GH3とGX7の高感度比較
しばらくの間、手元にGX7がなかったので堰が切れたようにGX7ネタを書いていこうと思う。
まずは、パナソニック最新鋭機であるGX7の高感度対性は如何ほどのものなのか、GH3をコントロールとして見てみたい。
本来は、GH3とGX7は同じ環境下で撮影を行い比較するのが筋なのであるが、生憎GX7の代わりに手放してしまったため、過去のデータを引っ張り出して対処する。
一応レンズは同じLeica DG Summilux25mm/1.4ASPH.を取り付けて、絞りも同等にする。
だが、微妙にホワイトバランスが異なってしまったので参考になるかどうか・・・・。
【比較テスト】
各ISO値で1段ずつずらして比較した。
写真は分かりやすくするために中央部をトリミングしてある。
左がGH3、右がGX7である。
ふむ、最低感度はやはり奇麗にまとめ上げていますね。
あれ?なんか雰囲気がかなり違う。
カラーバランスなどではなく、被写体のもつデータの情報量に差があるような気がする。
もちろん、GH3の方がGX7より上と言う意味で書いている。
この辺りでGX7の方に、僅かに解像度の低下が見られ始める。
犬の額部分が分かりやすい。
GH3の方にも僅かに解像度の低下が見られ始める。
ISO800のGX7と同レベルか。
GX7の方はさらに少しずつ解像感が失われていくのが分かる。
だが、まだまだレベルは十分だ。
ちなみに等倍で見ると、この辺りから双方にノイズが目立ち始めるのが分かる。
が、全然気にしなくて良いレベルではある。
ISO3200
GH3/GX7
GH3はまだ余裕が見られるが、GX7は犬の額だけでなく、マズルや頬部の皺壁が消失しつつある。
マジですか・・・・?
ノイズは双方とも少しずつであるが増えている。
まだまだ許容範囲だ。
ISO6400
GH3/GX7
さすがにISO6400ともなるとノイズはかなり目立ってくる。
もうこの画像では使えないと言う人もいれば、まだまだいけますよと言う人もいるだろう。
私はギリギリかな。
解像感に於いては、さすがのGH3もアラが見えてくる。
GX7は能面のような犬になってしまっている。
また、GX7では犬の鼻の頭にカラーノイズが目立ち始める。
ISO12800
GH3/GX7
さすがにこのレベルまでくるとノイズまみれである。
解像感ももはやないに等しい。GH3もGX7も同じような感じだ。
GH3にもカラーノイズが出始める。
双方共に同じくらい画像は破綻している。
一応、ISO25600も「撮れますよ」というレベルだ。
このISO値で、云々言うのは酷というモノだろう。
でもコントラストは比較的保たれていますね。
良い傾向です。
【まとめ】
ノイズはGH3と同等レベルとみて良いと思う。
かなり奇麗にまとめ上げているようだ。
だが、気になるのは高感度時の解像感の低下だ。
GH3よりも1段以上低く感じる。
そして気になったのが情報量というか、GX7のダイナミックレンジがGH3よりかなり低い気がする。
被写体の質感がまるで違うのだ。
Panasonic DMC-GX7+Leica DG Summilux25mm/1.4ASPH.
巷ではGX7の素晴らしいスペックが色々語られているようである。
いいことだ。
私の好きなパナソニック機が褒め称えられているのは嬉しい限りである。
だが、今回の結果から個人的に言わせて貰うことは決してポジティブなことではない。
ハッキリ言ってGX7は期待外れだった。
私はGH3を手放してGX7を購入したことを後悔している。
近いうちにGX7は手元からなくなるかもしれない。
Panasonic DMC-GX7+Leica DG Summilux25mm/1.4ASPH.
今回のチェックで、写真撮影に関してはGH3の方が圧倒的に優れていると感じたのだ。
あのGH3の階調の広さを見たら・・・・。GX7・・・・、ああ・・・・(泣)
もし、パナ製の高品位マイクロ機を考えているならば、GH3をおすすめする。
OM-D(E-M5)に引けを取らず、良好なホールド感を得られる満足度の高い機種だ。
今回、高感度耐性を見るつもりだったのだが、低感度の時点から階調の差に愕然とした。
もちろん、撮影日時や天候が異なるために、今回だけの検証で結論づけるのは時期尚早であろう。
実際に異なる被写体で一般撮影したものでは、GX7とGH3にはっきりと現れる違いは見当たらない。
しかし、斯様な結果が出てしまったが故に、GX7を持ち出すモチベーションが低下してしまったのだ。
多分、GH3とはセンサーの違い・・・・かな?と感じている。
パナ製の色合いは大好きなんですけどねえ。
極端に割り切って、GM1でも購入しようかしら。
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いつも楽しみに読ませて貰っています。
GX7は、発売前の風景サンプルから、低感度でも違和感ある画質だなーって思ってました。
でもネット上のレビュー読んでると高画質と書いてあるし、勘違いかと考えていたのですが、
やっぱり……ですか
投稿: uuya | 2013年10月 2日 (水) 01時38分
軒並み評価の高いGX7ですので、こういう記事を書くのはちょっと躊躇しましたがどうなんでしょう?
袋だたきにあったりして。
>発売前の風景サンプルから、低感度でも違和感ある画質だなーって思ってました
す、凄いですね。
私は検証するまで、その辺のものを撮影しながら「ああ、いいじゃない~」なんて思ってました。
このGX7は撮ってて楽しいカメラですが、メインにするにはGH3やOM-Dに慣れた人からすると厳しいかもしれませんね。
投稿: ちぇりた | 2013年10月 2日 (水) 02時10分
今回の撮影環境は皺のディティールが消えるようなライティングですね。
比較するには環境が違いすぎる気がしますのであまり気を落とさずに…
私がGX7を使っていて気になったのはちょっと露出がオーバー気味になる点ですね。
なのでこれまでよりも一段下げて撮る事が増えました。
SS稼げるので良い事なんですが(^-^;
投稿: kk | 2013年10月 2日 (水) 02時35分
そう言っていただけるとなんか安心しますね。
ありがとうございます。
露出の件は私も感じました。
でも使っていて楽しいカメラですからね。
もう少しつきあってみようと思います。
投稿: ちぇりた | 2013年10月 2日 (水) 03時01分
つい一ヶ月程前にGX7を購入しました。
購入前にこのページはチェックしてたのですが…
色々設定をいじったり、
単焦点レンズを追加購入したりして使い込んでみたのですが、
確かにダイナミックレンジという「幅」はAPSC並に躾けてあるけど、
詰まっている色数(階調数?)が少ないような、そんな感じを払拭できませんね。
どうにもコクがないというか…
通勤鞄に入るので、これからも愛用していく予定ですけどね。
投稿: アバシリン | 2014年8月19日 (火) 00時42分
アバシリンさん、こんばんは。
確かにダイナミックレンジを広げると、俗に言う「眠い画像」になりがちに、かといってコクを求めすぎると色飛びしやすくなる可能性が出てくると思います。
以前、フジのS5Proを愛用していたときにはその傾向が強く現れていて、どの辺りでバランスを取ろうか色々考えたものですが、今の機種では上手に中庸的にと言いますか、あまり気にならないほど改善されたようです。
このブログ記事ではGX7を結構こき下ろして書いてしまいましたが、色々使っているうちによく出来たカメラだと感じるようになってきました。
何しろ手放した後に買い戻してますから。
アバシリンさんも使っているうちにGX7の良さを再認識できますよ。
私もカバンに15mmレンズを付けて放り込んでいます。
現時点で残念なのはボディ内手振れ補正が貧弱なことですか。
投稿: ちぇりた | 2014年8月20日 (水) 00時51分