最終的にパララックスの問題からRFをやめてしまった。
接写を撮る頻度が高いのでフラストレーションがたまってしまうのだ。
Leica M9+M Hexanon50mm/1.2 Limited
このM Hexanon50mm/1.2は今までにない色調を生み出してくれる。
ややコントラストの高いアンダーというか....、ちょっと上手く表現できない。
肉眼的にNDフィルターを透過して見たような、そんな感じで写る。
Leica M9+M Hexanon50mm/1.2 Limited
個人的にはこのレンズが非常に気に入っており、ライカM9を持ち出すときにはだいたいこのレンズが一緒だった。
接写も90cmならばパララックスも70cmよりはマシという、そう言った考えでこのレンズに傾倒していくことになった。
相当暗くても何とか手持ちで撮れる
Leica M9+M Hexanon50mm/1.2 Limited
ライカM9と合わせても1kgを切る重さに惚れ込んで愛用していたが、やはり接写ができないために一眼やマイクロを併用するようになっていく。
そうなるとこの明るい50mmレンズをつけた1kg弱のMマウントシステムは、徐々にサブ機として使われることになってしまった。
重いサブ機はいつか防湿庫へと追いやられることになっていく。
Leica M9+M Hexanon50mm/1.2 Limited
キヤノンのEF50mm/1.2L USMを購入したときにフォーカスディスタンスが45cmであることに気づいて、M Hexanon50mm/1.2の役目が終わったことを知った。
しかし、EF50mm/1.2Lにはhexanon50mm/1.2の雰囲気は出すことはできない。
Leica M9+M Hexanon50mm/1.2 Limited
未だに美しいデザインのM Hexanon50mm/1.2 Limitedは手放したとはいえ大好きなレンズの一本である。
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