M.ZD ED12-50mm/3.5-6.3EZ(スペック)
先日発売になったOM-Dのレンズキットに付属していたズームレンズである。
マイクロフォーサーズ初の防塵防滴仕様のレンズであり、ワイド端が24mmスタートという非常に使い勝手の優れたズームレンズでもある。
当初はハイスピードズームであるZD ED12-60mm/2.8-4.0SWDのマイクロ版が出るのではないかと期待度の高まったレンズであったが、蓋を開ければ焦点域の若干狭まった換算24-100mmの標準ズームであった。
しかも発表されたF値は3.5-6.3とテレ端が暗く、決してマイクロ初の高品位な標準ズームとはなり得ない実情が分かってきた。
だが、43mm域(換算86mm域)ではマクロモードでの撮影が可能になるという、ニコンのAi AF Zoom-Nikkor 24-85mm/F2.8-4D IFのような面白いレンズになった。
だが、マクロは先にも述べたように86mm域のみなので、35-85mm域で撮影可能であるニコンズームのようなマクロ撮影は不可能となっている。
サイズはØ57x83mmと今までの標準ズームに比べるとややのっぽな感じだ。
重量は212gと標準ズームとさほど変わらず、サイズの点から逆に軽く感じてしまうくらいだ。
レンズ構成は9群10枚。DSAレンズ、非球面レンズ2枚、HRレンズ、EDレンズが用いられている。
絞り羽根は5枚で、円形絞りを実現している。
フィルター径は52mm。
ワイド端はF3.5、テレ端はF6.3始まりでF22まで絞り込むことが可能である。
また、静寂なリニアモーター駆動の新MSCが搭載されている。
最短撮影距離は通常時で35cm、マクロモードでは20cmまでの接写が可能だ。
マクロ時の最大撮影倍率は0.36倍(換算0.72倍)である。
ズームリングは電動とマニュアルの切り替えが可能である。
動画時は静寂な電動ズームを使うといいであろう。
切換はズームリングを手前にスライドさせるとマニュアルモードに切り替わる。
また、このレンズのマクロモードはちょっとクセがある。
先のAi AF Zoom-Nikkor 24-85mm/F2.8-4D IFのようにレバー一つで切換というわけにはいかない。
本体脇にマクロボタンがあり、これを押しながらズームリングをレンズ先端側にスライドさせることでマクロ撮影が可能となる。
このとき自動的(強制的)に43mm域に固定される。
片手での切換は不可能ではないが、その場合、撮影で使うことの少ない環指が活躍することになる。
私は親指でマクロボタンを押しながら、示指・中指をレンズ鏡胴の支えにして、環指でズームリングをスライドさせるのだ。
ちょっとめんどい。
と、このように若干暗いレンズではあるものの、本格的にマクロ撮影が可能なモードを取り付けた換算24-100mmの標準ズーム。
しかも防塵防滴仕様である。
現時点で、防塵防滴というOM-Dの能力をフルに発揮させるのは、このレンズとの組み合わせしかない。
ボケを考えなければオールマイティに使えるレンズなのである。
次回はテスト撮影を行ってみる。
M.ZD ED12-50mm/3.5-6.3EZ
スペック
テスト撮影
実写と感想
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