M3が発売されてからすでに二ヶ月が経過しようとしているこのタイミングで、敢えて語り尽くされているであろう高感度を今更チェックするのもなんであるが、せっかくシルキーピックスがM3に対応してくれたこともあるので、一応私的に備忘録としても活用している当ブログに於いては今更ながらでもアリアリと捉えている。
まあ前振りが長くなったが、要はいつもの高感度テストである。
まずは例のごとく犬の置物であるぽん様を被写体としていく。
カメラとの距離は2mに固定。
ボディはEOS M3、レンズはEF35mm/1.4Lを使用。
絞りはF8に固定して、撮影はISO100から12800まで一段ずつリモコンレリーズで行った。
WBはオート。
Canon EOS M3+EF35mm/1.4L USM
まあ、見て分かる通りまだ桜の花びらが散乱している。
4月上旬の撮影データだ。
この日は太陽が雲に見え隠れしている状態だったので、露出はチョット微妙かも知れない。
だが、すでに蚊が大群で飛び回っている環境下で再び撮影をするまでの気力はすでにない。
【テスト撮影】
最近の高感度の補正はよく出来ているので、中央部トリミングについてのみ話を進めていきたい。
画像はクリックで拡大される。
ISO100
ど素人の私が気にする被写体のポイントは3つ。
1.犬の表面にあるすう壁、或いは咥えている看板の木目の解像度とコントラスト。
2.犬の被写体の境界部。
3.木の幹など黒い部分の暗部ノイズ。
この辺りを中心に感想を述べたい。
ISO100では、さすがにどの点も文句はない。
色のりも十分でコントラストもしっかりし、境界部もきれいでノイズも分からない。
ISO200
ISO200でも殆ど100と変わらない。というか違いが分からない。
ブラインドテストで当てる自信は無い。
ISO400
犬のすう壁に僅かな差が現れるが、まあ気にしなくてよいレベルであろう。
他の部分はあまり変わらない。
ISO800
トリミングで変化が出てくるのはこの辺からだ。
もちろん、まだ全然問題ない画質を維持している。
1.の部分は看板、すう壁の細かい部分が不明瞭になりつつある。
コントラストはちょっと落ちたかな?が、まだまだ十分維持している。
2.3.に関してはまだまだいける。
ISO1600
ISO1600になると、被写体の表面の不明瞭感が増してくる。
全体像で見ると変化は全く分からないが、拡大すると少しずつアラが見えてくるといった感じだ。
もちろん、ジロジロ見ないと分からないレベルではあるが。
2.の境界部が僅かに低下、3.に関してはノイズはありそうだが自分的には全く問題ない。
ISO3200
ここまで来ると拡大像からは結構分かるようになる。
1.からは解像感の劣化、コントラストの低下が見られる。
2.の境界部はまだまだ粘っている。
3.のノイズがここに来て目立ち始めたように感じる。
ISO6400
さすがにISO6400にもなると、トリミングではひいき目に見るのも厳しくなってくる。
1.コントラストはそれなりに頑張ってはいるが、解像感のさらなる劣化により総合的なイメージから「あぁ・・・」と言った感じかな。
2.の境界部はこの辺から微妙になってくる。
3.のノイスは意外にも頑張っている。
だが、被写体のいくつかからカラーノイズが現れ始めた。
ISO12800
まあ、ISO12800での撮影は臨時ではあり得るであろう。
1.は共に劣化、2.3.の不明瞭感もさらなる増加と言ったところか。
まとめてサムネイルを作ってみた。
個人的にはISO1600までは余裕だ。
3200は等倍鑑賞やトリミングを考えなければ可と言ったところだろうか。
トリミング画像のみを見ていると厳しく判断してしまうが、全体像を見ると結構高感度でもいけるような気がしてくる。
ついでに全体像のサムネイルも作ってみた。
キヤノンの画像エンジンが優れているのか、ぱっと見ではいずれも差が無いように感じる。
よく見るとISO6400以上は若干のコントラスト低下が見られるが、全体像をみるだけであるならかなり破綻を防ぐ処理をしているのではないかと思われる。
Canon EOS M3+EF Macro100mm/2.8L IS USM
【まとめ】
なかなか良いセンサーと画像エンジンだと思う。
ベッタリと塗りつぶしてノイズを誤魔化すというやり方ではなく、かなり正当派な画像処理を行っているのではないだろうか。
私好みの絵作りである。
キヤノンシステムを持っていて良かったと思わせる結果だ。
次期5D4の発表が楽しみになってきた。
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