アナーニャと同一視
今回は少し女性っぽい香粧品ネタを。
アナーニャというフレグランスをご存じだろうか。
ボディショップから、20年近く前に発売されたフレグランスの一種である。
部屋を掃除していたら昔の箱から出てきた。
アナーニャは当時付き合っていた彼女(嫁さんではない)が気に入って身につけていたシリーズだ。
その人とは別れてしまったが、直後からしばらくは彼女の置いていったアナーニャのオードトワレを少し開けて香りを懐かしんだり、同じアナーニャのインセンスコーンをボディショップで購入して部屋で焚いたりしていた。
別れて間もない頃に、そんなことを釣り好きの同僚に話したところ、それは同一視ではないかと指摘されハッとした。
同一視とは心理的な自己防衛のために相手の嗜好や癖などを取り込む行為をいう。
自分としては傷心なダメージは少ないと思っていたのだが、無意識のうちに防衛のために同一視を行っていたことに驚いた。
以来、この化粧品の類いは箱に封印してずっとそのままになっていた。
久しぶりに蓋を開けて匂いをかいだところ、昔懐かしいフローラルな甘い香りが漂ってくる。
中身は少し分離したり、変色しているようだが匂いは問題ない。
風の便りにボディショップではアナーニャを製造を中止したと聞いていたが、なんと今年の9月に復刻しているという。
でも再び購入しようという気は全く起こらない。
15年以上も経ったのだ。呪縛は解けて当然であろう。
ただ、匂いで当時の切ない思いが蘇ったのは事実だ。
匂いによっても記憶は鮮明に蘇るのだ。
薄汚れた瓶を暫く見つめた後に、トラッシュボックスへアナーニャを入れた。
さよなら、アナーニャ・・・・
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