AT-X535PRO DX50-135mm/F2.8を(EOS 7Dで)使ってみる
先日のトキナーズームの中で一番気になっていたズームレンズだ。
APS-C専用でキヤノン換算約80-216mm/2.8相当になるレンズ。
AT-X535PRO DX50-135mm/2.8である。
このズームレンズの特徴は換算70-200mm/2.8相当でありながら、重量はCanon EF70-200mm/2.8IS USMの半分近くまで軽量化されていることだ。
ただし手振れは補正は付いていない。
まあ、フィルム時代は200mmくらいまでは年中手持ちだったので、気持ちの切換さえできれば軽量化との引き替えにテレ端135mm(換算216mm)など問題ないであろう。(と、思う)
重量は845g。サイズは相当コンパクトな78.2x135.2mm。
これだけがこのレンズのレーゾンデートルでもあると思う。
手振れもなく、開放値F2.8通しの孤高な軽量望遠ズームでもある。
最短撮影距離は1m。最大撮影倍率は約0.17倍。
フィルター径は比較的コンパクトな67mmである。
それでは早速ポンちゃんでテスト撮影を。
被写体(ポンちゃん)までの距離は2m。
ボディはEOS 7D。ISOは100に固定、WBは太陽光に設定した。
【テスト撮影】
135mm(換算216mm) 左よりF2.8/4.0/8.0
開放から十分使えるレベルにある。
以前のトキナーレンズからするとかなり改善されている。
コントラストもしっかりしており解像感も十分だ。
ややテレ端では解像度が僅かに低く感じるが、ズームレンズ全般にそうなのであまり目くじらを立てる必要はないと思う。
次に最短撮影距離の1mで撮影する。
【最短距離撮影】
ワイド端ではソフトなボケの感じで、自分的には開放から実用範囲だ。
テレ端でも自然できれいな感じにボケている。
いずれの画角でも絞り込めばさらに解像度がアップし、コントラストはより改善する。
【実写と感想】
フルサイズ対応の70-200mm/F2.8Lの方が画質はより上品で、なお且つ手振れ補正まで搭載されている。
このトキナー望遠ズームの意味は何なのかというと、このレンズの長所であるF2.8通しの望遠ズームでありながら軽量コンパクトという事に他ならないであろう。
Canon EOS7D+AT-X535PRO DX50-135mm/2.8
このフルサイズとの600g強の差に画質以上の価値があると踏めば、十分このレンズを持つ意味はあり得る。
なにもフルサイズ対応の70-200mm/2.8Lを否定する気はない。
画質も明るさも優先したいという人は明らかに70-200mm/2.8を選択すべきであろう。
Canon EOS7D+AT-X535PRO DX50-135mm/2.8
悲しいかな。今の私には以前のように大三元ズームを苦もなく運べるほどの気力はない。
小さい子供を連れて、なお且つ明るい望遠ズームとなると、APS-C専用のこのレンズしか選択肢はない。
Canon EOS7D+AT-X535PRO DX50-135mm/2.8
しかし状況によってはボケにややうるさい感はあるものの、約F4.0相当ボケとはいえそれなりによくボケてくれる。
開放でこそ、僅かなコントラストの低下はあるが十分実用範囲である。
このズームの画角であれば、F2.8という明るさのもと1/換算mm数のシャッター速度が稼げれば手振れに関しては何とかなりそうだ。
逆光で撮影すると、時折ゴーストやフレアが発生しコントラストが低下することがたまにある。メチャメチャ弱いわけではないが、逆光に強くはない。
このレンズのライバルにシグマから出ていたAPO50-150mm/2.8EX DC HSMと言うのがあった。
後日にⅡ型が登場したが、結局はディスコンされてしまった。
最短距離撮影で画像が眠くなると言う欠点があったが、実際に手振れ補正の付いていないこの画角のAPS-Cレンズはニッチなレンズであろう。
Canon EOS7D+AT-X535PRO DX50-135mm/2.8
今度、同じシグマから手振れ補正が搭載された後継レンズが発売されるが、サイズも全長20cmと大幅に増大し、重量もそれなりに増えるであろうそのレンズに期待している人はどのくらいいるのだろうか。
自分的には1kgオーバーでは out of 眼中である。
EF70-200mm/4.0L IS USMは全長17cmで重量は僅か760gだ。トキナーより少し長いが軽くて手振れが付いている。
ただ、開放F値がF4と若干暗めなのがネックだが。
Canon EOS7D+AT-X535PRO DX50-135mm/2.8
このトキナー望遠ズームは選択が難しい。
しかし、僅かではあるが確かに需要のあるレンズだ。
ここに簡単にまとめた表で表してみた。
うーん、こうしてみると余計に悩むなあ。
しばらくは友人のレンズを使い込んでみよう。
もう少し何かが分かってくるかも知れない。
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