Voightlander Nokton25mm/F0.95(実写と感想)
「次回」といっておきながら激しく放置プレイしてしまったVoightlander Nokton25mm/0.95であるが、遅ればせながら「実写と感想」を書いてみようと思う。
このNokton25mm/0.95はヘリコイドが180°以上回るマニュアルフォーカスレンズだ。
素早くピントを合わせて速射するというレンズではない。
もちろん、慣れてくればファインダーを覗く前に盲牌的にピントリングを合わせてファインダで微調整するという離れ業もできるかもしれない。
しかし、このレンズはゆっくりとピントを合わせて撮影したい気持ちにさせられる。
何故なのか。開放値からくるフンワリとしたボケのせいかもしれない。
まったりした気持ちにさせてくれる不思議なレンズだ。
近くに寄れば17cmまでの接写が可能で、最大0.25倍まで倍率を上げられる。
一種の疑似マクロに近いレベルである。
その時のボケ方はマイクロの常識を越えている。
ただし、フォーカシングが全体繰り出しとのせいなのか、近距離側で像面湾曲が増加するので、マクロ的な使用では歪曲が目立ってきてしまうのが最大の欠点である。
接写時の被写体は人工物でないものの方がいいかもしれない。
このレンズは現代的な色を出すレンズではない。
ソフトで細工すれば出せるであろうが、前回にも話した通り、「Nokton色」を出すレンズだ。
現代的な色を選ぶならば今度パナソニックから発売になるLEICA DG SUMMILUX 25mm F1.4 ASPH.の方が確実であろう。
なんと言ってもAFであるから楽だ。ただし最短撮影距離は30cmである。
このレンズの存在意義は標準レンズでありながら17cmまで寄れて、しかも開放値がF0.95であるということ。
開放はハロがかったソフトなイメージであるが、このレンズで撮影したと分かる独特の雰囲気を持つ。
AFがないので心地よくパシャパシャと連写はしにくいが、1枚1枚をじっくり丁寧に撮影するこのレンズは、他のレンズでは決して撮ることのできない唯一無二の写真が撮れると言うことなのだ。
Voightlander Nokton25mm/F0.95
スペック
テスト撮影
実写と感想
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