DSC-RX1(テスト撮影)
Carl zeiss Sonnar35mm/2.0のレンズが搭載されているRX1。
Sonnarはコシナ製の50mmを使っていたが、ボケが非常にお気に入りの一本であった。
RX1のそれは35mmと準広角に入るのでボケはそれほど見込めないが、それでもCarl Zeissなのだ。
期待しながらいつものテスト撮影を行ってみる。
被写体はいつものぽん様を使う。
被写体までの距離は2m。
ISOは100に固定して、絞り値を変えながら撮影した。
レンズ補正はすべてにチェックを入れてある。
【テスト撮影】
写真は2段に分けて掲載してある。
上は撮って出し、下は中央部と隅角部のトリミングである。
・F2.0
・F4.0
・F8.0
・F16
さすがCarl Zeiss銘柄のレンズである。開放からバリバリに使える。
開放でこそ僅かにコントラストは落ちているが、一段絞ればほぼ解消されている。
中央部トリミングでは、F2.0の開放でこそ若干解像度が落ちている気がしなくもないが、気のせいと言われれば気にならなくなる。
一段絞れば問題ない。
隅角部トリミングでは全絞りで収差が現れている。
色収差だ。
レンズ補正にチェックを入れているとはいえ、若干は出てしまうのか。
まあ、トリミングでこのレベルなので個人的には気にならない。
気になったのが、2400万画素の効果がちょっと微妙だった。
撮影条件かもしれないが、思ったほどの精細さが見られなかった。
【最短距離撮影】
RX1は通常撮影モードと簡易マクロモードの2種類ある。
レンズにあるリングで切り替えるのだが、前者の最短撮影距離は30cm、後者は20cmまでとなっている。
各モードで、開放(F2.0)・F5.6・F11で撮影した。
・30cm(ノルマル)
・20cm(マクロ)
10cm違うだけで、かなり寄ることができる。
それぞれの最大撮影倍率は0.15倍と0.26倍なのでかなり異なる。
ちなみに20cm接写だと、やはり35mmマクロなのでパースがややきつく感じるようだ。
開放でのボケはやはり思っていた通り美しい。
二線ボケ傾向もなく、きれいにまとめている。
絞り込んでも開放が良い分、それほど極端な画質の改善は現れない。
やはりよくできたレンズだ。
コンパクトでよく写るSonnarレンズ。
ただ、最強の35mmと言うわけではない。
35mmレンズという焦点距離だけの比較をすればEF35mm/1.4L USMのほうが私好みである。
まあ、口径も違うしサイズも異なるし、最大撮影倍率も違うので単純な比較は無理があるが、同じF2.0の最短距離撮影の比較写真を出してみたい。
しかし、EF35mm/1.4L USM単体よりも100gほども軽く、レンズ+ボディでこのサイズに収まっているRX1は、この僅かな差を十分にひっくり返すほどのアドバンテージを持つ。
コンデジやそれに毛の生えたようなデジカメは、RX1に簡単に熨されてしまうだろう。
RX1があれば高級DSLR+大口径単焦点レンズの画質と同等だというわけではないが、フットワークの軽さの中にコンパクトな35mm/2.0を搭載し、しかもそれがCarl ZeissのSonnarレンズとなれば、このカメラを持つ意味も見えてくるのではないかと思うのだ。
私はAF合焦率以外であればRX1には十分満足している。
« 友人も知っていたRX1 | トップページ | 「ソニー」 カテゴリーを追加 »
コメント