Leica Elmarit R35mm/2.8を(EOS1DsMk2で)使ってみる
このレンズには思い入れがある。
初めてライカのカメラを手に入れようと思ったのが、このレンズとR6.2だったのだ。
いつものカメラ屋さんで、この組み合わせを見た時になんと美しいデザインなのだと本気で惚れ込んでしまった。
フルマニュアルのカメラは初めてのことであり、且つ古いカメラのためにボディの選択には非常に気を遣った。
レンズはなるべく新しいElmarit R35mmを選んだ。
本来はROMが欲しかったのだが、すでにディスコンされていたこのレンズはRカムが最新だったのだ。
Rシリーズはやっかいで、レンズのカムのタイプによっては使えるボディと使えないボディが出てくる。
将来に出るであろうと考えていたR10のために、極力レンズはROMを選んでいたのだ。
重量は305g、サイズは66x41.5mmとかなりコンパクトである。
フィルター径は55mm。
ねじ込み式で汎用フィルターを付けられる。
レンズ構成は6群7枚。
最短撮影距離は30cmである。
Canon EOS1DsMk2+Leica Elmarit R35mm/2.8
ようやくこのレンズを手に入れて、自宅で揚々と見つめていたら玉に指紋が付いていることがわかり軽くショックを受けた。
仕方がないなとレンズふきで磨くが取れない。
ひょっとして後玉かと磨いてみてもやっぱり取れない。
よくよく見ると中の玉に指紋が付いていることがわかった。
Canon EOS1DsMk2+Leica Elmarit R35mm/2.8
Made in Germanyでありながら何事かと憤慨したが、とにかく付いているのは仕方がない。
ふと、マニュアルレンズなのでひょっとしたら簡単にバラせて清掃できるかしらなんて妄想してみたが、やったことがないので不安がよぎる。
まあジャンクにするのが落ちなので素直に修理を頼んだ。
そのときについでにROM化をお願いしたのだ。
ROM化改造して戻ってきたElmarit R35mmは、暗いレンズながら中身もすっきりしてR6.2やR7に年中取り付けて撮影していた。
そのため、ネガやポジはたくさんあるのだが、デジタル画像が少ないのが残念である。
Canon EOS1DsMk2+Leica Elmarit R35mm/2.8
このレンズはフィルムで使うと非常にフレアが出やすいレンズだったことを覚えている。
昔のフィルムボディなので内反射が原因かわからぬが、とにかくひどかった。
山に持ち込んで、木漏れ日溢れる逆光の中で撮影したときは唖然とした。
EOSで撮影すると嘘のようにクリアになるのだ。あれはなんなのか。
強い日差しに気をつければ、非常にコントラストがしっかりした解像感のある画像が得られるレンズだ。
もちろん開放ではコントラストがそれなりに落ちるが、絞れば非常に色のりの良いレンズであった。
Canon EOS1DsMk2+Leica Elmarit R35mm/2.8
このレンズとボディは、昔ながらの回顧な雰囲気を漂わせてくれる気に入った組み合わせだった。
当時、露出や逆光などに苦労しながらこのレンズで撮影したフィルムの束は私の宝物だ。
Elmarit R35mmは特別に思い入れのあるレンズなのだ。
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