Leica Summicron R35mm/2.0を(EOS1DsMk2で)使ってみる
評判の良かったSummilux R35mm/1.4をマウントアダプターに取り付けて、無限遠に近いフォーカス位置でEOSでシャッターを切るとレンズの後玉がミラーに当たってしまう。
RレンズをEOSで使用する人たちの間では有名な話である。
もちろんRボディーを使えば問題なく使えるのであるが、フルサイズデジタルに慣れてしまったこの身ではフィルムカメラに高額なズミR35mmを投資するわけにはいかなかった。
そこでやむを得ずElmaritよりも明るい35mmをチョイスするには、このレンズしか選択がなかったというわけだ。
重量は430g、サイズは66x54mmとコンパクトであるが、ちょっとズシリとくる。
私が所持していたSummicron R35mmはROMタイプで、E55と呼ばれるフィルター径が55mmの世代(TypeII)だ。
レンズ構成は6群6枚。
最短撮影距離は30cm、最大撮影倍率は0.16倍である。
某カメラ屋さんで中古で購入した。
Canon EOS1DsMk2+Leica Summicron R35mm/2.0
このレンズを持ち出すことは少なかった。
だいたい、28mm、50mm、90mmの三本を持ち出すケースが多く、このレンズはマクロ60mmとの組み合わせでフィルムカメラのRボディと一緒に持ち出すことが多かったかもしれない。
Canon EOS1DsMk2+Leica Summicron R35mm/2.0
写りは少しあっさりとした感じで、開放だとコントラストがやや薄く感じられた。
絞るとコントラストも解像度もしっかりしてくる。
あまりハッキリとした癖のないレンズであるが、ある意味ライカらしくない。
フィルム時代の優等生レンズといったところか。
Canon EOS1DsMk2+Leica Summicron R35mm/2.0
先にも述べたが35mmはデジタルによる使用頻度が少ないレンズだったのでサンプルの数が非常に少ない。
Summilux R35mmがあればまた違ったであろうが、当時Leica R10が出されるかどうかもわからない状態で高額なSummiluxに投資はできなかったのだ。
結構好きなElmarit R35mmと手に入れたかったSummilux R35mmの中間に位置した微妙なレンズ。
Canon EOS1DsMk2+Leica Summicron R35mm/2.0
性能はElmarit R35mmを凌駕していたが、幾分パンチが弱かったので所持していたライカレンズの最低稼働率1位、2位を争うレンズでもあった。
RレンズでもMレンズでも、ライカを使っていると癖のあるレンズを使いたくなってくるのだ。
マゾヒズムをかき立てさせる何かエッセンスでも入っているのだろうか。
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