実家には防犯カメラ以外に門扉を映し出すインターホンがある。
インターホンを押すと自動的に液晶へ門扉の風景が映し出されるが、ボタン操作で物音がした時なども夜間専用モードでキレイに記録することが出来る賢い機械だ。
Panasonic DMC-GX8+Leica DG Summilux15mm/1.7ASPH.
先日、引っ越し準備があるために実家へ自転車を置かせてもらい、職場の私物を実家の旧自室へ台車で何往復かして運んでいた。
夜も更けてきたために搬入は中断し、懐かしい自室で私物の整理に没頭していた。
気がつくと、もうすぐ午前様である。
そろそろ台車を職場に戻さねばならない。
門扉から台車を出したところで暫し思案し、夜も遅いので明日以降に戻すことに決めて実家へ引き返した。
それからそぞろにマイフェイバリットチャリを門扉の外に運び出した。
重量級の電動自転車なので、門扉にぶつけぬようそっと持ち上げて運び出す。
この時間ではぶつけると音が響いて家族を起こしてしまうからだ。
自転車を門扉の外に出した後、静かに音を立てぬようゆっくりと門扉を閉める。
そうそう、自転車に跨がる前にインターホンを確認せねば。
家族が見ているときはあるサインが出るのだ。
門扉の隙間に顔を近づけ、ジッと奥にあるインターホンを見つめてみる。
うむ、どうやら家族を起こしてはいないようだ。
もう時間は日付がとうに変わっているだろう。
それでは帰りましょうか。
自転車に跨がりペダルを漕ごうとするとき、ふと眼前の道路街路樹脇に止まっていた自動車がゆっくりと動き出す。
門扉の前にあるガードレールの切れ目から姿を現したのはなんとパトカーであった。
驚きつつも自転車に跨がりつつ、目の前に停止したパトカーと対峙することになった。
窓を閉めているため車中は見えないが、間違いなく中にいると思われる警ら隊は私を怪しい人物として観察しているのであろう。
今までの門扉前での自分の行動からすると怪しさ満点、不審者120%である。
これは・・・・、警察24時みたいに職質コースかなあ。
あー、今は財布を持っていないので免許がないとなると身分証明が面倒だなあ。
いや、実家の目の前だから家族に出てきてもらえば身分確認は大丈夫かな?
などと不安いっぱいにパトカーを高心拍数で見つめつつ、取りあえず中にいるであろうお巡りさんに軽く会釈した。
すると、パトカーはそのままスルスルと動き出してそのまま行ってしまった。
あれっ?拍子抜けである。
因みに私はまだ職質を受けたことが一度もない。
今回も記録を更新してしまった。
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