3度目のMacroElmarit R60mm
自分でもどうしてなんだろうと思うくらい、同じレンズを再購入してしまう傾向がある。
理由は、まあアレだ。一度やめたマウントを復活させてしまうからだ。
あのレンズが良かったので、もう一度みたいな。
ところが無関係のマウントであるにもかかわらず再購入するレンズがある。
これはレンズそのものが作られた時代が古かったり、マウントアダプターを介するために今の時代にそぐわない使い勝手(例えば実絞りなど)に辟易して手放した場合に生じる。
喉元を過ぎると暫くしてやっぱりアレ良かったわ~となるのがヤバい。
こちらは使わなくなる正当な理由があっただけにタチが悪い。
今回は、前述と後述の両方が厄介に組み合わさったさらにヤバいケースのレンズについて語りたい。
Leica謹製のハーフマクロレンズ、MacroElmarit R60mmだ。
このレンズを初めて購入したのはライカRがまだ健在だったころだ。
今でこそ安くなったR機であるが、当時は中古のR4やR6/7でも結構な金額であり、デジタルが始まったばかりのご時世に敢えてフィルム機を、しかもMF機のマウントを新規に揃えるなど○気の沙汰ではないかと自分でも考えていた。
だが、そこはライカ、しかもデザインの可愛さにズキュゥゥゥンときてしまったのだから仕方がなかった。
Canon EOS 1Ds MarkII+Leica MacroElmarit R60mm/2.8
さて、このレンズであるが、使ってみて驚いた。
最新のレンズに引けを取らない性能を有している。
ボケ方などは非常に自然で、あっという間にこのレンズの虜になった。
さすがに絞り羽根6枚、特殊レンズ未使用など、時代を感じさせるレンズではあるものの、レンズスコアなどには現れないであろう雰囲気を持つレンズとして長く愛用することになる。
Canon EOS 1Ds MarkII+Leica MacroElmarit R60mm/2.8
まあ、最新DSLRが次々と発売される環境下で、月に願う山中鹿之助の様にフィルム機を使い続けるのはかなりの難行で、キヤノンのEOS 1Ds2にアダプターを介して辛うじてデジタルでも併用し使い続けてきた。
しかし、OVFでの実絞りという使いにくさから直に面倒になり手放してしまう。
一時メインマウントをNikonへ鞍替えし、再びキヤノンに戻した時にボディを5D2とレンズに再びMacroElmarit R60mmを購入した。
やっぱりあの写りが忘れられないからだ。
手放してから分かるあのレンズの良さ。
しかもレアなROMレンズだったというおまけ付き。
こちらは結構長く愛用していたが、2009年にライカRマウントがついに公式に終わりを告げて、大好きなR7と写りの気に入っていたMacroElmarit R60mm、そしてサイズの可愛いElmarit R35mmのみを残し、Rレンズは全て手放した。
Canon EOS 1Ds MarkII+Leica MacroElmarit R60mm/2.8
フィルムの使用頻度が激減してしまった状況で、さらに子供達からも(画像確認が)見えないカメラという悪評のR7ボディは最終的に防湿庫の肥やしとなり、Rレンズも結局EOSボディで使えばやっぱり実絞りが・・・・というマゾヒズムと間違われそうな程に繰り返す失敗を敢えて噛み締めつつ全部手放したのだ。
まあ、独身時代に一度別れた彼女に暫くしてから会った時、何で彼女と別れたんだろうと気持ちが前向きになってきた頃に、ちょっとしたきっかけでそうそう彼女はこんな所が嫌で別れたんだっけと思い出して距離をあけようとするところにレンズ再購入は似ている気がする。
さて、前置きが相当長くなってしまったが、今回カメラ屋さんに陳列されている中古もかなり少なくなっているME60を偶発的に見つけた。
3カムモデルだが程度もまあまあだ。
多分、今回を逃したら次に現れるのはいつになるか分からないだろう。
しばし悩んでから購入することに決めた。
オマエはまだ学習していないのかと思われる方もいるであろう。
だが今回はいい訳を言わせて頂くと、デジタル環境が変わったのだ。
理由のにボディがミラーレスであるということが非常に大きい。
今までのEOSではDSLRだったので、ピント調整が非常に厄介だったのだ。
電子アダプターなども使ってみたが、フォーカスエイドの精度は決して高いモノではない。
ところがミラーレスではピーキングが可能なのだ。
絞り値を変えても、EVFや背面液晶でも全然OK。
しかも拡大機能があるので痒いところにも手が届く的な。
老眼にも優しいミラーレスで、しかも実絞りも怖くないピーキング機能。
便利さを求めて購入したFEマウント機であるが、何故かマニュアルレンズが徐々に増えているという。
また手痛い目に遭いそうだけれど、暫くはME60の写りを堪能したい。
しかしミラーレスは様々な使い方でも敷居が低い。
DSLRにはもう戻れないかも知れない。
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いや~このレンズはいいですよ・・・・
ちぇりたさんは買い戻しが多い、、、それだけレンズや機材に対して
純真なんだと~(笑) いいモノはいつまでもいいですからね。
そのときの判断は難しいですね。
投稿: SAKURA | 2017年12月13日 (水) 10時42分
基本、レンズは最新バージョンが最もいいと考えている自分ですが、このレンズはちょっと異なりますね。
ただ、このレンズは”ある持病”を持っているようでして、過去に購入した一本のME60もその発症に悩まされました。
これもそれを直した後に購入したモノなのですが、またいつ発症するのか怖いですよ~。
それでも購入してしまう。
魔性のレンズですね~。
投稿: ちぇりた | 2017年12月13日 (水) 12時48分