OM-D(E-M6)には11種類ものアートフィルターが存在し、そのアートフィルターの効果の強弱や色調を変えたものを含めれば19種にも成る。
さらには、それぞれのアートフィルターに対してアートエフェクトを組み合わせれば78種類にも及ぶ。
さすがに全て78種を出すのは非常に面倒であるからして、スタンダードな11種類のアートフィルターを出してみる。
被写体は例の如くイヌの置物だ。
ボディはOM-D、レンズはM.ZD ED12-50mm/3.5-6.3EZのテレ端を使用する。
被写体までの距離は2mに固定、ISOは200、F値はテレ端開放のF6.3で撮影した。
【コントロール】
基準となる写真なのでNaturalで撮影した。
このM.ZD ED12-50mm/3.5-6.3EZであるが、最初はパナから出る大口径標準ズームまでの繋ぎとして使おうかと思っていたが、なかなか良い出来のレンズである。
マクロモードが付いているのが素晴らしい。
【ポップアートⅠ】
色をカラフルで印象的に強調する。
彩度を高めにして色の美しさを強調した写真になると説明されている。
とにかく子供受けする画像である。
彩度の高い非現実的な写真をみて喜んでいる。言われてみれば自分も子供の頃もそんな世界に住んでいたような気がしなくもない。
【ファンタジックフォーカス】
柔らかいトーンの中で空気感を表現する。幻想的な写真になるという。
自分は空気感というというのがよく分からないのであるが、イメージとしては透明感ある画像のような気がしていたのだ。
だが、説明文を見ると違うようだ。ハロっぽい事を言うんですかねえ?
【デイドリームⅠ】
優しい光につつまれた心地よい浮遊感を表現する。全体的に光を散らして、露出もややオーバー気味に。
白昼夢をイメージしたような写真になるとのことだ。
このデイドリームで撮った写真を見ると、いつも大阪万博で撮った写真を思い出す。
ちょうど、経時的な変化で色がとんだ写真によく似ているのだ。
まあ、確かに幼い当時は毎日が白昼夢だったような感じがする。
【ライトトーン】
明暗差の大きい被写体でも全体的に軟らかく表現する。
コントラストや彩度を抑えた落ち着いた調子の写真になるそうな。
パナソニックGX1のクリエイティブコントロールにハイダイナミックというアートフィルター系のものがある。
最初それを見たときに、このライトトーンをかなり強くしたような印象がしたのだ。
しかし、こうしてみるとやはりオリンパスの方がエフェクト系は上手いですね。
アートフィルターの中で1、2位を争う使用頻度の少なさである。
【ラフモノクロームⅠ】
モノクロ写真にすることで力強さ、荒々しさを強調して表現する。
モノクロにする事に加えてやや画質が荒れた写真のようにな・・・・。
黒白道は奥が深そうだ。
フィルム時代にも、一度もネオパンなどは使ったことも現像したこともない。
なので、そんな私が感想を述べるなどとは分不相応なので、コメントは控えておきます。
【トイフォトⅠ】
画面周辺部を暗くして不思議な空間を表現する。
古いカメラやトイカメラを使って撮ったときのような写真になる。
この雰囲気は何故か大好きである。
私はアートフィルターはあまり使うことは少ないが、このトイフォトはドラマチックトーンに並んで頻回に愛用させてもらっているほどに好きだ。
因みに、昔のゲーセンにあった潜望鏡を使う潜水艦ゲームが大好きだったのだが、関係あるのだろうか。
【ジオラマ】
彩度やコントラストを強調するとともにピントを合わせた位置以外をぼかすことで、現実の被写体がおもちゃを写したかのような不思議な雰囲気の写真になるのだ。
某写真家で有名になったこのジオラマ撮影であるが、私も多分に漏れず高価なティルトシフトレンズを購入した。
だが、今ではコンデジにすらこの機能が搭載されている。
貧乏性のせいか、高かったそのティルトシフトレンズを未だに手放すことが出来ない。
しかも悔しいので、このジオラマフィルターはあまり使っていない。
オマケに持っているボディはキヤノン機なのに、ティルトレンズがNikon製とな・・・・。
【クロスプロセスⅠ】
わざとカラーバランスを崩して実際とは異なる色調にすることで非現実的な世界を表現する方法。現実の被写体の色合いや明るさによって写真の出来映えが変わるそうな。
断トツに使わないアートフィルター。ぶっちぎりである。
これを好む人は、かなりアバンギャルドな活動をしているアーティスト等だろうか。
いつもこのフィルターを見ると「ケミカルウォッシュ」というワードが頭の中に思い出される。
ポラロイド写真に無水アルコールをこぼすとこんな感じになったことを覚えている。
【ジェントルセピア】
引き締まったシャドー部と落ち着いたコントラストで、しっとりとした上品な雰囲気の写真になるという。
時代は明治の頃と思われるが、実家の仏間にご先祖様らが写っているこんな感じの写真がある。
去年の七五三のときにこれで子供を1、2枚撮影しておけば良かったと悔やまれる。
自分が撮影されるならば、是非ヒゲを生やしてから撮りたいものである。
【ドラマチックトーンⅠ】
ドラマチックな階調表現で局所的なコントラスト変化から作り出す、表現ではあり得ないような明暗によって、実際の空間をフィクションのような緊張感を持った雰囲気の写真になる。
私も断トツに使っている有名なアートフィルターだ。
これを使いたくてオリンパス機を買った人もいるのではないだろうか。
山の天気が怪しいときにこれで空を撮ると下山したくなる程に迫力がある。
また、決して女性のポートレイトにこのフィルターを使ってはならない。
色々「禁」の多いフィルターであるが、当たれば凄い画像が撮れる。
【リーニュクレールⅠ】
エッジラインを強調し、イラストテイストを写真に付加するとのことだ。
ソニーのピクチャーエフェクトであるポスタリゼーションの様な感じである。
なかなか面白い。
スタッフの顔を写したら、ちゃんと誰だか分かるのが素晴らしい。
受けもそれなりに良かった。
今回のOM-D(E-M6)のアートフィルターは粒ぞろいだ。
まあ、殆ど使わないフィルターもあると思うが、とくにリーニュクレールが新しくて面白い。
直に飽きてしまいそうだが。
Olympus OM-D+M.ZD ED12-50mm/3.5-6.3EZ(リーニュクレール)
オリンパスのアートフィルターはJPEGのみに効果が反映されており、RAWはエフェクトがかかっていない状態で記録されているために、うっかりアートフィルターをかけた状態で撮影しても救済が効くのが嬉しい。
Olympus OM-D+M.ZD ED12-50mm/3.5-6.3EZ(リーニュクレール)
今まで、オリンパスのアートフィルターを使用する場合は殆どがトイフォトとドラマチックトーンであった。
だが、こうして撮り比べてみると、色々使ってみたくなるから不思議だ。
Olympus OM-D+M.ZD ED12-50mm/3.5-6.3EZ(リーニュクレール)
とにかく今はリーニュクレールに夢中だ。
今までポスター調はソフト的にしか使ったことがなかったが、カメラを用いてリアルタイムで撮影すると楽しい。
このフィルターはボケが多いと単調になるので絞って使った方が良さそうである。
Olympus OM-D+M.ZD ED12-50mm/3.5-6.3EZ(リーニュクレール)
78種も選べるというので、たまにはアートフィルターだけしか撮影しない散歩も面白いかも知れない。
OM-D、買って良かった。
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