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2012年6月18日 (月)

Olympus TG-1の高感度

TG-1は換算で25-100mm/F2.0-4.9という明るいズームレンズが搭載されている。
薄暗い水底を泳ぐ色鮮やかな素早い魚たち、はたまたシュプールを描く動体激しいスキーヤーたち。
これらのシャッターチャンスをつかむには、カメラのより速いシャッタースピードが必要になる。

TG-1の明るいレンズには、より速いシャッター速度を稼げる「可能性」がある。
限界シャッター速度の1/2000を目指して頑張りたいところであるが、これには高感度耐性という鬼門が立ちふさがっているのだ。

20120618a

ISO値を上がればシャッター速度を稼ぐことが出来る。
なんと、TG-1にはコンデジとしては上限6400という夢のような仕様を持っているが、問題は通常ISO値が上がるとノイズが増えて画像が破綻していくということである。

センサーの大きなDSLRであれば6400くらい問題にはならないのであるが、肝心のセンサーが豆粒のような1/2.3型CMOSなので相当厳しそうだ。

今回のブログの趣旨はこの高感度耐性がどの辺まであるのかを見るのがその旨である。

Pon5

被写体はいつものイヌの置物であるポン様にお願いする。
被写体までの距離は2mに固定。
ホワイトバランスはオート、手振れ補正機構はOFF、タイマー2sで撮影を行った。
写真は全てワイド端である。

【高感度撮影】

TG-1のISO値は100・200・400・800・1600・3200・6400までの7段階あるため、各ISO値の画像と、その中央部のトリミングを載せておく。
分かりやすいように中央部のトリミングの方を大きくした。(クリックで拡大となる)

ISO100
20120618c1 20120618b1_2

ISO200
20120618c2 20120618b2

ISO400
20120618c3 20120618b3

ISO800
20120618c4 20120618b4

ISO1600
20120618c5 20120618b5

ISO3200
20120618c6 20120618b6

ISO6400
20120618c7 20120618b7

これらの写真からはISO800までは変化が少ないが、ISO1600から急速に画質が悪化している。
1600あたりから細かいディテールは失われ始めている。
特に破綻の激しいのが3200以降だ。
すでに細かい部分はのっぺりとした状態だ。
ISO6400ではすでに画面全体が塗り絵のような状態で、余程の緊急性でなければ使わないであろう。

【FT4との比較画像】

単独で見たところで分かりにくいと思うので、今年の3月に発売になったばかりのFT4と比較してみようと思う。
因みにFT4はISO1600までしか設定できない。
(クリックで拡大)

ISO100
20120618f1

ISO200
20120618f2

ISO400
20120618f3

ISO800
20120618f4

ISO1600
20120618f5

【オマケ】ISO3200/6400
20120618f6

著明な違いはなく、殆ど同じようだ。
だが僅かではあるが、パナソニックFT4の方が高感度補正が上手い気がする。

ISO1600ではイヌのマズル周囲や目の周囲の皺襞に差があるように感じる。
この辺はセンサーサイズや画素数(GT-1:1200万画素/FT-4:1250万画素)の違いもあるのだろうか。
ちょっと私には分からない。

自分的にはこのタフネスコンデジの使い道を考えるとISO1600程度までではないだろうか。
1600までなら細かいところを拡大してもさほど気になることはないが、3200になると拡大した部分はぼけたようにあやふやになっている。

コンデジ画質と割り切って、ISO1600までを常用とする。
そして、これにF2.0スタートという明るいズームレンズが付いている。
さらに2mの耐衝撃、12mの耐水圧、-10℃という冷温にも耐えられる。

私にとっては十分満足のいくレベルである。
恐らくは様々なシチュエーションで役に立ってくれるであろう。
いざとなればISO3200や6400でシャッター速度を倍々に上げることが出来るのだ。

まあ界王拳みたいなタフネスコンデジでしょうか。
界王拳の使いすぎは体に激しい負担(画質の劣化)があるので注意が必要だ。

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