Leica Elmarit M28mm/F2.8 Asph. を使ってみる
先日、Biogon28mm/2.8を書いたので、今日はLeicaのElmarit28mmを。
このレンズは私がM型ライカを手に入れてから、Summicron35mmと一緒に初めて新品で購入したM型ライカレンズだ。広角28mm単焦点でF値が2.8なのに何でこんなに高いのかとライカレンズの洗礼を初めて受けたレンズでもある。
重量は180g、サイズは52x30mm。
コンパクトでポケットにも入ってしまっても気づかない程に小さく軽い。
フィルター径は39mmである。
フードは箱形で基部の両端に付いている金具を押し込むことで取り外しができる。
レンズキャップはフードにかぶせる四角型だ。
全てに於いて新鮮なレンズであった。
購入当時はボディがLeica M8.2だったので、換算約36mm/2.8レンズとして使っていた。
それではイヌの置物でテスト撮影を。
被写体までの距離は1m。
ボディはM9、ISOは160、WBは太陽光である。
【テスト撮影】
写りは現代的で開放から使えるレベルである。
コントラスト、解像度ともに問題はない。
僅かに寒色系か?という感じに写る。
先日のCZ Biogon28mm/2.8と比べるならば、個人的にはこちらが好きだ。
ただ28mm/2.8にしては値段がね....。
【最短距離撮影】
こちらも距離計ギリギリの70cmまで寄れて撮影できる。
一眼に比べると70cmという信じられない最短距離と、パララックスというファインダー像に対してずれて撮影されるというレンジファインダーの宿命があるが、広角なのでさほど気にはならない。
【実写と感想】
とにかくコンパクトで機動性の高いレンズだ。
Elmaritレンズはピントの追い込みにさほど神経を使わなくて済むので使っていて安心できる。
Leica M8.2+Leica Elmarit M28mm/2.8Asph.
Leica M8.2で36mm相当のレンズとして使っているときは、Summicron35mmに次いでよく使用していたレンズである。
写りも解像度が高く、逆光にも強い。
ただ強い点光源が入ると対照部位にゴーストが入り込むことがある。
Leica M9+Leica Elmarit M28mm/2.8Asph.
最新世代のライカレンズは、3本しか持っていなかった。
その中でもこのElmarit28mmとSummicron35mmの完成度の高さは特筆ものであった。
もし、Summicron28mmやSummilux35mm、そしてSummilux50mmを手に入れていたらライカに対する考え方が変わっていたかも知れない。
ライカマウントを手放すことはなかったかも知れない。
Leica M8.2+Leica Elmarit M28mm/2.8Asph.
今年出た新製品にFujiのX100というハイエンドコンデジがある。
レンジファインダー機能を組みながらEVFを融合させた面白いデジカメだ。
最短撮影距離は80cmであるが、マクロ機能を搭載し10cmまで接写が可能になっている。
全く同じというわけではないだろうが、M型ライカのこれからの方向性がここにあると思う。
Leica M8.2+Leica Elmarit M28mm/2.8Asph.
ライカのレンズは高額だ。
しかし、高いだけあってそれに満足できる写りを我々に提供してくれる。
それが仮にプラセボ効果であってもだ。
Leica M9+Leica Elmarit M28mm/2.8Asph.
持っているだけでも幸せになれるレンズ群。
もし、EVFが搭載された次世代のM型ライカが出てきたら、接写可能な新しいレンズ群も発売される可能性が高い。
その時にはふたたびライカを使ってみようかと思っている。
Leica M8.2+Leica Elmarit M28mm/2.8Asph.
それは既にM型ライカではないという人もいるかも知れない。
しかし、複雑で緻密なファインダーを作成するより、ある程度の割合まで電子機器に置き換えた方が大量生産も効くであろう。
その方が新規ユーザーを獲得でき、結果的に製品も安くなってくれるのではないかと甘い期待をしているのであるが....。
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