Voightlander NOKTON17.5mm/0.95(テスト撮影)
室内撮りにいいだろうと思い購入したNOKTON17.5mm/0.95である。
AFの効くコンパクトなLumix G20mm/1.7の方が使い勝手は良いのだが、超ハイスピードレンズであるこのレンズは持ち出そうというモチベーションを高めてくれる何かを持っているのだ。
さて、先日スペックのことを書いたので、今日はテスト撮影について。
被写体はいつものイヌの置物を使用する。
ボディはOM-D(E-M5)を選択する。
被写体までの距離は2mに固定して、ISOは200に設定。
WBはオート、各絞り値で撮影した。
当然ISはOFFにしてある。
【テスト撮影】
下段の写真の左側は中央部トリミング、右側は隅角部トリミングである。
開放でこそ収差やコントラストの低下が少し目立つが、NOKTONらしさの出ているいいレンズだと思う。
この値段でF0.95のレンズが使えるのならば、このくらいのレベルは目を瞑りたい。
周辺域も十分解像されている。
収差はF2.8あたりまで絞ると殆ど気にならなくなってくる。
因みにF8とF16の中央部トリミングを見ると、解像感がF8の方が高い。
これが例の回折現象なんですかね?
マイクロでF16まで絞り込んで撮影することなんてなかったのであるが、ここまでハッキリ出るとは思わなかった。
【最短距離撮影】
次に最短撮影の15cmまで寄って、イヌの置物を撮影した。
各絞り値で撮影したが、全部出すのも大変なので開放とF8.0の2つだけ比較する。
ボケは非常に綺麗だ。
開放では解像感は低いものの、とろけるようなボケを換算35mmレンズで出せることが凄い。
これも15cm接写の賜であろう。
絞り込むとコントラスト、解像感ともに改善する。
他のマウントを含めてNOKTONを使ったことがある人ならば分かると思うが、このレンズも多分に漏れずNOKTONなのだ。
最新の現代的な写りを期待すると、少し肩すかしを食らうことになる。
だが、僅かではあるがクラシカルな雰囲気を出せるこのレンズは私のお気に入りだ。
開放で撮影したときの収差も、コントラストの低下も、このレンズの味わいとして楽しむことが出来る。
数値化されたデータシート上の性能だけでなく、雰囲気を楽しむレンズなのではないかと思う。
デジタルに特化したミラーレスカメラに、こんなアナクロなレンズの組み合わせもがあってもいいのではないだろうか。
換算35mmレンズで、接写による驚異の開放値F0.95のボケを楽しめるレンズはこれしかない。
一本どうですか?
Voightlander NOKTON17.5mm/0.95
« EOS 60Da のダークノイズ | トップページ | 光害カットフィルター »
コメント