M.ZD ED 40-150mm/2.8 PRO(スペック)
前評判が相当高かったので発売日の在庫が心配だったのであるが、無事手に入れることが出来た。
予定外のモノまで購入してしまったが。
このレンズは換算80-300mmの焦点域を持つF2.8通しの大口径望遠ズームだ。
近い焦点域のズームにパナ製のコンパクトな45-175mm/F4-5.6があるが、こちらのズームはやや暗い。
高感度撮影が苦手なセンサーサイズを持つマイクロフォーサーズでは、開放値の明るいレンズは強力なアドバンテージを持つ。
センサーが小さいが故に大口径望遠ズームでありながらこのサイズ・重量に納められたことのありがたみをヒシヒシと感じるのだ。
それではそろそろ本題に。
先にも述べたが本レンズは換算80-300mm/F2.8相当の能力を持つ。
それでいてサイズは160x79.4mm。重量は驚きの760gだ。
(三脚は別で120gほど)
質感は実にしっかりとしている。
オリンパス特有のPRO仕様のなのが分かる。
レンズ構成は10群16枚。
非球面EDレンズ1枚、非球面レンズ2枚、スーパーEDレンズ1枚、EDレンズ3枚、HDレンズ1枚と、構成レンズの半分が特殊レンズだ。
ボケはともかく、解像感に関しては期待が持てそうだ。
フィルター径は「マイクロにしては」大口径の72mm。
マイクロのレンズにはフィルターは付けないというマイルールを破らせるほどの存在感を持つ前玉。
9枚の円形絞り羽根を持つ。
後玉の脇には中国製の印字が滲む。
ズームリングは適度な重さがあって実に回しやすい。
なんと言ってもキヤノンズームと回転方向が同じなのがよろしい。
回転角は約90度。
ワンアクションでワイド端からテレ端まで回せるのが有難い。
また、このズームには「MFクラッチ機構」が取り付けられている。
言ってみればトキナーレンズと同様なマニュアルフォーカス機構で、バイワイヤさながらのフォーカシングが可能なのだ。
パナ製の35-100mm/F2.8望遠ズームは、至近距離で一度フォーカスが迷うとそのエリアの復帰が実に大変なのだ。
だが、このMFクラッチ機構があるおかげで、このマイクロ特有のストレスから解放される。
これと同様の機構をマクロレンズにも付けていただきたい。
パナさんのライカ マクロエルマリートIIに是非是非。
さらに驚くべきは最短撮影距離がテレ端(換算300mm)に対し70cm。
レンズ先端から50cmしかないのだ。
最大撮影倍率は、換算にして驚愕の0.42倍。
殆どハーフマクロズームと化している。
望遠レンズでありながらこれだけ接写が可能だと背景は相当ボケる。
ただ、特殊レンズが相当数使われているので、ボケの質に関してはテスト撮影で確認しておきたいところだ。
このレンズに付属しているフードがこれまた巨大である。
オリンパスの60mmマクロのフードと同様の作りなのだが、こちらはサイズ的に見てもデカい。
装着するとフォーサーズの150mm/F2を思い出すようだ。
このフードの方がマクロよりも丁寧に作られており、リングを捻りながらフード部を前後にスライドさせる。
少し雑に扱うと簡単に外れてしまうので、個人的には太くなるだけのこのフードは使わないかなあ。
レンズの逆光耐性がしっかりしていると良いなあ。
まあ、このレンズはまたテスト撮影していないので光学系に関しては何も言えないが、以下の点から非常に高い実力を秘めているズームと言えるだろう。
・換算80-300mm F2.8ズームでありながら160x80mmのサイズ、760gの重量
・ミラーレス特有のフォーカシングストレスを軽減するMFクラッチ機構搭載
・レンズ先端から50cmの撮影が可能なハーフマクロクラスの接写能力
いや、テスト撮影が楽しみになってきた。
このレンズはヤバそうだ(いい意味で)。
M.ZD ED 40-150mm/2.8 PRO
スペック
テスト撮影
実写と感想
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