光害カットフィルター
天体撮影に使うフィルターのことである。
光害とは光による害、つまり夜間の人工的な強い光源は微弱な光源である星の撮影に影響を及ぼしてしまう。
そこで人工光源の光の波長をカットするフィルターを用いて、その光害の影響を少なくしようというのがこの光害カットフィルターだ。
私の購入した光害カットフィルターは「LPS-P2」という型番である。
天体撮影には様々な用途のフィルターがあるが、私はド素人なのでこのLPS-P2のみを使用していこうと思う。
LPS-P2は光の入射角が重要だ。
25~30度程度以上になると、光害カットフィルターとしての効果を発揮できなくなる。
そればかりか色むらの原因を生じてしまう。
そのため、このフィルターは一般のフィルターのようにレンズ先端につけることはあまりしない。
光軸の直進性を優先するため、マウント内にこのフィルターを留置する事が多いのだ。
さて、ボディ内に設置するLPS-P2にはどうやら2種類のフォーマットがあるようだ。
「FF」というワンタッチで装着できるカートリッジ式のタイプと、「MFA」というフィルターアダプターを介してねじ込みで装着するタイプである。
FFタイプは装着が簡単で便利そうだが、ケラレが出る可能性があるとかないとか。
このタイプはボディを変えると使えなくなるので、ならばと汎用性の高いMFAタイプをチョイスした。
これがブツである。
Φ37mmの光害カットフィルター(LPS-P2)と、それをねじ込むFMAアダプターだ。
FMAアダプターには、取り付けるためのドライバーが付属していた。
このフィルターが面白い。
角度によって色が変化する。まるで顕微鏡の時に使用する蛍光フィルターのようだ。
さて、問題は60Daにこのアダプターが装着できるかどうかと言う事なのだが、60Dには適応されているため多分大丈夫と思い購入した。
どんなモンでしょう。
因みに、FFもMFAもEF-Sレンズの段差部に装着するので、光害フィルターを取り付けるとEF-Sレンズは装着不可になるので注意が必要だ。
やはりピッタリですね。
これで違っていたらアダプターを改造するところであった。
まずは一安心だ。
では早速ネジをドライバーで外そうとしたところ・・・・。
なんだ、この固さは?
中途半端に扱うとねじ山をなめすレベルである。
丁寧に、ゆっくりとネジを外していく。
ところでネジを外す前、先にフィルターをアダプターに取り付けておいた。
マウント内に指を突っ込んで、フィルターを取り付けている最中に指紋でも付いたら面倒なことになるからだ。
フィルターの付いたアダプターを、ピンセットでつまんで取り付ければリスクは回避できる。
フィルター面を傷つけぬようにそっとアダプターをマウント内に入れる。
位置を合わせて、ネジを下に落とさぬようにゆっくりと固定する。
このときに、ネジをきつく締めすぎるとアダプターの反対側が浮いてくるので、時折反対側のアダプター外縁を触れながら確認しつつ締めていくといいだろう。
固定が終わったら脱落防止シールを貼り付けるのであるが、貧弱そうなシールだったのでアルミシールを小さく切って貼り付けた。
金属シールなので通電部位と接触しないように注意が必要だ。
反対側も浮かないようにアルミテープで固定する。
もちろん、アルミテープはつや消しブラックを使用するのは言うまでもない。
できあがりである。
ヤレヤレといった感じだ。
一番緊張したのはねじ山を潰しかけたことか。
このフィルターを装着するとカメラの雰囲気が一変する。
レンズの中心が黄色の鏡面のように反射して見えるのだ。
かなり異質なカメラとしての存在感がありすぎる。
とうとう天体撮影に特化させたカメラになってしまった。
欠点としては露出が2倍になってしまうことであるが、まあ撮影上、困るようなことが生じればフィルターを回して外せばいいだけである。
気楽にいこう。
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