Ai Nikkor45mm/F2.8P(テスト撮影)
今日は久し振りにニコンレンズのテスト撮影を。
Dfを購入する直前に手に入れた有名なNikon謹製のパンケーキレンズだ。
スナップ撮影などに便利なレンズである。
マニュアルフォーカスレンズであるが、比較的新しく21世紀に入ってから発売された。
同時に発売されたのがマニュアルフォーカス専用のフィルムカメラFM3Aであるから、AF全盛の時世から見ればやや趣味性の高いモデルであったと言える。
と言うわけで早速テスト撮影である。
例の如く犬の置物を被写体とする。
距離は2m、カメラボディはDf、ISOは100に固定しWBはオートに設定した。
各絞り値にてレリーズを用いて撮影した。
【テスト撮影】
比較的新しいレンズの部類に入るためか、開放からコントラスト・色乗りに問題はない。
ビネッティングが若干見られるが、個人的には好きな雰囲気なのでレンズの味わいとして楽しんでいる。
中央部と隅角部のトリミングだ。
中央部は解像感もよく、スナップ撮影として使うには十分すぎるほどである。
隅角部も多少解像感は落ちるものの問題なく使えるレベルだ。
2段ほど絞り込むとビネッティングは消失する。
F4.0でも殆ど気にならない。
コントラスト・色乗りは開放とさほど変わらない感じだ。
トリミング画像では、開放に比べ僅かに解像度がアップしている。
F11まで絞っても、それほど違いは出ないようだ。
被写界深度とボケの差ぐらいだろうか。
F11にしても解像感に問題はあまり出ない。
F22まで絞れば回折現象で差は見られたと思われるが、十分すぎるほどの性能を有しているようだ。
【最短距離撮影】
最短撮影距離は45cm、最大撮影倍率は0.13倍なので非常に寄れるレンズというわけではない。
だが、ボケは思ったよりも美しく、パンケーキと馬鹿に出来ない性能を秘めている。
点光源は開放では口径食が目立つものの、絞り込むと円形のきれいな光源になる。
F11まで絞るとさすがに7枚絞り羽根の構造が見えてくる。
【まとめ】
なかなかどうしてよく出来たレンズである。
ボケもキレイで文句はない。
敢えて苦言を呈するならば、やはり少し寄れないということであろう。
お気に入りのAF-S58mm/1.4Gと比べると少し寄れるのであるが、最大撮影倍率があまり変わらないので結果的には同じ感じなのかもしれない。
ウルトロン40mm/F2.0という他社製パンケーキレンズという手もあるが、こちらは暖色系の独特の色合いになるのであまり興味はそそられない。
マウントは異なるが、キヤノンのEF40mm/2.8STMというパンケーキがある。
こちらは30cmまで接写が可能で、最大撮影倍率も0.18倍まで寄れることが出来る。
しかもAF搭載だ。
ああ、こうしてみると最強のスナップパンケーキはキヤノンなのか。
だが、クラシカルデザインであるDfにこのレンズをつけるとまたこれがよく似合う。
老眼の身に厳しいMFレンズで、且つ寄ることも苦手なNikonのパンケーキレンズ。
それでいながら、ついこの組み合わせで使ってしまうのは何故なのか。
このマゾヒズムを奮い立たせるような怪しげなモチベーションを引き出すのは、やはりレンズ・ボディの持っている雰囲気であろうか。
【おまけ】
45mm F2.8P特有の現象なのかどうかは分からないが、Dfのライブビューで開放撮影すると露出が狂う。
何度やっても同じ傾向なので、Dfはファインダー撮影専用機として使っている。
Ai Nikkor45mm/F2.8P
スペック
テスト撮影
実写と感想
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