EOS M がやってきた
土曜日の仕事が終わってから、早速いつものカメラ屋さんに例のカメラを引き取りにいってきた。
EOS Mである。
以前のブログに書いたとおり、私は22mm/2.0のセットとマウントアダプターを予約していた。
しかし、このキットは10月中旬の発売になってしまう。
そこで、カメラ屋さんの好意に甘えさせてもらい、ズームレンズキットの中から不要なモノは下取りに出すという形を取らせて頂いた。
とりあえず、ブツである。
結構シンプルな作りだ。
同じAPS-Cセンサーが搭載されているNEXのスリムさに驚かされるが、これはこれでぽっちゃり系なかわいらしさがある。
まずは正面画像。
作りは思ったよりもしっかりしており、ヤワさは感じない。
センサーから、やはりAPS-Cはでかいセンサーだなあと感じる一瞬である。
グリップは申し訳程度なものがくっついているが、握ると意外にもしっかりホールドできる。
背面部である。
3型の液晶が見やすそうだ。
とにかく、ボタン・ダイヤルの数が少ない。
EOS M初号機のユーザーインターフェイスを少しいじった後に感じたことは、既存のDSLRユーザーからの取り込みと言うより、コンデジユーザーからのそれに重きを置いたように思われた。
軍艦部を見たときにあれっと思ったことがあった。
モードダイヤルが付いていないのだ。
それに絞り値やシャッター速度を変更するダイヤルも見当たらない。
この辺から、ちょっとEOS Mに対して懐疑心が生まれ始めた。
底面部である。
三脚穴は、キチンと光軸上にあるのでグートだ。
だが、今回のEOS Mで最も驚かされたのは、バッテリー蓋の部分である。
この写真だけを見ると、中央部のボタンをスライドさせるとロックが外れ、それから蓋が開くのだろうと思いませんか?
実はこのボタン、固定されていてスライドできないのだ。
このカバー全体を指でスライドさせればいいだけである。
中央部ボタンのエンボスは、"滑り止め"そのためだけの理由だったのだ。
ではこのスライドボタン「のようなもの」は何なのか?
まさか天下のキヤノンが、それっぽく見せるようなただの飾りをつけるわけがない。
ちょっとじっくり見てみましたよ。
これは、AC電源からボディを起動させるときに使うACカプラ用の接続穴だった。
横に回して開くのだ。
危うく、無理にスライドさせようとして破壊するところだった。
ボディ正面右側の側面には、マイク端子やHDMI端子が付いている。
が、レリーズの端子がない。
まさかEOS Mはリモートレリーズが使えないのかといじくり回していたら、なんとリモコン(RC-6)でシャッターが切れるのだという。
個人的にワイヤレスは好きではないので、是非ともワイヤードのレリーズが欲しかったところだ。
まあ、仕方ないであろう。
次に、EFレンズアダプターを見てみたい。
EOS Mを購入した本当の理由はコレなのだ。
EF400mm/5.6L USMに2倍テレコンをつけるとF11になってしまう。
そうするとDSLRによる位相差AFが働かないのだ。
太陽や月撮影で毎回マニュアル撮影は実に疲れるので、コントラストAFであるEOS Mには非常に期待している。
最後にレンズEF-M22mm/2.0STMである。
色はブラックではなく、オリーブドラブを黒に近づけたような、洒落たカラーである。
まあ、レンズは直に性能チェックを記事にしたいので今回は割愛しておこう。
因みにEF-Mレンズは普段は絞りが開いていない。
最大絞り値になっているようだ。
マイクロフォーサーズレンズや、EFレンズは普段から開放状態でレンズ内のチェックがしやすかったのだが、これは一体どうしたことか。
センサーを外光から守ったり、無駄に絞りがシャカシャカ動かないようにしているのだろうか。
これはボディにレンズを取り付けて電源を入れると絞りが開放になる。
NEXのレンズはどうなのだろう。
今度見てみよう。
というわけで、夕方だったのであるがちょっと実写してみた。
やはり言われているようにEOS Mはフォーカスが遅い。
22mm使用時ではLumix G20mm/1.7と同じくらいか、少し遅いくらいか?
ハッキリと比較していないので断言はし辛い。
カメラ屋さんで同包されていたEF-M18-55mm/3.5-5.6 IS STMを取り付けてAFチェックをしてみたが、明らかに18-55のAFが速く実用的だ。
それに使い始め当初、絞り優先撮影が出来なくて切れかかった。
キチンと背部液晶でAvモードに設定すればできるのだが、それが分かるのに数分の間、蚊の飛び回る場所で刺されまくってしまった。
もう少し分かりやすいユーザーインターフェースをお願いしたい。
あと、AFは18-55mm/3.5-5.6より22mm/2.0のほうが明らかに外す。
このEOS Mを実用的に使うならば、18-55mm/3.5-5.6 IS STMは外さない方がいい。
22mmのみではフラストレーションが溜まる「かも」知れない。
被写体によって合致率は異なるであろうが、至近でのネコなどの動きモノにAFの遅い22mmは厳しい。
EOS M+EF-M22mm/2.0STM 動かれるとつらい
ジッとしているとき、あるいは距離を開けての撮影が無難だ。
タッチパネル撮影ではどうだろう。
キヤノンのミラーレスEOS MはAFの速度・精度が欠点だ。
APS-Cという大きなセンサーを選択したが故の試練であろう。
ちょっとRX1が心配になってきた。
とりあえずはミラーレスによるネコ撮り単焦点ならば、マイクロをお勧めする。
(NEXやQは所持していないので分からない)
言いたいことはいくつかあるが、設計上の問題でなくソフトウェア的な問題ならばアップデートによる改善によって大化けしてくれる可能性もある。
EOS Mは早い時点でのファームアップを期待したい。
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