M.ZD14-42mm/F3.5-5.6IIR(スペック)
このレンズほど最初のイメージと使った後のイメージが変わったレンズはなかった。
オリンパスから先月E-P3が発売になったときに、一緒に発売された廉価なF値が可変な3代目標準ズームである。
換算28-84mm、F3.5-5.6相当のズームレンズであるが、とにかく軽い。
初期のM.ZD14-42mm/3.5-5.6が150gに対して、このレンズは僅か113g。
どうやれば1/3近くの重量を軽減できたのかはわからないが、信じられないような軽さを誇る。
質感は良さそうに感じるが、触れた瞬間にプラ製だとわかってしまうところがやや悲しい。
作りは結構いけてるのではないかと感じる。
では取りあえずスペックから。
重量は先にも述べたが驚愕の113g、サイズはφ56.5x50mmとこれまた小さい。
このシリーズの特徴で、普段は鏡胴が沈胴された状態でしまわれている。
これが使用時にはロックを下げて鏡胴を繰り出して使用可能の状態となる。
この鏡胴を繰り出す操作が歴代ズームの中で最も優れていると感じたのだ。(2代目は触ったことはないのであるが)
初代に感じた強い抵抗感はなく、IIRは流れるようなスムース感で鏡胴を出せる。
しまうときも同様である。
この作業から、これはとんでもない標準ズームが出てきたとほくそ笑んだ。
レンズ構成は7群8枚で、非球面レンズを3枚使用している。
因みにEDレンズや、HRレンズは初代と異なり使用されていない。
MTF曲線からはそれなりの進化は見ることができる。
比較として初代の14-42mm/3.5を下に載せておいた。
フィルター枠はΦ37mm。
絞り羽根は7枚の円形絞りである。
また、最短撮影距離は焦点距離14-19mmで25cm、20-42mmは30cmと焦点域によって可変する。
最大撮影倍率は35mm換算で0.38倍相当である。
鏡胴は各焦点域で伸縮する。
25mm辺りで最短になり、ワイド端テレ端で伸長する。
あのZD ED14-35mm/2.0SWDと同じ感じである。
また、高速且つ静粛なオートフォーカス駆動であるMSC(Movie&Still Compatible)機構を搭載しているため、今までの標準ズームからすると相当高速なフォーカシングを体感することができる。
軽くなった要因の一つにプラスチックマウントという事が上げられる。
まあ、色々な考え方もあるが、これはこれで仕方のないことなのではないかと。
キットレンズでもありますし....。
ただ、安っぽいリアキャップだけは納得できない。
もうちょっとだけ拘って欲しかったですね。
このズームレンズの(ある意味驚きの)性能は次回のテスト撮影で明らかになる。
操作感のスムースさで、これはいいレンズを手に入れたと考えていたのだが、その価値観を天から地へと落とされることになるのだ。(ちょっと表現がオーバーですかね)
M.ZD14-42mm/F3.5-5.6IIR(スペック)
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