無料ブログはココログ

ana

  • ana

« LUMIX G X 12-35mm F2.8 POWER O.I.S. | トップページ | M.ZUIKO DIGITAL ED75mm F1.8 »

2012年5月24日 (木)

Voightlander NOKTON17.5mm/F0.95(実写と感想)

35mm換算で35mmとなる超ハイスピード単焦点レンズ、ノクトン17.5mmである。

20120524a

このレンズは単体で540g、バッテリーホルダーと組み合わせたOM-Dに取り付けると1kgを少し超えてくる。
だが、私がこのレンズを使う上ではOMDは非常に有用だ。
理由は以下の2点である。

・しっかりしたホールディング
・内蔵型のEVF搭載機

ご存じ、コシナのNOKTONシリーズはAFが効かないMFレンズだ。
つまりピントが合った瞬間にシャッターが切れるタッチパネルが使えない。
そのため、しっかりとホールディングをして、F0.95という薄い被写界深度内にピントを合わせにいかねばならない。

20120524d
Olympus OM-D(E-M5)+Voightlander NOKTON17.5mm/0.95

両手でしっかりレンズとボディを固定させ、EVFを覗き込みながらさらに眼窩でボディを圧迫しつつ、ホールディングをより安定させるのだ。
もちろん、中にはコンデジスタイルで上手くピントを合わせられる人もいるだろう。
だがおじさん世代になると、視力の低下及び老眼の初期という厄介な状況に陥っている事が多い。
背面液晶では細かい部分がよく見えず、メガネを外したり顔を離したりと忙しい。
これはなった人にしか分からない辛さだ。
このような逆境の中で、コンデジスタイルでピントを合わせるのは至難の業に等しい。

20120524f
Olympus OM-D(E-M5)+Voightlander NOKTON17.5mm/0.95

なのでピントのシビアなレンズを扱うにはEFVが内蔵されて、さらにボディ内手振れ補正も付いているOM-Dがもってこいなのだ。
バッテリーホルダーと組み合わせるとホールド感が安定し、持った時の重さもさほど気にならなくなる。

20120524b
Olympus OM-D(E-M5)+Voightlander NOKTON17.5mm/0.95

写りはNOKTONカラーであるが、かなり現代的な写りをしてくれるレンズに仕上がっていると思う。
NOKTONクラシック40mm/1.4と比べると、雰囲気は残すものの色再現性とコントラストは非常に今風だ。

20120524e
Olympus OM-D(E-M5)+Voightlander NOKTON17.5mm/0.95

開放ではかなりソフトな描写となり、コントラストは若干低下している。
ビネッティングも目立つが、この金額のF0.95なのだ。文句は言えまい。
絞れば鮮鋭度が増して、コントラストが上昇する。

20120524g
Olympus OM-D(E-M5)+Voightlander NOKTON17.5mm/0.95

このレンズは、オリンパスやパナソニックから出ているマイクロフォーサーズレンズのように開放からバリバリに使えるレンズとは一線を画する。
簡潔に言えば昔ながらの普遍なレンズと同様、絞ればコントラストと解像度が増して、開放では低下する。

20120524c
Olympus OM-D(E-M5)+Voightlander NOKTON17.5mm/0.95

だが、逆光性能や絞ったレンズの性能は最新のレンズに引けを取らず、レンズ自体のポテンシャルは非常に高いと思われる。
開放でもソフトになるとはいえ、最新設計によるもののためか被写体の芯は残っている感じがするので、これをレンズの味わいとして捉えることが出来れば他にない個性的な写りを持つレンズとなるだろう。
それになんといっても開放値F0.95、しかも最短撮影距離15cmを誇るこのレンズは他のメーカーでは見られない際だった能力でもあるのだ。

20120524h
Olympus OM-D(E-M5)+Voightlander NOKTON17.5mm/0.95

フォーサーズセンサーだからこそ可能になったこの能力は、他のラージサイズセンサーでは実現は大変だと思う。
500g台に抑えた準広角レンズの17.5mm/0.95は「寄れる」「ぼかせる」「暗くてもシャッターが切れる」と美味しいところ総取りのスーパーレンズだ。

一本如何でしょう。

この異質とも言えるNOKTONシリーズのレンズは、他に25mm/0.95がある。
どちらを選んでも幸せになるが、両方選んで一緒に持ち出した時にある問題が生じる。
CPUが搭載されていないこれらのレンズは、交互に付け替えて撮影していると、写真ファイルにこのレンズデータが記載されないために、後で編集しようとすると大混乱を生じる可能性がある。

レンズ別で写真の分類をしている人は注意が必要だ。



Voightlander NOKTON17.5mm/F0.95

スペック
テスト撮影
実写と感想

« LUMIX G X 12-35mm F2.8 POWER O.I.S. | トップページ | M.ZUIKO DIGITAL ED75mm F1.8 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: Voightlander NOKTON17.5mm/F0.95(実写と感想):

« LUMIX G X 12-35mm F2.8 POWER O.I.S. | トップページ | M.ZUIKO DIGITAL ED75mm F1.8 »