オリンパス PROレンズの接写性能(前編)
オリンパスPROシリーズの望遠系レンズはかなり寄ることが出来る。
ハーフマクロとまではいかないが、撮影倍率が高めなために疑似マクロ的な撮影が可能なのだ。
と言うわけで、最近購入したニューズームも含めて、どの程度の近接撮影が可能なのかチェックしてみた。
候補として試してみたのは以下4本のテレ端。
M.ZD ED300mm/F4.0 IS PRO
M.ZD ED40-150mm/F2.8 PRO
M.ZD ED12-100mm/F4.0 IS PRO
M.ZD ED12-40mm/F2.8 PRO
【テスト撮影】
被写体はもうピークが過ぎているツワブキにしてみようと思う。
モミジでも良かったのだが、風があったので安定した撮影が可能なツワブキとした。
・300mm/F4(換算600mm)
まずは300mmの単焦点F4レンズから。
換算で600mm相当の焦点域を誇る。
最短撮影距離は1.4m。最大撮影倍率は換算0.48倍。
Olympus E-M1+M.ZD ED300mm/4 IS PRO
さすがに単焦点である。換算で600mm相当。
ボケ具合はフルサイズのF8相当になるが、最短撮影距離が短いのでF8相当よりも明るくボケる。
撮影倍率0.48倍なのでハーフマクロ並だ。
ボケ具合もスバラシイ。
更なる倍率アップにはテレコンを使うという方法がある。
画質劣化の少ないと好評の1.4倍テレコンであるMC-14だ。
Olympus E-M1+M.ZD ED300mm/4 IS PRO+MC-14
テレコンは最短撮影距離が変わらないが、焦点域はもちろん最大撮影倍率と開放F値もアップする。
1.4倍なので倍率は0.67倍、F5.6相当となる。
ハーフマクロ以上なのでスバラシイ。
強力な手振れ補正が近接撮影の敷居を低くしてくれる。
換算840mmの焦点域を持ちながら1.4mという近接撮影能力を誇る。
・40-150mm/F2.8(換算300mm)
次はテレ端換算150mmのF2.8のズームレンズ。
300mm相当の換算焦点域を持つ。
最短撮影距離は0.7m、最大撮影倍率は換算0.42倍。
Olympus E-M1+M.ZD ED40-150mm/2.8 PRO
300mm/4よりは0.42倍と撮影倍率が低いが、70cmという撮影距離は非常に使いやすい。
換算80-300mmズームなので、マクロ的撮影以外にも汎用性は高い。
テレ端であるが解像感は非常に高い。
コチラもテレコンMC-14を装着してみる。
換算420mmのテレ端となり、距離間はそのままの換算倍率0.58倍。F値はF4相当。
テレコン付けっぱなしであれば、112-420mm/F4としてのハーフマクロ以上の接写能力を持ったズームレンズとして使える。
Olympus E-M1+M.ZD ED40-150mm/2.8 PRO+MC-14
強烈なインパクトを持つ。
ズームにテレコンなので単焦点のようなボケ具合の切れは弱いが、解像感は大したモノである。
【前半まとめ】
全部やると結構ダラダラした記事になるので、まずは前半として一度ここで切りたい。
画像本意で捉えれば300mm単焦点が本命になるが、マクロ以外での汎用性の高い撮影を期待するなら40-150mmチョイスも十分実用的だ。
特にテレコンを介すると本格マクロにもかなり使える。
Olympus E-M1+M.ZD ED40-150mm/2.8 PRO+MC-14
ただ、さすがにテレコン換算420mmのテレ端撮影はE-M1のボディ内手振れ補正機構の実用性はギリギリな感じがした。
70cmという近接撮影になると、無限遠撮影の効果とはかなり使い勝手が異なる。
Olympus E-M1+M.ZD ED300mm/4 IS PRO+MC-14
300mmF4は画質はいいが、ワーキングディスタンスが1.4m以上ないと撮影できないので、撮影場所によっては不便さを感じることもあるかも知れない。
まあ、ある意味この距離が強みになる被写体もあるだろう。
オリンパス独自のシンクロ手振れ補正は、この接写に対しても無類の強さを誇る。
残りの2本に対しては後日に。
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おはようございます。正直、オリンパスをあなどっていました。(笑)
これほどの技術をもっているとは・・・・・さすが~株価はダテではありませんでしたね。
この先のことを考えると、マイクロのラインを買い揃えていくほうが散財することがないのかな~と思ったりしています。しかし、まだ初心者の私としては、きちんとフルサイズで勉強わしてからのほうがいいルーティンだと思ったりしています。なんでも近道はありませんからね。(笑)
投稿: SAKURA | 2016年12月 5日 (月) 09時40分
様々なセンサーサイズも大半はフルフレームがメルクマールになってますから、所持マウントとして維持しておくのは有りだと思います。
マイクロフォーサーズは、廉価レンズからいわゆる大口径レンズまで幅広いレパートリーを取りそろえているシステムですから、コンパクト性を重視するか画質を重視するか選べるのが嬉しいですね。
投稿: ちぇりた | 2016年12月 5日 (月) 11時18分