Carl Zeiss Biogon 28mm/F2.8を使ってみる
レンジファインダー機の最短撮影距離はカメラの特性上70cmであるが、このレンズは50cmまで寄ることができる。
つまり目測で撮影したり、ストラップに目印を付けて撮影したりするケースもあるが、如何せん28mmの広角レンズである。
接写の恩恵は少ない。
ところがマイクロフォーサーズにアダプターを付けて撮影すると、50cmまで寄れる換算58mm/2.8のレンズに早変わりする。
一粒で二度美味しい某菓子メーカーのキャッチフレーズのようなレンズである。
製造メーカーはコシナで、カラーはブラック/シルバーと二種類ある。
自分はシルバーを選択した。
重量は220g、全長は37.7mmとMマウントレンズらしく非常にコンパクトである。
前述であるが、最短撮影距離は50cm。
フィルター径は46mmである。
それではいつものようにポンちゃんでテスト撮影。
被写体までの距離は1mに固定。
カメラボディはM9、ISOは160、WBは太陽光に設定する。
【テスト撮影】
周辺はともかく中央部の解像度に驚かされる。
コントラストも十分すぎるほどで、ハッキリクッキリが大好きな人にはたまらないレンズであろう。
コシナレンズのいいところは、ピントを合わせた後に絞りリングを動かしてもピントがずれない事だ。
開放値F2.8なのでさほど気にはなりにくいが、当たり前のことがごく普通にできる。
【最短距離撮影】
とにかく寄れることは素晴らしい。
レンジファインダー機にEVFが導入されたら、ライカレンズに比べ比較的廉価なこのレンズは真っ先に再評価されるレンズであると思われる。
廉価といっても定価\95,000であるが....。
【実写と感想】
自分はLeica Elmarit M28mm Asph.を持っていたので、このレンズを頻繁にライカM9に取り付けて持ち出すことは少なかった。
Elmarit28mmも、このBiogon28mm/2.8に引けをとらぬほどの良くできたレンズだからだ。
Leica M9+Carl Zeiss Biogon28mm/2.8
コシナとライカのどちらを持ち出すかとなると、何故かライカを持ち出してしまう。
そのためにこのレンズはマイクロで使う機会が多かった。
手振れ補正の付いているオリンパスのE-P2に組み合わせが最高であった。
ボディとのバランスも良好で、EVFを付けてピントの絞り込みに役立てた。
そしてマイクロらしくレンズの解像度の高い中央部を使うこともできる。
ボケはF5.6相当になってしまうが、Biogon28mm/2.8の解像度の高い高コントラスト画像が撮影できるので結構気に入って使っていた。
E-P2+Carl Zeiss Biogon28mm/2.8
このレンズは面白い。
Leica Rレンズに次いで、最も複数マウントで活躍したレンズでもある。
現代的な写りをするが、C-Biogon21mm/4.5の雰囲気をほんのり僅かに残してある気がした。
M9の時はElmarit28mmばかりでなく、このレンズでも色々なものをもっと撮影しておけばと残念に思うのだ。
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