Ai AF Nikkor 35mm f/2D(テスト撮影)
コンパクトでAFが効いてDfに似合うデザインというだけで決めてしまったAiAF35mm/F2Dであるが、様々なレビューをみてまわるとなかなか評価は上々のようだ。
ニコンさんには申し分けなかったのだが、今更ながらにDfで扱うDレンズを新規購入するのもなんなので、今後も引き続き中古で探していこうと思う。
繰り返すが、ホントに申し分けない。>ニコンさん
さて、いつものようにポン様を被写体に撮影テストを行おう。
ボディはNikon Df、被写体までの距離は2m。
絞り優先モードで各絞り値にてISO100で撮影。
WBはオートである。
【テスト撮影】
驚くべき事にこのような古いレンズでも開放から色乗りがしっかりしている。
さすがに隅角部の解像感低下やシェーディングは目立つものの、中央部がしっかり解像しているので個人的なDfメインレンズとしては十分である。
トリミングで中央と隅角部を拡大してみる。
中央部は程々に解像している。
背景のボケはSP24-70mm/F2.8VC(A007)に近い傾向があるかな?いやもう少し柔らかいか。
隅角部はシェーディングが著しく、且つ結構コマ収差も激しい。
解像度も弱々しいが、こんな感じもちょっと好きだったりする。
シェーディングはかなり目立たなくなってきている。
2段絞ると解像感もグッとアップする。
開放に比べて中央部解像感は更に改善する。
置物のすう壁もハッキリ解像し、咥えている看板の木目もハッキリと分かる。
隅角部ではコマ収差はほぼ消失する。少し色収差が出ているようだ。
解像感は一気に改善してきた。
シェーディングは消えたようだ。F5.6辺りで分からなくなる感じがする
ボケ具合を除けば、F4.0とさほど変化はない感じである。
コントラストや解像感はF4.0とあまり変わらないようだ。
隅角部は最も解像感が高い。
四隅までこのレンズでカッチリ撮影するならF8辺りが良さそうだ。
回折現象が生じていると思われるが、あまり著明な変化は見られない。
拡大するとやはり解像感は低下している。
が、ほんの僅かだ。気にするレベルではないだろう。
隅角部も同様だ。
【最短距離撮影】
最短撮影は25cmから可能である。
最大撮影倍率は0.23倍ほど。
F2.0(開放)/F16
目玉にピントを合わせて撮影した。
さすがに近接になるとボケもキレイになってくる。
まあ、これはどのレンズにも言えることなのであるが。
開放の点光源には口径食が目立つ。
2段(F4.0)まで絞ると口径食は目立たなくなるが、1段絞っただけで円形絞りは正七角形に変化する。
点光源をアップしてみる。
非球面を使っていないせいか同心円紋様は見られない。美しい。
絞り込んだ正7角形もなかなかのものだ。
以前、MacroElmarit R60mmを使っていたときは正六角形の点光源だった。
あれをとても気に入り、敢えて出していたのを思い出す。
【まとめ】
短い結論を出せば、開放から色乗りのいいAi AF Nikkor 35mm f/2Dはやはり光学的には古いレンズだ。
中央部は問題ないが、辺縁部などは絞り込まねば解像感は得られない。
フィルム時代はこのようなレンズはザラだったはずだ。
スナップや人物撮影の画像では隅々まで見ることはなかったので開放でも全然気にならなかった。
風景などはベルビアと三脚を使ってF16や22で撮影したため隅々までカッチリ撮れる。
このようなレンズを使っていても全く不便さを感じなかったあの頃の懐かしさが、こいつをいじくり回しているときふとこみ上げてきた。
これは当時の気持ちをちょっとだけ思い出させてくれるノスタルジックなレンズなのだ。写真の写りもほのかにそのような雰囲気を残していてくれる。
あの頃のカメラは面白かった。
だが、フィルムを使い切るまでASA変更不能という、今から考えると致命的な使いにくさを持つフィルム機に今更戻ることなど出来ない。
ところがNikon Dfの出現により、この鬼門が取り除かれた。
フィルム機ライクで接写可能なSLRデザイン。
ASAの悪夢をエクソシストした超高感度対応のISO。
まさにこのノスタルジックなレンズにカンフル剤を注入するようなものだ。
今風デザインのカメラとの組み合わせではこの気持ちは半減してしまう気がする。
日光江戸村で髷と着物と脇差しをさして歩くような気持ちだろうか。
コスプレ・・・・とはちょっと違うかな?
いや同じか?
どっちだ?
まあ、いいや。
なんかAi AF Nikkor 35mm f/2Dのまとめが関係ない方向に行ってしまった。
Ai AF Nikkor 35mm f/2D
スペック
テスト撮影
実写と感想
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