RX1のファインダー考按
再来月の半ばに発売になる予定のフルサイズセンサーが搭載されたコンデジRX1のファインダーについて書いてみたい。
周知の通り、RX1には開放F値2.0の35mmレンズが付いている。
そのレンズは交換式でないため、ボディに固定されているのだ。
しかもズームでない単焦点だ。
RX1はかなりのコアな人たちのハートをガッチリ掴んだのではないかと思う。
まあ、値段がちょっとアレであるが。
単焦点でしかも35mmとくれば、準広角的な画角からしても外付けの光学ファインダーが使えると興奮する。純正ならばツァイスだ。
しかし、アレ? 何か何処かで似た体験をしたような気がする。
そうだったのだ。これはライカX1の時と同じだ。
ライカX1はAPS-Cセンサーを搭載し、レンズは単焦点のエルマリート24mmが取り付けてあった。換算で36mmとなったのだ。
背面液晶による撮影では何か違うと感じて、フォクトレンダーのビューファインダー35mmを購入して取り付けたのだ。
デザインは好きだった。
だが、この外付けファインダーには欠点があったのだ。
何処にピントがあったのか分からない
当然、AFポイント11点を中心の1点に切り換えて使うのであるが、近くの被写体に関してはパララックスの効果で、ファインダーの中心を狙ってもAFポイントがずれている事が多発した。
結局は背面液晶で撮ることが多くなってしまった。
外付けビューファインダーは飾りになってしまったのだ。
RX1のツァイス製OVF(FDA-V1K)は高額(\49,350)である。
覗いたクリアさはきっとフォクトレンダーの比ではないであろう。
だが、さっき述べたように至近距離ではパララックスの問題で、ファインダー撮影は厳しいものになるであろう。
特にセンサーが大きく、レンズの開放値もF2.0と明るいために被写界深度はかなり浅いと思われる。
つまりAFポイントがずれてしまった場合のピントの影響は非常に大きい。
Leica X1 ファインダーを覗きながらフレーミングとピント合わせに失敗した例。下顎のあたりにフォーカスが合っている。
結局自分が光学ファインダーを使うとX1と同様に、RX1もファインダーを覗いたり背面液晶を見たり繰り返しているうちに、OVFではただの飾りになってしまう気がして仕方がないのだ。
だったら最初からEVFにしておこうという気持ちになった。
X1の時には、EVFを非常に渇望していたからだ。
EVF(FDA-EV1MK)ならば、ファインダー内にAFポイントも表すことも出来るであろうし、フォーカスピーキングの確認も覗きながら可能だ。
何よりもファインダー内がそのままの画角で撮影できるのだ。
要は一眼ライクにリアルタイムでフォーカスの確認などに使える。
ツァイス製光学ファインダーはきっと美しい光景を私たちに見せてくれるに違いない。
しかし、そこに現れるのはカメラ情報もAFポイントもフォーカス具合も何も見えない高貴な無垢の世界である。
電子情報の海にズブズブに浸かっている私にとっては非常に敷居の高い世界なのだ。
というわけで、軟弱な私は電子ビューファインダー一択となったのでした。(^_^)
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