EF-M 11-22mm/F4-5.6 IS STM(スペック)
本来であれば現時点でのEOS Mマウントには殆ど興味がなかったのであるが、山カメラとして再認識されつつあるEOS Mにもう一度脚光をあててみようというわけである。
現行機種のEOS M最大のウイークポイントはAFの遅さだ。
ファームアップである程度の改善はなされたものの、同じミラーレスであるマイクロのAF速度に比べたらそれなりの差があることは仕方のない事実である。
だが、望遠レンズならいざ知らず、F値の暗い広角ズームならばさほどAF速度に不満が出るほどではないのではないかと考えてみた。
つまりEOS Mボディは月や太陽撮影以外に、広角主体の「登山用カメラ」として第二の人生を歩めないかと言うことなのだ。
レンズサイズはφ60.9×58.2mm、重量は220gとAPS-Cサイズのセンサーを持つ割には比較的軽量小型に作られている。
もちろん、インナーフォーカスだ。
このレンズの特徴は、広角ズームであるにもかかわらず、手ぶれ補正であるイメージスタビライザー(IS)が搭載されていることである。約3段分だそうだ。
この意義は大きい。
何しろシャッター後のブラックアウトが長いEOS Mでは、つい反射的にカメラを動かしてしまう。
ISが付いていても関係ないのであるが、気分的にね。ちょっとね。
レンズ構成は9群12枚。
非球面2枚とUDレンズ1枚を使用している。
写真
フィルター径はお財布に優しい55mm。
山に持ち出すことを考えているのでフィルターは必須だ。
絞り羽根は7枚である。
最短撮影距離は15cm。
最大撮影倍率は0.3倍と超広角なのにそこそこ寄れるのが嬉しい。
このレンズはフードが付属していない。
EW-60Eという型番のフードを別途購入する必要がある。
さて、このレンズ最大の特徴といえることなのであるが、このままでは撮影できない。
沈胴式レンズなので、鏡胴を伸長させてからでないと撮影不可能である。
レバーをスライドさせると鏡胴を回転させることが出来る。
○マークが11mmの印字を超えるとカチリとロック音がして撮影可能となる。
つまりズーム鏡胴がせり出した状態で撮影を行うのだ。
キヤノンでこのタイプのレンズを出したのは初めてじゃないかな?
ちなみにテレ端・ワイド端で鏡胴の伸長具合が僅かに異なる。
が、伸びしろは殆ど変わらないとみていいだろう。
伸ばした状態では16mmあたりが最も短くなると思われる。
今年の夏に発売になったばかりのEOS M専用広角ズームであるが、なかなかどうして画質の評判がよろしいようだ。
F値可変の暗いズームであるが、その分軽量化に成功しており手軽な撮影にはもってこいと思われる。
最近の登山撮影スタイルは、すっかりコンデジ持ちになってしまった。
由布岳撮影に於いて、GH3のEVFを覗きながらの撮影スタイルは一度もなかった。
私にとってはEOS MやGM1のようなボディで十分なのだ。
そんな中で、片手持ちでも撮影可能な手ぶれ補正が内蔵された僅か220gの超広角ズーム。
急な斜面で、ガレ場で、鎖場で(ちょっと無茶ですね)片手でも撮影可能なこの広角ズームに対する期待値は高い。
次回はこのレンズのテスト撮影を行いたい。
EF-M 11-22mm/F4-5.6 IS STM
スペック
テスト撮影
実写と感想
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