OM-Dを使った都心の天体撮影
最近はRX1の記事ばかりなので、たまにはマイクロの記事なども。
ちょうど1週間ほど前のことになるが、仕事帰りに空を見上げると東京の夜空とは思えぬほどに星が見えていた。
この日はちょうど新月で、南に目をやるとオリオン座の腰の辺りの星雲が都心では見たこともないほどによく見える。
この透き通るほどによく見える夜空が、自宅に帰るまで維持されているとは限らない。
都心で天体撮影ができるかもと思いながら、職場にUターンしてカメラ機材を探した。
この時点でバッテリーが使えるカメラはオリンパスのOM-Dのみであった。
肝心のEOS60Daは空っぽだ。
とりあえず、この場にあるマイクロの望遠レンズはM.ZD ED75mm/1.8だけだ。
一応コレで撮影してみましょう。
以前にも述べたが、この場所からは北極星が見えない。
なので赤道儀がここでは使えないのだ。
OM-DのISO感度をギリギリまであげて、開放による極力高速シャッターで写すしかない。
Olympus OM-D+M.ZD ED75mm/1.8
ふむ、換算150mmによるISO3200、SS2.5secでもなんとか写るようだ。ただ、M.ZD ED75mm/1.8も開放で撮影すると結構収差が目立つ。
左上方にオリオンの三つ星が、右端に一等星のリゲルが見える。
オリオン大星雲(M42)は中央部に見える煙のようなものだ。
Olympus OM-D+M.ZD ED75mm/1.8(トリミング)
トリミングしてみる。
あー、やはり少し動いてますねえ。
まあ、換算150mmでSS2.5秒だから仕方のないところではありますか。
しかし、OM-Dではきれいな赤色は出ないようだ。60Daが稼働できないのが悔やまれる。
そこで欲を出してもう少し画角の狭い望遠レンズを持ち出してみた。
キヤノンのEF400mm/5.6L USMである。換算で800mmとなる超望遠だ。
ただ、テレコンを付けるとF11になってSSが稼げなくなるため、このまま直結の800mm望遠として使用する。
今はあまり使わなくなったマウントアダプターを探してきて取り付けた。
とにかくオリオン大星雲を探し出すのに苦労する。
シューに取り付けるスコープタイプのダットサイトが欲しいところだ。
Olympus OM-D+EF400mm/5.6L USM
かなり大きく写し出すことができた。
ISO3200、シャッター速度は無理してSS1秒。
光量が足りず星雲は若干小さくなってしまったが、75mmよりも赤色がきれいに写っている。
とてもじゃないが、M.ZD ED75mm/1.8と同じ条件にしてシャッター速度を決めると、20秒以上の露出になるため赤道儀がないと無理なのだった。
Olympus OM-D+EF400mm/5.6L USM(トリミング)
トリミングである。
星雲写真として出すには恥ずかしいレベルであるが、赤道儀がない状態で換算800mm撮影ができたと考えると今の時代はすごいとしか言いようがない。
とりあえず手元にあった使える機材だけを引っ張り出して撮影したのであるが、それなりに撮れてしまうことに驚いた。
今回、EOS60Daのバッテリーが空っぽだったことが残念である。
また、いつの日か都心で澄み渡る夜空が見られたときには、是非とも専用機材で再挑戦してみたい。
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