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2011年4月 3日 (日)

Carl Zeiss MakroPlanar50mm/F2.0ZKを(K-7で)使ってみる

コシナが2008年に発売したCarl Zeiss銘柄を冠した高品質のマクロレンズ。
当初はニコンの初期ZFシリーズ50mmと100mmを購入しFUJIのS5ProやnikonのD3で使用していたが、ニコンマウントとともに手放したために暫く使わない状態が続いていた。

しかし、ペンタックスのK-7を使用するにあたり、高品質なファインダーをのぞけることからもう一度購入に踏み切った。
因みにこのレンズ、ペンタックスのKマウントレンズは現在はディスコンである。
昨年の秋に生産中止になってしまったのだ。

20110403a1_2

重量は50mmにしてはかなり重い510g。サイズは72x64mm。
コンパクトな感じに見えるがズシリとくる。
マクロ特有に前玉が奥に引っ込んでいるが、これだけのデッドスペースがあるにもかかわらず、この重さがあるのでガラスの固まりと言ったレンズである。
最短撮影距離は24cm、最大撮影倍率は0.5倍、つまりハーフマクロである。
フィルター枠は67mm。

このレンズはMFである。つまりAFが働かない。
手動でヘリコイドを回してピントを決めるが、ラバーなどで滑り止めにしているわけではなく金属であるピントリング自体も重いグリスの粘度を感じるほどに作りは良い。
最短距離撮影で鏡胴は5-6cm程伸びる。

Pon3

それではいつものポンちゃんにお願いしたい。
被写体までの距離は1.5m。
ボディは表題の通りK-7、ISOは200、WBは太陽光に設定した。

【テスト撮影】

F2.0
20110403b2

F4.0
20110403b3

F8.0
20110403b4

最新レンズだけあって開放から問題なく使えるレンズである。
欠点はMFのため開放ではピントがシビアになることだ。
体の僅かな前後でブレが生じやすい。

あと近接撮影であるが、このレンズはマクロレンズなために詳しい写り具合は実写の方で説明したい。

【実写と感想】

通常50mmマクロと言ったらF2.8辺りが妥当なところであるが、このレンズはF2.0を実現してきている。
それだけでサイズがばかでかくなりそうな所を、ハーフマクロにしたことでこの重さに押さえられたのであろうか。

20110403c1
K-7+Carl Zeiss MakroPlanar50mm/2.0ZK

ハーフマクロというレンズは実に微妙だ。
等倍マクロであるならば、より被写体を大きく拡大して写せるが、ハーフではその半分までしか大きくできない。

20110403c5
K-7+Carl Zeiss MakroPlanar50mm/2.0ZK

マクロ撮影は本来三脚で固定して写すことが多い。
被写体のピントを合わせたいところにAFポイントを置き、露出・絞りを決めてからシャッターを押す。
僅かなブレで写真が台無しになってしまうことが多いからだ。
風が吹いているときなどは、体で風を遮ったりして苦労しながら写すこともある。
だが、このハーフマクロならばブレは最小限度に押さえることができる。

20110403c8
K-7+Carl Zeiss MakroPlanar50mm/2.0ZK

私はマクロプラナー50mmを手持ちマクロとして使ってきた。
開放から使えるF2.0という明るさから高速なシャッターが切れる。
ハーフマクロなのでワーキングディスタンスもそこそこ取れる。
そんな理由からこのレンズの使用頻度は高いものであった。

20110403e2
S-5Pro+Carl Zeiss MakroPlanar50mm/2.0ZF

このレンズを初めて購入したのはFUJIのS-5Proを使っているときだ。
発色の良いS-5Proはこのレンズをより魅力的なものに変えていった。
以前からマウントアダプターで使っていたMacroElmaritR60mm/2.8は、もうお役ご免となる予定だったのだ。

20110403d2
K-7+Carl Zeiss MakroPlanar50mm/2.0ZK

ところがマクロプラナーでは、たまにこのようなうるさいボケが現れることがある。
これと同じ現象が出たのはDG MacroElmarit45mm/2.8である。
ちなみにMacroElmaritR60mm/2.8ではこの現象は起きにくい。
理由ははっきりしないが、背景に問題があるのだろうか。

20110403c2
K-7+Carl Zeiss MakroPlanar50mm/2.0ZK

結局はペンタックスマウントを手放すときに、マクロプラナーも放出した。
MFのマクロレンズはライカのMacroElmaritR60mm/2.8を選んだのだ。
今はボディの高感度撮影も勝れている。
開放値がF2.8であっても、開放ではコントラストが低下した絵になってしまっても、実絞りであっても、手になじんだR60mm/2.8を使っていこうと思ったのだ。

20110403c7
K-7+Carl Zeiss MakroPlanar50mm/2.0ZK

MakroPlanar50mm/2.0ZK。
重厚で作りは上品。
映し出す絵は現代的でコントラスト、解像感、ボケともに文句はない。
初めてMFのマクロレンズをと探しているならば、このレンズはFirst Choiceとして超お勧めだ。
値段的にお高いが所持欲は満たされるであろう。
ZKは製造中止になってからまだ日は浅い。お安く美品を手に入れるにはいい時期かも知れない。

20110403e3
S-5Pro+Carl Zeiss MakroPlanar50mm/2.0ZF

欠点はオール金属製と言うことだ。
ぶつけたり強くこすったりすると、表面塗装が取れて下の地金が見えてしまう。
これもまた味わいという人は問題ないが。

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