Voightlander Heliar 50mm/F3.5(Ni) を使ってみる
またまた久しぶりのライカMマウントレンズ。
以前のレンズHeliar50mm/2.0に続いてF3.5も書いておきたい。
重量は147g、サイズは47.0x42.2と沈胴しなければF2.0より僅かに大きい。ただ見た目にスリムなのでパッと見ではF2.0より小さく感じる。フィルター径は29mmと非常に小さいため純正のフィルターを取り寄せた。
最短撮影距離はF2.0と同じく1mとやや長い。
このレンズは本来Lマウント専用であるが、付属のMマウントアダプターを介することでM型ライカに取り付けられるようになる。
早速いつものぽんちゃんに被写体になって頂く。
被写体までの撮影距離は1m、ISOは160に固定、WBは太陽光とする。
Leica M9で1~2段ずつ絞って撮影した。
【テスト撮影】
なお最短距離撮影は1mなので、ボケの具合を見たいときにはF3.5の開放画像を見て頂くとよいであろう。
【実写と感想】
このレンズも2009年の末にF2.0と一緒に発売された限定600台のレンズである。
当時は先にF2.0の予約が殺到し、その後にこのF3.5の在庫も減少していった。
呑気に構えていつものカメラ屋さんにこれらの2本を予約しにいくと、すでにコシナでは全て捌けてしまったという。
マイクロフォーサーズに取り付けられるMマウントアダプターの影響ではないかとのことだった。
慌ててネットで2本を確保したという曰わく付きのレンズでもあったのだ。
写りはHeliar50mm/2.0よりも素直かも知れない。
だが実際にこのレンズを持ち出すことは殆どなかった。使い勝手がF2.0と非常に似ていることもあり、同様にやや使いにくさが目立つ感じだ。
同じHeliarであるならば殆ど大きさの変わらないF2.0を選ぶことが多く、またよりコンパクトにできる利点の沈胴はセンサーを傷つけそうでできなかったのだ。
もし沈胴させた時に、M9のセンサーからミシッと音が聞こえてしまった場合の心的ダメージは計り知れない。
ライカM9のお値段を考えると、そこまでチャレンジャーにはなれなかったのである。
なので、いつしかHeliar50mm/3.5はLeica M7に取り付けることが多くなった。
フィルムではいくつかサンプル画像があるのだが、デジタルでは殆ど残してない。
そのために実写サンプルは上の1枚のみだ。
そしてM7を友人に譲ってからはF2.0と同様に防湿庫の肥やしとなり、結局は全く使わなくなってしまった。
そうこうしているうちに、昨年の秋に整理のためF2.0と一緒にいつものカメラ屋に売却してしてしまった。
F2.0はすぐに売れてなくなってしまったが、F3.5は未だに陳列棚にポツンと鎮座している。
いつもカメラ屋さんに行くたびにHeliar50mm/3.5がさみしそうに私を見つめているのだ。彼は無言で私を責め続ける。
私は徐々にその置いてあるコーナーへは足が遠のいてしまうのだ。
すまん、ヘリアー50mm/3.5。
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