金環日食な日々 10/解像度をもう少し
三脚、雲台はしっかりしたモノをチョイスした。
振動防止対策もそれなりにやったつもりだ。
しかし、先日の黒点のトリミング画像からすると、今イチ解像度が微妙な感じである。
先日のF11
Panasonic DMC-GH2+EF300mm/4.0L IS USM+Extender 1.4xIII+ND100000
これがGH2の限界なのだろうか。
それともピント合わせがまだまだなのだろうか。
はたまた、別に原因があるのだろうか。
一つ考えられる原因に小絞りボケ(回折現象)がある。
詳しい蘊蓄は省くが、要はレンズの絞りを絞るほどに、画像の繊細さが失われる現象を言う。
現在、フォーサーズサイズのセンサーが搭載されたGH2で絞りはF11を使っている。
センサーサイズからみると、かなり絞り気味にしているのは確かなようだ。
実際に小絞りボケのwikiには、某フォトグラファーはフォーサーズにおいてはF5.6がベストの絞りであると挙げている。
となれば、実際に検証してみるのが一番である。
使用望遠レンズはEF300mm/4.0L IS USMを使っている。
レンズ自体の開放値はF4.0で、コレにExtender 1.4xIIIを装着してあるため、実際の開放値はF5.6程度となる。
では、もう一度太陽を撮影する。
F値はF11をコントロールとし、F8.0とF5.6で比較してみた。
(F値の変更方法は以前に述べた通り)
ISOは160、WBは太陽にそれぞれ固定してある。
分かりやすく太陽の黒点をトリミングした。
・・・・。ひょっとしてF11の黒点が一番きれいなのではないだろうか。
となると、冒頭で見せた黒点写真は、小絞りボケなどの現象ではなく、ただのピンボケ写真と言う事になる。
F8.0もF5.6もシャキッとしないのはピンぼけなのだ。
対比写真を載せてみた。クリックにて拡大になる。
つまり、私の腕の問題だったわけだ。
言い訳にしか聞こえないかも知れないが、やはり晴れた屋外での背面液晶によるピント合わせは見づらさも相成るので、何かしらの解決法を見いださないと厳しいだろう。
まあ、開放撮影に近いと被写界深度の問題からフォーカス精度も難しくなるので、ある意味F11の撮影が一番やりやすいかも知れない。
F11の画像で、これだけ写っていれば回折現象はスルーしたい。
あとはフォーカシングの練習あるのみであろう。
ただ、NDフィルターは紫外線に弱いため、あまり太陽の露光時間を蓄積させない方が良さそうなので、太陽を被写体とした撮影よりは、暫くは遠景の被写体で練習するとしよう。
さて、背面液晶の対処法は見つかってから報告するとして、今回で望遠レンズによる金環食撮影の日々は終了となる。
だが先日、赤道儀の使用をコメントで聞かれた。
外に持ち出しての撮影になるために、赤道儀はコンパクトサイズに限定されるが、今回の使用機材ではコンパクト赤道儀に対してオーバースペックなってしまうため購入は見送ってある。
しかし、そのコメントがヒントになって別の撮影を併用して行おうと考えてみた。
定点によるインターバル撮影だ。
カメラを固定し、シャッターを切り続けながら太陽の動きを記録していく。
動画なども作成可能となる。
ただ、動画作成を前提としたインターバル撮影は初めての経験なので、これまた試行錯誤でやっていくことになるだろう。
というわけで、金環日食な日々は次回を持って最終回となる。
そして新規に金環食に絡んだインターバル撮影中心のシリーズを始める予定である。
1.プロローグ
2.アクセサリー
3.DSLRの震動
4.ミラーレス
5.三脚と雲台
6.とりあえず月を撮ってみよう
7.秘密兵器
8.秘密兵器の効果
9.太陽撮影の準備
10.太陽撮影とシャッター速度
11.解像度をもう少し
12.エピローグ
13.番外編
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