ポタ赤を再考する10(角度計・後編)
購入したスーパースラントは、このナノトラッカーのシステムに組み入れることで「ある程度」の仰角の精度を上げられればという目的で購入したモノだ。
なるべく「素早く」、「簡単」に、それでいて「軽さ」も追求してきたポタ赤シリーズであるが、最近は精度をねじ込んだせいか微妙に重量化しているのが気になる。
では早速本題に入りたい。
今回、取り付ける箇所はビクセンのポーラメーターと同じホットシューのクランプにしたい。
つまりスラントには取り付ける"脚"が必要になる。
因みにポーラメーターの脚は幅が19mmだ。
つまり19mmの丈夫な板状のモノを取り付ければいい。
簡単には外れず、曲がらず、ガッチリと固定されるプレート・・・・。
と言うわけで、トラスコから出ている19型のL字ジョイントをチョイスした。
幅19mm、厚さ2mmのステンレス製プレートだ。
長軸が64mm、短軸は39mmとスーパースラントの角に取り付けるとちょうど良い。
L字型ということで固定も上手くいきそうである。
問題は本体とどのように固定するかだ。
スーパースラントの筐体はプラスチックで、方やプレートは金属であるため互いをボンドで取り付けるのは微妙だ。ちょっとした衝撃で外れてしまうだろう。
プレートには穴が開いているためにビスで取り付ける方法もなくはないが、プレートの穴が大きすぎて、それに合うビスでは大きさがあり過ぎてスーパースラントを破壊してしまう。
いくつかのパターンを考えたが、やはりシンプルなビス固定で取り付けることにする。
本体に影響が出にくいミニビスと、そのままではプレートのネジ穴に固定が出来ないためワッシャーを組み合わせて取り付けるのだ。
ミニビスを取り付ける箇所はスラントの機械部分を避けた。
ビス先端での破壊を避けるためだ。
スラント本体への侵襲を最低限にするため、リューターで前もってビス穴を開けておく。
ミニビスとはいえ、根元までねじ込むとスラント内部に先端部が露出するので、ビスを中央部から切断した。
これで根元までねじ込んでも内部侵襲は極力避けられる。
またビスが簡単に緩まないように、エポキシ系の樹脂製接着剤をビス固定する直前に流し込んで締め上げた。
忙しい作業である。
24時間ほど放置して完成である。
見た目はゴツいが、ガッチリ固定されている。
早速アクセサリシューに取り付けた。
幅も完璧だ。ぐらつきが一切無い。
取り付け位置はスラント底辺中央あたりがいいであろう。
プレシジョンレベラーを回して角度調整を行う。
うん、問題なく自在に調整が可能になった。
1度単位の調整もOKだ。
これは便利ですねえ。
と言うわけで、建築物などで北極星の見えにくい都会でも、方位磁針及びこの角度計を用いれば、「ある程度」の精度を出すことが可能になった。
しかし、プレシジョンレベラーなど予想外の重量アップが重なって、三脚チョイス3本のうちの一つが脱落しそうだ。
まあ、その辺は組み合わせの流動性を残しつつ、いよいよ三脚選択に入ろうかと思う。
いよいよ最終回といいながら全く終わる気配のないポタ赤シリーズ。
一体終わりは来るのであろうか。
○○ゴンボールのような様相を迎えつつ、以下次号。
ポタ赤を再考する1(導入編)
ポタ赤を再考する2(極軸アクセサリ編)
ポタ赤を再考する3(アングルプレート編)
ポタ赤を再考する4(ポーラメーター設置編)
ポタ赤を再考する5(レベラー編)
番外編:中秋の名月 2015
番外編:十六夜のスーパームーン
ポタ赤を再考する6(ドットサイト編)
ポタ赤を再考する7(ポーラメーター改造編)
番外編:ネジトラブル(前編)
番外編:ネジトラブル(後編)
ポタ赤を再考する8(三脚チョイス編)
ポタ赤を再考する9(角度計・前編)
ポタ赤を再考する10(角度計・後編)
ポタ赤を再考する11(GX8とEE-1の相性)
ポタ赤を再考する12(ゼロ・イン編)
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