無料ブログはココログ

ana

  • ana

06.ペンタックス

2011年4月 3日 (日)

Carl Zeiss MakroPlanar50mm/F2.0ZKを(K-7で)使ってみる

コシナが2008年に発売したCarl Zeiss銘柄を冠した高品質のマクロレンズ。
当初はニコンの初期ZFシリーズ50mmと100mmを購入しFUJIのS5ProやnikonのD3で使用していたが、ニコンマウントとともに手放したために暫く使わない状態が続いていた。

しかし、ペンタックスのK-7を使用するにあたり、高品質なファインダーをのぞけることからもう一度購入に踏み切った。
因みにこのレンズ、ペンタックスのKマウントレンズは現在はディスコンである。
昨年の秋に生産中止になってしまったのだ。

20110403a1_2

重量は50mmにしてはかなり重い510g。サイズは72x64mm。
コンパクトな感じに見えるがズシリとくる。
マクロ特有に前玉が奥に引っ込んでいるが、これだけのデッドスペースがあるにもかかわらず、この重さがあるのでガラスの固まりと言ったレンズである。
最短撮影距離は24cm、最大撮影倍率は0.5倍、つまりハーフマクロである。
フィルター枠は67mm。

このレンズはMFである。つまりAFが働かない。
手動でヘリコイドを回してピントを決めるが、ラバーなどで滑り止めにしているわけではなく金属であるピントリング自体も重いグリスの粘度を感じるほどに作りは良い。
最短距離撮影で鏡胴は5-6cm程伸びる。

Pon3

それではいつものポンちゃんにお願いしたい。
被写体までの距離は1.5m。
ボディは表題の通りK-7、ISOは200、WBは太陽光に設定した。

【テスト撮影】

F2.0
20110403b2

F4.0
20110403b3

F8.0
20110403b4

最新レンズだけあって開放から問題なく使えるレンズである。
欠点はMFのため開放ではピントがシビアになることだ。
体の僅かな前後でブレが生じやすい。

あと近接撮影であるが、このレンズはマクロレンズなために詳しい写り具合は実写の方で説明したい。

【実写と感想】

通常50mmマクロと言ったらF2.8辺りが妥当なところであるが、このレンズはF2.0を実現してきている。
それだけでサイズがばかでかくなりそうな所を、ハーフマクロにしたことでこの重さに押さえられたのであろうか。

20110403c1
K-7+Carl Zeiss MakroPlanar50mm/2.0ZK

ハーフマクロというレンズは実に微妙だ。
等倍マクロであるならば、より被写体を大きく拡大して写せるが、ハーフではその半分までしか大きくできない。

20110403c5
K-7+Carl Zeiss MakroPlanar50mm/2.0ZK

マクロ撮影は本来三脚で固定して写すことが多い。
被写体のピントを合わせたいところにAFポイントを置き、露出・絞りを決めてからシャッターを押す。
僅かなブレで写真が台無しになってしまうことが多いからだ。
風が吹いているときなどは、体で風を遮ったりして苦労しながら写すこともある。
だが、このハーフマクロならばブレは最小限度に押さえることができる。

20110403c8
K-7+Carl Zeiss MakroPlanar50mm/2.0ZK

私はマクロプラナー50mmを手持ちマクロとして使ってきた。
開放から使えるF2.0という明るさから高速なシャッターが切れる。
ハーフマクロなのでワーキングディスタンスもそこそこ取れる。
そんな理由からこのレンズの使用頻度は高いものであった。

20110403e2
S-5Pro+Carl Zeiss MakroPlanar50mm/2.0ZF

このレンズを初めて購入したのはFUJIのS-5Proを使っているときだ。
発色の良いS-5Proはこのレンズをより魅力的なものに変えていった。
以前からマウントアダプターで使っていたMacroElmaritR60mm/2.8は、もうお役ご免となる予定だったのだ。

20110403d2
K-7+Carl Zeiss MakroPlanar50mm/2.0ZK

ところがマクロプラナーでは、たまにこのようなうるさいボケが現れることがある。
これと同じ現象が出たのはDG MacroElmarit45mm/2.8である。
ちなみにMacroElmaritR60mm/2.8ではこの現象は起きにくい。
理由ははっきりしないが、背景に問題があるのだろうか。

20110403c2
K-7+Carl Zeiss MakroPlanar50mm/2.0ZK

結局はペンタックスマウントを手放すときに、マクロプラナーも放出した。
MFのマクロレンズはライカのMacroElmaritR60mm/2.8を選んだのだ。
今はボディの高感度撮影も勝れている。
開放値がF2.8であっても、開放ではコントラストが低下した絵になってしまっても、実絞りであっても、手になじんだR60mm/2.8を使っていこうと思ったのだ。

20110403c7
K-7+Carl Zeiss MakroPlanar50mm/2.0ZK

MakroPlanar50mm/2.0ZK。
重厚で作りは上品。
映し出す絵は現代的でコントラスト、解像感、ボケともに文句はない。
初めてMFのマクロレンズをと探しているならば、このレンズはFirst Choiceとして超お勧めだ。
値段的にお高いが所持欲は満たされるであろう。
ZKは製造中止になってからまだ日は浅い。お安く美品を手に入れるにはいい時期かも知れない。

20110403e3
S-5Pro+Carl Zeiss MakroPlanar50mm/2.0ZF

欠点はオール金属製と言うことだ。
ぶつけたり強くこすったりすると、表面塗装が取れて下の地金が見えてしまう。
これもまた味わいという人は問題ないが。

2011年4月 1日 (金)

DA 15mm/F4 ED AL Limited を使ってみる

私の持っていたペンタックスレンズ唯一の広角レンズ。
DA15mm/4.0である。

発表されたときに軽量小型で換算23mm程になるこのレンズに非常に惹かれた。

20110401a1

APS-C専用レンズで重量は僅か212g。サイズはポケットにも収まる63x39.5mmだ。
最短撮影距離は18cm、最大撮影倍率は0.15倍。
フィルターはコンパクトでありがたい49mmである。

このレンズに対してはブログを書くかどうかちょっと悩んだ。

実はDA15mm/4.0ED AL Limitedとは相性があまり良くない。
近接撮影に於いてピントが来ない個体だったのだ。

他のサイトなどでは、そのような事象は書かれていなかったので、自分のレンズだけの問題なのではないかと思う。
無限遠に近い撮影では普通に使えたが、被写体に接近しての撮影ではピントの合う頻度が非常に少なかった。
ボディからのレンズ調整もダメで、結果的に殆ど使わなくレンズになっていたのだ。

Pon2

ではポンちゃんの登場である。
被写体までの距離は1.5m。
ボディはK7で、ISOは200に固定、WBは太陽光に設定した。

【テスト撮影】

F4.0
20110401b1

F5.6
20110401b2

F8.0
20110401b3

とにかくピントが来なかったので、このテストでもやはりピントがずれている。
後のミカンにピントが来ているのが分かるだろうか。
斯様な状況なのでこのレンズに対する検証のコメントはちょっとしづらい。

【最短距離撮影】

20110401c1

他のサイトでも言われているように、ボケはあまりキレイではない。
自分的には許容範囲ではあるが。
だが、このサイズのレンズにボケまでも要求したら可哀相である。
ボケのためにサイズが倍になってしまうくらいなら、私はこのままでも良いという考え方だ。

この写真でもピントがずれて目玉の後に来ている。
私のこのレンズのやっかいなところは、前に後にピントがずれることだ。
法則性がないずれ方をするのが嫌だった。
これでもピンが来るまで何度も仕切り直しているのだ。

【実写と感想】

とにかくレンズ性能が引き出せていないので偉そうに感想を述べられる立場ではない。
実際には無限遠では問題なく使えたのだ。
修理に出そうかとも考えたが、今までの経験でこのようなパターンの時には問題なしで帰ってくることが多かったので、結局はそのままにしてしまった。

20110401d1
K-7+DA15mm/4.0ED AL Limited

逆光にも強くコンパクトだったDA15mm/4.0。
買った当初、ディストーションも少なく開放から使えたこのレンズを見たときに、主力APS-C機はペンタックスになると考えていた。
ボディのK-7もファインダーの写りやシャッター音は最高だった。

20110401d2
K-7+DA15mm/4.0ED AL Limited

しかし、近接撮影でのピントずれで結局はペンタックスのレンズ及びボディに信頼感がなくなってしまったのは事実だ。
もちろんペンタックスユーザーを愚弄しているわけではない。
他のレンズではちゃんとピントは来ていたのだから、私のレンズの個体差だと考えている。

20110401d3
K-7+DA15mm/4.0ED AL Limited

だが、K-7の手振れ補正の弱さと、先にも述べた理由から結局は手放してしまった。
今でもたまに考えるが、もしあの時DA15mm/F4.0が当たりの玉だったらどうなっていただろうと言うことだ。

20110401d5
K-7+DA15mm/4.0ED AL Limited

おそらくはペンタックスにどっぷりはまっていたであろう。
今はディスコンにされているMakroPlanar50mm/2.0ZKを筆頭にペンタックスの単焦点レンズ群で固められていたと思われる。

手放してはしまったが、一度使ってみたかったFA Limitedレンズを堪能できたことは良かったと思っている。

ちなみにどのようにピントがずれるかというと、こうなる。↓

20110401d6 変な写真ですが....
K-7+DA15mm/4.0ED AL Limited

選んだ写真は極端にピントがずれている写真であるが、決してAFポイントを外しているわけではない。
もちろん何度かAFを仕切り直すとピントが来ることもあるが、その間にネコなどはどっかに行ってしまうのだ。
好きなレンズだっただけに残念である。

2011年3月10日 (木)

SP AF 17-50mm/F2.8 XR Di II (A16)を(K-7で)使ってみる

胴回りが太い樽型をしたタムロンから発売されている大口径標準ズームレンズ。
愛称でA16と呼ばれている。

20110220a

当時、K-7に取り付けられるレンズを4本持っていた。
DA15mm/4.0とFA31mm/1.8とFA77mm/1.8、そしてコシナのMakroPlanar50mm/2.0だ。
この4本を取っ替え引っ替え付け回していたが、よく使うシステムになっていたので思い切って標準ズームを購入することを考えた。

ところがペンタックス純正には私にとって魅力的な標準ズームが少ない。
ワイド端の歪曲が酷かったり、ズーミングで信じられないほど鏡胴が伸びたりと自分の負の琴線に触れるレンズが何故か揃いすぎているのだ。

そこでサードパーティ製の標準ズームを探したところ、デザイン以外は納得できるA16が見つかったのだ。
デザイン以外は。

だが自分的にこのタル型デザインを受け入れることがどうしてもできなかったので、VC(レンズ内手振れ補正)が搭載された新型(B005)ペンタックスマウントの発売を待つことになった。
だが、一向にそれを発売する気配すら感じないため、泣く泣くソレを購入した曰わく付きのレンズだ。(笑)

重量は440g、サイズはΦ73.8x83.2mm。結構コンパクトである。
最短撮影距離は27cm。かなり寄ることのできるレンズだ。
フィルターサイズは67mm。
35mm換算で26mm-75mm/F2.8ズームとなる。
APS-Cの大口径標準レンズとしては小型で使いやすい。

ではポンちゃんでテスト撮影。

Pon3

被写体までの距離は2m。
ボディはK-7、ISOは100に固定、WBは太陽光とした。

【テスト撮影】(クリックで拡大)

17mm(換算26mm) 左からF2.8/F4.0/F8.0
20110220b1 20110220b2 20110220b3

24mm(換算36mm) 左からF2.8/F4.0/F8.0
20110220c1 20110220c2 20110220c3

35mm(換算53mm) 左からF2.8/F4.0/F8.0
20110220d1 20110220d2 20110220d3

50mm(換算75mm) 左からF2.8/F4.0/F8.0
20110220e1 20110220e2 20110220e3

今回タムロンのレンズは初めて購入したのだが、ペンタックスレンズに比べるとやや暖色系に写るのだろうか。
コントラストは高く、思っていたよりずっと解像感は高い。

実は最短距離で撮影したポンちゃんデータがどうしても見つからないので、今回のボケの検証写真はありません。<(__)>
なので実写から最短距離撮影をしたものと思われるものを載せておきます。
参考にならないかも知れませんが。

【最短距離撮影 と思われるもの(クリックで拡大)

50mm(換算75mm) 全て開放
20110220g_2 20110220j 20110220k

いずれも最短距離で撮影した(と思った)。
ボケはフルサイズ換算でF4.0相当になるため激しくはぼけない。
安いレンズだからきれいなボケまで求めるのは酷だと思う。
上手くぼかすには背景に気を遣う必要がある。

【実写と感想】(クリックで拡大)

非常にコントラストが高く、カリッと写るこのレンズは非常に現代的だ。
クセはあるようでなく、ないようである。とデスラーみたいな表現で言ってみる。
いや、本当にそんな感じがする。

20110220f
K-7+SPAF17-50mm/2.8XR Di II

サードパーティのレンズで心配だったのがピント精度や偏心だ。
見つかれば結局修理送りとなってしまう。
だが、このレンズに関してはそれは杞憂だった。

20110220h
K-7+SPAF17-50mm/2.8XR Di II

サードパーティでも今は十分なレベルに達している事を知った。
マメに取り換えていた単焦点レンズに比べると、ズームレンズはなんと便利なのだろう。
そんなことを考えているうちに、あれだけ嫌いだったデザインにも愛着がわいてくるようになったではないか。

20110220i
K-7+SPAF17-50mm/2.8XR Di II

あれだけ使い回していた3本のペンタ製単焦点は、いつしかこの一本の便利で不細工だが愛嬌のあるズームレンズに置き換わってしまっていた。
なんと人間は都合のいい生き物なのだろう。

20110220l 逆光に強い!
K-7+SPAF17-50mm/2.8XR Di II

しかし、時々使うFAレンズには何か懐かしさを思い立たせる写真を写しだしてくれる。
必要とあらば臨機応変に使い分けようと思っていた矢先にK-7の本体に徐々に不満があふれ出し、結局はペンタックスを手放す事になってしまったのだ。

20110220n コントラストは落ちるがかなり強い
K-7+SPAF17-50mm/2.8XR Di II

A16の映し出す写真は等倍で重箱の隅をつつくようにしてみればアラが出てくる。
他社の純正大口径標準ズームレンズに比べれば1/10位も金額的に差があるのだ。
当たり前だろう。
しかし、わずか2万円台でこの画質が得られるのであれば極めてコストパフォーマンスが高いレンズと思われる。

20110220m
K-7+SPAF17-50mm/2.8XR Di II

私にとって、このレンズはキス釣りでいうメゴチだ。
キスという美しく美味しい魚の外道にこの魚が時々釣れてくる。
メゴチはキスと同じくらいのサイズであるが、見た目が非常に良ろしくない。
アンコウを細長くしたようで姿で、強烈な粘りけのある粘液に包まれており、手で触れると粘液がなかなか取れなくて初めての人だと泣きそうになる。
だが、猛烈に美味しいのだ。キスなんか目じゃないほどに。

20110220o
K-7+SPAF17-50mm/2.8XR Di II

友人と投げ釣りしている時に、これが釣れると彼は気味悪がって捨てようとするのだ。
私は勿体ないとソレをもらいうけると大事にクーラーへとしまい込む。
友人は不思議そうに変わったヤツだなと見ている。

A16も見た目で判断してはいけなかったと言うことだ。

2011年2月 3日 (木)

FA77mm/F1.8 Limited(K-7使用)を使ってみる

前回書いたFA31mm/1.8と一緒に購入した最強のLimitedレンズ。
K-7で使用した場合、35mm換算で115mm/F1.8の中望遠になる。
DA15mm/F4.0との3本セットで購入した。

20110202h

重量は僅か270g。サイズは64x48mmで非常にコンパクト。
最短撮影距離は70cmとレンジファインダーとほぼ同じ、最大撮影倍率は0.14倍である。
フィルター径は49mmとお財布にも優しいサイズだ。

ではここでいつもの如く、ポンちゃんに登場願おう。

20110124l

ポンちゃんまでの被写体距離は2m。
ボディはK-7、ISOhは200、WBは太陽光に設定した。
絞りは開放から2段ずつ絞って撮影する。

【テスト撮影】

F1.8
20110202i

F2.8
20110202j

F5.6
20110202k

F8.0
20110202l

次に最短撮影距離70cmにて開放で撮影し、ボケ具合を確認する。

【最短距離撮影】

F1.8
20110202m

このレンズはなんと言っても柔らかなボケが売りである。
柔らかく品のいいボケは使う者を間違いなく虜にしてしまう。

【実写と感想】

美しいボケを生み出すFA Limitedレンズの利点は、レンズのコンパクトさがある。
そうでありながらアルミ削り出しという高品質な質感を併せ持つ。

20110202f
K-7+FA77mm/1.8AL Limited

単焦点でありながら、広角・標準・中望遠と全て持ち出してもさほどの重さにならない最強のシステムだ。
ペンタックスのマウントを使ったときに、まさに求めていたものが見つかったと感動すらしたものだった。

20110202g
K-7+FA77mm/1.8AL Limited

だが、どんなシステムでも使っているうちにアラが見えてくる。
このFA Limitedレンズはフルタイムマニュアルフォーカスができない。
つまりは、思ったところにピンを合わせてくれないことがたまにあるのだ。

20110202a_2
K-7+FA77mm/1.8AL Limited

最初はレンズに問題が....と思っていたがそうではないようだった。
ボディからレンズを調整しても前後不規則にピンがずれる。
頻回ではないのだが、結構重要なときに限って外しまくる。

20110202e
K-7+FA77mm/1.8AL Limited

どうやらボディのAF精度に問題がある様だった。
他にも手振れ補正が、中望遠で思ったように効いてくれてはいない。
確かに自分は下手ではあるが、同じボディ内補正のオリンパス手振れ補正では同焦点距離でも殆ど手振れを起こしていない。

20110202b
K-7+FA77mm/1.8AL Limited

でも、このFA77mm/1.8はそんなネガティブな要因も吹き飛ばすほどの魅力的な画像をはき出してくれる。
FA Limitedでは31mmを抑えて一番好きなレンズである。
ただ換算115mmという使いにくい焦点距離が欠点だが。

20110202d
K-7+FA77mm/1.8AL Limited

逆光性能にも強く、フレアやゴーストは殆ど出さない。
すでに手元には存在しないが、小柄で美しいデザインと質感を持つ麗しき貴婦人のようなレンズ。
ペンタックスの愛すべきレンズであった。

2011年1月27日 (木)

FA31mm/F1.8 AL limited(K-7使用)を使ってみる

ペンタックスの有名なLimitedレンズ。
アルミ削り出しの丁寧な金属質感を持ちながら小型軽量で持つ者の満足感を十分満たしてくれるレンズである。

20110126a

購入者の大半が満足してしまうと言う名レンズであるという。
そう言う自分も、このレンズを使いたいがためK-7とセットでブラックを購入した。

K-7はAPS-C機であるために31mmの画角は47mm相当となる。
つまりF1.8を持つ標準レンズというわけだ。

重量は345g、最短撮影距離は30cm、最大撮影倍率は0.16倍。
フィルター径は優しいΦ58mmである。
フードは固定式で、キャップによるレンズカバーが付属する。

使ってみると分かるが、AFのピント合わせの時にピントリングが一緒に回転する。
左手でレンズをホールドしていると突然回転するので結構焦る。
またフルタイムマニュアルではないために、ピントが合ってないのでは?とヘリコイドを回そうにもびくともしない。
再度シャッター半押しでピントを合わせるか、マニュアルに切り換えてピントを合わせるしかない。

この仕様はFA Limitedシリーズに共通している。
まあフィルム時代からあるレンズなので仕方のないことではあるだろう。

20110124l

さて、例のごとくぽんちゃんを使ってテスト撮影する。
被写体までの撮影距離は1.5m。ISOは200に固定。WBは太陽光とした。

【テスト撮影】

F1.8(開放)
20110126b

F2.8
20110126c

F4.0

20110126d

F8.0
20110126e

【最短距離撮影】

F1.8(開放)
20110126f

【実写と感想】

このレンズはいくつかあるFA Limitedレンズの中でも最も高額で大柄なレンズである。
それでいてわずか300g強の重量しかなく、K-7と組み合わせても1kgを切る非常にコンパクトなシステムであった。

20110126g
K-7+FA31mm/1.8AL Limited

そのためK-7と一緒に山に持ち出すことが多かった。
単焦点の広角DA15mmとこのFA31mm、そして中望遠の77mmの3本セットがお気に入りであったが、実は全てのペンタックスのシステムは今は手元にない。

20110126l
K-7+FA31mm/1.8AL Limited

手放した理由は一つ。AF精度であった。
当時使っていたK-7は、他社のAF性能と比べるとピントを外す率が僅かではあるが多いのだ。

20110126h
K-7+FA31mm/1.8AL Limited

自分にとってこれはかなり致命的で、気に入っていたシステムでありながら手放してしまったのだ。
またボディ内手振れ補正が貧弱で、K-7は高画素なセンサーを積んでいるが故にぶれが目立ちやすかった。
オリンパスに比べても明らかにぶれの頻度が違うのだ。

20110126k
K-7+FA31mm/1.8AL Limited

レンズは小型でいいものが揃っているにもかかわらず、ボディに対して入れ込みが弱くなっていき、結局はキヤノンシステムに戻ってしまったのだ。

20110126m
K-7+FA31mm/1.8AL Limited

しかし、このFA Limitedも完璧なレンズではない。
設計が古いせいか等倍で確認すると色収差が結構目立つ。

20110126n
K-7+FA31mm/1.8AL Limited

魅力のあるいいレンズではあるが、使い勝手や光学設計など最新設計のレンズに比べれば劣ってしまうのは仕方がないことであろう。
FA Limitedは、優等生な最新世代のレンズ群に対して、クセを「味わい」や「魅力」として再認識させてくれるレンズだと思っている。
こういったレンズはいつまでも残しておいていただきたいものである。

20110126o
K-7+FA31mm/1.8AL Limited

もし、再びペンタックスに戻ることがあったら、絶対にFA31mmとFA77mmは買い戻すことになるだろう。
FA31mm/1.8AL Limiedはそんな気持ちにさせてくれるレンズである。

2010年7月 7日 (水)

K-7とシジミチョウ

今日は久しぶりにK-7を持ち出した。
お昼休みにいつもの緑地へ、レンズはMakroPlanar50mm/2.0ZKを取り付ける。

芙蓉以外に目を引く花は少ない。
何枚か撮影して職場に戻ろうと思ったところ、つがいのシジミチョウが飛んでいる。

20100707a
K-7+Carl Zeiss MakroPlanar50mm/2.0ZK

虫の撮影は厄介だ。
虫は近づくとすぐに逃げてしまうので、50mm(換算75mm)のマクロレンズではかなり苦労する。
出来れば150mm以上のマクロレンズが欲しいところだが、そうなれば三脚ないし一脚が必要になるであろう。

20100707b
K-7+Carl Zeiss MakroPlanar50mm/2.0ZK

ペンタックスのボディ内手振れ補正はオリンパスに比べるとまだまだに感じる。
風景や人物などの撮影ではさほど気にならないが、マクロ撮影になるとブレの写真が量産される。
ヘタなのだと言われてしまえばそれまでなのだが、オリンパスのEシリーズでは60mm(換算120mm)のマクロレンズを使ってもブレ写真はさほどでない。

20100707c
K-7+Carl Zeiss MakroPlanar50mm/2.0ZK

良質で見やすいファインダーと小型で好みのデザインを持つK-7に、オリンパスクラスのボディ内手振れ補正が入ればなあとよく思う。
ないものねだりであるが。

久しぶりのマニュアルレンズはやっぱり面白い。
マニュアル撮影は蚊の格好の標的にされるが、それでも満足感は高い。

20100707d ニジュウヤボシテントウもいた
K-7+Carl Zeiss MakroPlanar50mm/2.0ZK

しかし危険なのはG2のタッチパネルだ。
マクロ撮影においてタッチパネルの便利さを覚えてしまうと、他の機種でマクロ撮影中に「G2だったら....」と感じてしまう自分が怖い。

2010年6月13日 (日)

色温度90000K

土曜日の仕事は珍しく時間通りに終わった。

まだ日も高いので近くの公園に花を撮りに行く。
職場には現在ペンタックスのK-7しか置いていないため、これにマクロプラナーを取り付けて持ち出した。

最近は出番の少ないペンタックスである。
せっかくなので鮮やかな色合いを出すCTEに設定する。

K-7は非常に使いやすいデジタル一眼だ。
小型軽量であり、ファインダーが素晴らしい。マニュアルレンズでも苦にならず使用できる。
しかしマクロプラナーはちょっと重いので、今度軽量のマクロレンズでもと思案中である。

20100612c
K-7+MakroPlanar50mm/2.0ZK

20100612d
K-7+MakroPlanar50mm/2.0ZK

20100612e
K-7+MakroPlanar50mm/2.0ZK

20100612g
K-7+MakroPlanar50mm/2.0ZK

ところで少し気になる写真があった。
ペチュニアを撮った時であるが、本来はこのような紫色をしている。

20100612i_2 修正

しかし、CTEを効かせてある元写真はこのように全然異なった色合いがはき出される。

20100612k オリジナル

上の修正写真は元写真が非常に暗く撮影されていたので露出補正を+2.80まで上げたため、結果ノイズが目立ってしまったのだがその辺りは目をつぶっていただきたい。

最初に液晶確認をしたときに一瞬壊れたかと思った程の色だった。
ちなみに元写真はシルキーピクスで見ると色温度が90000Kを超えているのかスライダーが赤く表示されている。

CTEも被写体カラーによってはリスクがありそうだ。
ホワイトバランスの方ではなく、やっぱりカラーモードの雅などちょい派手系に抑えておくのが無難なのか。

2010年6月 5日 (土)

離脱

先月よりスタッフの一人が体調を崩して戦線を離脱してしまった。
直に復帰できるとはいえ、今は残ったスタッフらと協力して何とか仕事をこなしている。

頑張っているスタッフ達には頭が下がる思いだ。
特に月頭には残業が入る。微力ながら私も手伝わせていただいている。

みんな。ありがとう。

今日は久しぶりのペンタックスの写真。

このところじっくり写真を撮れないので過去の写真を引っ張り出す。

20100605a

レンズはMakroPlanar50mm/2.0ZK。
最近はG2のタッチパネルに慣れてしまったせいか、K-7の手振れ率が増えた。
蚊がうるさいのでじっくり写真を撮れないのも原因の一つだろう。

20100605b

本当にK-7は手振れ補正とAFの改善があればすごいことになるのだが....。

ソニーのαはどうなのだろう。
ボディ内手振れ補正とAFはペンタックスと比較して優れているのだろうか。

2010年5月24日 (月)

K-7とA16

今日は生憎の天気だったので家でくすぶっていた。

晴れていたらライカでも持ち出そうかと思っていたが、この雨では無理である。
そのため例のごとく、以前の写真を引っ張り出した。

近所の川に写真を撮りに行ったときのものだ。
最近は晴れていても強風であることが多く、花などを写すマクロは全滅状態だった。

そんなんで散歩に行ったこの時は、久しぶりにK-7と標準ズームを持ち出した。
レンズはSPAF17-50mm/2.8、いわゆるA16だ。

なかなかどうしてこのレンズはスバラシイ。
買って良かったと心底思わせる大口径標準ズームだ。

20100524a
K-7+SPAF17-50mm/2.8

通しF2.8の標準ズームでありながら、重量がわずか440gしかない。
しかも27㎝まで寄れるおまけ付きだ。

当初、このレンズはデザインが気に入らなくて敬遠していた。
しかし人気があると言うことは、それなりの理由があるモノなのだ。

20100524b_2
K-7+SPAF17-50mm/2.8

キヤノンやニコンの高級大口径標準ズームと肩を並べているという訳ではないのだが、コストパフォーマンスを考えると相当いいレンズだ。

20100524c
K-7+SPAF17-50mm/2.8(開放)

開放で写すとさすがにコントラストが若干落ちて周辺はあまくなる。
それでもこのレンズはおすすめだ。

光量が足りないときでも、F2.8絞りのシャッター速度が切れることが重要だ。

K-7を使っていて、最近思うところが出てきた。
できればK-7のボディ内手振れ補正を、せめてもう少し極めて欲しいのだ。
なんか効きが悪いというか緩いというか、そんな気がする。

オリンパスに比べて明らかな差がある。
ファームアップではどうしようもないのだろうか?
モノがいいだけに惜しい気がする。

APS-C一眼でペンタックスを選んだ理由はボディ内手振れがあるからだ。
(デザインも大きな理由であるが)
小型で軽量なDAレンズも大きな魅力を持っている。

K-7の後継機種はこのあたりを考えてくれるとありがたい。
あ、ファインダーとボディサイズは今のままでよろしくお願いします

2010年5月20日 (木)

傘さしてK-7

今日は雨であった。

最近はマウントアダプターばかりを使用していたので、たまにはプレーンで撮影してみる。
お供にペンタックスのK-7を持ち出す。
ツレは純正を....と思ったが、やっぱりやめてマクロプラナー50mmだ。
レンズが防滴でないので傘をしつつ撮影した。

20100520a あ、ピンボケだ
K-7+MakroPlanar50mm/2.0ZK

だいぶ春の花も終わってしまって新緑が目立ってきた。
そろそろMP50の活躍も減ることだろう。

20100520e
K-7+MakroPlanar50mm/2.0ZK

K-7を使っていて思うことがある。
MP50ZKを使うと妙に手振れが多い。
オリンパスやパナソニックではマクロを使用しても殆ど手振れ写真はないのだが、K-7では4,5枚に1枚はブレ写真が出る。

20100520f 水滴を見るとぶれている
K-7+MakroPlanar50mm/2.0ZK

下手くそといえばそれまでなのだが、やはりペンタックスの手振れ防止はかなり弱いと思う。
手振れ防止機能の使いすぎで、もう無しではいられない体になってしまったのか(笑)
でも手振れのついていないライカは殆どぶれない。50mmまでしか持っていないからかな?

20100520c
K-7+MakroPlanar50mm/2.0ZK

新緑が多くなると虫が増えてくる。
さっき見かけたが、既にシマダラカが発生している。
とうとう蚊が出てきたか。これからのマクロ撮影は大変だ。

20100520b_2
K-7+MakroPlanar50mm/2.0ZK

そんな事を考えていたら、椿の葉の裏にセミの抜け殻を見つけた。
まあよくぞ今まで付いていたものだ。
すでに触覚は折れてしまい、種の同定は難しい。

20100520d
K-7+MakroPlanar50mm/2.0ZK

雨足も強くなってきたため、この辺りで切り上げる。
このところ体調があまりよろしくない。
月曜日は高熱で午後から仕事を休んでしまった。

今はかなり回復して仕事もそつなくこなしているが、まだ完全復帰というわけではなさそうだ。
そんなとき木曜日休みは本当に助かる。
明日は少しゆっくり出来そうだ。

より以前の記事一覧