FE 100mm F2.8 STF GM OSS(スペック)
このレンズがあったからSONYのEマウントを考えてみたと言っても過言ではないと思う。
ミノルタ時代から気になっていたSTFレンズだ。
スムース・トランスファー・フォーカス(STF)は中心部から外周にかけてNDフィルターのグラデーションがかかった様な特殊フィルター(APD)である。
このAPDのおかげで非常にクセのないキレイなボケを生じさせることが出来るレンズなのだ。
サイズは85.2x118.1mmと、100mm/F2.8レンズとしては大柄だ。
重量も700gとヘビー級である。
レンズ構成は10群13枚。
非球面レンズ1枚、ED(特殊低分散)ガラス1枚、そして5群目にアポダイゼーション光学エレメント1枚という組み合わせだ。
フィルター径は72mm、絞り羽根は奇数11枚となかなかゴージャス。
インナーフォーカスなのでフォーカシング時に全長が変化することはない。
鏡胴の作りはGMレンズらしく高品位に感じる。
若干、本体がプラスチッキーに感じなくもないが、ひょっとしたらカーボンファイバー製なのかなと自分に言い聞かせればそれっぽく見えてくるから不思議だ。
フォーカスリングの作りは好みの感覚だ。
このレンズには手振れ補正機構が付属している。
ボディ内の手振れ機構とリンクさせることでより強力な補正能を得ることが出来るという。
補正能の切れ味は・・・・、最新のパナ製Dual I.S.2よりは若干低いかな?
今までのDual I.S.だったら完全にソニーの方が上だった。まあ開発時期から見ても妥当と思われる。
因みに最強はオリンパスの5軸シンクロ手振れ補正で間違いないだろう。
さて、このレンズの目玉であるSTFなのであるが、APDフィルターを使っている以上レンズが暗くなってしまうのは仕方のないことだ。
レンズそのものはレンズ口径と焦点距離によって決まるF値2.8となっているが、APDからの光量損失による露光ではT値が5.6となる。
カメラ内表示ではT値はF値で表されるため、開放でも液晶上はF5.6と表示される。
T値絞りリングは適度なクリック感があり使い勝手が良い。
動画用にクリック感をOFFにすることもできる。
最短撮影距離は85cm、最大撮影倍率は0.14倍である。
まあ、程々な100mmレンズだ。
ところがこのレンズにはマクロ切り替えリングが付いている。
これをマクロ側にすることで、最短撮影距離は57cm、最大撮影倍率は0.25倍と100mmとしてはかなり寄らせることが可能なのだ。
最後にフードである。
出来れば花形フードにして欲しかった。
取り付けるとかなり大柄なレンズになる。
まあ、仕方ないか。
ソニーサイトより
ミノルタのSTF135mmはMFレンズだったが、これはSTFのAFを可能にしてくれた夢のレンズである。
しかもマクロモードまで付いたおまけ付きだ。
Nikonマウントを所持していたときもDC Nikkor105mmで楽しませてもらったが、各マウントにこのような特徴的なレンズがあることは良いことだ。
今のところ所持するEマウントレンズの中で最も最大撮影倍率の大きなレンズだ。
直に90mmのマクロレンズを手に入れると思うが、それまでは花に娘にと近接撮影で活躍してくれているレンズなのである。
来年はこれで桜を撮りたい。
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ミノルタのSTFを中古で購入して、キヤノンEFマウントの金具に交換しました。
改造されたのに、余り使っていないので可哀そうかな。
防湿庫から出してあげたいところですが、お外は暑いので、また後に。。。
投稿: anko | 2017年8月 5日 (土) 22時09分
10年ほど前にレンズカタログでSTFの写したルピナスの写真があったのですが、キレイなボケだったので気になっていました。
しかし手にすると結構重いですよねえ。
夏はankoさんの意見に賛同です。
投稿: ちぇりた | 2017年8月 6日 (日) 14時08分