ZD 25mm/F2.8を使ってみる
2008年に発売になったフォーサーズ初の換算で50mm/F2.8になる軽量コンパクトなパンケーキレンズ。
発売当初は人気のあったレンズで、別売りフードとともに入手を待たされたレンズでもある。
重量はフォーサーズの本領発揮となる95g、サイズはこれまたコンパクトな64x23.5mm。
最短撮影距離はなんと20cm、最大撮影倍率は0.19倍。
フィルター径はマイナーな43mmである。
このレンズはキャップが特徴的である。
ペンタックスのDA15mm/4.0と同じように、ねじ込み式のキャップなのだ。
なので開くときに少し面倒くさいことと、閉めるときにレンズ表面を触れてしまいそうになることが欠点だ。
そんなに拘らなくても良いのにと思ったのだが、発売当時のオリンパスはフォーサーズに相当気合いが入っていたのか。
それではポンちゃんでテスト撮影する。
被写体までの距離は2m。
ボディはE-5、ISOは200、WBは太陽光に設定した。
【テスト撮影】
思ったより写りがいいので驚いた。
開放から隅角部までしっかりと解像し、コントラストもよい。
コンパクトなのにやるな、という感じだ。
【最短距離撮影】
隅角部では点光源の口径食が見られるが、このサイズなのだ。十分頑張っている。
このレンズは20cmまで寄れるため、換算50mmのフォーサーズにもかかわらず、ここまでぼかすことが可能だ。
【実写と感想】
このレンズはポケットサイズのコンパクトでありながら20cmまで寄れると言うことが最大の特徴だと思う。
接写近くまで寄ることができれば十分にぼかすことが可能だ。
F値はF2.8と明るいレンズではあるものの、フォーサーズというセンサーの小ささからポートレイト等で距離を取りつつ人物の背景を大きくぼかすことはちょいと苦手だ。
しかし、このレンズサイズは「プラスもう一本」を可能にする。いつも持ち出すズームセットにプラスこれを追加できるのだ。
または軽量一本で軽くスナップというスタイルもシブくていい。
他レンズとの組合せが面白そうだ。
山に行ったときは広角ズームにコレ一本がいいかもしれない。
被写界深度を稼げるフォーサーズセンサーならば、手持ちの山の撮影には強いだろう。
一本で攻めるならE-620のような軽量ボディが合うだろう。
いずれにしても性能に特化しているわけではないが、オールマイティにそつなくこなすレンズである。
標準ズームでZD14-42mm/3.5-5.6を持っている人には超おすすめだ。
F2.8による高速なシャッターが切れることと、20cm接写による便利さは標準ズームの使用頻度を大きく上回ること請け合いだ。
写りも良くて、小型軽量コンパクトなのが嬉しい。
だが、今はフォーサーズを新規で買う人がどれほどいるのだろう。
E-5は優れているが実売価格がかなり高額だ。
E-620はお安いが、センサーが古く高感度が苦手である。
レンズ群はとってもいいのに....。
嗚呼、フォーサーズよ。おまえは何処へ行こうとしているのか。
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