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2017年4月 1日 (土)

EF-M 15-45mm/F3.5-6.3 IS STM(テスト撮影)

キヤノンミラーレスであるEOS Mの専用レンズで、唯一換算24mmスタートを持つ標準ズームであるEF-M 15-45mm/F3.5-6.3 IS STMについてである。

20170401a

発売されてから既に1年以上経つ。
換算焦点域は24-72mmであるが沈胴式のコンパクトズームのためかF値は比較的暗く、ワイド端はF3.5、テレ端に至ってはF6.3となる。
マウントもプラスチックで実売価格も2万円台と廉価なズームとしての位置づけのようだ。

本来はブツ撮り用として愛用しているEOS Mであるが、何気にミラーレスとしての実力を上げてきたようなので普段用にも使えそうなこのコンパクトズームをM5本体と一緒に購入してみた。

Pon6

と言う訳でテスト撮影である。
被写体は例のポン様。
EOS M5のISOを100に固定し、レンズの各焦点域を開放から絞りながら2m先の被写体撮影を行った。
因みにWBはオート。

【テスト撮影】

20170401c

全部の焦点域を出すと写真多すぎて混乱するため、ワイド端・中間域・テレ端の3つのみとした。

写真上段は全体像、下段はトリミング画像である。
ワイド端のトリミングは中央部・隅角部の二箇所撮影した。

・ワイド端(15mm)F3.5/F5.6/F8

20170401d1 20170401d2 20170401d3

20170401da 20170401db 20170401dc

まずは全体像から。
ワイド端(換算24mm)の開放はF3.5だ。

カリッカリというズームではない。
シェーディングが目立つが、一段強絞ったF5.6ではほぼ消失している。
開放から解像感・コントラストが高く実用的だ。

中央部のトリミングを見てみると、解像感のピークはF5.6あたりか。
極端な差はないので絞りこみすぎなければ問題なく使える。

隅角部のトリミングでは開放だと枝周囲に若干収差が見られる。
絞りこんでもあまり改善しない色収差だ。
このお値段でこの程度ならば十分であろう。

・中間域(28mm)F4.5/F5.6/F8

20170401e1 20170401e2 20170401e3

20170401e4 20170401e5 20170401e6

中間域の全体像である。
この画角だとだいたい焦点域は45mmほど。
シェーディングは僅かに見られるが気にしなくていいレベル。
絞ると直ぐ消える。
コントラスト・解像感も問題ない。

トリミング画像だとコントラストは問題ないが、解像感はワイド端に比べ僅かに落ちているか。
解像ピークはF5.6からF8あたり。どちらかというとF8の方か。

・テレ端(45mm)F6.3/F8

20170401f1 20170401f2

20170401f3 20170401f4

テレ端(換算72mm)の全体像である。
さすがにシェーディングは分からない。
僅かにコントラストが落ちているようだが気にしなくていいレベルだと思う。
いざとなれば現像ソフトで対処出来る。

トリミングだとワイドに比べると解像感が低下気味だ。
まあズームの宿命なので仕方のないところであろう。値段から見れば良くコントロール出来ている。
解像のピークはF8。これ以上絞ると回折が目立ち始める。

20170401fz

全体像のサムネイルである。

20170401fy

トリミングのサムネイルである。

【最短距離撮影】

20170401i

結構、個人的には重要視しているテスト項目だ。
寄れるレンズは大変便利なのであるが、こちらのズームは最大撮影倍率が換算0.25倍。
とても寄れるズームとはちょっと言い難いかな。
個人的な許容倍率は0.35倍くらいなので、"もう一歩"が欲しかった。

・ワイド端(15mm)F3.5/F11

20170401j1 20170401j2

ワイド端でもそれなりに寄れるので開放で撮ると背景をそれなりにぼかせる。
思っていたよりもキレイなボケだ。

ワイド端なら被写体までの距離に気をつければ少し絞るだけでパンフォーカス撮影が簡単にできる。
小型センサーの長所であろう。

・テレ端(45mm)F6.3/F11

20170401k1 20170401k2

テレ端での近接撮影では多少コントラストが落ちる。
点光源はキレイな円形を呈するが、画像周辺では若干口径食が見られるようになる。
ボケはそれなりに。

まあテレ端開放値がF6.3ということもあり、ボケボケと言う訳にはいかないズームだが、被写体までの距離を詰めたり背景との距離を大きく開けられればそこそこいける。

【まとめ】

2万円というズームから見ればよく出来たレンズだと思う。
さすがに別マウントの高品位ズームと比較するとアラが出てくるが、EOS Mのワイド端24mmスタートズームは専用レンズだとコレしかない訳で、選択肢のない状況からみると不満の出にくいレンズであろう。

オリンパスのM.ZD ED12-100mm/4IS PROの様にカリカリに写すレンズではない。
キヤノンらしく大人しい画像で写せる。

個人的には結構気に入っているレンズだ。
一つ不満があるのはやはり近接撮影が苦手と言うことで、まあ普通のズームから見れば平均的な撮影倍率であるが、私の所持している標準ズームは殆どがハーフマクロクラスは維持されているモノばかりである。

なのでもうちょっと寄りますか・・・と言うときに寄りすぎでフォーカスが迷うと、一瞬「コイツ!」と良からぬ思考が頭をもたげそうになるのであるが、気を取り直して素直に後ろに下がるのだ。

20170401l
Canon EOS M5+EF-M15-45mm/3.5-6.3 IS STM

繰り返すが、廉価ズームとしてはよく出来たズームだ。
24mmスタートの専用標準ズームはこれだけである。
なので24mmと専用に拘ると他に選択肢はない。

キヤノンさんには是非ともEF24-70mm/4LIS USMのEF-Mバージョンを出して欲しいと願っている。

EF-M 15-45mm/F3.5-6.3 IS STM

スペック
テスト撮影
実写と感想

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